例えば、新しいパソコンを買おうと思っている時にテレビを見ていると、普段はあまり気にしていなかったのに、パソコンに関連する番組やCMになったときは注意して見るようになります。また、新聞や雑誌などでパソコンに関する記事があると、目に留まるようになってきます。
おそらくパソコンを買おうとしていないときであれば、気にも留めないどころか気付かずに素通りしてしまっていたかもしれません。しかし、パソコンを買おうと思っていると、パソコンに関するものは必要な情報だと脳が認識するようになります。
目や耳などを通して入ってくる膨大な情報の中から、その時に気にしているものを無意識のうちに脳が瞬時に選び出して認識しているのです。
ある分野の専門家の人というのは、その分野に関係がある情報にアンテナを張っているような状態になります。それによって、その分野に関連する情報を逃さずに見つけるようになります。
しかも、そうやって同じような情報が繰り返し何度も脳に入ってくると、脳はその情報が重要なものであると判別するようになります。
こうしたことから、専門的な分野であったり、自分に興味があることについては、情報を取捨選択するときに脳が必要な情報だと認識するようになり、そういった情報を逃さないようになっていきます。
また、人間は考えることなく無意識のうちに物事を判断することもあります。自分の脳に刷り込まれたものに関しては、ほとんど考えることなく判断を下してしまうときがあります。
例えば、あるデザイナーが他の人のデザインをパクったのが分かったとします。そうすると、そのデザイナーの他のデザインに少しでも似たようなものを見つけると、パクったのではないかと思ってしまうことがあります。
これくらいの思い込みであれば、ちょっとしたきっかけで払拭することができますが、繰り返し脳に強く刷り込まれてしまうと、それを覆すというのが結構難しくなります。そういう状態になってしまうと、何か余程大きな出来事がなければ、それが覆ることはないようです。
日本人の中には、日本人は悪者だと思い込んでいる人が少なくありませんが、これも子供の頃から繰り返し刷り込みが行われているからです。学校の授業、テレビや新聞などで、「日本は過去にこんなに悪いことをしていた」「日本は酷い国だ」「日本は戦争でアジア各国に悪いことをして嫌われている」というようなことを長年にわたって繰り返して刷り込みが行われています。
一旦、脳の中にこれらのことが刷り込まれると、日本は悪いという情報は重要なものだと脳が判別するようになり、日本が悪い国という情報が目につくようになって、その情報が脳に蓄積していくようになっていきます。逆に、日本は良い国だという情報を信じなくなり、そういった情報を脳は受け付けないようになります。その結果、日本は悪い国ということが、更に強く脳に刷り込まれていってしまいます。
こうやって、日本嫌いの日本人が生み出されていったことが考えられます。そういった人は、日本が悪いことをしたという情報を目にすると、思い込みから真偽が定かでないことでも考えることなく信じてしまいます。逆に、日本が悪いことをしたというのは嘘だったという情報は、考えることなく受け入れることを拒否するようになってしまっています。
こういう状態の人に幾ら事実を説明しても、そのことは頭の中に何も入っていかずに拒否をされてしまいます。どれだけ論理的で分かりやすく説明しても、考えようとしていないで脳が受け入れようとしませんから、全くの無駄になることが多いです。
では、何をやっても無駄なのかというと、そういうわけではないようです。何をすればいいかというと、とにかく少しでも頭で考えさせるようにすることです。
例えば、A級戦犯は戦争を起こした大悪人で、その悪人が祀られている靖国神社に参拝するのはけしからんと思い込んでいる人がいたとします。そういう人に、A級戦犯や靖国神社とはどのようなものなのかを説明しても、全く聞き入れない可能性が高いです。
おそらくA級戦犯が悪人だと思い込んでいる人は、A級というのは何を意味しているのか知らないというか、あまり考えたこともないと思います。そこで、A級戦犯などについて説明するのではなく、A級戦犯のA級とはどういう意味なのかを尋ねてみましょう。
そうすると、いつもはA級戦犯という言葉を聞いただけで何も考えずに「A級戦犯=悪」という判断をしたいたのが、A級の意味とは何だろうと考え始めることになります。
脳に強く刷り込まれたことを覆すには、とにかく相手に考えさせることが重要です。反日カルトに洗脳されているような人は、当然これくらいでは脳に刷り込まれたことを払拭することはできません。しかし、考えることなく判断していたことを、少しでも考えさせることができれば、きっかけになることは確かなことです。
私も、大東亜戦争などについて自虐史観の人に一所懸命説明をしても、全く受け入れられないという経験が多くありました。相手が納得しないと、余計に色々と説明をしてしまい、逆効果になってしまうこともありました。
相手の脳が受け入れる体勢をとっていない状態では、考えることなく無意識のうちにこちらの言い分を拒絶しているのですから、何を言っても全くの無駄に終わってしまいます。そういうときは、焦らずに相手に考えさせて、脳が情報を受け入れる状態にするように心掛けることが必要です。
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