俺町物語 -8ページ目
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鳥の頭になっても、牛の尻を拭うな!って言われなくてもわかってるよw

■□■□■□■□■□下半身が馬になるのと、上半身が魚になるのとどっちがマシ? ブログネタ:下半身が馬になるのと、上半身が魚になるのとどっちがマシ? 参加中
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「下半身が馬になるのと、上半身が魚になるの・・・どっちがマシでしょうか?」


後輩・山口に急に問いかけられ困惑。


ついにこいつの頭もおかしくなったのか。


「なんだよ、急に。」



「いやー、今日のブログネタですよ。特にすることもないですし、ね。」


ブログネタって言っちゃうんだ。


せっかく、小説っぽく仕上げようと思ったのに。


゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚



「山口、じゃあまずお前の意見を聞かせてくれ。」



「えーっと・・・うーん・・僕は・・下半身が馬の方がいいですかね。」



「その心は?」



「だって、足が速くなるじゃないですか。毎日の通勤が楽です。」



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「せんぱぁい・・・汗」



「どうした?山口・・・・えっ!?」



山口の上半身はいつも通りだが、下半身がどうも・・・こう・・なんていうか、馬々しい。



「なんのつもりだ、それは。」


「なんのつもりも何もありませんよ。朝起きたら下半身が馬になってて。」



「ま、いいじゃねーか。馬は足が速いしさ。」


「そんなぁ・・!これじゃあロクに仕事できませんよ。」


「お前は今までロクに仕事してないだろ!」


「ひどいですよ!その言い方。」


と、まあこんなカンジで言い争ってるところに



「どうしたんだ。お前達。」


と編集長の声。


「いや、それがですね編集長。山口の下半身が・・・え!?」


頭が・・編集長(?)の頭が・・・・魚に!?


なんでもアリか!


「どうしたんですか!その頭!!」


「いやー、それがさあ、朝起きたら頭が魚・・グフッ!」



「編集長!?」



「誰か・・・水を・・・ッ!」



「そうか!頭が魚になってるから、エラ呼吸しかできないんだ。山口!水を!」


山口が走る。


馬の足で。


ここで、馬の足が生かされるのか!?


