「おちょやん」第105回~あてはあんたのお芝居が大好きやねん | 日々のダダ漏れ

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「おちょやん」 第105
第21週 「竹井千代と申します」
あてはあんたのお芝居が大好きやねん

 

 

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千代) 怖いんだす。つらいこと

 思い出してしまいそうで・・・。

 

**********

 

(玄関の外で、足を止めた栗子)

 

**********

 

長澤) 竹井さん。お芝居はもう、

 つらい思い出でしかあれへんの

 ですか? 残念です。

 

**********

 

(玄関を出る長澤)

(道をあけ下げる下げる栗子)

 

**********

 

(ちゃぶ台でふきのとうの

 下ごしらえをしている千代)

(奥の部屋からそっと見ている栗子)

春子) ただいま。

千代) お帰り。

栗子) お帰り。

春子) 千代おばちゃん。

 私できたで! みんなの前でな、

 ちゃんと読めたで。

千代) そうか。

春子) 最初は緊張して、手も足も震

 えてしもて、どないしよて思たけど、

 千代おばちゃんに言われたとおりな、

 大きい声で読み始めたら、大丈夫に

 なってん。途中で字、読み間違えて

 しもたんやけどな、ユキちゃんとチカ

 ちゃんが、頑張りて言うてくれてな、

 誰からも笑われへんかった。

 千代おばちゃんのおかげや。

 おおきに。

(小さく微笑み、俯く千代)

春子) どないしたん?

千代) ・・・・・・・・・。

(千代に抱きつく春子)

春子) これからも、私のそばにおっ

 てな。どこにも、行かんといてな。

千代) うん・・・任しとき。(涙)

(千代の顔を見る春子)

春子) 何で泣いてんの?

千代) 何でもあれへん。

(もう一度抱きつく春子)

千代) フフフ・・・。

(二人を見ている栗子)

 

**********

 

<放送局>

富岡) 遅いなあ酒井さん。

 先始めよか。

桜庭) そうですね。

 では、お母ちゃん役について・・・。

(ドアが開く音)

酒井) すんません、遅なりました!

富岡) どないしたんですか、血相変えて。

酒井) 今竹井千代から電話があって、

 ラジオドラマ、やらしてもらわれへんかて。

 どないします?

(箕輪悦子の笑顔の写真)

四ノ宮) いや~

 今更そんなこと言われてもな・・・。

長澤) 桜庭君、台本刷り上がったら、

 至急、彼女の家に届けてください。

四ノ宮) ちょっ・・・。

桜庭) はい!

酒井) 待て桜庭。顔合わせや読み合

 わせの予定も、きちんと書いて・・・。

桜庭) はい!

(ドアの開閉音)

当郎) こらおもろなりますね。手ぇ抜か

 れへんようなってしまいましたな。

富岡) 抜くつもりやったんですか?

(頭をかきむしる編成部の四の宮)

(「嘘やろ?」みたいな顔に

 なった写真の箕輪悦子)

 

**********

 

<栗子の家>

(送られてきた台本を手に取る千代)

春子) 千代おばちゃん、

 またお芝居すんの?

千代) そやで。

春子) 私も読みたい。見して見して。

栗子) これ、大事なもんなん

 やさかい、汚したらあかん。

 あんたは、宿題しい宿題。

春子) は~い・・・。

(表紙をめくると、配役表の中に、

 千代の名前がある)

(老眼鏡をかけた千代の顔がほころぶ)

(横からのぞきこむ春子)

栗子) 春子。

 

**********

 

<深夜>

千代) 店の張り紙かいな。

 そんなんどっちでもよろし。

 はよ支度しとくなはれ。

 はよ支度しなはれ・・・。

 支度しとくなはれ。

(ちゃぶ台に台本を広げ、

 鉛筆で書き込みをする千代)

千代) できるだけ柔らこう・・・。

 店の張り紙かいな。

 そんなんどっちでもよろし。

 はよ支度しとくなはれ。

 はよ支度しとくなはれ。

 

**********

 

<朝>

(奥の部屋から栗子が出てくる)

(ちゃぶ台に突っ伏し、眠っている千代)

(台本を見る栗子)

(千代が演じる藤森チヨ子の性格や、

 夫婦のなれそめ、家族への思い、

 言葉遣いの強弱にいたるまで、

 こまかく丁寧に書き込まれている)

(千代を見つめる栗子)

 

**********

 

(春子の髪を三つ編みにする千代)

春子) フフフフ・・・。

千代) 春ちゃん取って。

春子) うん。

 

昭和26年3月、ラジオドラマ、

「お父さんはお人好し」、

最初の顔合わせの日が

やって来ました。

 

**********

 

春子) 行ってきます。

千代) 行っといで。

(春子を見送り、青空を見上げる千代)

 

**********

 

(居間で支度をする千代)

千代) よっしゃ。

栗子) ちょっと、ええか。

千代) 何だす?

(ちゃぶ台に、籠の花を置く栗子)

千代) これどないしたんだす?

