アンティークを愉しむ
アンティークを買うときのためらう理由、
騙されていないかということではないでしょうか・・・
自分で価値を見極めることができれば、いいのですが、
鑑定眼を身につけるにはかなりの資金、そして時間と労力が必要になります。
アンティークを楽しむ文化が発達しているヨーロッパでは、
高額品は特に真贋鑑定に気を使っています。
クリスティーズやサザビーズといったオークション会社でも
業界で厳しい評価基準を設け、美術品や骨董品が取引がされています。
世界最大のアート&アンティークマーケットであるイギリスでは
LAPADA(英国で最も歴史と権威のあるアンティーク協会)が
厳しい基準でアンティークショップを選定しています。
高価なアンティークを求めるセレブは、
皆LAPADAの認定したアンティークショップから購入します。
日本でも西洋アンティークを手に入れる機会が多くなったのはうれしいことです。
ヨーロッパでもそうですが、日本でも、
アンティークを買いたいなら、信頼できる店で買うこと。
信頼できるお店を見つけるのがアンティークを愉しむ第1歩ですね。
by T
貴婦人の寛ぎ・シェーズロング
シェーズ・ロング/chaise longueとは、フランス語で「長椅子」のこと。
ソファの一種で、背もたれに対して座面が非常に長く、
脚や体全体も休ませることができるようなものを指します。
英語でデイベッド、アメリカではラウンジチェアとも呼ばれます。
起源はエジプト文明に遡ります。
王や権力者の為のデイベッドで、もともとは籐や柳でできた構造のものが、
木や象牙を使って装飾されるようになったといわれています。
やがて古代ギリシア、そして古代ローマへと受け継がれ、
古代ローマではこのようなデイベッドで腰かけたり、寝そべりながら、
午後三時頃から宴を開くことがローマ上流階級の愉しみだったのです。
基本は木の平台の上に詰め物をしたクッションをおくか、
動物の毛皮を敷くことが多かったようです。
その後もこのスタイルは続きましたが、まだまだフォルムとしては
硬い印象のものが多くありました。
例えばこちらは英国1600年代、カロリアンスタイルのデイベット。
こちらはクィーンアン時代のデイベット。
私たちがイメージするシェーズロングは、
18世紀頃フランス、ロココ様式が全盛だったときに完成されました。
貴婦人が休んだり、ゲストが寛げる場を提供するためにフランス家具職人が
現在の形に近いものにしたといわれています。
ロココを代表する画家ブーシェが、
まさにシェーズロングで寛ぐ彼の妻を描いています。
Madame Boucher 1743
豪華なドレスに隠れて少ししか見えませんが、
彼が描いたポンパドゥール夫人が座っているのも
きっとシェーズロングに違いありません。
Portrait of Marquise de Pompadour1756
正式な場というよりは、少し寛ぐ場所にゆったりとおかれることが
多かったシェーズロングは、その用途からして贅沢な家具でした。
そこに置くだけで、まるで貴婦人が優雅に寛いでいるような
印象を受けるシェーズロングは、ヨーロッパ家具の歴史と伝統、
そして美意識を体現する優美な家具の代表格といえるでしょう。
パンカーダにも英国ヴィクトリアンのシェーズロングがございます。
こちら からご覧ください。
by N
時代を彩る建材
今日はひとつ面白いものをご紹介します。
いきなりですが、シャーロック・ホームズの「まだらの紐」、ご存知ですか?
1892年に発表されたこの作品にはこのようなフレーズがあります。
「たとえばの話、換気口を別の部屋との境に設けるなどいうのは、よほどまぬけな建築屋でもやらないことでしょう。同じ手間で、外気を取り入れられる換気口がいくらでも設けられるというのに!」
「For example, what a fool a builder must be to open a ventilator into another room, when, with the same trouble, he might have communicated with the outside air!」
このホームズのセリフから部屋に換気口を設けることが、
この時代に普通のことであったことが伺えます。
ヴィクトリア時代、比較的余裕のあるクラスの家は、ベッドルームにも
暖炉が普及し、人々は暖かく過ごせるようになりました。
ただ、そのためには換気が不可欠。ドアや窓を開けておくことも
ありましたが、理想的な答えは換気口(ventilator)を設ける事でした。
それはブラインドのように開閉式の羽がついているものも多く、
手動で開け閉めができました。富裕層は更に見栄えをよくするために、
美しい透かし模様のカバーをつけることも流行していたようです。
これはそんな時代の換気口カバー。
ずっしりと重い鉄製で、繊細な透かし模様は見ているだけで心が癒されそう。
古い換気口カバー(Vent cover)のなかでも、ここまで細工が
凝っているものはめったにありません。
例えばガーデンで、煉瓦を台にしてテーブルにしてみたり、
お部屋の中では裏に照明を仕込んでライティングしてみるのも素敵です。
貴方の工夫次第で、100年前の建材に新たな顔を
つくってみるのはいかがでしょうか。
お品物の詳細はこちら からぞうど。
by N
緑が丘の頼れる止まり木・KINGS
パンカーダ自由が丘から徒歩5分。
緑が丘駅前に、気になるお店ができました。
トランプのキングをモチーフにした、その名も「KINGS」。
パスタやチーズ、ローストビーフからお刺身まで、
幅広く美味しいものを出していこうという、
やや無謀とも思える構成にかえって潔さを感じます。
間違いのない美味しさをもつ、定番のシーザーサラダを食べて、
その力量に納得。
にっこりと日本酒をささげているのはオーナーシェフのS氏。
お料理にあうお酒、そして飲む順番まで至れり尽くせりの
アドバイスをくれる強者です。
営業時間は午後5時から。
ちょっと帰りがけに小腹を満たして。
ゆっくりと食べて飲んで。
・・・どんな使い方も出来そうな、緑が丘の頼れる止まり木になってくれそうです。
情報はこちらからどうぞ。
https://www.facebook.com/kingsrsf
KINGS/キングス
〒152-0034 東京都目黒区緑が丘3-2-2 シャンツェ in セイワ 2F
TEL:03-5726-9960
by N
そろそろお手入れの季節です
先週のスタッフブログ「アンティーク家具と湿度」お読みいただけましたか?
