テレビ東京の「スポーツ魂」で毎週、日曜日に放送されているファインプレー特集

「光プレー」が素晴らしい。

日本のプロ野球を見下している人は、ぜひ見てほしい。

レベルの高さに驚くはず。


お茶の間向けの珍プレーは面白いのかもしれないが、笑い以外、何も生み出さない。

鮮やかな好プレーやダイナミックなホームランに憧れてこそ、少年はバットやグラブを手にするのだと思う。

だからこそ、プロ野球の好プレー特集は、子供の目に触れる時間にもやってもらいたい。


バティスタがソフトバンクを去る事になった。

白木屋のキャラクターのような風貌のユニークな男だったが、

印象的だったのは、千葉マリンでの試合。

サードゴロを打ったバティスタは、一塁へ全力疾走!

アウトになったが、一塁ベースを過ぎても加速は止まらず、むしろグングン速くなった。

外野のゾーンに入っても、まだまだ止まらない!

何と、ライトスタンドまで猛突進。

そして、呆気にとられたロッテファンを観て、ニヤリとすると、

なにやら満足気に引き返したのである。

前代未聞のパフォーマンスだった。


その不思議なメジャーリーガーをソフトバンクは来季の年俸5億円を払いながらも、

解雇に踏み切った。

理由は松田や江川といった若手を起用する為である。

松田も江川も潜在能力は凄いが、あの井口ですら、プロ入り後4年間は低打率に苦しんだ。

今江クラスの素材の江川もあと2、3年かかる。

あと1年、バティスタを置いていても、何の障害にもならなかったと思う。


ヤクルトの石井などポスティングシステムでのメジャー移籍でもめるケースは毎年見られるが、

野球選手は、いったいどれだけの権利を手にしたら気が済むのであろうか?

ヤクルトが約束を破った?

FA制度を無視した選手によくそんな事が言えたものだ。


入団時の不必要に多い契約金、年俸の下げ幅の設定、FA、そして、わがままをカタカナに置き換えただけのポスティングシステム。


収入の下げ幅まで保証された上に、やたらと権利がある“フリーの仕事”なんて、

世の中にプロ野球選手しかないような気がする。


安定と夢の権利を同時に手に入れようなんて考えは図々しい。

日本で成功してからメジャーに・・・と思うのであれば、ルールに則って、FAを待つべき。

「絶頂期に」とか「早いうちに」と思っている輩はプロに入らず、渡米して、1Aからのし上がるべきだ。

ごねた者が得をするような業界に明るい未来は訪れない。



城島のマリナーズ入りは非常に興味深い。

メジャーにはスペイン語圏の選手も多いので、英語が話せない事は大して問題じゃない。

それよりも日本流の細かいリードがメジャーに通用するのか注目したい。

第2の監督とも言われるキャッチャーがもし成功すると、

日本の野球頭脳の高さの証明にもなり、将来的には日本人がメジャーの監督として

招聘される事もなくはない。

その人材はおそらく古田か小宮山か桑田、もしくは引退した後の城島なのかもしれない。

そういう面で考えると、今まで挑戦するメジャーリーガーで最も大きな意味と役割を担った渡米と言える。


巨人のドラフト戦略がさっぱり分からない。

西武の守護神・豊田をFAで狙いながらも、東北福祉大学の福田というストッパーを獲りに行った。

なんで?

リーグ最低の防御率という事で、投手ばかり指名していたのだが、

野手の打率もリーグ最低。

この厳しい現実を軽んじていないか?


来年のスタメンはキャッチャーの阿部以外全員30代の選手になるという超高齢化打線なのに、

なぜ、野手の目玉・亜細亜大学の松田に代表される未来のレギュラー候補を

取りに行かなかったのだろうか?


ましてや人気の凋落が顕著な巨人にとって必要なのは、1週間に1度登板するピッチャーよりも

毎日出場する花形スター野手ではないだろうか?

清原を捨てたはいいが、それを追い抜くような素材は育っておらず、シーズン0本に終わった

江藤で埋めても誰も興奮しない。


巨人は主力が30代前半という事で、来年は優勝するかもしれないが、

その後はしばらく低迷する気がしてならない。

駒大苫小牧の田中投手。

4連投の9回に149キロをマーク。

もう高校で投げる意味すらないのかも。

最近、不思議なくらい、高校生のレベルが上がっている。

ダルビッシュ投手が出た時は、これ以上のピッチャーは向こう20年出てこないと思ったが、

今年、横浜に入った山口投手や阪神に入った鶴投手は、春前の状態であれば、

ダルビッシュ級であったし、スピードや迫力という点で見れば、辻内もダルビッシュに並ぶ

好素材と言っていい気がする。


そして、今2年生の田中投手。

大げさでなく、ダルビッシュより上。3年の夏の松坂よりも既に上だと思う。

松坂は球速ほどボール速くないので、PLに攻略されたが、

田中には球速を上回るノビが感じられる。

中日に入った平田でさえ、全く自分のバッティングをさせてもらえなかった。

3年の春には、どんな姿になって甲子園に現れるのだろうか?

