こだわりのつっこみ -16ページ目

こだわりのつっこみ

素人が音楽、小説、映画などを自己中心的に語ります。

レベル:若干長めですが中学2~3年生レベルなので1日くらいで読めると思います。


ジャンル:悲劇


あらすじ(背表紙から):

A dark, rainy day in Scotland, long ago.
Returning from battle, Macbeth and his friend Banquo meet three witches.
'Macbeth, the king!' they say, but Macbeth is not a king, he is just a simple soldier.

Macbeth and Banquo cannot forget the witches' words.
Soon Macbeth is king, but his wife walks in her sleep at night, and dreams of blood.
What lies in the future for Banquo?
And how many people must die before Scotland finds peace once more?


面白さ:★★★★☆


※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。











Macbeth: Level One (Dominoes)/William Shakespeare
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内容:
スコットランド兵士のマクベスは、ノルウェー軍との戦いで、ノルウェーの元帥を倒すという功績を挙げた。
マクベスは友人のバンクォーと共に帰る道すがら、魔女に遇う。
魔女はマクベスに、やがてマクベスはスコットランドの王になるだろうと告げたのだ。
半信半疑のマクベスだったが、妻の助言のもと、その予言を確かなものにすべくスコットランド王ダンカンを殺害し、見事にスコットランド王に選出されるのだった。

しかし、マクベスと夫人は次第に精神に支障をきたしていく。王位に昇るため、そして地位を確立するために政敵や友人のバンクォーまでも次々に粛清していったからだ。

さ て、そんな自身の不安を払拭すべく、マクベスは更なる予言を求めて魔女に会いに行く。すると魔女は、「母がいる子には誰もあなたを傷つけることはできない」と言う。
マクベスはそれはすべての人間の子供があてはまる、ゆえに自分は大丈夫だとの確信を持つ。
しかし、隣にいた頭に王冠をつけた若者は「あなたの城の近くの木々が歩き始めたら、災いが起こるだろう」との謎めいた言葉を残すのだった。

さて、マクベスに殺された前王ダンカンの遺児マルコム、そし てダンカンの友人だったマクドフはイングランドに亡命し、マクベスを討つために兵士を集めていた。
そして進軍を開始する。途中、マクベスを欺くために兵士 らは森の木々を身に覆い、マクベスのいる城へと向かうのだった。
若者の予言通りマクベスにとっての災いがはじまる。

しかし、「母がいる子には誰もあなたを傷つけることはできない」という魔女の言葉通り、裏切り者が続出している中にあってもマクベスは勇猛果敢にマルコム軍を散らしていく。
ついに、マクベスとマクドフの一騎討ちとなる。

マクベスは魔女の言葉による勝利を確信していたが、しかし、なんとマクドフは母が死んだ後、帝王切開で産まれていたことが明かされる。
つまり、マクドフには母がいないのだった。

マクドフはマクベスを討った。そして高らかにこう民衆に宣言するのだった。
「スコットランドは再び安寧を取り戻した。本物の王はここにおられる!ダンカンの息子、マルコム、スコットランドの王!」と。


感想:

さて、畏れ多くも世界的な偉大なる作家シェイクスピアの、それも最も悲劇的とも言われる作品です。
もちろん、原典ではなく、初心者用に要約してはいるのですが、マクベスの病んでいく様をおうのはこの本でも十分出来ます。

「卵が先か、ひよこが先か」論争よろしく、
マクベスと夫人がスコットランド王ダンカンを殺したことが予言を達成することとなったのか、それともあらかじめ予定されていたことだったのか、他の手段によっても王になることを約束されていたのにマクベスは方法を誤ったのかは、ここでは定かではありませんが、死にうなされ、予言に一喜一憂し、果ては殺されていくマクベスの様子は鬼気迫るものがあります

日本語訳でも様々な版が出ているそうなので、機会があれば、美しい日本語でこの悲劇を味わってみたいと思いました。


無罪モラトリアム/椎名林檎
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概要:1999年に発表された椎名林檎の初アルバム。オリコン1位には獲得していないものの(2010年現在)、徐々に火がついた椎名林檎ブームに乗って、ロングセラーを続け、100万枚以上を売り上げている。