もう冬は目前。
11月に入れば暖房のお世話になることも増えてくることでしょう。
今がまさに、「お手入れの季節」です!
アンティーク家具をお持ちの方はご存知かとは思いますが、
もう一度お手入れのおさらいです。
*日々のお手入れは乾拭きで。古いTシャツなどが最適です。水拭きは厳禁!
*ちょっと艶がなくなったかな、という時にはオレンジオイルかフィーデンワックスを。
*出来れば年に2回は本格的なビーズワックスでしっかりお手入れを。
この「年に2回」は、冬の乾燥する時期の前、そして夏の多湿な時期の前、のこと。
ビーズワックスの蜜蝋が家具の表面に保護膜を作り、
家具の材に含まれる水分と、空気中の水分とのやり取りを緩やかにしてくれます。
冬の乾燥に備えて、是非しっかりとお手入れしてください。
【基本のお手入れの方法】
①家具表面のほこりを落としておく。
②細かい目のスチールウールで、家具表面に均質にワックスを広げる。
(細かい彫刻部分はハケなどを使う)
③しばらくそのまま乾かす(5~10分程度)
④綿や麻などの布(古いTシャツなどでもOK・タオルは不可)で
しっかりと擦りながら拭きあげる。
【注意事項】
*②の際にワックスをつけすぎると後で拭きあげるのが大変です。
薄く、均一に、を心がけてください。
*④の工程で手を抜くと、いつまでもベタベタした感じが残ってしまうことがあります。
手をかければかけるほど、きちんと応えてくれるのが
本物のアンティーク家具。
貴方のお手入れ次第で、今よりももっと美しい古艶が
生まれてくる可能性は十分にあります。
じっくりと家具と向き合えば、自分の気持ちまでも
磨かれてくるような気がしませんか?
by N
アンティーク・スタイリング アップ致しました。
アンティークスタイリング Vol.47 アップ致しました。
ひとつの変わった家具を所有したことから始まる
今まで知らなかった体験と心からの想い。
他の誰に理解してもらわなくても
最高の相棒は時と地平の彼方に確かに存在するようです。
珠玉の逸品を使いこなす経験は
これからの貴方のかけがえのない財産になることでしょう。
by N
思索と寛ぎの揺り籠・サロンアームチェア
人に一番近い家具、チェア。
そのなかでも、アームチェアは最も人の身体に
寄り添うものなのではないでしょうか。
柔らかい詰め物をし、高価なファブリックで張られた
アームチェアは、その座り心地の良さと見栄えから
贅沢な暮らしを象徴する家具でした。
いわゆる庶民には高嶺の花の存在。
このような家具はお屋敷でゲストをもてなすサロンや
パーラーに置かれたのももちろんですが、
実際にとても重宝されたのは、プライベートな
思索の場だったのではないかと思われます。
例えばこちらの絵。
18世紀にイングランドで活躍したネオクラシズムの画家、
Johann Zoffanyによって1782年に描かれた、
「Charles Townley in the Park St. Gallery 」。
チャールズ・タウンリーとは、大英博物館の
古代ギリシア・ローマコレクションの礎を築いた人物です。
この絵は、後に大英博物館に納められる貴重な品々に埋もれながら
なにやら研究中のチャールズ・タウンリーを描いたものです。
彼らが座っているのは、エレガントなサロンアームチェア。
このように、ゆったりとしたチェアは
ジェントルマン達の書斎やライブラリーでの必需品でした。
身体はゆったりと寛ぎながらも
頭脳はしっかりと冴えわたる。
そんな思索と寛ぎの場に相応しいアームチェア。
パンカーダにも、そんな紳士達のために
ぴったりなアームチェア
がございます。
世紀を超えた古艶をもつ類まれな材に触れながら
やわらかなクッションに包まれるとき
貴方がまだ見ぬ景色が頭の中に広がってくるのではないでしょうか。
試す価値は、十二分にありそうです。
by N
"アンティーク家具のある暮らし"イメージコンテスト結果発表
10月14日まで行われた"アンティーク家具のある暮らし"イメージコンテスト。
沢山のご応募をいただき、誠に有難うございました。
エッセイ風のものから、図面やCGを用いたものまで幅広い表現での
ご応募をいただき、みなさまのアンティーク家具への想いに、
改めて眼を開かされるような気がいたしました。
大賞は、簡潔ななかにも深い想いが感じられ
イメージを喚起させられる文章をくださった、
京都市の西川ひかり様に決定いたしました!
