捉え後の世界(捉え暦):3ヵ月

原始体操開始から:3ヵ月20日

検証理論:北京原人理論(重心力トレーニング)

 

最近、「連動」にはまっております。

 

追記(2018SEP11)

動画を追加。記事の関連部分と最後の「動画一覧」に載せてある。

動画①~⑤は記事関連、動画⑥はさらなる応用編、動画⑦は骨盤覚醒運動、⑧は胴体深部と骨盤・股関節の連動。

 

 

連動で遊ぶ①:「内転筋の連動運動」

◎「基本」

本のセンセさんのどこかに紹介されていた運動である。やり方は次の通り。

 

①「肩の細分化」の動画を参考に、「股関節の捉え」姿勢で座る。

②両膝の内側に、タオルを丸めたものでも、新聞紙でもいいので挟む。

③①の姿勢を崩さずに、膝を締めるように3秒間、力を入れる。力を緩める。また入れるを繰り返す。

 

→関連動画:【下記動画①

 

最大のポイントは「捉えて座る」こと。これが無いと、普通の内転筋トレになってしまう。大事なのは連動である。

 

ここで連動しているのは、腸腰筋△内転筋▽である。もちろんニュートラルポジションで示した複数の連動も起こる。

 

つまり膝を締めて、内転筋▽に刺激を入れると腸腰筋△ニュートラルポジション)も連動して活性化する。

 

◎「応用①」

「基本」では内転筋▽が起点の連動なので、今度は腸腰筋△鳩尾深層筋を起点に(上下の伸ばして)、そこで作りだされた力を内転筋▽に徹して、膝を締めてみる。

 

【連動経路】

「基本」:【膝締め→内転筋】→股関節→腸腰筋→鳩尾→肩落ち・首伸び・顎引き

「応用①」:肩落ち・首伸び・顎引き←【鳩尾】→腸腰筋→股関節→内転筋→膝締め

 

◎「応用②」

今度は「膝を締めるふり」をして、膝に力を入れず内転筋▽をオンにする。つまり、「基本」と「応用①」での連動を、身体の外側を動かさないで、内部のみで連動させる。

 

分からない場合は、「基本」と「応用①」を繰り返して、身体内部に起きている筋肉の活性、それに伴う力の連動、ベクトル方向を覚える。それを内部のみで活性化・処理する。

 

 

連動で遊ぶ②:「肩の細分化」と連動

◎「基本」

まずは、「肩の細分化」の動画通りに肩を回してみる。

 

「肩の細分化と力の流れ」については→【下記動画②

 

大事なのは肩につられて、胴体や首や頭が動かないことである。とはいえ、連動が無いはずがないと思い、探ってみる。

 

気づいたことは次の通り。

腸腰筋△を崩さないようにすると胴体が肩につられない。

腸腰筋△の鳩尾頂点のやや上が、肩が上がる(上腕が耳の横を通る時)とギューんと餅みたいに伸びて?、胴体がつられない。それどころか、この時、肩が開放された感じがあって、くるっと後ろに回る。

胸のニュートラルポジションを保って、胸の中心(鳩尾よりやや上で、胸骨の真ん中よりやや下)を、支点に肩を回すと、胴体はつられず、良く肩は回る。

・上記の方法で肩を回すと、左右の肩が関係無く、どちらを回しても重心は中心にある。つまり右肩を回したからといって、右にブレることはない。

 

・肩回しが腸腰筋△と連動するなら、内転筋▽と連動することになるはずである。で、応用実験は以下の通り。

 

◎「応用①」

「内転筋の連動運動」の「基本」の姿勢をとり、膝にモノを挟みながら、肩を回す。膝をぐっと締めて内転筋▽で作られた力を腸腰筋△に徹して、さらに肩回しにつなげる。

 

→関連動画:【下記動画③

 

【連動経路】

【膝締め→内転筋】→股関節→腸腰筋→鳩尾→肩回し(首伸び・顎引き)

 

 

