山のライター考 / IMCOオイルライター | Photo Life in Toyama

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富山の写真家 林治のブログです

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さて、皆さんは山登りや撮影で山へ入るとき、どんなライターを使用していますか?

 

おれはタバコも吸わないしライターなんて使ってないよ、という方もいらっしゃるでしょう。

でも、山登りなどでは登山用ガスバーナー(ガスコンロ)でお湯を沸かしたり、食事を作ったりしている人も多いでしょう。

もちろんガスバーナーに着火装置が付いている機種もありますが、それでも山へ行く人は予備でライターを持っている人がほとんどだと思います。

 

そして、100円ガスライターやジッポー(ZIPPO)のオイルライターを使っている人も多いのではと思います。

でも、本当は山へ持っていく場合、どんなライターが良いのでしょうね。


山で使用者が多い ZIPPO オイルライター

 

 

そこでまず、過去、様々な場所へ色々なライターを持参し経験したことを書いてみたいと思います。

 

 

  過去の経験談・失敗談から

 

四角グリーン沢登りにZIPPOオイルライター

 

・沢登りに持参したZIPPOライターをズボンのポケットに入れておき、そのまま泳いだりしたところZIPPOからオイルが漏れ脚に付着。低温火傷を負い、山行中脚が赤くなりずっと痛かった。

→これは結構トラウマになり、以降ZIPPOライターを使用しなくなった。

 

四角グリーン沢登りにガス・コイル式ターボライター

 

・沢登りにガスのターボライターを持参しズボンのポケットに入れておいたところ、着火コイルが破損して2度と着火しなくなった。

 

四角グリーン雨の山登りに100円ガスライター

 

・山に登った際、雨具のポケットに100円ガスライターを入れておいたところ、水が入り着火石が濡れてしばらく着火しなくなった。また、電子ライタータイプも水濡れによって長時間着火しなくなったことがある。

 

・・とこんな具合で、なかなかこれが一番!というライターはないように思います。

 

 

  山でライターに求める要素

 

私が山で使うライターに求める要素は、だいたい以下のような項目です。

 

ダイヤオレンジ水濡れに強い

ダイヤオレンジ低温でも着火する

ダイヤオレンジある程度風に強い

ダイヤオレンジある程度の日数燃料を補充する必要がない 又は 補充燃料が共有できる

ダイヤオレンジ軽い

ダイヤオレンジ壊れにくい

 

そこで、これら必要な要素をライターのタイプと照らし合わせて一覧表にまとめてみました。

 

 

まとめを見ると、IMCOオイルライターの評価が高くなっています。

 

が・・、皆さん IMCOのライターって知ってますか?

 

 

  IMCO ライターとは

 

ご存知ない方もいらっしゃると思いますので、IMCOライターについて記載します。

 

- 柘製作所HPより -

 

創業1918年。現在のライターの世界基準を作ったIMCO。2012年4月にIMCOはオーストリアでライター製造の幕を閉じた。柘製作所は40年あまり輸入代理店として国内販売をしてきた。と同時に、IMCOの過去に製造されたライターの蒐集や研究の実績が評価され、2013年2月にブランドを正式に引き継ぐことになった。 新生IMCOは過去に作られたモデルを再現する「クラシック・ライン」、IMCOのエスプリを効かせた「エヴォリューション・ライン」の二つのラインを設け順次発売を予定している。第一弾は5つの型を10月29日に世界同時発売予定。

 

カメラ

 

つまり、1918年にオーストリアでライター作りを始めたIMCO。あのZIPPOの着火石はIMCOの石の規格に合わせて大きさが決められたほどの老舗ライターメーカーです。が、2012年にオーストリアIMCOは製造をやめ、2013年に製品図面とブランドを日本企業である柘製作所に譲り、以降柘製作所が製品を生産販売している、という訳です。

 

そして無骨なあまり器用とはいえないアメリカ人の手に合うように作られ、アメリカ軍人に育てられたZIPPOとは違い、手が器用で繊細なセンスの欧州人に育てられたIMCOは、少々小型で繊細な作りとなっています。

