捉え後の世界(捉え暦):6ヵ月13日
原始体操開始から:7ヵ月3日
検証理論:北京原人理論(重心力トレーニング)
●重心移動と股関節
重心移動は「上半身」からというのを最近はよく目にする。上半身優位で動ければ、脚に負担が少なく済むということで、上半身先行の重心移動の話が動画付きなどで説明されている。
2018年11月26日に公開されている重心移動に関する説明動画がある。
これは前にもこの記事(1年5ヵ月2日【胸の独立と重心移動②】)で違和感を書いた(重心移動に関しては、1年6ヵ月18日【重心移動について】で、当時の理解をメモしてあるので興味ある方は参照されたい)。
上半身を使って、コケるようにすれば脚が勝手に出るので、筋肉を使うことが最小限に抑えられるということである。そしてこれが重心移動だという主張である。
どうにもこうにも悩ましいのである。理由はいくつかある。
上記の動画の重心移動の説明を見てみると、上半身を振り回しているようにしか見えない。こんなにオーバーアクションが重心移動なのか。
相手に先の動きを読まれまくって、しかも振り回しているからドンドン体勢は崩れて、無駄な力を消費するだけではないか。
前にも書いたが、切り替えしはどうするのか?もう一回上半身を振り回すのか。これが省エネの動きなのか。説明されている体重移動の方法よりも、消費具合が高くならないか。
現段階での理解はこうである。
結論から言うと、
「動画にある体重移動も重心移動もどちらもある条件をクリアしていれば重心移動になる」
それは何か?
「股関節を使う」
である。
ここで言う「股関節を使う」は、もちろん「股関節で地面を捉える・股関節に上半身をしっかり乗せる」だ。
簡単に説明すると、
動画の体重移動で右→左に動く場合、右脚の股関節を使えれば、それだけで重心移動になる。
動画の重心移動で、右→左に動く場合、上半身で股関節にある重心を動かして、その動いた重心を左右どちらかの股関節の上に乗せられれば、重心移動になる。こうすれば切り替えは簡単にできる。重心がいつも骨盤内の股関節の上にあるからである。上半身で重心を左に移動したとして、その重心を左股関節で受け止めて、さらに今度はその受け止めた重心を腰を使って右股関節に移動すればよい。
つまり、動画における体重移動と重心移動の差は説明されているような差ではない。
仮説を提唱したい。
仮説①:
「股関節を使った移動は全て重心移動」
また、他にも上半身優位の重心移動の説明もあり、身体がまず前にいくとかなんとか色々あるが、大事な「股関節」を抜かしているものが多い。股関節を使うことを前提とした説明なのかもしれないが、読む限りにおいてそうでは無さそうである。
経験上、股関節を使えていると次のようなことが、感覚のみならず外見にも表れてくる。これはもちろん1日・2日で常態化はされない(体操により一時的に得られるものある)。
【上半身】
・肩が下がる。
・腕が長くなる。
・手のむくみがなくなる。
・首が伸びる。
・骨盤と肋骨が引き離されていく。
・背骨がまっすぐになっていく。背が伸びた?と1年ぶり会った友人に言われた。
【下半身】
・足のむくみが無くなる。
・足がペラペラ・フワフワしてくる。
・いわゆる脚の内側のラインに乗れるようになる。
・踵とふくらはぎの間の幅は広くなる。
・故に脚が長くなる。
・腰高になる。
で最近気づいたのは、洋服のシルエットを最大限に生かせるようになってきた(サイズが合っていることは大前提で)。ファッションには明るくないほうだが、骨格が整ってきたせいか特にスーツがビシッと決まるようになってきた。
話を元に戻すと、やはりO脚というのがキーポイントだと思う。
仮説②:
「O脚は股関節が使えていない証拠なので重心移動は出来ていない」
仮説③:
「無駄な力を使った移動(体重移動)をしている結果がO脚である」
日本のサッカー選手をもう一回見てみると残念ながらO脚だらけ。つまり・・・。
私見ではここを解決しないと世界レベルの動きは身につかないと思う。
日本サッカーと世界トップレベルのサッカーと差を生む要因に【O脚】は入ると思う。
見直すべきはどう重心を移動するのかではなく(上半身 etc)、まず股関節が使ているかどうかである。
ちなみに自分は普段スーツを着て革靴を履いてビジネスバッグを背負って重心移動で歩いている(笑) というか、股関節を使わない歩き方がどうだったかもよく分からなくなっているので、必然的に重心移動をしている。
●「重心移動=股関節を使った」歩行訓練
「捉え歩き」がそれなのだが、とっても良いものがあったので紹介する。
(毎回書くが、実行される場合は自己責任でお願いします)
これは認知症バイバイ体操からのもである。さらに動画が無料公開されているという出血大サービスである(この他にも貴重な情報がいっぱいあるので興味がある方は購入をお勧めする)。専門が認知症なのでこの題名にするしかないようだが、認知症に興味ある人しか手にしないのはもったいない・・・。極論だが、不変的・普遍的なことが書かれている。
少し修正を加えて(北京原人理論風に)、やり方を説明する。
②膝は軽く曲がって、鼠径部あたりも軽く折れるように曲がっていることを確認する。下っ腹は
凹ます。
③その状態で、鼠径部あたりに手刀をコマネチみたいに当てて鼠径部をさわさわして感覚を少しオンにする。ここらへんの奥が股関節になる。もちろん、初めはまったく感覚はない。
④今度はいわゆる丹田があるとされる場所に丸いボールがあると想定する。分からない場合は説明にあるようにテニスボールなどの球体を手にもつ。
⑤そのボールをその場で右に回転させて、右の股関節(鼠径部辺り)に体重を乗せていく。足裏は拇指丘―踵のラインを絶対に外さないこと。ボールの回転は重心移動のガイドのようなものである。
⑥完全に右に体重が乗ると、ふっと左足が軽くなる。そうしたら初めて左足を前に動かすわけだが、この時左足の膝の内側を右足の膝の内側に擦るように足一個分だけ前に出す。
⑦そして、今度は右にある体重を今度はボールを左に回転させて、左の股関節に移動していいく。ボールは下っ腹の位置からは動かない。その場で回転させる。
⑧左脚に完全に体重が乗ると、今度は右足がフッと軽くなる。後は、そろりそろりと左右交互に重心(体重)を移動していく。ゆーっくりと、正確に!
ポイントは片側に重心が完全に移動してからもう一方の脚を前に出すことである。
少なくともこれが股関節を使った、つまり重心移動での歩行方法であると思う。徐々に胴体が開発されてくれば、上体を起こして、膝ももう少し伸びた状態でできるようになる。それまでは、北京原人姿勢を保って訓練する。
言うまでもないが、この歩行を日常的に行わないと効果はかなり薄くなる。
巷にあるものとはかなり違うように見えると思う。しかし経験上、これが真だと思う。
そしてこれが重心移動を体感できるものであり、重心移動の基礎の基礎であるとも思う。余計な理屈はいらない。普段の歩行そのものが重心移動の良い訓練になる。
嘘か本当か、以上内部感覚からの報告でした。
始まりはいつも北京原人から。