シルル紀の化石産地その1:ロッチェスター頁岩層
シルル紀の良質な化石を産出することで有名な
アメリカ,ニューヨーク州の化石産地
ロッチェスター頁岩層
(Rochester Shale Formation)。
ここからは三葉虫をはじめとして,
ウミユリやウミツボミ,巻貝など,
良質な化石が数多く産出します。

ロッチェスター頁岩層の分布する
ニューヨーク州はシルル紀当時,
南半球に位置していたと考えられて
います(地図中の赤い丸)。
シルル紀は温暖な気候で,
平均気温は現在よりも4~5℃高かったと
考えられています。
ロッチェスター頁岩層もまた,
非常に温暖な海で堆積したと考えられています。
穏やかで酸素が多く,生物にとって棲みやすい
海で,豊かな生態系が作られていました。
ロッチェスター頁岩層について
知りたければ,↓の本。
他の三葉虫産地についても詳しく載っています。

The Back to the Past Museum guide to TRILOBITES
シルル紀の環境については,
↓の本に詳しく載っています。

体長2m(?)の巨大ガメ
最大のカメといえば,白亜紀に生きていた
アーケロン。
体長は3~4.5mもあったと考えられています。
アーケロンは白亜紀末に絶滅してしまいましたが,
その後の新生代古第三紀暁新世にも
巨大なカメがいたことがわかりました。
ふぉっしるニュース
約6000万年前の巨大なカメの化石が発見されました。
コロンビアの約6000万年前の地層から発見された
Carbonemys cofrinii。
頭骨の長さ24cm,甲羅の長さ172cm。
尾の長さも含めるとゆうに2mは
超えていたのではないでしょうか。
C. cofriniiが発見されたのと同じ地層からは,
体長が13mもある巨大なヘビ,Titanoboaも
発見されています。

※ティラノサウルスを飲み込んでいますが,
大きさの比較のため描いたもので,
同じ時代には生きていませんでした。
恐竜が絶滅して捕食者が少なくなったこと,
生息地が広がったこと,
食物が豊富にあったこと,
そして気候の変化などが
このような巨大な生物が出現する要因に
なったのではないかと考えられています。
関節炎になったクビナガリュウ
クビナガリュウ。
恐竜と同じ時代に海に生きていた爬虫類です。
この首の短いクビナガリュウで,
顎に関節炎の痕のある化石が発見されました。
ふぉっしるニュース
顎の関節炎にかかったと思われるプリオサウルスの化石が発見されました。
関節炎の痕が見つかったのは,
イギリスのジュラ紀後期(約1億6100万年前~約1億4600万年前)の
地層から産出したプリオサウルスの化石。
左側の顎関節がずれ,
右側の顎にくっついていたそうです。
体のサイズが大きいことや
骨が癒合していることなどから,
老化で関節炎になったと考えられています。