一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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2020年7月22日、某住宅会社の社員に有罪判決が出ました。
(記事では社員とありますが実質代表者のようです)
確認済証が交付されていないのに、偽造した確認済証を施主に渡して建築工事に着手したとのこと。
(確認済証とは建築工事を行うための許可証。これがないと着工出来ません。)
なぜこんなことをしたのか。
同業者としては到底理解出来ませんが…
そこにはどうしても偽造してまで着工しなければならない理由がありました。
これはその住宅会社のHPに当時掲載されていた画像。
有罪判決出たので注意喚起のため載せます。
木造ではなくコンクリート造なんですね。
正確にはコンクリートブロック造(RM造)という構造で、正直私もそこまで詳しくはありません。
とはいえ坪単価が50万円台とは驚き…
木造だったとしてもかなり安い単価です。
いわゆる超ローコスト-メーカーだったわけです。
しかし実際にHPで施工例など見ましたが、とてもローコストには思えない住宅でした。
利益率はかなり低かったことと思います。
それが原因なのか会社の資金繰りは悪化。
倒産が見えてきた頃には自転車操業だったのでしょう。
よって施主から早く入金してもらうため確認済証を偽造して着工。
一般的に確認済証が下りてないと、銀行の融資も実行されません。
そして2019年8月、この住宅会社は倒産しました。
建築工事中の方もいたようです。
経営陣おそらく倒産することはだいぶ前の時点で分かっていたはずです。
それなのに確認済証を偽造してまで施主から資金回収をして・・・
半分詐欺みたいなものですよ。
悪徳業者です。
とはいえこのような話は過去にも何度もありました。
小規模な工務店なども含めると毎年起きてるんじゃないでしょうか。
その度お客さんが泣き寝入りするわけです…
ではどうやって潰れそうな住宅会社を見抜くのか。
実はこれがかなり難しいんです・・・
今回倒産した会社のSNSを見ても、倒産する気配なんて微塵も感じませんでした。
この会社とは他に私の住んでる地域の工務店も
住宅雑誌掲載後、数日で倒産しました。
まさか先日発売されたばかりの住宅雑誌に載ってる会社が、いとも簡単に倒産するとは思いませんよね。
このように潰れそうな会社を見分けるのはかなり困難なのです。
しかし、資金繰りが悪化してる会社にはいくつか特徴があります。
例えば、
契約や入金を異様に急がせてくる。
だからと言って必ずしも資金繰りが悪化してるとは限りませんが…
着工金など工事前半で多額の入金を要求してくる場合もちょっと注意が必要。
他にも、ありえないくらいの大幅値引きをする。
値引きはこの業界の常套手段なので、これを見破るのも難しいです。
しかし利益を削ってまで契約が欲しいのですから、会社の状態が良いとは言えないでしょう。
値引きするから今日中に契約を決めてください、も怪しいです。
営業が上からかなり圧力をかけられていそう…。
このように潰れそうな住宅会社にはいくつかのポイントがあります。
是非参考にしてみてください。
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