エルム材とは
エルム/Elmとは、日本語では楡(にれ)の木の総称。
北半球に自生し、数十種ありますが、いずれも落葉高木。
エルムはかつて英国にも多く自生していました。
Painting of the Trees Common elm in 1890
カントリーサイドにはこのようなエルムの大木がすっくと立ち、
道行く人々に心地よい木陰をもたらしていたのでしょう。
ただ、1970年代に悪性の病気(ニレ立ち枯れ病/Dutch elm disease)が英国のエルムの木に蔓延し、大部分が壊滅。現在の主要産地はアメリカかカナダとなり、英国のニレは現代ではとても少なくなってしまいました。
Salisbury Cathedral from the Bishop's Grounds, c. 1825 by John Constable(1776-1837)
材はやや重く、硬く、粗いしっかりとした杢目が特徴。
粘り、耐水性があり、衝撃への吸収力があることから、主に家具、桶や樽、農耕用の箱類などに利用されてきました。
家具では、その杢目の粗さや頑丈さから、庶民の家具として、貴族の館の中ではキッチンや使用人たちが使う実用的な家具として重宝されました。
今はもう手に入れることが非常に難しいイングリッシュ・エルム。
アンティーク家具のエルム材は、100年、150年を超えて今なおしっかりと生き続けています。
by N
アールグレイの謎
「アールグレイ」とは、柑橘類ベルガモットの香りを
つけた紅茶のこと・・・って、ご存知ですよね?
イタリア・カラブリア州原産の柑橘類ベルガモットは、苦く酸っぱ過ぎて生では食べられないため、精油にして、香りづけに使用します。アロマテラピーでもお馴染み。
でも、「ベルガモットティー」とは呼びません。
アールグレイの名前の由来はなんなのでしょう?
これは産地でも、茶葉の名前でもありません。
アールグレイの「アール」の綴りは「EARL」、これは「伯爵」の意味。
そして「グレイ」の綴りは「GREY」、これは人の名前で「グレイ」氏の意味。
そう、「アールグレイ」とは「グレイ伯爵」のことなのです。
二代目グレイ伯爵/Charles Grey, 2nd Earl Grey(1764-1845)とは、英国の政治家。1830年からは首相も務め、これから始まるヴィクトリア時代の繁栄の礎を築いた人物でした。
アールグレイの由来には、こんなお話があります。
中国に派遣された英国外交使節団のひとりが、中国人官僚の息子がおぼれているのを救ったため、お礼として、ブレンドされたお茶ををひと壺、上司であるグレイ伯爵に贈りました。
そのお茶がグレイ伯爵に献上され、彼がいたく気に入り、そのレシピ(着香茶の作り方)を調べさせ、英国でそのブレンドを開発しました。
こうして出来上がった製品に、自分の名前をつけて良いと許可したのが由来だと言われています
ただ、グレイ伯爵が中国には行った記録がないこと、ベルガモットの精油が当時中国では手に入らなかったであろうことから、この由来は一種の伝説であり、真実はよくわかっていません。
中国で英国の伯爵に送る為に特別につくられた着香茶はいったい何が原料だったのでしょうか・・・?