西川様には、パンカーダのアンティークを購入できる、
商品券をプレゼントさせていただきます。
また、今回参加された方々の作品は、折をみて皆様に
ご披露させていただきたいと思っております。
「何故アンティークなのか」
「それを持つことでなにが変わるのか」
この問いかけは簡単なようで、実はどんな風に暮らすのか、
という深いものでもあります。
パンカーダはこれからも、その答えを探し続けたいと思います。
皆様のよりよい暮らしへの手助けが少しでも出来るように。
今後ともパンカーダをよろしくお願い申し上げます。
by N
アンティーク家具と湿度
いつのまにか風が冷たくなって、夜は寒いほどになりました。
冬が来る前に、アンティーク家具の為に
知っておいていただきたいことがございます。
まず、人に快適な湿度から。
お部屋にいて、快適と感じる湿度、そして温度は夏と冬とで違います。
【快適と感じる温度・湿度】
夏 温度25-28度 湿度55-65%
冬 温度18-22度 湿度45-60%
ちなみに東京の平均湿度は1~2月で40%台くらい。
あれ?そんな乾燥してないんじゃない?
・・・と思っても、あくまでこれは外気。
空気は温めれば湿度が下がることから、
気温6.3度・湿度43%は、気温20度まで暖めると、
なんと湿度17%になってしまうのです!
これでは喉はカラカラ、唇はがさがさ。
インフルエンザ・ウィルスも大活躍してしまいます。
そして、知っていただきたいのは、
人に快適な環境は、アンティーク家具にとっても快適な環境だということ。
裏を返せば、人にとってつらければ、アンティーク家具にとっても非常事態。
当然、湿度17%では、アンティーク家具達は悲鳴をあげています。
温度の調整や加湿器などで、上手に湿度管理を。
それは、アンティーク家具へはもちろん、貴方とご家族のためにもなること。
どうか快適な室内環境で、これから来る冬を乗り越えてください。
by N
無音の調べ・ピアノスツール
ヴィクトリア時代の英国では、中産階級以上は必ずといっていいほど、
どの家にもピアノがあったといいます。
それほど英国人は音楽を愛し、食後のひとときに演奏を楽しんだり、
ピアノにあわせて歌をうたったりしていました。
上流階級以上の特権階級ももちろんピアノをもっていましたが、
単なる家族間の趣味ばかりではなく、お屋敷のサロンやドローイングルームに
設えたピアノで、ゲストをもてなす演奏会などをひらいてました。
その場所に置かれた家具は、口やかましいゲストの鑑賞に耐え、お
屋敷の格を表す大切な美術品の一種でもありました。
ピアノ演奏が行われていないひととき、
ピアノスツールは確かにその空間の主役であったことでしょう。
なかでも、便利に使われたのが座面が回転し、座高が変わるタイプ。
弾き手の体格に合わせられ、なおかつ立ち座りが楽なため、人気のスタイルでした。
また、趣味嗜好を反映しやすい小家具であることから、
個性豊かな意匠のバリエーションが楽しめることも特徴のひとつです。
パンカーダにもそんなピアノスツールが何点かございます。
特にこちら
は、大英帝国の力で南洋から運ばれたローズウッド無垢材を
削りだして造り上げた、当時としても最高級の材と技がつかわれた逸品。
ピアノ演奏が行われていないひととき、
その存在自体が豊かな音色を奏でるようなピアノスツールは、
確かにその空間の主役であったことでしょう。
ピアノ用のみならず、ドレッサー用やプライベート・デスク用としても
十二分に存在を発揮してくれる。
そんなピアノスツールをひとつ、いかがでしょうか。
by N



























































