　しつこいと思われる方もいらっさるかもしれませぬが、今一度サード・イヤー・バンド（以下TEB）のお話。
　TEBを最初に聴いたのは、いつだったか、さっぱり覚えていない。もしかしたら何かのFM番組でだったのかも知れない。でもナニを聴いたのかは覚えている。このアルバムに収録されている「Earth」と言う曲だ。

その時、なんというか、全身が耳になった気がして震えて聴いた。これは自分の好きなロック・ミュージックではないが、その源流にあるもののような気がした。それから、当時父の書斎にあったレコード・カタログを開いてみると、「サード・イヤー・バンド」の項目に1枚「錬金術」というアルバムを見つけた。早速レコード店に行ってみたが、どこにもない。仕方なく店員に尋ねてみると、随分前に廃盤になっていると言われた。当時はこの「天地火水」も日本でリリースされていた筈だが、それが掲載されていなかったのは、カタログが古かったからだろう。当時の自分は“サード・イヤー・バンド”に固執しなくても、買い揃えなければならないバンドのアルバムは数限りなくあったので、興味はそちらの方へ移行するのも早く、忘れはしないが、執着もしないといった感覚だった。
　しかし、その数年後、“サード・イヤー・バンド”のベスト(?)・アルバム「謎の音Experiences」がリリースされ、自分は即座に買い求めた。これには「Earth」が収録されていて、楽曲のよさを再認識したと共に、「ゲットー・ラーガ」「ストーン・サークル」などの傑作を聴き、「やはり3枚のアルバムは全て買い揃えねば」と決意させられたのだ。
　しかしその後も日本では廃盤状態が続いていたので（当時中古レコード店は遠い存在だった）、輸入レコード店を覗くようになった。といっても当時はDisc Upと玉光堂すすきの店とタワー・レコードしかなく、しかも当時のタワー・レコードはアメリカの売れ線アルバムをメインに売る店だったので、実質2店舗のみだったのだ。
結局、数か月後位にDisc Upで「天地火水」を見つけた。英国盤で確か3000円位だったと思う。この後「マクベス」も入手できたが、「錬金術」はCD化されるまでとうとう入手できなかった。

　して、この「天地火水」。UK盤にはたまにあるのだが、ビニールコーティングに使用されている糊の匂いが何とも言えない、決して良いとはいえない匂いをふりまくのだ。いや、まだこのアルバムはいい。自分のもうひとつの宝、「ハットフィールド&ザ・ノース」の1stアルバムの匂いは耐えられないくらいなのだ。この点だけは非常に残念な盤なのだ。でもこれらのアルバム。自分は死ぬまで手放さないと決めたアルバムでもある。

そう、死ぬまで。一緒に棺桶に入れてくれと言うこともできるが、そんなもったいないことはしたくない。かといってあの世に持っていくことも出来ない。しかし、この世に残して逝ったところで、女房に某古本チェーン店へ２足３文で売っ払うわれるのが関の山なのだ。しかも、某古本チェーンの買取り責任者には「レコードは当店では扱っていないので、お値段は付けられません。ただ、ごみ処理するのも大変でしょうし手数料も取られますから、それでしたら私どもが無料でお引き取りさせていただきますが。」とか言われ、女房は目からうろこが落ちんばかりに感激して激しく頭下げてお願いしっちゃったりして。そして、買取り責任者はそれを中古レコード店へ転売して利益を得ちゃっていたりして。

　あ、横道それてる。ところでこのアルバムには一人の若き女性が参加している。Ursula Smithというチェロ奏者だ。こんなバンドに参加している女なんて、岩石オープンや鬼瓦みたいな御面相に違いないと思っちゃうところだが、この内ジャケットでもちらと見えるけど、整った顔をしているのだ。
この２枚の写真を見ても、結構な美人ちゃんであることがわかる。少し前のネットではウルスラちゃんが一人でチェロを弾いている姿も見ることが出来たが、残念ながら今は削除されていて見ることは出来ない。
　その代り今は動画で見られるよい時代なので、ウルスラちゃんの動く画像もこうやって見ることが出来る。というか、こっちの方がず～っと有り難い。

　と、何を書きたいのか伝えたいのか、本人もわからない内容となってしまったノデアリマス。それでは、また気まぐれた時に。