ご覧いただきありがとうございます。
一級建築士である私自ら設計&デザインした物件について書いてます。
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建築工事を行う時は、近隣住民に出来る限りの説明と配慮を行うのがルールです。
ほとんどの場合はあいさつに行くと
「わざわざご丁寧にありがとうございます、うちも数年前に建てましたしお互い様ですよね。」
このような対応してくださるのですが・・・
先日引き渡しが完了した物件の隣人は凄まじかった。
特に酷かったクレームをランキング形式でご紹介します。
ではまず第3位から
【私の許可は取ったのか!?】
全てはここから始まりました。
建築場所は密集市街地で隣家との間隔がなかなか取れないような場所です。
敷地面積も狭く設計者の私としては出来る限り建ぺい率ギリギリまで建物を大きくしてあげたいと思い、図面を描きました。お客さんもそれを望み図面が完成すると大変気に入ってくれました。
契約を済まし、確認申請も提出完了、まもなく着工!
その前に隣人挨拶行った時のことでした。
ピンポーン
私「今度となりで住宅工事を行う者です、挨拶に参りました。」
出てきたのは白髪混じりの80代のお爺さん。
爺「そうですか、どんな家が建つんですか?」
個人情報保護の観点からさすがに平面図は見せられないので
その時は配置図と立面図を見せました。
その瞬間から爺さんの表情が硬くなる。
爺「なんだかずいぶん敷地ギリギリに建てるねえ、建物もだいぶ大きいようだけど」
私「そうですね・・・このような密集市街地では仕方ないんですよね・・・」
爺「・・・」
その日はそんな感じで終わりました。
ちなみに位置関係はこんな感じです。
爺さん宅は住宅密集地にありながら周囲に建物がないという好立地だったのです。
それがこの度、南側に家が建つとのことでおもしろくなかったのでしょう。
しかしこればかりは仕方のないことです。
もちろんお隣さんへの配慮もある程度は行った設計をしていますし、大前提として建築基準法の範囲内で合法の設計をしています。
そして、その日の夜のこと私のケータイに一本の着信が・・・
電話に出るなり
爺「あんたが描いた図面は素人以下だ!」
私「は、はいっ???」
声ですぐに今日のあの爺さんだということには気付きました。
爺「私の知り合いの建築士に図面を見せたところ建ぺい率オーバーしてるそうじゃないか!」
数日後に分かったことですが、その日に渡した配置図のコピーを爺さんが自宅を建てたときの建築会社の社員に見せて相談していたのです。
(勝手に見せるなよ…)
私「え?えええ?そんなはずはないですよ、ちゃんと計算してますし間違いなく建ぺい率はオーバーしていません!」
爺「わしゃ認めん!」
私「み、認めん???」
ガチャッ!
正直こんなクレームは初めてだったのでしばらく茫然としていました。
で、その建ぺい率ですがもちろんオーバーしていませんでした。
今回の場合、道路に2面接していて条件を諸々クリアしてるので建ぺい率の緩和を受けられるのです。
たしかにその緩和がなければ建ぺい率はオーバーです。
しかし爺が相談した建築士はその緩和要件に気付かなかった。
ド素人建築士ですね
ほんと倍返ししてやりたかったですよその建築士に。
おかげで爺さんは発狂ですし・・ほんといい迷惑です。
そして数日後、無事に確認申請も降りて着工となりました。
基礎工事を行っていると隣の家から爺さんが血相変えて飛び出してきて
爺「何している!!私の許可は取ったのか!?」
私「許可?ちゃんと建築確認申請の許可は取ってますよ、ほらそこの看板にも・・」
爺「違う!!私の許可だーーー!!!」
この瞬間
ああ、こりゃとんでもない隣人に巡り合ってしまったな・・・
と心の中で呟き、天を仰ぎました。
以上、第3位のクレームでした。
この爺さんからは理不尽なクレームが次々と飛び出してきます。
第2位の
【詰めろ、詰めろ、詰めろ!詰めろーーー!!!!】
はまた後日。
お楽しみに。
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