飲・水・思・源・2 -5ページ目

メアリと魔女の花

 

 娘を連れて新宿のバルト9へ。「メアリと魔女の花」を観ました。スタジオジブリ時代に「借りぐらしのアリエッティ」「思い出のマーニー」を担当した米林宏昌監督が、新たにスタジオポノックを立ち上げ手がけた第一作です。

 ネタバレになるといけないので内容には触れませんが、「マーニー」を思わせる風景描写とスピード感は楽しめました。主題歌(SEKAI NO OWARI「RAIN」)も映画の世界観と合っていて良かったです。しかし最近のアニメは声優に役者さんばかりですね。プロモーション的に有利だからなんだろうけど、ところどころ違和感を感じる所があったのがちょっと残念。

 

 

 

黒川哲志建築設計事務所HP:https://www.kurokawadesign.com

日本建築学会賞(作品)受賞者記念講演会

 

 夜、三田の建築会館にて日本建築学会賞(作品)受賞者記念講演会「作品を語る」を聴講。建築学会作品賞は、日本の建築の賞としては最も権威があるものの一つです。今年の受賞者は、小堀哲夫氏の「ROKI Global Innovation Center -ROGIC-」と三分一博志氏の「直島ホール(直島町民会館)」。三分一氏は2011年の犬島アートプロジェクト「精錬所」以来2度目の受賞。

 

 最初に各氏が30分ずつ自作について説明。オフィスビルと公民館的な公共施設という違いはあれど、どちらも大きなワンルームの気積の大きな空間で、どちらも計画地周辺の環境を丁寧に読取り、空気の流れをコントロールして快適な内部環境を生み出す操作を行っており、自然エネルギーを最大限利用することで機械設備の使用を極力小さくすることを目指しています。

 という説明がされつつも、だからこの空間が生まれたのかと言われると違うのではないか、という様な魅力的な内部空間を両者は備えています。写真からの想像でしかありませんが、両者ともワンルームならではの均質性がなく、ROKIは気持ちのよい場所がそこここにあるような散文的な構成に大きな屋根を架けているような空間であり、直島ホールは大きな屋根が守ってくれているような、審査員である千葉学氏の言葉によると「カテドラルのような」空間が感じられました。

「環境」という言葉を設備的な意味のみでなくより広い意味で考える必要が有ることを再認識させてもらった講演会でした。

 

黒川哲志建築設計事務所HP:https://www.kurokawadesign.com

既存住宅状況調査技術者 移行講習

 

 火曜日、日本建築士会連合会主催の「既存住宅状況調査技術者 移行講習」を受講。これは何かというと、中古住宅の売買やリフォーム/リノベーションの前に、その家の構造的欠損や雨漏りの状況などを把握する必要がありますが、その建物状況調査(インスペクション)のための資格として「インスペクター」があります。インスペクターは建築士のみがとれる資格で、私も建築士会の講習を受け昨年取得しました。

 

 今回の移行講習は、国土交通省が中古住宅流通拡大を方針としていますが、その前提として安心して中古住宅を購入することが出来るようにインスペクション事業の普及と整備を行っている一貫です。来年4月に改正宅建業法が施行され中古住宅売買時に重要事項説明の中で状況調査を行っているかを説明する必要があり、そのためインスペクター資格保持者を改正宅建業法に適応するように補足説明を加える講習でした。

 

 ところで会場が渋谷の古いビルの中にある200人規模の会議室だったのですが、天井が低く天井直付け蛍光灯が目に眩しかった。多分元々小分けにしてオフィスを入れてたのを、間仕切り壁をなくして貸しホールにしたのでしょうが、適正な天井高さって大事だなと体感。笑

 

黒川哲志建築設計事務所HP:https://www.kurokawadesign.com

インテリアプランナーが語るIP資格の活用と将来性2

 

 先日の日曜、HIPS(株式会社ハウジングエージェンシー)様にて、インテリアプランナー特別セミナー「インテリアプランナーが語るIP資格の活用と将来性2」を開催させて頂きました。4/16のブログにも書きましたが、基本的に同内容で2回目のセミナーです。同内容といっても今回の受講者は建築士やインテリアコーディネーターの資格保有者が多かったため内容は大幅に見直し、前半は日本のインテリア業界の将来性について各種データや知見を元にお話をし、後半ではインテリアプランナー試験の概要と先日発表された本年度の設計製図試験課題の分析も行いました。

 受講者にとってインテリアプランナー資格取得の引き金となり、またインテリア業界での活躍のヒントとなれば幸いです。

 

 

 

黒川哲志建築設計事務所HP:https://www.kurokawadesign.com

坂 茂:プロジェクツ・イン・プログレス

 

 

 

 21-21デザインサイトの後、ギャラ間で開催中の「坂 茂:プロジェクツ・イン・プログレス」を観に行きました。ギャラまでの晩餐の展覧会は1998年以来とか。今回は10件の現在進行中のプロジェクトを模型とモックアップ、そして映像を使って紹介しています。

 

 

 3階にはパリのセーヌ川セガン島に建設されている音楽ホール「ラ・セーヌ・ミュジカル」の展示。紙管の天井が面白い。

 

 

 

 

 中庭には2018年に完成予定の大分の「竹田市クアハウス」のためのレシプロカル構造屋根のモックアップ。実際の建築では木材だが、展示での施工性を考慮し紙管で出来ています。3つ目の写真が4階展示室にあった模型。

 

 

  4階。手前の木の柱は「由布院ツーリストインフォメーションセンター」のための柱のモックアップ。奥は「富士山世界遺産センター」の外壁木格子のモックアップ。日本は戦後、耐火のため大規模木造がほとんどつくられることなくその技術が遅れてしまっているが、坂さんによりそれが一気に進んでいくのかもしれない。何よりその挑戦魂がもの凄い。

 

 

 

 

黒川哲志建築設計事務所HP:https://www.kurokawadesign.com