総論:
様々な雑誌で、日本の名盤の特集が組まれたとき、必ずと言っていいほど紹介されるのがこの椎名林檎の「無罪モラトリアム」か「勝訴ストリップ」です。
多くの男性ロッカーの中にあって、このアルバムは異彩を放っているのです。
それは、女性がロックを歌う、というのがあまり一般的でなかった時代(ここでいうロックとは、エレキギターを持って自分の感情を歌詞に載せて吐露する、というくらいの意味です)、その突破口を開いたものとして記録され、記憶される名盤なのだと思います。
「勝訴ストリップ」ではそのキャラクターを狙いすぎているというきらいはありますが、本作「無罪モラトリアム」は10代の鬱屈や若々しさが十分発揮されているアルバムに仕上がっていると思います。


抄説:★は5つが満点で☆は0.5点。さらに違う色のタイトルにクリックしていただくと偏狭な思い入れの記事に飛びます。
1.正しい街  ★★★★★
 乾いた音、ブルースコードの多用、展開部、歌声、どれをとっても到底1stアルバムの1曲目だとは思えぬほどのクオリティの高さビックリマーク
 
 歌詞は福岡から上京する彼女の心境を綴ったものと受け取れ、「百地浜」や「室見川」といった実在の地名を出すことで非常にリアルに感じることができ、すごく若々しい歌だと思います。

 ただ、この名曲、ここではあまりにも語ることが多すぎるので、詳しくは別の機会に語らせてください。

2.歌舞伎町の女王  ★★★★ 
 妖艶な歌声、荒いアコースティック・ギターのコード、場末を思わせるエレキギターの響き。
この歌はシングル曲ですが、この歌で椎名林檎という歌手が、その才能を引き連れていよいよ表舞台に登場ということになります。

その時の心境などを歌詞にすることが多く、あまりストーリー調の歌詞は書かない林檎さんですが、この歌の歌詞は読んでいても面白いほどの情景が浮かんでくる物語風です。

曲に関して言えば、まず1:01からさりげなく転調するところがかっこよく、テンションが上がります。
林檎さんの曲を聴いていると、露骨な転調をあえて避けているような印象を受けますが、この曲のようにさりげなく転調するところが巧い。

 さて、間奏はまさかの口笛キスマーク
都会の吹きすさぶ感じが見事に表現されてて良いです。

 曲のラストは、短調でおどろおどろしく終わります。すごいっすアップ


3.丸の内サディスティック  ★★★★★
 それにしても怒涛の名曲ぞろいですね。。

しかもメロディや歌詞のみでなく、アレンジも手が込んでいて 1曲目からこの3曲目までを通して聴いてみるだけで、椎名林檎というアーティストの才能が十分伝わります。

 この曲はアレンジが特に妙で、ギターが一切入っておりませんビックリマーク
編成はアコースティック・ピアノとベース、そしてドラム。さらには前奏や後奏を担当するのはピアニカ!!
このピアニカがまたいいんだ、繊細な響きで。

 この曲の助演男優賞はベースと言っておきましょうか、ソロを受け持っております。
しかし、それ以外にも2番のAメロBメロでは自由に出たり入ったりしてかっこいいし、ラストサビの2回目ではこれまでとは変わった動きで聴かせる。

 最後には林檎さんのアドリブとピアニカが折り合っているようでそれぞれ独立してうたっている。しかもピアニカのこのソロはエレキ・ギターで弾かれているようなソロなのですが、ここをピアニカという楽器の懐かしさと哀愁を持った音色で奏でているもんですから、非常に表情豊かなのです。

 この曲も、「正しい街」と同様、1曲詳説で語りたいと思います。 

4.幸福論(悦楽編)  ★★★☆
 悦楽編となったこの歌は、1stシングルを大胆にアレンジしています。
声が加工され、エレキギターとベースの野太さが印象的ですが、なんとなく勢いで押しているだけで、この曲のもつよさが単調化されている感じがします汗

 1stシングルのアレンジは、ゆっくりめでよく練られた賑やかキラキラガールズロック。
確かにこのアルバムには似合わないとは思うのですが、個人的にはオリジナル版のほうがよっぽど好きなので、そこまで高い評価は出来ません。

