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新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

独断と超偏見による、勝手気ままでええ事しか書かん日記のようなもんです。
まあるい形してて、音が飛び出してくるモノへの愛情表現です。
ほなお暇なお方はどうぞお入りやす。
某サイトの『ぺんたno座右の銘盤』、『続・ぺんたno座右の銘盤』の続編となります。


新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-ようこそニッポンへ
 イタリア人ピアニスト、Carlo Uboldi まったくといっていい知らない。このアルバム『Free Flight』の7曲目「Angry Dogs」、おや?  この曲はあの松尾明氏の最新作《Besame Mucho》の快活なオープニング・ナンバーではと気づく。いてもたってもおれず真っ先に針を落とす。???、そうCDプレイヤーには針は無い、意気揚々と7番目のボタンを押す。歳のせいか、CDプレイヤーの小さなボタンのせいか突き指しそうな勢いでボタンに迫るも数字が見辛い。ど、どれだ7番ボタンはという有様で、逸る気持ちをよそに指先が間誤ついているから情けない。

 「Angry Dogs」、期待以上の出来。松尾明ヴァージョンもスリリングで何といっても格好いい。ならばこのCarlo Uboldiはどうかというと、松尾氏には悪いが流石本家本元だけあって一枚も二枚も上手。イントロの ♪チャチャララララララ~ チャチャララララララ~ はラテンにありがちなメロディだが、コレがないとなると何か寂しい気もしないではないほどの必須メロ。ドラムスは松尾氏に比べると乾いた音なので、そのあたりがイタリアンなる所以なのかと納得する。でも最大の強みであり弱みでもある日本人好みの力強さを携えた哀愁がそこにはあった。しかし、もっと日本人のこころを惹きつける曲が・・・。

 それは1曲目の「Welcome To Nippon」という何とも奇妙なタイトルナンバーだ。収録時間も10分を越える大作で、ジャケットには多くの白鳥が大空を飛翔しているフォトが使われている。彼はよほど日本好きなのか、この曲も暮れ遅し京の都の春にしっくりといく曲調ではないかと。彼の日本に対する気持ちをじっくりと訊いてみたいものだ。しかし残念なのは安直なジャケット写真、それだけで売り上げは桁違いに変わるハズなのに。日本のレコード会社に制作してもらえば良かったと思うのは本音だ。

 もう一曲気をそそられるナンバーというか曲名が最後に置かれている、「World Hymn」という曲。これまた聴く前から期待度は上昇するばかりで、《Hymn》とつく曲に外れがないというのが私の中に鉄則としてある。その他にも鉄則はあって、よくある《Blue》だとか私的なものでは《Long Long》などが引用されているタイトルや歌詞も大いに反応してしまう。曲のほうは《Hymn》だけあって、らしい絃の響きがつづくベース・ソロを促す。可愛らしいピアノが加わってマーチング風に突き進み、最後にほど好いゴスペル・ライクな余韻をずっとずっと残してくれる小品。

 彼が“ようこそニッポンへ”と言う訳がなくて、私たちがこころよく彼を迎えてあげたのだと実感すべき作品。

-NO.514-


【二条城】

 ここも桜の名所として名高い。ライトアップはもちろんのこと380本にもおよぶ桜は見事である。大政奉還の舞台として有名な御殿。その廊下の上を見上げると。


新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-高橋康廣
 高橋康廣というテナーマンをご存知か? いや、知らないといわれれば得意となってお教えするのだが、ええ、知ってますよなんていわれちゃ寂しさもウン10倍だ。それほど教えたくない、その裏腹に是非教えてやろうではないかと得意満面の笑みをたたえる私がそこにいる。そう、その私に懇願しているあなた、あなたに彼の良さを伝えなければならない義務がある。と偉そうに言ってるが、私も彼の存在を知ったのは数年前あの松尾明の作品がきっかけなのである。

 テナーの高橋康廣、ドラムスの松尾明、プロデューサーの寺島靖国、この御三方が揃えばオープニングの「In The Shade Of Apple Tree(リンゴの木の下で)」という選曲は必然のことなんでしょう。奇をてらうこともなく、ただ純粋にこの曲をこんな感じで、和気藹々(わきあいあい)と愉しもうなんていい大人だからこそ出来る道楽ともいっていい究極のお遊びとなっている。その雰囲気はアルバム『メランコリー・セレナーデ』全編に亘っていえること。プンプンいい匂いがしてくる。オジサンパワー炸裂! おや? 誰だ加齢臭だなんていってる奴は。そうだお前が正しい! いい歳したオジサンの加齢臭だ。いい味出しているじゃないか。そんじょそこらの青二才じゃ到底できっこない大人の世界だ。といいつつも若者にだってちゃんとお褒めの言葉をかけてあげよう。それはピアノの寺村容子氏だ。以前に《十五夜》で紹介した女流ピアニストだ。このオジサンパワーに染められたのか、なんのためらいもなく老練なタッチを響かせる。彼女のセンスなのか、はたまたオジサンパワーの賜物か、スイスイと曲は進んで行く。