香り高いアール・グレイ。
実は私の一番好きな紅茶でもあります。
これからの季節はアイスにしても最高。
伝説の真偽を推理しつつ、ベルガモットの香りを愉しむことにしましょうか。
by N
初夏のスタイリング特集:飴色のウォールナットを包むダージリンの香り
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パンカーダ 初夏のスタイリング特集
"TEA FOR TWO with Small Antique Table"
ティータイムを彩るアンティーク家具
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~飴色のウォールナットを包むダージリンの香り~
大人のお茶の時間は、甘い物ばかりとは限りません。
特色あるチーズやドライフルーツとともにいただくのは香り高いダージリン。
100年を経た飴色のウォールナットの家具を包み込み
いつまでもずっと話していたくなるような寛ぎに誘ってくれます。
一味違うティータイムはいかがでしょうか。
****今日のお茶会のメニュー*****
140年を超えた歳月を潜ませた、アンティークテーブル。見事としかいいようのない細工とコンディションは、傍にあるだけで悦びをもたらしてくれる。
しなやかなフォルムと、バックの彫りが凝っているサロンチェア。テーブルにセッティングしたときに見える部分が特に見事なのが嬉しいポイント。
書き物机と書棚が一体となった家具だが、仕上げの良さからサロンのショーケースとしてもおすすめできる。
インドのダージリン地方で生産される紅茶の総称。世界の三大紅茶のひとつであり、特に香りがよく、紅茶のシャンパンともよばれるブラックは、ソフトタイプのチーズと相性がよい。
天使のパッケージが愛らしいカプリス・デ・デュー/Caprice des Dieux は、フランス・イユーで作られている熟成ソフトチーズ。カマンベールに似ているが、より味が濃く、クリーミー。名前は「天使のきまぐれ」の意味。
水分が抜け成分が凝縮し、生で食べるより効率よく栄養を摂ることができる。血行促進して身体を温める作用もあり、チーズとの相性抜群。
日本陶器(現・ノリタケカンパニーリミテド)が明治期から戦前までに欧米に輸出した陶磁器。繊細な絵付けと高い技術で、現代では蒐集家多し。もちろん英国アンティーク家具にもぴったり。
by N
英国の「用の美」を紹介するギャラリー・セントアイヴス
世田谷区深沢の並木道沿いに、小さなギャラリーがあります。
「ギャラリー・セントアイヴス」。
まるで英国の小さな町にあるような佇まいのギャラリーは、
日本では珍しい「現代イギリス陶芸専門」ギャラリー。
香港で生まれ、日本に学び、柳宗悦と生涯の友であったバーナード・リーチがおこしたリーチ工房の作品をはじめ英国各地の作家作品を扱っています。
どれも、日々の暮らしに彩りと優しさをくれる「用の美」を感じさせる器たち。
スリップウェアを中心とした陶器は、日本の志野や益子焼などとも通じる部分が多く、あたたかく、やさしく、味わい深い表情をしています。
5月27日より、新宿伊勢丹 本館五階にて行われる「イングリッシュ・カントリーライフのおもてなし」に出展されるそうです。
セレクションにオーナーのこだわりを感じ、スタッフの方の親切で詳しい説明も嬉しい、ちいさいけれども、深いギャラリー。
ご興味のある方は、是非お出かけください。
きっと、新しい発見が待っています。
・・・個人的には、この動物シリーズがとても、とても欲しいです。
by N
ギャラリー・セントアイヴス
http://www.gallery-st-ives.co.jp/index.htm
〒158-0081 東京都世田谷区深沢3-5-13
Tel/Fax: 03-3705-3050
■営業時間(常設時)
12:00~18:00 (木-日曜日)
企画展の際の営業時間は、その都度お知らせします。
■店休日:
常設時は、月-水曜日休
初夏のスタイリング特集:色鮮やかなフルーツとマホガニーの優しい時間
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パンカーダ 初夏のスタイリング特集
"TEA FOR TWO with Small Antique Table"
ティータイムを彩るアンティーク家具
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~色鮮やかなフルーツとマホガニーの優しい時間~
艶やかなマホガニーのテーブルに映り込むルビー色の紅茶。
フレッシュフルーツの色を溶け込ませた鮮やかで美しい液体で
午後の陽射しまでも明るい色に染まりそう。
瑞々しいティータイムは、心にまで潤いを運んでくれるひとときです。
****今日のお茶会のメニュー*****
ティータイムにぴったりの小さなオーバルテーブル。アンティークならではの存在感のある脚が素晴らしい逸品。
すっきりとしたフォルムのサロンチェア。バックスプラットの透かし彫りが美しい。
絵画のような象嵌細工が美しいサイドテーブル。曲線でできた全面が思いがけなく優しい印象を醸し出す。
主にヴィクトリア時代に製造された装飾用のタイル。マントルピースに取り付けられたことが多く、柄は多彩にとみ、現代ではコレクターズアイテムとなっている。
オレンジとストロベリーをカットし、グラニュー糖を振り掛けて少し置く。後にティーバックとお湯をいれて20-30分おけば、きれいな色のフルーツティの出来上がり。(ホットで飲みたいときは電子レンジで温める)
バラ科の多年草。実は食べる部分は果実ではなく、果実は種のようにみえる粒粒のところ。ルイ15世の大好物。
by N
パンカーダ 初夏のスタイリング特集 "Tea for Two"