そして、アメリカで扱いづらいと言われたIMCOですが、器用な日本人にとってはとても使いやすい大きさ・形状だと思います。

 

また、近年はIMCOブランドのキャンプ・アウトドア用品が多数市販されていますので、ブランドをご存知の方も多いでしょう。

 

ということで、さっそくその代表モデルを見てみましょう。

 

 

  IMCOの代表モデル

 

丸ブルーIMCOの代表的なモデルの一つである IMCOスーパー・ロゴ付き モデルです。

 

  私はこれを購入しました。

 

 

丸ブルーこちらもIMCOの代表的なモデル、IMCOスーパー(ロゴなし)モデルです。

 

 

どちらも、柘製作所HPでは以下のように記載されており、同HPではどちらも 2,420円(税込)と表示されています。

 

1937年発売以来のデザイン。ワンタッチで着火、38グラムと軽量、錆に強いSUS430ステンレス使用。火を付けたままオイルタンクの着脱が可能、代用キャンドル、ハンドウォーマーとしても使えます。スライド式の風防で空気の流入量も調節、強風下でも確実に着火が可能です。
●サイズ(約)縦62.5ミリ×横30ミリ×奥行18ミリ 重さ(約)38グラム

 

 

  IMCOライターの特長

 

IMCOライターの特長は以下です。

 

・オイルライターなので、低温に強い。(ZIPPOのオイルが使える)

・着火はレバーを押し下げるだけのワンアクション。(ZIPPOは2アクション)

・伸縮式の風防を持っているので風に強い。

・ZIPPOよりも少しだけ小型軽量。(38g)(ZIPPOは約60g)

・オイルタンクは小さいが、ZIPPOより密閉度が高いので水濡れに強く、オイルの蒸発も少ないのでオイル持ちが良い。

・本体に着火石(フリント)の予備を入れるスペースがある。

・火が点く部分を本体から外すとキャンドル状になり、バーナー等に着火する時に便利。

・本体がステンレス製なので、基本的に劣化が少ない。

・本体に小さいストラップホール(ストラップを通す穴)があるので、ストラップを付けることができる。

 

このように、かなり工夫を凝らしたライターと言ってよさそうです。

 

  構造と使い方

 

ダイヤオレンジ外観

 

丸ブルースライド式風防

 

写真のように風防を伸縮させることができるので、取り入れる空気の量を調節したり、風除けの度合いを増やすといった調節が可能。

 

丸ブルーストラップホール

 

また、写真のようにストラップホールを利用してカラビナを付けるといったことが可能です。

 

 

ダイヤオレンジオイルの注入方法

 

丸ブルー本体下部のネジ状の部分を持って下へ引き抜くと、オイルタンク全体が抜ける。

 

丸ブルー抜いたオイルタンクの下部のキャップをさらに引き抜くとオイルを注入する綿が現れる。

 

 

丸ブルー逆さにして、この(下)状態でオイルを注入する。

 

元通りに底キャップをかぶせ、オイルタンク全体を本体に差し込んで終了。

 

 

 

ダイヤオレンジ着火石(フリント)の交換

 

丸ブルー本体底部のボタンを押しながらオイルタンクを矢印方向へ引くと本体が開く。

 

 

丸ブルー着火石(フリント)の交換は本体を開けておこなう。

 

特に、予備のフリントを入れておくスペースがあるのが良いですね。

 

 

ダイヤオレンジIMCOライターをキャンドルのように使う

 

丸ブルーIMCOライターに着火した上で・・

 

 

丸ブルー下からオイルタンク+燃焼部分を引き抜くと・・

 

 

丸ブルーこうした、キャンドルのような使い方が可能です。

 

ガスバーナーに置いたコッヘルの下から火を着けるといった使い方に便利そうです。

 

 

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございます。

一言でライターといっても色々です。ぜひ山や撮影時に慌てなくて済むように選びたいものですね。

 

 

  IMCO オイルライター その後(2024.5月追記)

 

その後、IMCOオイルライターを4ヶ月ほど使用した結果を、いくつか補足としてまとめました。

よろしければお読みください。