 このアルバムには前述の「リンゴの木の下で」ともう2曲、圧倒的な存在感を示す「ラ・コンパルサ」「ルンバ・デ・カノン」が控えている。「ラ・コンパルサ」はラテン・ナンバーではお馴染みの名曲。暗くなりすぎず適度な灯りが揺らぐような高橋のテナーの音色にうっとりするはず。このいいようのない雰囲気にしているもう一つの理由はかなり遅めのテンポにある。ブリッジ部での寺村のピアノがそうであるように、早弾きしそうなメロディ・ラインもしっかり間をキープしつつ、ダレることなくベース、ドラムととも互いに押しては引いてといったいい塩梅。間奏部1分10秒から始まる1分間は、感涙しそうなほどのピアノ・ソロだ、何度も聴き返して欲しい。そしてJ・P・トレスがこれぞ哀愁といわんばかりに一世一代の名曲を書いた「ルンバ・デ・カノン」は、割とゆったりとしたテンポにもかかわらず勇気100倍くれたような疾走感が何かとても気持ちいい。おい、そこのお若いの、オジサン達もいい仕事してますよ。

-NO.513-


【平安神宮 神苑】

 平安神宮へは何度もお参りした方も多かろう。しかし神苑となると意外と少ない。この桜の時期が一番の人気であり、夜桜なんぞ感激に浸り平安京をのんびり偲ぶのもいい。


新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-Dona Loren
 ドナ・ローレンとお聞きあれば”おおーぅ”と懐かしむ殿方の勇ましい声が聞こえてきそうである。名前だけでは? え~っ誰だっけ。アネットの”ビーチ・パーティー”シリーズ映画【ビーチ・ブランケット・ビンゴ】といえばお分かりかな? っていうかこの可愛らしいジャケットに目がいかないわけがない。お察しの通りのあの娘。この小麦色の肌はまさしくこの中での健康的な歌そのもの。お宝ともいえる裏ジャケに配された映画のワン・シーンの3カットも見逃せない。

 さて映画タイトルと同名のこの『BEACH BLANKET BINGO』は、オリジナル10曲に加えヒット・シングル9曲を惜しげもなくカップリング。オリジナルのオープニング「サイクル・ヒット」は、サーフ・ロック的ギターのイントロ、それにつづく能天気なコーラスはどうみてもビーチ・ボーイズそのものってな感じ。それもそのはず、クレジットに目をやるとゲイリー・アッシャーとあるではないか。どうりでビーチ・ボーイズゆかりのお方が。歌はというと「アイ・シンク、ユー・シンク」「イット・オンリー・ハーツ・ホエン・アイ・クライ」は甘ったるい歌い方で男性方を悩ませ、つづく「ジーズ・アー・ザ・グッド・タイムス」は一転して大人のムードで寄り添ってくるから放っておけない。

 どうにもこうにもという方にはこのアルバムのもう一つの楽しみ方があって、それはバックの演奏。ポコポコ、スカスカ、ズンチャズンチャ、ズンズンチャなどのリズムで微笑ましくも愉快でこの上ない。このアルバムで一等光るのが「ニュー・ラヴ」、どこかで聴いたようなメロディだ。まああの時代こんなリズム、メロディは星の数ほど溢れていたはずで、一つ間違えれば湘南サウンドとも錯覚してしまうかもな。でもいい曲だ。

 先にも書いたがこのアルバムにはボーナス・トラックがぎっしりと詰まっていて、いずれもがこのアルバムとは関係ないシングル盤ということでがらりと雰囲気が変わる。そのボーナス・トラックの中でもいい出来なのが「ブローイング・アウト・ザ・キャンドルズ」「ジャスト・ア・リトル・ガール」で、ややもすると弘田三枝子や森山加代子が歌って違わない日本歌謡の香りすら佇む。「ナインティ・デイ・ギャランティ」のキンキン声はダイアナ・ロス張りでそれはそれで可愛いので許しちゃおう。

-NO.512-


【よーじやカフェ 銀閣寺店】

 抹茶カプチーノはこの銀閣寺店のオリジナルのはず。和風庭園を眺めながら畳に座り背筋を伸ばしてみましょう! 哲学の道でちょっと一服、美味しいものでちょっと一腹、ちょっとリッチな気分で一福(笑)。


新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-Kabuki-Queen
 リチャード・ホワイトマンなるピアノ弾きはつい最近知った。実は知っていたはずだが知らないふりをしていただけなのだろうか。とうていそんな程度の印象しかないものは大した存在でもなく、僕を突き動かす何か特別なモノがあったわけでもないはず、だった。