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パンカーダ 初夏のスタイリング特集
"TEA FOR TWO with Small Antique Table"
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「Tea for Two」。
まず思い浮かぶのは、
ジャズのスタンダードナンバーとして愛されてい1925年のヒットソング。
これは、ミュージカル「ノー・ノー・ナネット/No,No,Nanette」の挿入歌でした。
大変評判となり、後にこのミュージカルが映画化された時には
題名が「Tea For Two」となっていたほど。
邦題では「二人でお茶を」。
邦題そのままに、二人の甘い生活を思い描いた歌詞となっています。
実はこの「Tea for Two」は、19世紀英国のある習慣に由来があるようです。
19世紀ヴィクトリア時代の英国では、紳士が淑女を午後のお茶に誘い、
"Tea for two"と注文することが、これからプロポーズするサインだったとか。
「Tea For Two」は、直訳すると「お茶をふたつ」。
それが「二人でお茶を」という、あまーい意味に変わったのは、
そんな古い習慣からきているのかもしれません。
ヴィクトリア時代そのままに、これから始まる二人の暮らしの為に、お茶をいれて。
「黄金の20年代」のアメリカで新生活を夢見る二人のように、お茶をいれて。
お友達同士、ゆっくりおしゃべりを愉しむために、お茶をいれて。
暮らしの中で折々にふと手をとめ、お茶を飲むことは
文章の中の句読点のように、人生を整えてくれるような気がします。
初夏の折、パンカーダには、二人でお茶を飲むのに
ちょうど良いサイズのテーブルが揃いました。
どれもが19世紀ヴィクトリアンの逸品ばかり。
お気に入りのチェアをあわせて、花を飾って、
お茶菓子との組み合わせを楽しんで。
そんなスタイリングをどんどんご紹介してゆきます。
・・・さて、そろそろお茶でもいかがでしょう?
by N
by N
セクレタリーとは
「セクレタリー/Secretary」とは一般的に「秘書」のこと。
もともとラテン語の secernere(分別する・区別する)から
派生した語であり、これが分別されるもの、特別に機密扱いされるもの
という意味に変わりました。
このことから中世には王侯貴族、大富豪、大僧侶などの機密を扱う書記を
「セクレタリー」と呼ぶようになり、このため「セクレタリー」という職種は
近代までは権力者の側近書記という意味だったといわれます。
Charles I and his Secretary
by George Cattermole(1800-1868)
一方で扉つきの書棚(書き物机つき)、もしくは整理棚を乗せた
書き物机のことも欧米では「セクレタリー」と呼びます。
スタイルとしては1700年頃から確立しました。
例えばこちらはロンドンV&A所蔵のひと品。
1785-1790年頃、フランス製、ルイ16世スタイル。
このように、非常にクオリティが高いものが多いことから、
ご主人自ら細かい書類を仕分けし、書き物もするための
「秘書がわりの家具」ということからそう呼ばれたと思われます。
側近にすらみせたくないような機密書類が仕舞われていたのでしょうか?
近代以降、徐々にライティングビューローや
整理棚つきのデスクなど、幅広く「セクレタリー」と呼ぶようになりました。
「その書類は家のビューローに仕舞ってあるよ」
・・・ではなく、
「家のセクレタリーが持ってるよ」
・・・なんて、言ってみたい気がします。
by N
ロイヤルベビーの肖像
ロイヤルベビーのお名前が、シャーロット・エリザベス・ダイアナ/
Charlotte Elizabeth Dianaに決まりました!
「シャーロット」は「チャールズ」の女性形でありますが、
英国王室には過去に何人か「シャーロット」がいました。
こちらはそのうちの一人ジョージ4世の娘、
シャーロット・オーガスタ/Charlotte Augusta(1796-1817)。
さて、今日は他にも
英国王室のロイヤルベビーの絵画をご紹介しましょう。
18世紀のロイヤルベビー、ソフィア・マティルダ・オブ・グロスター
/Sophia Matilda of Gloucester。
「Princess Sophia Matilda of Gloucester」 by Sir Joshua Reynolds, 1774
ジョージ3世の弟の1人グロスター=エディンバラ公爵ウィリアム・ヘンリーと、
その妻のマリア・ウォルポールの間の第1子です。
ヴィクトリア・アデレード・メアリ・ルイーズ/Victoria Adelaide Mary Louise
Princess Victoria, Princess Royal as a baby with dog by Sir Edwin Landseer
ヴィクトリア女王の第一子。
1840年11月21日にヴィクトリア女王とアルバートの長女として
王宮であるバッキンガム宮殿で誕生しました。
家族からはヴィッキー(Vicky)という愛称で呼ばれ、後にプロイセンの
フリードリヒ王子と結婚し、プロイセン王妃となります。
アリス・モード・メアリ/Alice Maud Mary
Princess Alice asleep, in 1843 by Sir Edwin Landseer
1843年4月25日に生まれたヴィクトリア女王の第三子。
フロレンス・ナイチンゲールの弟子のひとりとなり、福祉に貢献しました。
ヘッセン大公ルードヴィヒ大公子と結婚し、後に大公妃となりました。
素晴らしい金彩の揺り籠に圧倒されます。
さて、犬が一緒にいる絵が多いこと、お気づきでしょうか?
