ハイジの退屈日記 パリ・東京 -58ページ目

パリで水着を買う

こう毎日毎日毎日、風が強く雨が降り寒いと

身体は冷え切るし

ほんとーーーに

ウンザリする。


太陽が一日照っている暖かい土地に行きたいが

そんな遠くに行く諸々の余裕はないため

週末にオーヴェリュヌ地方の温泉に行くことにした。

せめて湯で身体を暖めよう、ということで。


フランスの温泉SPA施設は水着着用なので

(ちなみにドイツは大抵素っ裸でOK)

急遽水着が必要になった。


課題は2つ。

まず私のサイズに合うものを探すこと

そして最大限に安くあげること。

日本に帰れば水着はあるし

ここで「素敵なパリデザインの水着」を買うつもりはなし。


というより

私の場合、体型が非常に特殊なので

まず自分に合うサイズの水着で「素敵な」ものがあるかどうか疑わしい。



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日本でいえば9号、Mサイズではあるので

それだけ聞けばごく普通だが

まず、乳房が極端に小さい。

そして、お尻も小さい。

寸胴でメリハリのない体型ゆえに

夫ペーター(日本人)には

「きりたんぽ」みたい、と言われたことがある。

非常に言い得て妙、と敵ながら感心した。


しかし

「きりたんぽにゴマふたつ」

と言われた(憤)。


このような体型だと

身体にフィットするタイプの衣服、つまり水着を

西洋社会で探すのは難しいだろうと予想される。

ドイツであれば、子供用以外には絶対にない、と言い切れる。

フランスでも大人の最小サイズ「36」でどうか、というところ。




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安くあげる、という目的のために

まずH&Mのサイトをチェックしたが

どれもこれもバストが全然、全くダメそう。


ところで

H&Mのサイト上では、私にとっては前代未聞

おでぶちゃん水着モデルが登場していて驚いた。

昨今のパリではこれが流行りなのだろうか

ヴィクトリア・シークレットなどのサイトをみると

相変わらず超スリムなくせに出るとこ出たモデルばかりで

ここ20年ほど進歩がないが

さすが「コンテンポラリー」なフランス?

現実に即して割り切ったのだろうか。

これはマーケティング的にかなり進んでるのではないだろうか?



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ということで

夫のお勧め「GO SPORTS」なるスポーツウェアショップに行った。

ここは、大抵のスポーツジャンルの衣服等を扱った

一般大衆向けスポーツ衣料チェーン店。

めざすはアディダスやらミズノやらのスポーツ水着。


しかし驚いたね。

まず日本と違うのは

胸パッドやらのアンダーウェアが全くない。

あんな薄いスポーツ水着を直接着れば

胸ぽっちんやお尻の割れ目やらが全て露呈すると思うのだが

そんなのは気にしないらしい。

むしろそういうのが見えた方がセクシー、ということになるんだろうか。


そして

「衛生パッド」というセロファンのゴワゴワしたシールが

股のところに貼ってあるのだが

(昔のぎょう虫検査を思い出す。古い。)

あれをそのままセロファン付きで着用するとしても

1回こっきりの使用で剥がすことになるのだろうし

全く意味わからない。

それとも

「衛生」のために繰り返し使用するのだろうか?!


結局

36サイズの黒のシンプルなノーブランドのスポーツ水着

そして

胸に関してはアンダーウェアがないと全く成り立たない体型のため

情けない程ペラペラの最小の黒のビキニ(薄いパッドがかろうじて中に張り付いてる)

を購入。

しめて約22ユーロ。

コレ意外はない、という選択であった(哀)。


12歳向けであればサイズ的には上も下も良さそうだったが

さすがに国籍違えども

中高年が着て許されるデザインではなく。


一応、課題はクリアしたが

謎の多いフランス水着なのであった。



パリの若き音楽家たち

クラシック音楽については

ドイツに住んでいた20代の頃に目覚めた。

ドイツにいた頃は月に2,3回、

日本では平均2,3ヶ月に1回ほど

音楽会に行く程度。


そんな私ごときに言われるまでもないが

パリの大小様々な音楽会でのパフォーマンス・レベルは

ことごとく高し!