 彼のサウンドはややもするとラウンジ・ピアノと化する危険性をまとった音だが、実はどこか芯の通った鍵盤弾きであった。その彼に引き合わせてくれたのは他でもないあの椎名林檎。僕は特別彼女のファンでもなければタイプの女性でもないのだが、彼女の殺伐とした都会の雰囲気や今にも氾濫しそうな凶器性が得もいわれぬ快感となって心を突くのは確かだった。

 その椎名林檎の大ヒット曲「歌舞伎クイーン」を何を血迷ったか大人しいホワイトマンがピアノ・トリオというフォーマットで僕の耳を奪ってしまった。まあ聴く前から曲名「Kabuki Queen」で興味津々なのは明白だったと思う。問題はホワイトマンが椎名林檎をいかにして知り、とりつかれ、レコーディングにまで至ったのかが気になる。アルバム『Slow Night』は云うまでもなく彼の現時点での最高傑作といっておこう。前述の林檎ナンバーの他に、意表をついたラテン・ナンバー「Mambo Inn」もさらりとしていて気持ちのいい仕上がりだ。ラテン特有のねちっこさもなく都会的な佇まいを見せる。「Moon River」、「Night Mist Blues」、「Lush Jays」までの流れはさながら現代盤ビル・エヴァンスではないか。これは期待の持てる人材発掘だ! と宣言しよう。

 しかし何といっても「Kabuki Queen」この一曲でこのアルバムの価値がグ~ンと上がったというもの。この一曲のためにこのアルバムは存在するといっていいだろう。もちろん原曲を知っていて初めてその良さが分かるといえるのだが。願わくば是非この演奏をバックに椎名林檎に歌ってもらいたいものだ。そしてアルバムのクロージング・ナンバーはしっとりとしたムードの「In The Blue of Evening」で締めくくられる。これも林檎さんに妖艶な語り口で歌ってもらいたいと切に願うのです。
-NO.511-


【銀閣寺(東山慈照寺)】

 京都観光でも外せないのが金閣寺と対をなす銀閣寺。金閣寺ほどの華やかさはないが、エントランスの生け垣から大文字を背に受ける月待山までの銀閣寺のパノラマは心和ませてくれる。観音殿に立つは鳳凰なり。


新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-スールヴァイグシュレッタイェル
 北欧の国ノルウェーはオスロに一輪の花が咲いた。いまジャズ界における女性ヴォーカルは、ビジネスとしても立派に日本の経済の一端を支えていくくらいの力と熱気に溢れている。ノルウェーといえば大先輩にカーリン・クローグなるアヴァンギャルドな女性ヴォーカリストがいたが、彼女は非常にとっつき難く、こちらから歩み寄ろうとするとするだけ遠ざかってしまう厄介な存在だった。しかし、しかしだ。このスールヴァイグ・シュレッタイェルとお読みする御女は違った。か細い腕に抱かれた子猫を撫でるように、そっと、そっと、愛しむように近づいてくる。

 とある日、北欧というか欧州全般に女性ヴォーカルが気難しさを示しているのが伴奏陣であることにふと気づいた。特に冷たさを露にしたトランペットなどはもってのほかで、北欧らしさを表現しようと躍起になっているようにも見受けるがとんでもない事。彼女たちが放つごく自然でクリアな声こそがお国自慢であるのだ。ジャズ発祥の地アメリカでも到底創り出すことができない質感が癖になる。その顕著なのがデビュー・アルバム『Solveig Slettahjell Slow Motion Orchestra』冒頭の「All the Way」だ。この後も彼女は順調に作品を発表し続けるが、すべてにおいて1曲目でその世界に引きずり込んでしまう。これは製作側の選曲、配置の勝利。2曲目の「Comes Love」といい、4曲目の「My Heart Belongs to Daddy」は絶対的に外せない曲で、近年のヴォーカル盤必須のナンバーだ。まるで厳しいヴォーカル・ファンがリクエストでもしたかのように選曲されている。そして何事もないように、彼女自身の歌として高らかに歌い上げるその姿はお見事としかいいようがない。

 そして多くの本場アメリカから輩出された女性ヴォーカリストやジャズメンにリスペクトの意を表したかのような5曲目「What a Little Moonlight Can Do」は、健気な彼女の一面を見ているようでこころ温まる。彼女が歌うすべての曲は、聴かなきゃいけないという絶対的使命感に駆られる。とにかく冒頭の「All the Way」に尽きる。彼女も歌わなきゃいけないという絶対的使命感ゆえ。

-NO.510-


【おにわか 蕎麦・酒処】

 お蕎麦を食べに行ったはずが・・・呑みどころと言っていいでしょう。東京の八重洲口からほどのところにある僕にとっては蕎麦屋さん。だって蕎麦を食べに行ったんだから。まずすすめられたのは日本酒。店主自慢のお酒がアチコチと目につく。すすまれるがまま飲んだ後の一枚の蕎麦は、とても凛々しく、改めて蕎麦屋だったことを思い出させてくれる逸品。 おにわかの栞には“料理は空腹を満たすものだけでなく、心を満たすもの”と記してある。