「先輩!デスクが邪魔で前に進めません・・・」



「やむをえん。俺が・・・!って、山口じゃまだ!どけ!」


山口の馬になった足が邪魔で仕方ない。


と、そこで急に後ろ足で蹴られる。


「な、なにすんだ!」


「すみません。後ろに立たれたんでつい・・・!」



何か重たいものが床に落ちる音がして、まさかと思って振り向くと編集長が倒れていた。


「編集長・・・!編集長ォォォォォ!」



゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚


「と、まあこんなカンジになるんじゃないですか?」


「ああ、最終的に魚選んだら死んじゃったもんな。」

古井

僕の名前は古井。


古いものが大好き。


駄洒落じゃないけど。



━─━─━─━─━─



住宅街の一角に、古井の家がある。



決して駄洒落ではないが、古井の家は古い。



中に入ると、これまた古いものばかりである。



古いものなんて、どこにでもあるじゃんとお思いの方もいよう。



しかし、古井の古いものは、古いだけじゃない。



駄洒落じゃないが、振るいにかけられているのだ。



古井の古い眼によって古いものが次々と振るいにかけられていくのを、見たと証言する者があとを絶たない。



「どうして古いものばかり、集めてるんですか」



我々取材班は問うた。



すると、古井は古いマスクを外して、古いパンツを穿き、古い箪笥から一枚の古い書類を取り出した。



「これは・・・?」



古井は、俯いた。



我々取材陣は、勝手ながらもその書類の文字を読んだ。



『離婚届け』



確かにそう書いてあったが、なにしろ古いので、字が霞んでいた。



古井は無言で、配偶者の欄を指指した。



「こ、これは・・!」



苗字:今井



そう、生まれた瞬間から、彼にはとういてい無理な話だった。



離婚を破棄するなんてことは。



「どうせ、二言目には、あなたが古いから・・だよ」



普通の人間なら、自棄酒、自棄食い・・・様々な鬱憤の晴らし方をするだろうが古井は違っていた。



「おらぁ、間違ってるとは思わねぇ。古いもの大事にして何が悪い?だから、いつかアイツを見返したくて、必死で古いもの集めてるって寸法よ」



古井さんは、江戸っ子だった。



話方からして、現代にはない漢らしさを感じる。



しかし、問題はあった。



彼の元・妻今井さんは、取材班・班長の黒井の現・妻なのだ。



この事実を言うべきか、言わざるべきか。




どちらにせよ、今井は黒く染まっている

俺町の日

6月に祝日をつくろう! ブログネタ:6月に祝日をつくろう! 参加中
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「6月って雨ばかりで嫌ですよね」


何をいきなり。


社内でコーヒーを飲んで一服しているところに後輩の山口が現れてそんな鬱な発言をするものだから
こちらまで気持ちが萎えてくる。



「そうは言ってもだな、6月には6月の良さがあるだろう。」



「例えば?」



「例えば・・・そりゃ・・ダムの貯水率が上がるとか・・てるてる坊主が各家庭で大量に生産されてティッシュメーカーが儲かるとか・・・」



「・・・なんか微妙じゃないですか。それに6月って祝日ないですし・・・」



ふと、カレンダーを見る。



確かに6月といえば、祝日がないな。


「じゃあ、祝日作るか。」



「へ?」



「いやー、うちの会社だけ、祝日を作ろうぜ。」



「先輩、そんなことできるんですか?」



「社長に提案してみたらどうだ?あの人遊び好きだからきっとうまくいく。」



゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚


・・・というわけで、新しい祝日を作るべく、二人して頭を抱えていたんだが・・・



「6月9日。ロックの日なんてどうでしょう。」



「なんだよ。野外フェスでも観に行け!ってことか?」


「いやいや、ちゃんと鍵をかけましょうっていう防犯キャンペーンです。」



「そんなの一日だけ意識したところで変わらんだろう。」



こんなくだらない会話をしているうちにコーヒーが冷めてしまった。



慌てて飲み干すうちに山口が次の祝日を考案。


「では、6月31日。サラリーマンの日です。」


「どうしてだ?」



「ム・サ・イです。」


「お前、6月に31日はないだろう。」


「あ・・・やっちゃった」


やっちゃったじゃねーっつの。


「それにお前、ダジャレってどうなんだよ。」



「でも、祝日とか記念日ってダジャレじゃないですか。」


まあ、確かにそうだな。


11月22日 良い夫婦の日とか。
まあコレは祝日じゃないな。




「なあ、そんなことよりさ。」



「なんです?」




「今日はなんで俺とお前しかいないの?」



「え?今日って何日?ってか何曜日?」



あ、日曜じゃん。


「これ、明日休めるかな」


「いや、無理でしょう。ていうか、二人揃って同じ間違えしてるし。・・なんで気付かなかったんでしょう。」


゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚


次の日。


「あー、雨だりいな。祝日欲しいな。」


「おはようございます。先輩。」


「よお!いやー昨日はお互いミスっちまったな。」


「へ?なんのことっすか?」


なんだよこいつ。

しらばっくれる気か?



「いや、お前昨日、日曜日なのに俺と二人で出勤してたじゃん。」


「え?いやいや。昨日は普通に家でのんびりしてましたけど?」



へ?・・・こいつは嘘がつけるような男じゃないのに。


じゃあ、昨日居た山口は?



「あれ?今日日曜じゃないですか!・・・やっちゃいましたね!」



「へ?・・・今日も日曜?」



確かにケータイを見ると曜日が日曜。

「そういえば、昨日土曜日だった!あちゃー!」



・・・何これ。



俺だけループしてない?





まさか、あまりの祝日の欲しさに日曜をループしてしまったとでも?



いや待て。それなのに出勤してるっておかしいだろ。



それになんで、なんで山口はループされてないんだ。



落ち着け。俺。落ち着け。


「おはようございまーす。」


この声は・・野中くん!?



