連載の3回目です。
過去記事がまだの方は過去記事からお願いします。
 
④適切な難易度の問題に取り組む
「算数ラボ」の少し易しめの級を与えたら、少なくとも最初のうち「算数楽しい!」と感じて、自分で勝手にどんどん解き進めていく子は学年問わず結構多いと思います。
 
↓中学受験をしてもしなくても、一番おすすめの思考系問題集。

 

「少し易しめの級を与えたら」というところにポイントがあり、楽しく取り組めるには自力で7〜9割解けるくらいの「適度な難易度の問題を与えること」が何よりも大事です。自力で解ける問題がほとんどない難し過ぎる問題集も、逆にあまりにも簡単過ぎる内容(難関中学受験生にとっての多くの公立小学校の算数の授業のような・・・)も、どちらも苦行になります。

 
よく考えると解ける程度の"絶妙な難易度"の問題を解くのが、
一番気持ちいいものです(今回の内容は長男の発言↓にヒントを得ました)

 

そしていきなり立ち向かうと難し過ぎる問題でも、間に丁寧なステップをはさんで少しずつ難しくなっていけば自力で乗り越えられるものです(←公文のコンセプト)。本当は、そんなふうに自分が楽しく学べる「自分のペース」で下から積み上げていくというのが、一番楽しく学べる方法だと思います。
 
しかし中学受験では難易度が非常に高く、しかもかなり速いペースで進むカリキュラムを強制されてしまいます。このペースでは、丁寧なステップを入れている時間も取れず・・・普通にやると「"難し過ぎる問題"だらけで楽しむのは困難」という状況に陥りやすいでしょう。
 
私は小2の終わり頃に長男の勉強を見てあげ始めて以来、「算数だけでも」と思って、「楽しく学べるペース」で下から積み上げる方法で、早めに先を意識した積み上げを進めておくということを常に意識してきました。このことに3、4年生では手間をかなり取られました。

(しかし5年になってから算数ではかなり自立し、最近ではかなり手が離れてきたと感じています。)

 
これは「先取り」に近いのですが、私の中ではいわゆる「先取り」とは少し違う考え方で、既に習ったことを深めていくイメージです。例を挙げるなら、旅人算の“解き方”を先に教えておくわけではなく、「速さを習った後なら"考えれば解ける"旅人算の問題」に、楽しめるペースで取り組んでおく(→結果的には先取りになる)という感じです。
 
ここでの肝は「問題の選択」になってきます。
まあ私がサポートするとなると、横について教えてあげるような時間はごく限られていますので、"教える"よりも、"適切な難易度の問題を適切な順番で与える"ということを「必要に迫られて」サポートの中心にしてきた側面もあるのですが。
 

↓関連過去記事

 

とは言え、この「楽しめるペース」は発達段階の影響(←個人差大!)がかなり大きいと感じています。「中学受験のかなり速いペース」と「楽しめるペース」の乖離が大き過ぎて、早めの準備とかだけではどうにもならないことも往々にしてあるでしょう。

 

我が家ではまだ、長男ニコに続いて下に次男キラキラ、三男にっこりもいますので、この先いろいろな受験を経験することになりそうです。「楽しめるペース」と塾のペースの乖離が大き過ぎる場合は、大事にすることに優先順位をつけて、何かを選択をしていかなければなりません。

 

私は、先を見据えると本人が楽しく継続的に頑張れるペースで頑張っていくことが何より大事という確信を持っていますので、その場合は楽しく頑張れることを優先した中学受験や、中学受験を見送って高校受験ということも普通に選択肢にすると思います。


私自身は中学受験を経験せず、小学生の頃には机での勉強なんてほぼゼロで、生活の中で極めてマイペースに楽しく学んできました。

むしろそのことが高校生の頃に自分の意志で頑張れて、その後も今に至るまで前向きに努力を続けられていることにつながっていると感じています。

そのため、「中学受験をしなければ××(何かマイナス的なこと)になってしまう」というような脅迫観念はありません。


今後も、子どもたちが楽しく学べることを何より大事にしたいです。

 

↓関連過去記事

 

さて、最近では「問題選び」をサポートの中心にしていますが、問題を選ぶ際には難易度だけでなく、問題の質にも気を配っています。

その当たりも含め、もう1回分くらいこの連載は続きます。

お付き合いいただける方だけ引き続きよろしくお願いします。