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山田和氏の展覧会

本日より、越前の陶芸家、山田和氏の展覧会が始まりました。

個展と言うよりは、山田家の家族展のような雰囲気です。

人形の手足、顔担当は、和氏、人形衣装は奥様のひろみさん、

 

「赤い帽子の少年」というビデオのバック音楽は、ご長男の生さん

 

山田和氏といえば、桃山陶の伝承者というイメージが強いのですが

今回は、長年集めていらした古道具など

彼の視点で価値があると思われた物を使った

コラージュと人形、ブローチという完全に別世界の表現者でした。

二日間にわたる搬入でしたが、とても楽しんで展示なさっていました。

 

我が家の家宝だと仰るドイツで購入なさった剪定ばさみ

瀬戸で購入した輸出用の陶器に使っていたノベルティのバラ

引き出しの底板を利用したキャンバスを使って

炎舞志野の茶碗の一部も流木とともにコラージュにさりげなく参加

 

越前海岸で拾った自転車のサドルの一部も

不思議な世界観の演出に役立っています。

 

人形作家でいらっしゃるひろみ奥様が死ぬまでに撮りたかったという映画

13分間の短編とは言え、とても凝っています。

 

 

「タダのホトケ」と題された昔の薬瓶に色々詰められた作品集団

 

「記憶のカケラ」と副題がついているように

彼が人生の中でひょいと拾い上げた様々な物との出会いが

表現されている気が致します。

作り手が楽しんで制作したことが伝わってくる

楽しい空間です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大森暁生と工房スタッフ展

大森暁生と工房スタッフ展

本日から「はずみ」展が始まりました。

タイトルに関して大森氏は-工房はずっと居続けるところではありません。いつかそれぞれ作家として自立しなければいけないのですが、工房から独り立ちするその日の為に、足元をしっかり固めてきたものは、そのぶん「はずみ」をつけ、より一層高く跳びあがることができる・・

という思いでこのタイトルをお付けになったようです。親分の厳しくも温かい心が伝わってまいります。

 

 

取付の為に壁面の余白の計算を

ブツブツ独り言をおっしゃりながら計算中

 

 

まず大森暁生さんの作品『寒月にはずむ』

 

キタキツネが雪一色の中、餌を求めて必死にジャンプしているさま

生きるためのすべなのですが、その姿が何とも言えず愛らしい

雪を舞い上げおもいっきりはずんでいる瞬間です

 

一番長く8年間工房のお手伝いをしている長久保華子さん

彼女自身は飛躍の前段階だそうです

 

 

木彫に漆下地、顔料仕上げの『Linden』

ライオンが優しいまなざしで菩提樹の新芽を眺めています。

その成長を楽しみにしているように

 

 

もう一点『月に至るまで』は

飢えた老人の食料となるためメラメラと燃え盛る炎の中に

身を投じたウサギの作品

 

 

山本雄大さん

 

今回は大森氏より、新しい試みをするようにと指示があったそうです。

今までは組木での制作が多かったそうですが

初めて箱根細工の寄せ木の技法に挑戦なさいました。

何気ない作品に技術が集約されています。

 

3日間ほどの徹夜明けの昨日の搬入、ちょっと油断したすきに

立ったまま眠りに入ってしまいました。

 

白谷琢磨さん

今回は乾漆の作品

今までは樹木をモチーフにした作品が多かったそうですが

今回は人体と樹木の合体です。

なにかのはずみでミトコンドリアが人体の中に寄生したように…

『森から逃亡』と題された作品は、不思議な世界観を漂わせています。

 

 

最後スタッフとして一番後輩である東嶋賢一さん

 

大森大先輩の元で働きながら、自分の夢に近づけられるよう

日夜努力をを積み重ねている自分の深層心理を表現したそうです。

 

タイトルは難解です

尾那伽魚ー陽光照-(左)勢夢ーhazumu-(中)尾那伽魚-月光照―

 

 

垂飾の一部を真鍮の鋳造と焼き物で制作

それを取り付けているところ

目が良くなければできない作業

 

 

 

工房スタッフの方々は、大森氏からテーマと新しい試みという宿題も与えられ、

何日間も徹夜しながら

自分の思いを作品にしていらっしゃいます。

これから彼らがいつ自立して、どのような作家になっていくのかとても楽しみです。

是非ご高覧いただき、彼らの素直な作品作りに対するエネルギーを感じ取っていただければと思います。

 

 

 

 

 

池田和広金唐紙展

池田和広の金唐紙展が始まりました。

江戸時代に金唐革が輸入され、

粋な江戸っ子がたばこ入れなどに使い

その後素材が和紙になり、

金唐革紙(擬革紙)と言われるようになりました

明治期には鹿鳴館などの洋館に多く使われ、

またヨーロッパ諸国にも輸出されたました。

しかし昭和中期には技術が廃れてしまいました。

その後、池田氏の師匠である上田尚氏が独自に研究なさり

新しく金唐紙としてよみがえってきたのです。

現在は、金唐紙研究所として

各地に残る重要文化財などの修復を

手がけていらっしゃいます。

 

これら3点はそれぞれ明治期の版木から

池田さんが復刻いたしました。

秋田の池田邸

 

旧岩崎邸のビリヤード室

 

鹿鳴館の花唐草の模様からアレンジした作品

 

 今年の夏に修復が終わりました、

目黒の旧前田邸に使わていた「花と鳥」

 

50号の大作です

鹿鳴館に使用されていた版木を参考に

新たに版木を制作しました。

こちらはオリジナル作品 「竹文様」

50号の大作です

 

 

 

「四季文様」四曲屏風

 

拡大すると、秋景色

 

春景色

今回は、使える作品もお願いしました。

数寄屋袋、懐紙入れ 楊枝入れ、パーティーバッグなどです

 

 

 

軽くて華やかなので、海外旅行などには便利そう

版木の材料である、山桜の木の入手も難しいのですが

少しずつ新しい文様を彫り進めていらっしゃるおつもりです。

美しい伝統工芸をみなさまのお力で支えていただけますよう願っております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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