昨日はいなかったはずなのに。



「あ!ノナちゃんも間違っちゃってるね!今日日曜だよ?」


「へ?・・・今日も日曜?だって昨日、間違えて日曜に来て・・・へ?」



なんだ?


「おはよう。みんな来てるな!」



「編集長!」



「ん?どうした?」



「今日は日曜ですよ?」



「へ?・・・今日も日曜?だって昨日、間違えて日曜に来て・・・へ?」



なんだなんだ?編集長まで?




「もう!みんなどうしたんすか!」
と山口。


いや、お前はお前で孤立してるだろ。



「フフフフ、フハハハハハハ!!!」


こ、この声は



「社長!」



「君達がまともな祝日を考えない限り、日曜日をループしちゃうよ!」


社長・・あんたは同じ日を何度もループする能力を持ってるのか!?


怖すぎるだろ。


あんたは神か?魔王かなんかの類か?



「黒井くん!」
と社長から急に呼ばれる。


「は、はい!」


「君の心の中は読めてる。ループが解けたら社長室に来なさい。私が直々にお灸をすえてあげよう。」



koeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee!



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「ハァ・・・どうする?」



「どうするもなにも・・・適当なの考えないと・・」



「うーん・・じゃあ!『俺町の日』なんてどうでしょう!」
と、山口が提案。


たまには良いことを言うじゃないか。

「いいね!それ」
と編集長。


いつもより、評価基準が優しい気がする。


いつも俺が出す原稿には二つ返事で「ダメ」だからな。


「いや、でも何日にする?」



「うーん!あ、そうだ!」
と、野中くん。


何か思いついたようだ。


「6月12日。 これって6/12とも書きますよね?で、約分すると2分の1。人って誰しも一人だけじゃあどこか欠けてるっていうか、完璧じゃないじゃないですか?そういう意味で6月12日。どうですか?」



「いいね。・・・いや、いいけどそれだと他の月もそうなんじゃないか?」



「ですから、他の月の2分の1の日も俺町の日です。」



2分の1か・・。


なんだか、俺町らしいな。


・・・よし。


「いいな。2分の1。 俺町の日だ。」



「おいおい。編集長の俺を差し置いて決めるなよ!・・・ま、異論はないが。」



「僕も賛成です。」



「じゃ、決定だ!6月12日は俺町の日!」

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「おはようございまーす^^」


山口がやけににやけている。


先日まで鬱な感じで、雨を眺めていたのに。


「どうしたんだ。そんなにニヤけて。気持ち悪いぞ。」


「そんなの!ちゃーんと月曜がきたからに決まってるじゃないですか!」


ケータイを見る。


うん。確かに月曜日だ。


「先輩こそどうしたんですか?そんな顔して」



「どうしたもこうしたも・・・社長に呼び出されてるからに決まってるだろう。」


そして俺はため息をつく。


「がんばって、絞られてきてください。」



ま、こういうのもいい。


ちゃんと、元通り平穏な毎日が始まるんだから。


「いってくるよ。絞られに。」

スラダン/コンビニ

いつの間にか○○よりも年上になっていた ブログネタ:いつの間にか○○よりも年上になっていた 参加中
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いつのまにかスラムダンクのキャラクターより年上になってた。



ああいう風になりたいと思って生活してたのに汗


インターハイ行けなかったな・・



↓コメディ小説『俺町物語』


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昼飯を食べようと思って、コンビニに。


普段は、外食なり愛妻弁当なりを食べるんだが、今日は取材の途中なもんで、コンビニで。


一風変わったこのコンビニ。



『オレマチ』という名前のコンビニだ。



さっそく入ってみる。



「い、いらっしゃいませ・・(おい、客来たぞ!)」


「(うわ・・やべっ)・・・・いらっしゃいませ!」





今、「やべっ」って言わなかったか?