 愛に対するまっすぐさが目にしみるような林檎さん的には恥ずかしいだろう歌詞なので、1stシングルの持つ初々しさを崩そうという意図なのかも知れませんが、むしろ、曲を壊しすぎ、ふざけすぎにも聴こえますガーン


5.茜さす 帰路照らされど・・・  ★★★★★
 印象的なピアノから始まり、のちにストリングスも入ってくるなかなか壮大な曲です。

 2番、打楽器のような使われ方をしているアコースティック・ギターの音が◎。
 展開部にはギターのワウが用いられてより凝らされ、さらに1オクターブ低い声でユニゾンされている感じが安定感をもたらしています。しかもこの低い声、男声ではなく林檎さんの声なんですよね。声域広いな~。
この歌の肝と勝手に思っています(笑)

 終わりまでが若干長いかとも思いますが、まさかのドラムソロで終わるのです。


6.シドと白昼夢  ★★★
 夢と現実の境目のふわふわした感じDASH!がアレンジでも感じることが出来る曲だと思います。

AメロとBメロはハープのアルペジオがが夢への誘いを表現しているのか、すごく幻想的な雰囲気で、電子処理されたベースやドラムの感じもそれをより強調しています。

それに対し、サビはまるで雰囲気の違う、ロックなアタックで押すのです。
つまりこちらは現実的な感じ。

しかし、そのアレンジがベタ過ぎる印象も受けますが・・・


7.積木遊び  ★★☆
 なんとも不思議な箸休めな感じの曲です。
思い思いのことを勝手気ままやって音楽を作っているようなべーっだ!

ベースから始まり泥臭いエレキギターが加わって前奏開始、途中トロンボーンのもったりとした音色や、音痴な鉄琴がな~んか不気味で、なかなか面白いは面白いのですが、正直AメロBメロは好きなメロディではないので、星は低めなのです。

ただ、個人的に好きな部分は、例えば1:36~の、琴の音色が入った展開部?サビ?の部分です。


8.ここでキスして。  ★★ 
 なんとなーく売れ線的な感じぐぅぐぅ
十分、椎名林檎らしさは出てるし、新しい。少なくとも発売当初は新しかった。
その前までが強烈なまでに個性を存分に発揮しているためか、この曲は自己主張が弱く感じてしまいます
単体としては面白いんだろうけど・・・アルバムとしてみた場合ですけどね。

アレンジにさほどの面白さはないし、思いっきり偽物の打ち込みストリングのような音が安っぽさを感じたり、最後の英語の歌詞で締めくくると言うのは、すでに「茜さす 帰路照らされど・・・」で出てきたので「おぉ目」って気もしません。

ただ、ドラムのカンカンした音、すごく好きなんですが。

そして、DVDで聴く事が出来ますが、東京事変が演奏した「ここでキスして。」は、かなり聴き応えはあります


9.同じ夜  ★
 かといって、この本気のヴァイオリンは全然好きじゃないです。

 むしろ、主張が強すぎて、騒音と熱演のぎりぎりラインです。個人的にはアウトグッド!だと思ってますが・・・。

 ヴァイオリンが出てこない1番とかは好きなんだけどなぁ。


10.警告  ★
 こちらも、「ここでキスして。」と同じように印象が薄いです。
サビもなんだかなぁって感じです。
ありがちなベッタベタなオルガンが・・・あせる


11.モルヒネ  ★★★★★
 最後は締めますニコニコ
 ありそうでなかったアレンジとかわいらしさがこの曲では堪能できますアップ

 編成はベタなアコースティック・ギター、エレキ・ギター、ベース、ドラムに加え、ボンゴや口笛なんかも登場します。

 特に面白いのは間奏耳口笛というのは「歌舞伎町の女王」でも聞かれますが、この「モルヒネ」ではなんともいえない音痴なエレキ・ギターが絡んできます。
NHKのど自慢だったら鐘一つです、この音。

個人的には大好きな歌なんですけどね、ライヴでは全然披露されなかったので林檎さん的には不良作なのでしょうかね(まあ、今後も演奏されないだろうな)ショック!

レベル:中学2~3年生レベルで1時間以内に読めると思います。


ジャンル:アクション


あらすじ(背表紙から):

Brian and David are on a motorcycle rally in the Amazon jungle.
It is difficult race.
The roads are not very good and there is a lot of rain.

