聴かなきゃいけないという使命感に駆られる | 新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景

独断と超偏見による、勝手気ままでええ事しか書かん日記のようなもんです。
まあるい形してて、音が飛び出してくるモノへの愛情表現です。
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某サイトの『ぺんたno座右の銘盤』、『続・ぺんたno座右の銘盤』の続編となります。


新・ぺんたno座右の銘盤withボクの新百景-スールヴァイグシュレッタイェル
 北欧の国ノルウェーはオスロに一輪の花が咲いた。いまジャズ界における女性ヴォーカルは、ビジネスとしても立派に日本の経済の一端を支えていくくらいの力と熱気に溢れている。ノルウェーといえば大先輩にカーリン・クローグなるアヴァンギャルドな女性ヴォーカリストがいたが、彼女は非常にとっつき難く、こちらから歩み寄ろうとするとするだけ遠ざかってしまう厄介な存在だった。しかし、しかしだ。このスールヴァイグ・シュレッタイェルとお読みする御女は違った。か細い腕に抱かれた子猫を撫でるように、そっと、そっと、愛しむように近づいてくる。

 とある日、北欧というか欧州全般に女性ヴォーカルが気難しさを示しているのが伴奏陣であることにふと気づいた。特に冷たさを露にしたトランペットなどはもってのほかで、北欧らしさを表現しようと躍起になっているようにも見受けるがとんでもない事。彼女たちが放つごく自然でクリアな声こそがお国自慢であるのだ。ジャズ発祥の地アメリカでも到底創り出すことができない質感が癖になる。その顕著なのがデビュー・アルバム『Solveig Slettahjell Slow Motion Orchestra』冒頭の「All the Way」だ。この後も彼女は順調に作品を発表し続けるが、すべてにおいて1曲目でその世界に引きずり込んでしまう。これは製作側の選曲、配置の勝利。2曲目の「Comes Love」といい、4曲目の「My Heart Belongs to Daddy」は絶対的に外せない曲で、近年のヴォーカル盤必須のナンバーだ。まるで厳しいヴォーカル・ファンがリクエストでもしたかのように選曲されている。そして何事もないように、彼女自身の歌として高らかに歌い上げるその姿はお見事としかいいようがない。

 そして多くの本場アメリカから輩出された女性ヴォーカリストやジャズメンにリスペクトの意を表したかのような5曲目「What a Little Moonlight Can Do」は、健気な彼女の一面を見ているようでこころ温まる。彼女が歌うすべての曲は、聴かなきゃいけないという絶対的使命感に駆られる。とにかく冒頭の「All the Way」に尽きる。彼女も歌わなきゃいけないという絶対的使命感ゆえ。

-NO.510-


【おにわか 蕎麦・酒処】

 お蕎麦を食べに行ったはずが・・・呑みどころと言っていいでしょう。東京の八重洲口からほどのところにある僕にとっては蕎麦屋さん。だって蕎麦を食べに行ったんだから。まずすすめられたのは日本酒。店主自慢のお酒がアチコチと目につく。すすまれるがまま飲んだ後の一枚の蕎麦は、とても凛々しく、改めて蕎麦屋だったことを思い出させてくれる逸品。 おにわかの栞には“料理は空腹を満たすものだけでなく、心を満たすもの”と記してある。