MOA美術館に行ってきました | 死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

死ぬまでにすべての国宝を肉眼で見る

2023年12月現在の国宝の総数1,137件。そのうち、美術工芸品906件。これをすべて肉眼で見ようという計画です。関西中心の情報をお届けします。

熱海にありますMOA美術館に行ってきました(^-^)/
エム・オー・エー美術館と読みます。
宗教法人世界救世教が所有運営する美術館で、後でレポートする国宝3件も所有しています。
↑はヘンリー・ムーアの"王様と私"の像。

大阪からだと結構時間かかるんですね(^o^;)3時間以上かかりました。
のぞみ→こだまと乗り継ぎ、JR熱海駅で下車。バスでMOA美術館へ向かいます。
距離的にはそう遠くはありませんが、なんといっても山の上にある美術館なので、さすがに歩いてはしんどそう(^o^;)
美術館からは、熱海の海の眺望が素晴らしかったです\(^o^)/


現在、MOA美術館では3/17まで"名品展 国宝「紅白梅図屏風」"が開催中です。
その中で、MOA美術館が保有する3件の国宝すべてが展示されています。

・国宝 紙本金地著色 紅白梅図 尾形光琳
・国宝 手鑑 翰墨城
・国宝 色絵藤花文茶壺 野々村仁清

分かりやすく、国宝は第2室にまとまって展示されていました。
では、さっそくレポートします(^o^)


・国宝 紙本金地著色 紅白梅図 尾形光琳
江戸時代のマルチクリエイター兼プロデューサー 尾形光琳作の金屏風です(^o^)
右隻に紅い梅、左隻に白い梅の木を配し、その中央にS字に湾曲した川を表す、超有名な国宝です\(^o^)/
名前や作者は知らずとも、誰もが一度は目にした事がありますよねぇ~
右隻の紅梅は全体が屏風の中に収まっていますが、
左隻の白梅は、屏風からはみ出ることで画面全体がより広く感じられます。
そして、川の水面を表す"渦巻き"の表現!
素晴らしい!
今は黒いですが、元々この川は銀色で描かれていたそうです。金地に銀とゴージャスだったんですねー


・国宝 手鑑 翰墨城

手鑑(てかがみ)翰墨城(かんぼくじょう)と読みます。
手鑑というのは、色んな字の上手い人の書いた"書"のスクラップブックです。
これを眺めて楽しんだり、字を書くときの手本にしたそうです。
以前、京博で見た"藻塩草"、未見の"見ぬ世の友"と併せて、三大手鑑と呼ばれているそうですよ。
厚紙を蛇腹状に繋げ、そこに能書家の筆を張り付けてあります。
MOA美術館は写真撮影OKなので、展示の一部を貼り付けましょう。
↑伝 菅原道真。菅公はやはり漢詩ですね(^_^)
↑伝 紀貫之。土佐日記の作者で、勅撰和歌集に最多採用された和歌界のレジェンドっすね。
↑伝 小野道風。柳に蛙(カエル)の話で有名、平安時代の三蹟の一人。
しかも、三体揃ってます!
右から楷書・仮名(連綿)・仮名(連綿)・草書と、どんな書き方でもこなして見せます。
↑伝 藤原佐理(ふじわらのすけまさ)。
こちらも三蹟の一人。
伝 藤原行成(ふじわらのゆきなり)。こちらも三蹟。三蹟揃い踏みですよ。しかも、国宝 三十六人歌集から剥がされたものです。
最後は、伝 西行も含まれてますね。


・国宝 色絵藤花文茶壺 野々村仁清
いろえふじはなもんちゃつぼ、と読みます。
野々村仁清(ののむらにんせい)は、以前紹介した、国宝 色絵雉香炉の作者。
そう言われてみると、なんだか共通性がありますね(^o^)

その他の展示としては、重文の三十六歌仙絵の平兼盛、重文 絵因果経断簡や、再現された信長の黄金の茶室など、見処たっぷりでした(^_^)/~~