◎「応用②」

北京原人姿勢による手刀チェックの動画を参考に、立位で姿勢をとり、このように手をも構える。胸のニュートラルポジションも再度確認する。

重心が足の左右両方の拇指丘付近に均等にかかっていることを確認する。

③その姿勢のまま、「胸の中心」を支点に肩をゆっくりと回す。出来る限り、上腕が耳のすぐ横を通過するように回す。

④左右どちらをやっても、できていれば重心が足の左右両方の拇指丘付近に均等で、偏ることはない。

 

◎「応用③」

北京原人姿勢による手刀チェックの動画を参考に、立位で姿勢をとり、このように手も構える。胸のニュートラルポジションも再度確認する。

②しかし、今度は足と膝はくっ付ける

膝をぐっと締めて内転筋▽で作られた力を腸腰筋△に徹して、さらに肩回しにつなげる。「胸の中心」を支点に肩をゆっくりと回す。出来る限り、上腕が耳のすぐ横を通過するように回す。

④力が流れが感じ取れれば、幾分か肩がスムーズに回る。(気のせいかもしれないが、そう感じる)

 

【連動経路】

【膝締め→内転筋】→股関節→腸腰筋→鳩尾→肩回し(首伸び・顎引き)

 

◎「応用④」

姿勢は「応用③」とまったく同じだが、今度は肩を回すと、膝が締まる方向に力が連動して働くかを試す。つまり、力の流れが、「肩回し→鳩尾→腸腰筋△→内転筋▽→膝が締まる」、と連動しているか。上手くいくと、肩を回すたびに、膝が勝手に締まる。

 

【連動経路】

【肩回し】(首伸び・顎引き)→鳩尾→腸腰筋→股関節→内転筋→膝締め

 

 

◎「応用⑤」

ニュートラルポジション(北京原人姿勢=捉え姿勢)で立ち、足は閉じず、肩を回さずに、内部で肩を回した時と同じ活性度合い、力の流れを処理する。

 

これは深層筋を使ったイメージトレーニングに近い。もちろん、単なるイメージではなくて、深層筋は実際に活性化している。

 

ちなみに、自分の肩はだいぶ下がったが、可動域はまだまだ。背中握手もできない。現在の最大可動域で回すとゴリゴリと、まだまだ癒着があり、滑らかではない。まぁ、これも少しづつ取れていけばいいかな。

 

また、「内転筋連動体操」と「肩の細分化」は特に習慣化はしていない。やった方がいいのは当たり前だが、まぁ気長にやるとする。

 

やるときは、さぼって、「内転筋連動体操」と「肩の細分化」を上記のように組み合わせて体操している(笑)。

 

→関連動画:【下記動画③

 

 

それから、ヨガの「木のポーズ」、簡単にできるようになった(別に練習していたわけではない。なんとなく思い浮かんでやってみた)。片足で立って、両腕を挙げても、腸腰筋△と内転筋▽が構築されていれば、ブレることはない。

 

体幹の筋肉(深層筋)の量の問題でも、鍛え不足でもなく、活性化して連動して使えるかが問題。

 

最後にもう一つ。【連動経路】の流れは、流そうと意識しているというよりかは、「あ~、流れている」という感じ。

 

 

●遊んでみて気づいたこと

イチローが稲葉とのインタビューで、「肩の力抜くには膝の力を抜かないと抜けない」と言って、膝を屈伸していたことを思い出した。

 

おそらく、屈伸をすると、膝・内転筋・股関節に刺激が行き、その刺激が腸腰筋・肩にまで行きわたり、しかるべき深層筋が活性化し、結果、全身リラックスにつながり、肩の力が抜けている状態になるからであろう。

 

イチローは、経験則でこの「連動」ということを、身体で知っているのだろう。

 

これを念頭に、イチローの、あの「ルーティーン」を再度見てみる。

理解できる範囲で言うと、少なくとも「四股ふみ・肩入れ・屈伸」には、この「連動」を利用して、全身のリラックスの度合いを高めるためではないかとおそらく思う。

 

で、もう一つ思うこと。

 

この「ルーティーン」を形だけ真似しても、効果は得られない。つまり、「連動回路」が構築されていて初めて、この「ルーティーン」の効果を最大限に得られるのだと思う。

 

