病気の話。続きです。

 

予防 脳静脈洞血栓症のこと

予防 脳静脈洞血栓症①:発症前の前兆と経過

予防 脳静脈洞血栓症②:近所のクリニックへ

予防 脳静脈洞血栓症③:救急搬送される

予防 脳静脈洞血栓症④:集中治療室 SCU に入る

予防 脳静脈洞血栓症⑤:絶対安静

 

   *   *   * 

 

SCU(脳卒中集中治療室)に入って

上半身も起こしてはいけない

寝たきりの状態が続いていました。

 

意識はありましたが

まだまだ、ガンガン響く頭痛 

頭蓋骨内から強く押される感覚 

酷かったです。

 

 

SCUに入って 2日目 か 3日目。

 

24時間体制で

ヘパリンナトリウムの

点滴治療が続いていたところ

急に、左手にしびれ を感じました。

 

あれっ? と思ったら

しびれているほうの手が動かない。

 

さらに

左足も感覚を失って力が入らず

動かせない 感じです。

 

何かおかしい、、と思い

右手でナースコールのボタンを押しました。

 

看護師さんに

「左半身に力が入らない」

ということを伝えようとしたら

なぜか、言葉が出ない!!

 

声は出るけど

言葉が出ない感じです。

 

加えて、

意識がボーっとしてきました。

 

このあたりからまた記憶が曖昧です。

看護師さんと、主治医の先生から

何度も名前を呼ばれたり

声をかけられたり

断片的な記憶が

あるようなないような…。

 

このときのことは

ほとんど憶えていないので

以下は、後日に知った内容です。

 

  *   *   * 

 

わたしのケースでは

脳の静脈洞といわれるところが

かなり広範囲に詰まっていたようです。

 

ヘパリンによる抗凝固療法では

これ以上の改善は見込めないと判断され、

緊急に 血管内治療 が行なわれました。

 

その治療内容を

ざっくり説明すると…

 

鼠径部(脚の付け根)から

カテーテル という細い管を挿入して

血栓のある脳の静脈洞まで到達させ、

ステントレトリーバー という

金属製の機器で

血栓を引っ掛けて回収する

というもの。

(誤認があるかも。。

 不正確だったらごめんなさい)

 

麻酔下で行なわれる治療ですが

いわゆる「手術」ではないため

低侵襲で、患者側のダメージが少ない

という利点があります。

近年、機器類の進歩・改良とともに

件数が増えている治療法だそうです。

 

わたしの場合は、

痙攣などがあったため

全身麻酔で行なわれましたが

脳静脈洞血栓症や、脳梗塞の治療では

局所麻酔で行なわれることが

多いそうです。

その場合、身体的ダメージは

より小さくなります。

 

血管内治療が終わって

どのくらい経ってからだったのか、、

気づいたら、ベッドの上でした。

 

 

わたしのケースでは

血栓が広い範囲に及び、

しかも 長年かけて

ガッチガチに固まっていたため

救急搬送時には

手術も検討されたそうです。

 

しかし、

若い年代で手術をすると

(脳卒中患者として40代は若いそうです。笑)

社会復帰が遅くなり、

さらに、麻痺や言語障害などの

後遺症が残るリスクも上がるため

総合的に検討して

抗凝固療法(点滴による内科的治療)が

選択されたということを

後日、主治医の先生から聞きました。

 

そこから、症状急変により

緊急の脳血管内治療へ。

 

結果、ダメージの少ない治療で

重い後遺症もなく

ほぼ元どおりに回復できたのですから

主治医の先生はじめ、

SCUのチームの皆さんには

本当に感謝しかありません。。。

 

そして、日進月歩の

医療の進化にも感謝ですニコニコ