江川を超える怪物になるのか注目したい。



いったい何やってんだ?

日本の審判団は。

2段モーションだけでなく、チマチマした事まで取り締まり、大騒ぎ。

どこまでがアウトでどこまでがセーフか見解の統一もないまま見切り発車し、

選手からキレられる場面も。

このままでは、審判の権威がますます下がりかねない。

国際化が今回の見直しの理由らしいが、極度の規制は何も生み出さない。


それよりも審判としてやる事あるだろう。

ミスジャッジを防ぐためにビデオ判定を使うとか・・・


フォームを規制する事は、野球選手の命を削りかねない行為だ。

全投手がセットポジションで投げたら、どんなにつまらなくなるだろう。

ただでさえ、ワインドアップから投げる豪快な投手が減ってきている現代。

ワインドアップの消滅がファンの減少につながったら、

国際化どころか、野球の未来自体がなくなりかねない。

今のロッテなら、ホワイトソックスよりも強い気がするのは私だけだろうか?

スモールベースボールがクローズアップされたホワイトソックスも井口選手によると、

「実践しているのは自分だけ。他の選手には細かいサインが出ていない」との事だった。

1番は好きな時に走るし、細かい事はできない。

要は雑なチームなのである。


一方、今のロッテはレギュラーの堀、福浦、小坂が掛けようと、きちんと機能しているのが凄い。

どんな部品(選手)がかけても、ストック(代わりの選手)がいくらでもあって、それがうまくかみ合う。

これこそがスモールベースボールの究極の姿だと思う。


城島がいなくて、戦力がガタ落ちしたソフトバンクとは、リスク管理の上でも、

優れたチームなのかもしれない。


もしかしたら、黄金時代を作るチームに必要な要素は、スターがいない事なのかも。

ソフトバンクを例に見てみると、工藤が去って、小久保が去って、井口が去って、さらには城島が

FAで球団を去ろうとしている。

清原、秋山、工藤、石毛、辻が去ったかつての西武に非常に似ている。

松井、清原が去った巨人もそうだろう。


悲しい事に、メジャーの通過点となりつつある日本球界では

上原、松坂・・・など今後、FAでメジャーに行きそうなスターを抱えているチームには

当分、黄金時代を訪れないような気がする。

強さを保つには、「突出した選手はいないが、粒揃い」。

そんなチームになる変貌する必要があるのかも。

「スターはいないが、ベンチ入りしている全員がなにか一芸に秀でている」。

ロッテの躍進を見て、これが今の日本球界で黄金時代を作る最良の策のような気がした。


日本の野球にはNANDE?と思う事がたくさんあり過ぎる。

だから今日から数回に渡って、その疑問をぶちまけたいと思う。


アジアカップが開幕したが、なぜ中国は選抜チーム?

いくらレベルが違うからと言って、アジアのクラブチーム一を決める大会には

オールスターはないだろう。


はっきり言って、ロッテが出場するメリットは何もない。

このアジアカップを勝ったところで、次のステージがあるわけでもないし、

中国が選抜チームで出場するようなデタラメな大会で

敗れた場合、日本一の称号がズタズタになってしまう。


反論をあえて覚悟で言う。(誰にもご覧になっていただいてないかもしれないが)

意地悪なバラエティ的な要素だけで考えた場合、アジアカップに出場するチームは

巨人か楽天であるべき。

アンチ巨人の方にとって、今年の巨人が中国に敗れたりしたら、痛快だろうし、

逆に楽天が韓国や台湾のトップレベルに勝てるかは正直気になる。

日本のレベルを見定めたければ、楽天が絶好のモデルだろう。


今日のサムスン戦6対2と阪神との日本シリーズよりも得点的には、競っていたように見えたが、

阪神は中盤に敗戦処理が崩れただけ。

サムスンは初回で試合が終わっていた。

阪神の方が圧倒的に強いと思う。





阪神がドラフトで関西大の岩田稔投手を指名する事になった。

この投手、150キロのストレートと大きなカーブを武器とするサウスポーで、

どこのチームも欲しがる人材だが、報道されているように糖尿病を患っているため、

他球団は二の足を踏んだ。


糖尿病は命を奪うほどの病気である事は分かっているつもりだ。

尊敬する人をこの病気で失ったから。

だが、岩田投手の活躍を糖尿病が阻む事はない。

もし活躍しなかったら、実力がないだけだ。


むしろ糖尿病を抱えている事で、体調管理をきっちりする事が保証されているから

安心である。

プロに入って大金を手にし、毎日飲み歩いている輩とは一線を画すだろうし、

契約金で今より質のよい治療を受けられるのではないだろうか。

糖尿病を患っている事実が岩田投手にマイペースを貫く事を許してくれるのもメリットだ。


総合的に判断して、岩田投手を使えるピッチャーと考えた阪神は素晴らしいし、

病気を理由に回避した球団は腰抜けと言えるだろう。


岩田投手には糖尿病の星になって欲しいとは思わない。

誰もが一つくらいは悩みや障害を抱えている。

だからハンデであったり、悲劇のヒーローであるとか思わずに、

野球にまっすぐ打ち込んで欲しい。