「ルーティーン」は願掛け要素が一般に強いように思えるが、イチローのそれは「身体の連動性を高め全身をリラックスさせる」という、アスリートなら誰でも欲しい最適な状態を作り出すものになっているのかもしれない。つまり、理にかなった「ルーティーン」になっている可能性がある。

 

イチローのルーティーンは、連動回路が構築されている前提で、身体をリラックスさせる(深層筋を活性化させる)要素が集約されているルーティーンになっていると思う。

 

 

●胸の独立と重心移動

腰を動かさず、僅かであるが、胸を独立して左右に動かすことができるようになってきた。

 

そこで気づいたことがある。

 

胸を独立して左右に動かし、腰が動かない範囲があるように感じる。例えば、胸を右方向へ動かしていく。僅かだが、中心にあった重心が右に寄り始める。ごくわずかである。そのまま、右へ動かしていくと、腰が反応して動き出しそうになる。この一歩手前までの範囲。左にも同様の領域がある。

 

コップに水を入れて、一方に傾けると、水がこぼれそうになるのだが、その一歩手前で、表面張力の作用で、こぼれないことがある。これに似た感じで、ぎりぎり重心がこぼれない感じ。

(イニシャルDの藤原拓海が、運転の際、紙コップに水をいれてその中で水を回している場面があるのだが、あの表面張力の感じ)

 

イメージ的には図1の範囲(もっと狭い感じもあるが)。

 

図1

  

 

(図:フリー素材に赤線追加)

 

もちろん、胴体レベルが上がれば、赤線を超えても、骨盤は動かないようになると思う。

図1は、あくまで現段階の最大可動範囲である。

 

実験①

ニュートラルポジションで立つ。足は肩幅ぐらい。

 

鳩尾・胸骨下部の深層筋で、胸だけ独立して左右に動かす。上記の移動範囲で、腰が動かないことを確認。

 

・次に胸を右側にゆっくり移動する。初めは、腰は動かず、独立しているが、さらに右移動を続けると、重心が右に移動し、腰も右に移動するここで説明した左右の重心移動が起きる。

 

・この時、肩は地面とほぼ平行で、上半身も傾かず地面とほぼ平行に移動する

 

・さらに右移動を続けると、重心が完全に外れる(または、股関節の捉えが外れる)ギリギリ一歩手前までいく。おそらく左足は勝手に浮いているだろう。それでも上半身はほぼ地面と平行移動。

 

・元に戻して、左でやってみる。

 

 

実験②

・上記の左右移動で、ギリギリまで行く必要はないが、例えば、右側に重心が移動したら、今度は鳩尾・胸骨下部の深層筋で左方向に重心を移動する胸を独立して動かす動作を入れるので、わずかに胸だけが左にカクっと動き(肩と地面は、ほぼ平行のまま)その後に重心が左へ移動する。左に行ったら、次は右と繰り返す。

 

・そうすると、左右に身体が移動を繰り返す。左右の切り替えが上手くいくと振り子のような感じなる。重心ボールを左右でキャッチボールする感じかな。テニスのラリーみたいと言ってもいいかもしれない。

 

しかし、上半身(肩を含め)は絶えずほぼ地面と垂直で、そのまま平行移動をしている。気を付けるのは、重心移動のきっかは必ず鳩尾・胸骨下部の深層筋で、反動で動いてもいけない。腰で動いでもいけない。

 

・重心移動した際の、左右の比率は、例えば右移動したら、右7:左3でもいいし、10:0でもいい。適当に遊んでみる。移動スピードも深層筋ファーストができる範囲で速くしても面白い。

 

・深層筋とそれがくっついている背骨が勝手に使われることになるので、繰り返すと背骨がユルユルになってくる。巷にある「ゆる体操」と似たようなものだと思われるかもしない。自分は「ゆる体操」のことは詳しくないのでなんとも言えないが、少なくとも、ここで紹介しているものは、「股関節の捉え」+「深層筋ファースト」という大前提がある

 

→関連動画(実験①・実験②):【下記動画④

 

 

実験③

イスに座って、実験①と実験②をやってみる。

 

捉えて座るわけだが、胸のニュートラルポジションも再度確認する。

 

・忘れてならないのは、重心移動のきっかは必ず鳩尾・胸骨下部の深層筋で、胸の独立した動きの後に、腰はそれにつられて左右に動くこと。

 

半身(肩を含め)は絶えず地面と垂直で、そのまま平行移動をしていることもDon't forget!

