日本には全国各地に米軍基地がありますが、その多くが沖縄にあり非常に負担が大きくなっていると言われています。

 

テレビなどでは、沖縄には在日米軍の75%があると伝えているようです。しかし、この数字は実態を表したものとは言えません。

 

この75%というのは、日本にある米軍専用の施設のうち沖縄に占める割合です。この米軍専用施設というものには、日本国内で米軍が使用している施設が全て含まれているわけではありません。

 

米軍専用の在日米軍施設の地域別面積割合は、下のグラフのようになっています。

地域別米軍専用施設面積

資料出所・防衛省
HP「在日米軍施設・区域別一覧」

 

グラフを見て分かると思いますが、米軍専用施設のうち沖縄が占める割合は、75%ではなく正確には73.9です(平成2711日現在)。



これだけ見ると、在日米軍の施設のほとんどが沖縄にあるように感じますよね。しかし、自衛隊の施設を米軍が使用している場合があります。それら自衛隊との共用施設も含めて、日本で米軍が使用している施設の地域別割合のグラフを見てください。

地域別米軍全施設面積

資料出所・防衛省
HP「在日米軍施設・区域別一覧」

 

沖縄が占める割合は22.5であり、実は北海道の方が割合が高いことが分かります。沖縄には米軍専用の施設が多く自衛隊の施設が少ないため、沖縄の米軍専用施設の面積割合が高く、自衛隊の施設など共用施設を含めた全施設の面積割合だと面積割合は低くなります。

 

上記グラフの元となるデータは、”在日米軍施設・区域別一覧”と入力してインターネットで検索すれば、防衛省ホームページが上位表示されるので、誰でも簡単に見ることができます。皆さんも、是非一度見てみてください。

 

 

米軍基地のほとんどが沖縄に集中していると主張する人の中には、在日米軍施設・区域別一覧には自衛隊の施設も含まれていると反論する人もいます。

 

確かに、自衛隊の施設を米軍が使用している施設も含まれています。では、米軍だと負担が大きく、自衛隊だと負担が小さくなるのでしょうか?

 

それであれば、米軍施設がある場所に米軍の代わりに自衛隊が使用すれば負担が小さくなることになります(そもそも負担と主張していますが、恩恵もかなりあります)。

 

沖縄の米軍基地は地理的な意味から沖縄にありますので、米軍がいなくなったら、それを補うために自衛隊を配備する必要があると思います。米軍だと負担が大きいと主張する人は、米軍の代わりに自衛隊を駐屯させろと訴えるべきではないでしょうか。


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