昔、ドイツ留学中の日本人の歌手の方(テノール)が言っていたが

日本のプロ歌い手の平均レベルとドイツのそれとでは

日本のプロ野球とアメリカ大リーグほど違う、そうだ。


もちろん、日本のプロ野球選手もボチボチ米大リーグで活躍しているように

世界的に活躍している日本人音楽家は多いでしょう。


しかし、やはり

「本場」の層は厚い、と感じる。

スタンダードが高い。



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毎日毎日

パリの町のいくつかの小さな教会では

入場料20ユーロほどで

ピアノやら弦楽器やら歌やらの

リサイタルが催されている。



そこで演奏するアーティスト方々は

パリの名だたるコンサートホール出演者の予備軍と思われるが

皆々さま例外なく

演奏技術といい表現力といい素晴らしく、驚きさえ感じる。



こんなハイ・レベルの方々が

おそらく実にたーーーくさんいて

名前が世界的知られているような方々ってのは

本当に本当に本当に、一握りなんだろうなあ。


みなさんが世界の一流舞台に立つことを夢見て

日々研鑽を積み、経験を深めているのだろうなあ。

しかし競争は厳しいのだろうなあ。

しかもこれだけでは食っていけないんだろうなあ。


夢を抱き続け、不断の努力を続ける

彼ら若き音楽家の方々に

勝手に思いを馳せ、応援したくなってくる私。



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夫ペーター(日本人)は

そのような若き音楽家の卵たちである、留学生やセミプロの日本人方々と

何人かお知り合いになっており

たまに

家に食事にお招きしたりしている。


そして、そんな時には

彼女たち(私たちが知り合いになったのは女性のみ)は

嬉々として

夫宅のスタインウェイを弾いたり、歌を歌ってくださる。


私も何度かその場に居合わせたが

彼女たちのパフォーマンス・レベルの高さには驚かされた。




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つい先日も、若き未来のピアニスト2人

(一人はセミプロ、一人は国立音楽院留学生)を食事に招いたところ、

それぞれ素晴らしい演奏を披露してくださった。

バッハやブラームスなど。


20代の若者らしく

旺盛な食欲で

キャーキャーと賑やかに

楽しく、しかも相当にワインを飲んだ後だったのに

それを感じさせない確実な技術に舌を巻いた。


これが同じピアノから奏でられる音か!?

毎日、夫のピアノ練習曲を聞いている私はつぶやいた。


いや、夫は夫なりの進歩を遂げているわけなので

それがどうこうというわけではなく、

むしろ比較することが、この際

双方にとって無意味なことなんですけどね。

と、夫への言い訳、完了。




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その後、

グルドのバッハ、バーレンボイムのモーツァルト、内田光子のモーツァルトの

ビデオがあるのだけど、どれが見たい?といったら

二人そろって即座に

「内田光子さん!」と叫んだので

壁一面に映しだす、超大型スクリーンで

みんなで

神がかった光子さんの演奏を鑑賞した。


彼女たちは

目をキラキラさせて、先ほどまでの大飲み食いの片鱗など全くなく、

食い入るように聴き・見入っていて

本当に、純粋に音楽を愛してるのだなあ、

そして今に至っているのだなあ、と

つくづく感じ入った。



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才能ある若い彼女たちとて

特に環境に恵まれているわけでもないので

パリの住宅事情においてピアノを家に置けず、

ピアノ専用の小さな部屋を別に借りていたり、

などなど工夫しているそうだ。


ちょっと余裕の出てきた我々こそが

若者たちに役立てるよう手を差し伸べるのは

「大人のつとめ」というものだ。


それを自覚して

若い彼女たちを食事に招待したりして、

さらに素晴らしいピアノ、近所迷惑など気にしなくて良い環境、

などを提供する夫は

心がけがよく、感心する。


しかし

いくら若き同朋人をサポートしたいといっても

「やっぱりさ~、彼女たちも喜ぶだろうから~、ベーゼンも買っていいんじゃない~?」と

スタインウェイでも十分過ぎる位なのに

調子に乗っているのが

なんとも身の程知らずである。










欲深い晩ごはん

一年中、同じ事を言っていますが

食欲が止まらない。


今のパリでは、ホワイトアスパラが出てますねえ。

大好物です。


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野菜の旬は

あとはアンディーブ。

アーティチョークもだろうか。

すべて大好き。


貝も季節だねえ。



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ほんと、

マルシェに来ると、

あれもこれも食べたくなってくる。



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こっちは食料品が本当に安い。

二人分のサラダを作るのに

ちょっと割高な有機栽培ものであっても

3ユーロあれば

たっぷり色とりどりのサラダが作れる。


マルシェで見たこんなリンゴ。

形は良いとはいえないが

自然もので美味しいんだろうなあ。

1キロ200円くらい。


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マルシェを

一回り歩いてみた結果

この日の夕食は

魚介類に決定しました。


ツブ貝をサカナにピュイイ・フュメをいただく、と。

さらにホヤをみつけ

夫ペーター(日本人)は大喜び。


そしてイワシの香草焼きも捨てがたい、ということになり。

こっちはヴィーニョ・ヴェルデといきたいが

さすがに2本も飲めないので

ピュイイ・フュメで通す、ということで。

まあ、いいか。



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料理は

夫が魚介類担当。

私は野菜担当。


もともとこの日はホワイトアスパラガスを獲得するのが目的だったので

ホワイトアスパラ&オランデーズソース、そしてツブ貝&ホヤ、イワシの香草焼き

そしてこれら全てをプュイイ・フュメと共に、

という

なんとも支離滅裂、奇妙奇天烈な取り合わせになってしまった。


が、お互いに

自分が食べたいものを譲らない我々。



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ホヤにピンが入ってしまった。

皿の左上向こうに

うっすら見える白いものがアスパラ。


ちょっと苦味のあるアスパラは春の味。

ツブ貝も味が濃くて美味かった。

夫いわく

「ツブ貝が口の中でワンワンと響く!」

だ、そうだ。


ところで

イワシの香草焼きにおいて

ハプニングが。


オーブンで焼いていたのだが

耐熱皿がエセだったらしく(?)

しばらく高温で焼いていたら

バリッと音がして

オーブンの中で耐熱皿が砕けていた。


しかし、イワシは程よく完成されており

割れたガラスは、料理にはかからず

オーブン内に砕け散っていたため

イワシには被害なし。


ということで

我々は

「美味しそうだね」とつぶやき

大惨事となったオーブンを迷わずそのまま放置して

何事もなかったかのように

イワシにありついたのであった。


そして食後酒は

ペーター特製「リモンちこ」。

「いいちこ」で即席で作った、なんちゃってリモンチェッロ。


最後まで奇妙奇天烈なのであった。