MacからGarmin GPSmap 64sへGPXファイルを転送して使用する方法
いつも Photo Life in Toyama へご訪問いただき、ありがとうございます。
さて今回は、Macのヤマレコ等で作成した山行計画などGPXファイルを GarminのGPS端末であるGPSmap 64sへ転送し、ナビゲーションを行なう記事です。
中身としてはヤマレコで作成したGPXファイルをGarmin GPSが読めるファイルに変換し、転送する部分がポイントとなります。
ヤマレコ利用者でGPXファイルの転送でお困りの方に、ご参考としていただければと思います。
※このほか Garminスマートウォッチ Garmin fēnix 7X Pro Sapphire Dual Power (以下 Garmin Fenix 7X Pro)に関して、以下の記事を投稿しています。よろしければ、是非ともご覧ください。
[1] Garmin スマートウォッチ導入記 / なぜGarminを選んだか
[2] Garmin スマートウォッチ導入記 / ウォッチフェイス編
[3] Garmin スマートウォッチ導入記 / 天気表示編
[4] Garmin スマートウォッチ導入記 / Garmin 登山用の機種選択
[5] Garmin スマートウォッチ導入記 / 登山での設定・使い方
[6] Garmin スマートウォッチ導入記 / おすすめウォッチフェイス7種
INDEX
MacからGarmin GPSmap 64sへGPXファイルを転送して使用する方法
1.本記事の前提機材
2.ヤマレコでGPXファイルを作成する
3.TrailNoteでGPXファイルを変換する
4.Garmin BaseCampでGPXファイルを修正する
5.GPXファイルをGarmin GPSmapへ転送する
6.転送したGPXファイルをGPSmap 64sで使う
1.本記事の前提機材
元々ヤマレコを使う場合、iPhoneはもちろん、Apple WatchやWear OSスマートウォッチであれば、ヤマレコアプリが対応しているので、山行計画や地図を共有しナビゲーションすることは簡単です。
しかし実際にWear OSスマートウォッチ等でGPS機能を使うとバッテリーの持ちが悪いという致命的な問題に直面します。
そこで、以前使っていた Garmin GPSmapに山行計画のGPXファイルを転送して使用することにしました。Garmin GPSmap 64sは単三型乾電池または充電池が使えるからです。
ただし・・
ここで問題があります。
ヤマレコで作成したGPXファイルは、そのまま転送してもGarmin GPSmapで読み込むことができません。
正規のGPXファイルと認識されないからです。
そこで、一手間余分に 正規のGPXファイルに変換するという作業が必要となります。
※この変換部分、Windows PCを使用している方はカシミール3D等を使用するのが常識となっていますが、Macでは定番がないと言ってもよいので、こうしたやり方について解説いたします。
◼️本記事の前提:私の使用機材
・PC:Mac(M1)
・スマホ:iPhone 15 Plus
・GPS:ガーミンGPS Garmin GPSMAP 64s 日本語仕様 city+山岳詳細地図(ロックピット)
2.ヤマレコでGPXファイルを作成する
ヤマレコで山行計画を作成しGPXファイルをダウンロードする
もちろんGPXファイルが作成できれば、ヤマレコでもYAMAPでも他のアプリでも構いません。
① Macでヤマレコにログインします。
ヤマレコ Top画面
② 通常通り、ヤマレコで山行計画を作成します。
ここでは、冬、中の湯から上高地を往復するルートを例にしています。
③ 地図・右上の「マップ機能」をクリックし、「GPXファイルをダウンロード」を選択します。
③ track-#######.gpxというファイルができるので、適当な場所に保存します。(#は数字です)
3.TrailNoteでGPXファイルを変換する
ヤマレコGPXファイルをTrailNoteを用いて「正規のGPXファイル」に変換する
① 以下のリンク先からMacにTrailNoteをインストールします。
② TrailNoteを起動して、ダウンロードしたGPXファイルを読み込みます。
TrailNoteを起動したら、「ファイル」ー「GPXファイルを開く」を選択し、保存しておいたGPXファイルを開きます。
以下のように、ヤマレコで作成した山行計画ルートが表示されます。
TrailNoteでヤマレコGPXファイルを読み込んだところ
③ TrailNoteで読み込んだGPXファイルを、再度GPXファイルで保存します。