二人店員がいるけど、一人だけ口になんか食べかすついてるし、手にうまい棒持ってるしなんなの。




「それ、おいしいですか?」



「・・・(やべっ)へっ?なんのことですか。」



試しに聞いてみたところ、なんか持ってた手を背中に隠し始めた。


今更遅い。



「いや、右手に持ってたうまい棒のことですよ」



「へ?」


右手を後ろから回して、もう一人の店員の方に渡した。


そして、すっと右手を差し出して


「持ってませんよ、ホラ」

と。




子供かよ・・・。



まあ、いい。


弁当、弁当。



「ボリボリバリバリ」


・・・やはり、気になる。


勤務時間中だろ。


「あのぉ」



「!!ハイィィ!!なんでしょうか・・!」



「そっちでバリバリボリボリやるのやめてくれませんか?」



「バリバリボリボリじゃなくてボリボリバリバリです。」



「やっぱりやってんじゃねーかよ!!」



「やってませんよ。やってたのはボリボリバリバリですから、あくまでも。」



「いや、食ってたってとこは一緒だろ!」



「いや、食ってたというより、ボリボリバリバリです。」



「君らじゃ話にならん、店長を呼べ!店長を!!」



「私が店長です。」




「どーなってんだよ!この店はよぉ!!!!」

かくれんぼオバサン

あなたの青春は何歳? ブログネタ:あなたの青春は何歳? 参加中
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かくれんぼって、楽しいよね。

誰か、かくれんぼしよ。

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生きてる限り青春!かくれんぼオバサン!


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我々取材班が、俺町を歩いていると、なにやら怪しき人影が・・・。

「あんたたちねー、ここは公園、言わばはしゃぎまわれるオアシスよ!

なのに、あんたら公園に来てまでDSって、もやしッ子にも程があるわ!!」

「えー、なんだよこのオバサン。あっち行こうぜ!」

三十半ばのオバサンと、子供達が言い争ってるらしい。

行ってみよう。

「どうしたんですか?」

「どうしたもこうしたもないわ!かくれんぼがしたいのよ!」

ホントにどうしたんだ、こいつ。

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「で、つまり・・最近の子供達は外で遊ばない、と。それで――――――」

「かくれんぼを勧めているんです。」

彼女の名前はかくれんぼオバサン(仮)

三十代半ばにして、結婚もせず、仕事もせず、かくれんぼをしているらしい。

「・・・と、言ってもですね。今時かくれんぼなんて・・・」

「なあにを言ってるんですか!このバカチンが!!」

バカチン!?

「隠れているときにも、探しているときにも感じられるドキドキ感はかくれんぼでしか体験できないでしょうが!

かくれんぼもしないで、ぬくぬく育った子供が大人になったってろくな人間には育たないでしょうが!」

あんたが人のこと言える立場か!?

「と、言うわけで、やりますよ。かくれんぼ。」

「え!?今から??我々と!?」

「そうです。楽しそうにやってるところを子供達にみせつけて、かくれんぼを推進するのです。」

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と、言うわけで・・我々取材班4人は思い思いの場所に隠れた。