 

・今度は座っているため、股関節での重心切り替え(左右の乗り換え)が顕著になるので「股関節の捉え」の意識が強まる。「股関節の捉え」を深める(強化する)トレーニングにはなかなかいい。

 

・それから、原理から言えば、左右の股関節に交互に乗り換えているので、座りながら歩いている時とほぼ同じ状態になっている。よって、座っててダレてきたなーとか、姿勢が崩れてきたな~とか、なってきたときにこの運動を行うと、姿勢が整う。どうしても、悪い癖で、左右どちらかに重心を乗せて座ってしまうことがあるので、これはいい矯正になる。もちろん、深層筋を使用して活性化しているから、身体はほぐれて、リラックス感が増す。

 

「オフィスチェアー重心移動体操」?(笑)

「股関節切り替えによるその場お尻歩き」?(笑)

 

 

サッカーで、右に胸を動かし、重心移動まではさせず、一気に左に重心移動を行ったら、相手を抜ける確立は高くなると思う。胸による重心操作だけでもかなりいけると思う(もちろん腰や首のつけねも使ってさらに重心移動をかければなおさらだと思うが)。

 

→関連動画:【下記動画⑤

 

 

相手は、「あれ?上半身が右に行ったのに、何でそんないきなり瞬時に左側に身体が移動していくの? しかも、身体が左右に動いているはずなのに、ブレずにスッと移動している。なぜ?」と思うはず。

 

そりゃ、深層筋ファーストで動いているし(見えない動き)、上半身は平行移動しているからねw 場合によっては瞬間移動にも見えるだろうw

 

深層筋フェイント!

 

ボールをちょこまか動かす小手先の技術は無用。

 

サッカーやっている時に、知りたかったよ・・・・。

 

 

●胸のニュートラルポジションの影響?

胸のニュートラルポジションに近い姿勢がとれ始めてから、気づいたことがある。

 

この姿勢を取ると、わずかに尾骨・仙骨が身体に押し込まれる?収納される?まっすぐになる?感覚がある。なんか、にゅるーっと自然と入っていく感じ。そこらへんを支点に、背骨がまっすぐ立つような、起き上がるような感じと言ってもいいかもしれない。

 

もしかしたら、骨盤がつられて後傾しているだけかもしれないと思い、骨盤に手をあて、前傾であることを確認してみた。前傾のままだ。

 

そして、しばらくこの背骨の連動に身を任していると、ニュートラルポジションで書いた矢印に連動するわけだが、それよりも力が身体の中心に寄ってくる感じが強い。

 

特に、まず、下半身がぐーっと中心に集まる感じになる。

 

さらに身を任せていると、今度は下から一気にびょーんっと後頭部の伸び(E方向)に力が突き抜け、ぐっと顎が引かれる

 

その頭上へ力の徹しと、顎が軽く引かれるのに反応して、鳩尾・胸骨の奥の深層筋(胸の中心)が再度反応し(微妙に伸び)、肋骨と肩の力がさらにフッと抜けて、落ち着く感じになる。

 

不思議なのは、ここで完成した姿勢になると、感覚的にはものすごくだら~と、だらけて立っている感じがすること。もちろん、感覚だけの問題で、見かけはまっすぐ立っている感じになっている。

 

錯覚かもしれないが、骨盤の前傾(捉え)は保たれているし(=手刀チェックもOK)、内部はだら~と感じる割には、外見は普通だし、身体全体がリラックスしているので良しとしよう。常態化までは、もちろん、まだ時間がかかるはずである。

 

(参考映像:本のセンセさん)

 

以上、身体内部からの報告でした。

 

動画一覧(2018SEP11)

内転筋と大腰筋の連動体操
肩の細分化と力の流れ
肩の細分化と内転筋連動体操
胸の独立と重心移動
胸の独立移動から逆側への重心移動
 

3点独立の動きの基本と応用例
骨盤と股関節の覚醒運動

胴体深部と骨盤・股関節の連動

 

(映像提供:本のセンセさん)

 

始まりはいつも北京原人から。