ここではGPXファイル変換のツールとしてTrailNoteを使用するので、とりあえず何も編集せず「ファイル」ー「GPXファイルを保存」にて、あらためてGPXファイルを保存します。
TrailNoteで保存したGPXファイルであれば、正規のGPXファイルとして認識されるので ガーミン製GPSで読み込むことが可能です。
後ほどGarmin BaseCampで操作するので、分かりやすい名前「202401上高地」などのフォルダにGPXファイルを保存します。
「ファイル」ー「GPXファイルを保存」
4.Garmin BaseCampでGPXファイルを編集する
Garmin BaseCamp でGPXファイルを編集します
① Macに Garmin BaseCampをインストールする
以下のページ下部ボタンからソフトウェアをダウンロードしインストールします。
② MacでGarmin BaseCampを立ち上げます
インストールが完了したら、Launchpadを開き以下のアイコンから Garmin BaseCampを開きます。
③ PC(Mac)とGarmin GPSmap 64sをUSBケーブルで接続する
・Garmin GPSmap 64sのUSB接続ソケットは mini USBなので、そのケーブルを用意しMacと接続します。
ケーブルを接続ししばらくすると、Garmin BaseCamp画面の「自分のGarminデバイス」に Garmin GPSmap 64sが現れます。
・「自分のGarminデバイス」にGPSmap 64sが現れたことを確認し、(RockPit2019のように)GPS本体内の地図を使う場合は、一度 上部の「RockPit2019」をクリックすると、画面に詳細地図が表示されます。
④ Garmin BaseCampで(TrailNoteで保存した)GPXファイルを読み込む
・Garmin BaseCampの左側メニュー「マイコンピュータ上」の「マイコレクション」に任意の名前でフォルダを作成します。(上図では「202401上高地」)
・「202401上高地」をクリックしておき、上部メニュー「ファイル」ー「「202401上高地」にインポート」をクリックし、TrailNoteで保存しなおしたGPXファイルを読み込みます。
・「202401上高地」フォルダの下に読み込んだGPXファイル名の「track-???????」フォルダができて、その中身として自動的に「Day1」「Day2」「Day3」のコースができます。
・下の「Day1」をクリックすると、インポートしたGPXファイルの1日目の行程が表示されます。
・Garmin Basecamp上でウェイポイントを追加したり編集を行ない、必要であれば「Day2」「Day3」も編集して保存します。(Garmin Basecampを閉じるとデータが保存されます。)
5.GPXファイルをGarmin GPSmapへ転送する
Garmin BaseCamp を使用してGPSmap 64sへGPXファイルを転送します
① GPXファイルをGPSmap 64sへ転送する
・「マイコンピュータ上」の中、修正したGPXファイルを格納したフォルダ(ここでは「202401上高地」)をクリックします。
上図のように、コースが表示されたら、転送するデータが入ったフォルダ(202401上高地)をクリックしたまま、上部メニューの「転送」ー「「202401上高地」をデバイスに送信」をクリックします。
自分のPCの「202401上高地」フォルダをクリックし、
メニューの「転送」ー「202401上高地をデバイスに送信」をクリック
メニューが開くので、画面のように必要事項にチェックを入れて「送信」をクリックすると GPSmap 64sに必要なGPXファイルが転送されます。
GPXファイルの転送が完了したら、MacとGPSを接続したUSBケーブルを抜きます。
6.転送したGPXファイルをGPSmap 64sで使う
GPSmap 64sでGPXファイルを使うには
GPSmap 64sのメニュー(下図)から右下の「軌跡管理」を選択します。
(上)読み込みたいファイル(ここでは KK202401-DAY1)を選択・・
(上)地図参照を選択・・
(上)これで地図とルートが表示されます
ここで「出発」を選択し「決定ボタン」を押すとナビゲーションがスタートします。
登山を終えて帰宅したら、軌跡を任意の名前で保存し、それをBaseCampを使ってMacに取り込めば、PC上で再加工が可能となります。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。