But those are not the only problems in the jungle...


面白さ:★★★


※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。












Amazon Rally (Penguin Readers, Level 1)/E Amos
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内容:
アマゾンでのバイクラリーに挑戦するイギリス人のBrianとDavid。
アマゾンのジャングルを抜けるこのラリーは、かなりの道悪と大雨により苦戦を強いられるのですが、2人はラリーの4日目には1、2位を走ります。

しかし、5日目に入り、2人は道に迷ってしまいます。
すると、Indianと遭遇、怒りの表情を浮かべていた彼らに連行されたBrianとDavid。
連れて行かれたIndianの集落にいたドイツ人の女性(Indianと共に働いていた)と話をしてみると、実はIndianは彼らを坑夫に間違えて捕らえたのだと言うことでした。

最近、坑夫がIndian達の集落を襲う事件が多発しており、この集落も襲われてしまうかもしれないのです。

それを知った2人はバイクラリーはそっちのけで、彼らを救うことにします。
Brianは道を知っているIndianのCaruakを乗せてバイクを走らせ、近くの警察に駆け込みます。
警察と共に集落に戻り、数時間経つと、案の定坑夫たちが襲いに来ました。
しかしDavidの奮戦、警察の活躍のおかげで坑夫を撃退することに成功。

Indianは2人に感謝の意を述べ、2人にネックレスをかけます。
そして、Davidには‘Jagari’(Indianの言葉で「small jaguar」の意)の名を、Brianには‘Manaue’(同様に「Quick runner」の意)の名を授け、かわりにBrianは共に警察に駆け込んだCaruakにヘルメットを渡し、‘Champion’と言うのでした。

さて、バイクラリーのゴール地点に向かうと、当然優勝は別の2人が優勝するのですが、事の顛末を聞いたレーサーたちは、優勝者の2人と同様に、BrianとDavidを称えるのでした。


感想:
 まあまあ、ありがちな感じですが、Indianとの交流、坑夫の撃退劇はなかなかスリリングで面白かったです。

しっかし、現地の警察はよくIndianに協力的だったなぁ~。
リアルに考えると、現地の警察は坑夫たちの方に協力的で、実はIndianを良く思っておらず、Indian襲撃に手を貸す、ってな感じになりそうなのですが・・・でもめでたしめでたしなストーリーでよかったニコニコ
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 「ついにみなしごになってしまったよ。」
 雄一が言った。
 「私なんて、二度目よ。自慢じゃないけど。」
 私が笑ってそう言うと、ふいに雄一の瞳から涙がぽろぽろこぼれた。
 「君の冗談が聞きたかったんだ。」腕で目をこすりながら雄一が言った。「本当に、聞きたくて仕方なかった。」
 私は両手を伸ばし、雄一の頭をしっかり抱いて「お電話ありがとう。」と言った。
(p73より)

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さて、世界的なベストセラーのキッチンの続編です。

キッチンと同じく、読みやすい内容ですニコニコ

ここでも一応あらすじを話しますと…

田辺雄一の父(ニューハーフなので母?)であり、みかげも母親と思ってきたえり子さんがストーカーまがいの男に襲われ突然亡くなってしまいます。
みかげは一気に2度も愛していた人を亡くし、雄一にとっては唯一の肉親をなくしてしまうと言う状況に置かれます。

しかし、そのことを雄一は、すでに家を出て一人で生活していたみかげにしばらく知らせることなく(知らせることが出来ず)、放心状態。
みかげに知らせてもなかなかえり子さんの死を受け入れて前に進むことが出来ない雄一。

みかげはそんな雄一を放っては置けないけれど、自分もえり子さんの死にショックを受け、日常の生活を抜け出したいと言うことで、偶然仕事先の上司から持ち出された伊豆での取材を受け、向かいます。

そんなときに雄一はふらっと家を出て失踪したということを聞き、みかげは雄一と連絡を取るも、何かふと嫌な予感を感じます。
もしかしたらこのまま家に帰らないんじゃないか、最悪の場合・・・ということも考えたみかげは伊豆の宿泊先を抜け出し、雄一の下へとタクシーを走らせるのです。



