佐野美術館は刀剣の所蔵の多い美術館です。所有する国宝は1件ですが、薙刀です。
所有する刀剣の幾つかが、オンラインシミュレーションゲーム「刀剣乱舞」に実装されているので、割りと早い時期からコラボを始めています。
最近、その成功にあやかって各地の博物館・美術館・寺社がコラボしていますが、そのはしりではないでしょうか?
(てか、三島市自体もコラボ中)
佐野美術館が所有する、
・国宝 薙刀 銘 備前国長船住人長光造
と、文化庁の所有する、
・国宝 太刀 銘 正恒
が展示されていました。
では、さっそくレポートします(^o^)
佐野美術館が保有する唯一の国宝。薙刀(なぎなた)です。
茎(なかご)に梵字が一文字切ってあって、その下に"備前国長舩住人長光造"と銘が切ってありますので、備前長船の刀工"長光(ながみつ)の作とわかります。
鎌倉時代の薙刀ですが、この時代、薙刀はよく実戦に使われたため、残っていること自体が非常に珍しいそうです(^o^;)
私も、薙刀の国宝は初めて見ました。
しかも、キレイな状態で残っています。
・国宝 太刀 銘 正恒
平安時代の作。太刀なので、刃を下にして展示されています。
正恒(まさつね)は、古備前の中で、友成と並ぶ代表的な刀工です。
面倒なことに、国宝の中にまったく同名の"太刀 銘 正恒"がもう一振り存在しています。こちらは目釘穴一つの方です。
よく磨かれていて、銀色に輝いています(^o^)
刃文は一見すると、まっすぐに出る"直刃(すぐは)"に見えますが、良く見ると小さく乱れています。
"はばき"には、五三の桐が刻まれています。
「名刀への道」は、古墳時代の古刀から打刀への変遷を多数の展示品で解説していました。(最近このテーマの展示会多いな…)