インスペクター養成講座 | 飲・水・思・源・2

インスペクター養成講座

 東京建築士会へ。一ヶ月前に一級建築士の定期講習を受講した際に「建築士会インスペクター養成講座」の資料を頂いたのですぐに申し込み、本日はその受講です。

 インスペクターとは、住宅の診断を行う者のことです。欧米では中古住宅の流通が盛んなため、不動産取引の際に第三者が住宅診断(インスペクション)を行うことで安心して住宅を購入できる制度が普及しています。日本では新築住宅進行が強かったため、これまではあまりそのような仕組みはありませんでした。しかし全国の空き家数は現在820万戸を超え、中古住宅の流通を活性化させる取り組みを活発化しています。そのような状況の中で、平成25年6月に国土交通省はインスペクションガイドラインを策定し、中古住宅売買時の利用を前提としたインスペクションの指針を示しました。これにより、中古住宅を購入する際に消費者がインスペクターを利用することで安心して購入することが可能となり、ひいては中古住宅の流通を活性化して空き家減少に繋がることが期待されています。

 個人的にインスペクター養成講座を受講したわけは、たまたま2軒ほぼ同時に中古の木造住宅の改修を依頼されたこと、そして今年から住宅リフォーム推進協議会の委員となり、住宅のリフォームに係ることになったことがあります。自分の仕事としては、いつも個別の案件として施主とどのように目の前の家を活かしていくかということを考えるわけですが、今回は協議会の委員として全国のリフォームの実情や流れを知り、分析して対応を協議していく立場を与えられたため、根本的な所で勉強しようと思ったわけです。さてこれから、色々大局小局両面で住宅の改修に向き合っていきたいと思います。中古住宅でなにか悩んでいる方、是非お声掛けください!

黒川哲志建築設計事務所HP:https://www.kurokawadesign.com