鬼はかくれんぼオバサン。

「29、さんじゅー!ああ!三十になってからというもの、なぜか感じる劣等感!ああイライラする!」

数を数えながら何故か嘆いているかくれんぼオバサンであった。

「さー、みんなどこに隠れてるのかなー!」

数え終わると妙にニヤニヤしながら探し始めた。

「ゴミ箱の中かなー?」

そんなとこに隠れるやつなんていないだろ。

「トイレの中かなー?」

ああ、個室なら隠れやすいか。

「ふふっ、かくれんぼの時って、男子トイレに堂々と入れるからいいよね。」

ダメだろ。ていうか、そんなルールないだろ。

トイレの外からでも、オバサンの声は響いて聞こえる。

「おお!誰か個室に入ってるなー!よーし!よじのぼってみちゃおう!」

「うわああああ!何!?この人。や、やめろ!見るな見るなぁぁぁ!!!」

声だけが公園内に響いた。

トイレからかくれんぼオバサンが出てきて、ちょっと赤面しながら、

「やっちゃった、テヘ」

と呟いた。

バカか、あんた。

そして次に、オバサンはでっかい岩のドームのような遊具の中を探索し始めた。

これは好都合。

なぜなら、今、オバサンからは死角。

かくれんぼは、ただじっと固まって鬼が来るのを待っているゲームではない。

鬼が一度探した場所に逃げ込む。

これぞ、かくれんぼの極み。

どんな鬼でも一度探した場所はもういないだろうという固定概念にとらわれる。

ゆっくり、慎重に私は茂みから出て、トイレに向かった。

「引っかかった。」

「何!?」

なんとかくれんぼオバサンが、岩のドームの穴の一つから顔を出している。

「あなたのような四十代の男性は子供の頃、かくれんぼをやりつくしているはず。

・・となれば、かくれんぼに勝つためのノウハウを知り尽くしている。

一目見たときに感じたわ。」

「くっ!」

「あなたの考えはこうよ。一度私が調べているトイレの中――それも男子トイレの中ならば

二度と、調べに来ないだろう。つまり、そこが一番の安全地帯!」

「・・・・・・。」

「しかし、そうはいかなかった。・・なぜか。・・・・・・私が、あなたよりも上手(うわて)だったからよ!

シマウマはただただライオンに食われるのみ。相手が悪かったわね。」

・・・なんだこの女。めちゃくちゃホンキじゃないか。

――――――しかし、これで上手くいった。

俺とオバサンがこういうやりとりをしているうちに広報部の山口がトイレに逃げこんだ。

ちょうどオバサンから死角になっていて、オバサンは喋るのに夢中だったから、気付かれないはず――

「そしてあなたは二度目のミスを犯した。」

「!?」

「あなたの目線。私と喋っているのに何故か、私の向こう側を見つめていた。

そして、私に罵倒されているにも関わらず、何故かほくそえんでいた。

つまり、誰かがトイレに逃げ込んだ。違う?」

なんだよ、この女。

プロだよ。

A級だよ。

「さあ、そこのトイレに逃げ込んだ人、出てきなさい。いるのはわかっているのよ!」

すると、山口と知らないオッサンがでてきた。

たぶんさっき、排便中に覗かれたオッサンだろう。

すぐに逃げて行った。

「さて、と。あとは簡単。あっちの茂みにイケメンのオーラがする。あの、カメラマンね。」

確かにあそこにいるのはカメラマンの西城だ。

ていうか、オーラってなんだよ。

「そして、あっちの茂みに感じるのが・・・・忌々しい、若い娘のオーラ。」

確かにあっちにはアシスタントの野中くんがいる。

野中くんは、すらりとした細身のスタイルで、美人で、24歳と、まあ三十過ぎて独身のオバサンにとっては

忌々しくもなるような子だ。

しばらくして、諦めたように野中くんが出てくる。

「よっしゃー!全員捕まえた!勝った!」

「でもなんで、俺と山口は普通に見つけて、あとの二人はオーラで見つけたんだ?」

「あんたら二人からはなんのオーラも出てなかったからよ」

「・・・・。」

「じゃ、満足したし私は帰るわ!」

゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚

「あれ、そういえば、西城は?」

「たぶん、あそこに隠れたままなんじゃ?」

まだ、負けを認めてないのか・・仕方ないやつだ。

「おーい!西城!さいじょ・・・!!」

茂みの向こうには知らないオッサンが寝ていた。

「あれ、じゃあ西城は?」

「あ、先輩、西城からメール届いてますよ?」

to山口くん

別の雑誌のロケ入ってるから、もう行くね。

from西城

「じゃあ、オーラがどうのこうの言ってたときにはもう、このオッサンがここにいたのか。」

・・あとで発覚した事実だが、オバサンが昔愛した男がここに寝ていたオッサンだった。

その思いがぬぐいきれずに、ミスを犯したらしい。

2011年 短編小説

埋まる人間

  我ながら、変なものを書いてしまった。

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