 では以下はネタバレ含むので、いやな方は見ないで下さい。










キッチン (角川文庫)/吉本 ばなな
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~1回目 2010.3.10~

さて、タクシーを走らせ、雄一に会いに行くみかげ。
その手には、雄一に食べさせようと思った伊豆で見つけた美味しいカツ丼が。
雄一にカツ丼を手渡し、やるだけのことはやったというみかげ。

実際、このみかげの行動が、雄一を、そしてみかげを前に進ませることになるのです。

伊豆での取材を続けるみかげに一本の電話。もちろん相手は雄一。

雄一は東京に戻り、みかげの帰りを待つという内容でした。
それがすべての答えなのです。


さて、感想ですが、まずうなった部分。

カツ丼を渡しに行ったみかげの回想シーン。

 いつか雄一が言った。
「どうして君とものを食うと、こんなにおいしいのかな。」
 私は笑って、
「食欲と性欲が同時に満たされるからじゃない?」
 と言った。
「違う、違う、違う。」
 大笑いしながら雄一が言った。
「きっと、家族だからだよ。」
 えり子さんがいなくても、二人の間にはあの明るいムードが戻ってきた。雄一はカツ丼を食べ、私はお茶を飲み、闇はもう死を含んでいない。それで、もうよかった。
(p138)

ほんなささいなことですが、ここから2人が前を向き始めた(特に雄一にとって)、といえる場面で、なかなか印象的です。
『キッチン』、そしてこの小説のもうひとつの作品『ムーンライト・シャドウ』にも共通して言える、愛している人の死。
愛している人物の対象は違えど、共通しているテーマを持つこの作品群にあって、この『満月』は、とても苦しい

雄一の弱り方は、直接的には描かれていないけれど、その分、言葉にはならない辛さがひしひしと伝わってくる感じがしましたしょぼん

しかし、やっぱり「続編」ということは拭いきれず、つまり「余計なものを付け足した」感は若干あります
別に『キッチン』だけで十分作品として通用するので、あえてえり子さんの死を提示するこの『満月』はその意味で『キッチン』に並ぶものでも、ましてや越えるものではないという印象を受けました。

逆に言えば、別に登場人物は別にみかげ、雄一、えり子でなくてもよいのではないかな。

  
総合評価:★★
読みやすさ:★★★★★
キャラ:★★
読み返したい度:★☆
レベル:中学2~3年生レベルで1時間以内に読めると思います。


ジャンル:ユーモア


あらすじ(背表紙から):

James and Chantal go to the Blue Cat Club in Cannes.
There is music - and magic!

But James does not like Merlin, the 'Man of Magic', and now Merlin wants a volunteer...

面白さ:
★★


※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。














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内容:
恋人同士のJamesとChantalはCannesにあるBlue Cat Clubにデートをしに行くことにします。
彼らは着いた早々暑かったのでトマトジュースを注文し、音楽に興じます。

しかし、音楽が止まり、Merlinの手品が始まります。
なれなれしくChantalに触れるMerlinに対し、Jamesはご立腹。
手品だと言うことも忘れ、怒りがこみ上げるのですが、他の客はMerlinの手品に大喜び。

そしてメインイベントが始まります。
舞台の上には剣の刺さる5つの穴が開いた大きな箱。
といえば、人間をその中に入れて穴に剣を刺していく、という定番のマジック。
Merlinはその箱に入るボランティアを客から探しますが、なんとJamesが立候補。
Merlinが剣を刺していきますが、最後の剣が刺さったとき箱の中から、

「ア~~~~~!」という声。

慌てたMerlin。すぐ刺さった剣を抜いて箱を開けると、目を閉じて腹が赤く染まったJamesが。
動揺してオロオロするMerlinですが、するといきなりJamesは目を開けるのです。
というのも、実はその腹に付いた赤い色は血ではなくトマトジュース。
マジシャンをだました、ということで客はこれ以上のない喜び。そしてMerlinのしてやられた顔に、Jamesは満足げなのでした。

感想:

まあ、予想できたとおりでしたがね(笑)

バーに来て、トマトジュースをいきなり頼むとはなんか変だし。
別にワインでも良かったんじゃないかなぁ。

でも、Jamesの嫉妬する感じがなんとなく好きです。