ヴィクトリア女王が大の動物好き、犬好きであったことは有名ですが、
女王のベイビーだけでなく、過去を遡っても英国王室には犬が飼われており、
ベイビー達をしっかりと護っていたようです。
最後に、ヴィクトリア女王自らペンをとって描いた愛娘、ヴィクトリアのスケッチ。
1841年8月15日の日付がありますので、ヴィクトリアはまだ8か月ちょっと。
ようやくハイハイをし出す頃でしょうか。
まるまるした頬やふっくりした腕が、たまらなく可愛らしい1枚。
宮廷画家に描かせたベビーも、自らペンをとってスケッチしたベビーも
これからの健やかな成長への願いで溢れています。
先日お生まれになったばかりのプリンセス・シャーロットも、
健やかにお育ちになられますように。
by N
Royal Baby Girl!
2015年5月2日午前8時34分(日本時間2日午後4時34分)、
英国ロイヤルファミリーに女の子の赤ちゃんが加わりました!
*英国 DAILY MAIL サイトより
ご予定日よりもかなり遅れているとの報道がされていたため、
待ちに待ったご誕生!というところでしょうか。
王室ベビーのご誕生には、英国ならではの賭け事も大騒ぎでしたが、
特別な限定品が多く市場に出回ることも楽しみのひとつ。
そのなかでも、一昨年のジョージ王子の時に発売された
英国王室御用達メーカーのものをちょっとご紹介。
ロイヤルクラウンダービー
「ロイヤルベビーニュースペーパーセラー」
ハロッズ
「ウィリアム王子&キャサリン妃 ロイヤルベビー記念マグカップ 」
ウォーカーズ
「ザ・ロイヤル・ブリティッシュ」ミニチュアショートブレッド
どれも、幸せのおすそ分けをいただいた気持ちになる、可愛らしいアイテム達。
今度の王女様ご誕生に際しては、どのような限定品がでるのでしょうか?
この記念に、ひとつ手に入れてみるのも良いかもしれません。
最後に、英国王室に、パンカーダから心からの感謝とお祝いの気持ちをこめて・・・
Congratulations on lovely little princess !
by N
5月はロンドンの高級住宅街メイフェアでお祭りが?
今日から5月。
東京もよいお天気が続いていますが、英国・ロンドンも5月はとてもよい季節です。
そんなロンドンの中心地、メイフェア/Mayfairと言えば、ハイドパークやバッキンガム宮殿にほど近く、クラリッジズなど超一流の五つ星ホテルや大使館が散在し、大通りの裏に入れば、落ち着いた超高級住宅が広がっている場所で有名ですが・・・
実は、この名前・・・「Mayfair」って、「五月のお祭り」そのままですよね?
英国の地名は由来がシンプルなものが多く、
ハロッズがあるナイツブリッジ/Knightsbridgeなどは、
昔そこにあった橋の名前からきています。
そしてやっぱり、メイフェアの由来もシンプルでした。
この地で1686年から1764年までの間、5月1日から15日間
(もしくは5月1日を含む15日間)にここで毎年開催されていた「May Fair」が由来。
・・・そのままです!
でも、かえってそれが「本家本元」の自信を感じるようでもあります。
緯度の高いロンドンでは、5月の日の入りはすでに20時台。
サマータイム前の、いつまでも暮れないメイフェアの街角には
仕事帰りにエールを楽しむビジネスマンで賑わっていることでしょう。
by N








































