 

(回想)

守屋) 誰かが贈ってくれたんや、

 千代ちゃん宛てに。

 

(回想)

シズ) あんた宛てに贈られてきたて。

 

(回想)

寛治) 千代さんこれ。

 

(回想)

千代) この人も生きてはったんやな。

 

(栗子を見る千代)

栗子) 名乗らん方がええて、

 思てたんやけどな・・・。

 あんたの決心に、あても、

 ちゃんと応えとうなって。

千代) ずっとうちのこと見てて

 くれはったんだすか?

栗子) あんたが、女優として

 頑張ってるて分かった時、

 何や知らんけど、うれしゅうて・・・。

 うれしゅうて涙が、

 止まれへんかった。

 それから、こっそり、

 あんたのお芝居見んのが、

 あての、生きがいになった。

 見るたんびに、元気貰た。

 しんどいねやったら、役者なんかに

 戻らんかてええて思てたけど・・・。

 やっぱりうれしい。

 あんたが、もっぺん、

 お芝居やるて言うてくれて。

 あては、あんたのお芝居が、

 大好きやねん。

 千代、気張ってや。

 これからもずっと・・・

 あんたのこと応援してるさかい。

千代) おおきに栗子さん。

(深々と頭を下げる千代)

千代) おおきに・・・。

(笑い声)

 

やっと分かった・・・。

1年前のあの日も、栗子さんは

最初からうちのこと心配して、

姿、現してくれたんや。

きっと、あの最後の芝居見て・・・

 

(舞台で泣きじゃくる千代を

 客席から見つめている栗子)

 

あの時栗子さんは、

春子の世話をうちに頼むことで、

うちのことを生かそとしてくれたんや。

 

**********

 

<放送局・会議室>

当郎) というわけで、この僕とは

 似ても似つかん、あかんたれの

 お父ちゃんでございます。

(笑い声)

当郎) お母ちゃんにせえだい怒られて、

 ラジオ聴いてくれはるお客さんに、

 た~んと笑てもらえるよう、精いっぱい、

 気張らしてもらいます。

(拍手)

酒井) ありがとうございます。

 では続きまして、そのお母ちゃん、

 藤森チヨ子役の、竹井千代さん、

 お願いします。

(立ち上がり、一同を見る千代)

 

(回想)

春子) ちゃんと読めたで。

 

(回想)

栗子) 大好きやねん。

 

千代) (大声で)初めまして!

 竹井千代と申します!

(当郎のむせる声)

当郎) びっくりした。

 大阪城まで聞こえたんちゃうか。

(笑い声)

千代) びっくりさしてしもて堪忍だす。

 実は、こないな場所が久々で・・・。

 え~1年前、うちはつらいことがあって、

 もうお芝居はやれへんて決めました。

 またお芝居して傷つくのが怖かった・・・。

 せやけど・・・たったいっぺんつらいこと

 があったからてそれが何だすね。こな

 いなあほに、温かい声をかけてくださり、

 こないしてまたもっぺん芝居する機会

 を与えてくれはって、皆さんほんまに、

 おおきにありがとさんでございます。う

 ちは、役者しかでけへん人間だす。も

 う二度と辞めるようなまねはいたしま

 へん。一生芝居気張らしてもらいます。

 どうぞ、よろしゅうお頼申します!

(拍手をする当郎)

(拍手)

酒井) 竹井さん、ありがとうございます。

 では、続きましてアタ五郎とそのチヨ子

 の、家族、藤森家の皆さんにご挨拶し

 ていただきます。

(足元に置いた籠の花を見つめる千代)

 

また、一から出直しや。

 

**********

 

紫のバラの人・・・花籠の人は栗子さんでしたね。

栗子を出してきた時点で、もう花籠の人は彼女

しかいないし、そうでなければ出してくる意味が

ない。家族にトラウマのある千代を救えるのは、

もう一時でも母親となった栗子しかいない。もち

ろん、だからといっていまさら「母」にはなりえな

いけれど、その人がずっと千代を気にかけてい

て、千代の芝居のファンとなって見守ってきて

くれたこと、そのことでどれだけ救われることか。

 

過去の仕打ちへの贖罪の気持ちだけではなく、

女優としての千代の存在に心を寄せていたと

いうのがね・・・千代の芝居が大好きになってい

たという告白がね、胸熱じゃないか。千代も栗

子も、芝居を通して、お互いに救われていたと。

 

あんたが、女優として
頑張ってるて分かった時、
何や知らんけど、うれしゅうて・・・。
うれしゅうて涙が、

止まれへんかった。
それから、こっそり、
あんたのお芝居見んのが、
あての、生きがいになった。
見るたんびに、元気貰た。
しんどいねやったら、役者なんかに
戻らんかてええて思てたけど・・・。
やっぱりうれしい。
あんたが、もっぺん、
お芝居やるて言うてくれて。
あては、あんたのお芝居が、
大好きやねん。
千代、気張ってや。
これからもずっと・・・
あんたのこと応援してるさかい。

 

ここで初めて「千代」と名前を呼んだ栗子さん。

岡安の人達が家族のような存在になったよう

に、栗子と春子も、家族のような存在になった

瞬間。栗子さんは・・・「ファン」の距離感でいい

と思っているかもしれないけどね。それも良き。

 

それにしても・・・諸悪の根源は、全てテルヲ!

テルヲの中の人が本当にお気の毒。どうかど

うか大河あたりでいい役がもらえますように!

 

 

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