創作ラボ2 -715ページ目

あいまいな世界

ある催しものを観に行こうと思うのだが、どうにも決心がつかない。


料金もそれなりに必要になる。


悩んでいる時は、あきらめたほうがいいというのが一つのセオリーでもある。


悩むということは、気持が百パーセントその方向には向いていないということだから、おそらく、その催しものを楽しむことはできないだろう。


あまりに、悩みすぎると、気分が悪くなる。


今、まさに、その状態で、やや、吐き気がする。


楽しもうという気持ちでいないと、おそらく、楽しむこはできない。


心に余裕、懐に余裕、そして時間に余裕があって、他人の慶事も素直に傍観することができる。


余裕がないと、あらゆることに、懐疑的になってしまう。



今の私の眼には、世界は絹のベールの向こうに、あいまいに歪んで見え、音は不協和音となって、脳間を響き渡っている。


ありがとう


創作ラボ2-地蔵


じっと見ているだけで、心が安らいでしまう。


お寺とか、神社とか、こういう仏様に心がひかれてしまう。


そっと、手を合わせて、「ありがとう」と、知らず知らずに、言ってしまう。



腕のいい魔法使い

現在、チャンドラーの長編小説を読んでいるのですが、訳自体が少々古臭い。


とはいっても、もともと、1949年に書かれたものであり、読んでいる文庫本は、1959年に初版が出版されている。1959年といえば、チャンドラーが死亡した年で、今年でちょうど50年ということになる。


村上春樹氏は、翻訳には、賞味期限というものがあると言っているけれど、確かにそうかも知れない。50年前の言葉遣いと、現在の言葉遣いは当然違うから、現在の言葉で、もう一度翻訳する必要がある。


探偵小説というのは、探偵が行動すると、うまい具合に、死体が転がっている現場に出くわしてしまう。そんなに、都合よく死体がいくつも転がるはずがないだろうと、思うのだが、小説の世界だから、そういうとにも読者は寛容にならざるを得ない。


そんなに都合よく死体が転がるはずかないだろうとか、フィリップ・マーローは、やけにもてもてで、簡単に死ぬこともなくて、タフなのはおかしいと、読者が思ってしまっては、小説を楽しむことはできない。


読者は、小説の中の物語は、フィクションなのだという了解のもとに、日常的な頭ではおかしいと判断するべき物語の中に、日常を離れて没頭することを求めている。


読者を催眠術にかかったような状態にしたり、あるいは、何光年ものはるかかなたに読者を日常から引き離すことがてきたら、その作家は本物の魔法使いよりも、魔法の使い方が上手いということだろう。


読者は、作家の魔法に喜んでかかってしまいたいと思いながらページをめくるのだ。


チャンドラーは、私にとっては、腕のいい魔法使いなのかも知れない。

少し寒いのがいい


寒いのが好きだという人は多くはないだろうが、私は、少し寒いのがいい。


それは、なぜか。


革ジャンが着られるから。


バイク乗りだった私は、指先がコンクリートで固めたように動かなくなるような寒さになっても、真夜中の雪の降っているときだって、バイクで走った。


おかげで、凍結した路面で、転倒した。


雪の降るような気候になると、いくら革ジャンでも太刀打ちできない。革ジャンで防ぐことのできない部分は、ひたすら我慢するしかない。


革ジャンの下は、シャツ一枚だから、革ジャンには保温力が要求される。


もっとも、保温力のあるのがムートンのダブルフェイス。


ただし、ごわごわして、動きにくい。


オートバイ乗りには、戦闘機乗りが使用していた、革のフライトジャケットが動きやすくて、適している。


ものすごく寒くなると、保温力を発揮するための、着られる革ジャンは限定されてくるけれど、少し寒い気候では、いろいろなタイプの革ジャンが着られる。


狭い、クロゼットの中に何枚もの革ジャンと、革のコートがある。


家の中でも、革のコートを着ていたい。


少し寒いのがいい。

生命を与えられる

小説・エッセイのコンテストは、いろいろある。


自分の書くものの傾向に合ったコンテストに応募するべき。


最終的な目的は、作品が本として出版されること。


だから、受賞作が出版されるコンテストに応募しようと思う。


できれば、応募者が少ないコンテストのほうがいい。


要するに、本にするのが目的だから。


コンテストも、受験と同じで、傾向と対策をきちんとしておく。


本になって出版されるということは、たとえ、自分が死んでも、作品は残るということ。


自分が死亡しても、五十年後に誰かが、どこかの図書館で、作品を手に取ることがある。


一度読まれた作品は、その人の脳の中のどこかで生命を与えられるのだ。


だから、きっと、本にするのだと、宣言しておく。