第三弾「世界タンゴサミットの地、バリローチェへ!」
長い長い誕生日から一夜明け、3/5。初めてブエノスアイレスの街中へ出てみます。
町の中心をセントロといっていますが、その中でも代表的な繁華街の一つ、フロリダ通りに出ました。
コルドバ-フロリダ
空港で何かあった時のために、少しだけアルゼンチンペソは両替しておきましたが、まずはこれからの軍資金を下ろさないと!
お金のことに関しては、事前に色々な方に教わっていた通り、シティバンクだけでほぼ事足りました。日本で口座を作って、円でお金を預けておけば、現地通貨でお金が下ろせます。非常に便利!!お勧めです。
ここで気が付いたのですが、不思議なくらい、紙幣がヨレヨレなのです。そっと扱わないと破れちゃいそう!
外国では財布を使わない僕は、これにかなり困ってしまいました。ずっと回収してないのでしょうか?だとすると、紙幣の流通量がどうコントロールされているのか不思議です。しばらく回収する必要なかったのかな?それとも、元々の紙がヨレ易い?……不思議です。
また、一番高額紙幣である100ペソ札は、ほとんどのお店で使えませんでした。驚いたのは、ムシムンドという大きなCD屋さんでさえ使えなかったことです。行かれる方は、どうぞご注意ください~
その日、ラ・カサ・デル・タンゴというところでリハーサル。夜は、会田桃子さん、鈴木崇朗くん、そしてブエノスアイレス在住の藤原寛明くんと、アベニーダ・デ・マジョのお店で飲みました。
ヒロくんは、(かなり大雑把に言うと)日本のサッカー界とアルゼンチンのサッカー界を結びつける仕事をしようと、1ヶ月前からブエノスに住んでいるのだとか。さすがに、面白い人がいるもんです!
その行きと、帰りのほんの少しだけ、一人で街を歩いてみました。迷うってほどではないのですが、
これが、思いのほか難しかった。
この街の地図の多くは、西が上になっています!通りで地図を開かなくて済むように、大体を頭の中に入れて行ったのですが(海外では、いつもそうしています)、なぜか頭の中で、地図の上方が北、と自動インプットされているらしく、しばらく混乱しました。
それと、昼間、いつも太陽の向き(と、できる影)で方角を感じているのですが、北半球とは逆に、南半球では太陽が真上より北寄りを通るはずなので、すっかり南北の方向感覚も狂ってしまいました。
普段、知らないところを歩くのにあまり苦労しないがために、この街では方向感覚を掴むのに苦労しました……
尚、やっぱり夜は歩くのやめた方がよさそうです。昼でも、通りのこっち側は安全で、向こう側は危ない、みたいなことがよくあるそうです……
翌日、午前6時50分のタクシーで国内線の空港アエロパルケへ。世界タンゴサミットの舞台、サン・カルロス・デ・バリローチェに向かうのです。
生まれて初めて見たラプラタ河は、丁度日の出の時を迎えていました。
これが!これが河なのか??こんな、こんな日の出って……
アエロパルケは近代的な空港でした。ただ、登場ゲートから一旦階段を下りて飛行機に乗るのが、何となく可笑しい。
よっこらしょ!
飛行機で出た食べ物。3つお菓子があって、甘い!甘い!そして甘い!!の3連発。でも、僕は嫌いじゃないです。
2時間ほどのフライトの後でバリローチェについてみると…えらい寒い!僕は事前に天気予報を調べていたのですが、全然違う。みなさんすみませんでした~笑
言い訳にしかなりませんが、向こうの天気予報、当たらない!現在の天気、雨で、……今日の予報、晴れとか、フツウに予報サイトに掲載されてるんです。
みんな街で昼のうちにフリースやウィンドブレーカーなど買っていました。ほとんど同じデザインのフリースを買っちゃったメンバーがいたりして、大いに笑わせていただきました。
(空港から移動するワゴン内。白で書いたところ、なんだ?と一瞬思いました笑)
バリローチェは南米有数のリゾート。どこか日本の温泉街を思わせる部分もあります。なのに、やっぱり道路だけは整理されていない感じなのです。すごくアンバランスだと、最初は思いました。すぐ慣れたけど。
さて!
一日目の出演は、開会式でした。リンコン・パタゴニコhttp://www.rinconpatagonico.com/ というレストランが会場。うーん、素敵だ!
入ったところで、コイツら↓がお出迎え。ニャーッ!!
初アサード(これを焼肉というと、僕の中でイメージが混乱するので、アサードに統一します)が、こいつらでした。幸運な出会いでした!
それにしても、ここの料理は凄かった。肉が牛ではなく、羊だったのですが、何しろ極め付きにうまかったです!ええ国や、アルゼンチン笑
それはさておき、食事が出てきた22:45頃、ピアニストで、世話役みたいな役割だと思われる、クラウディオ・メンデスさんがやってきて、折角遠くから来ているのだから、トリに演奏しないかという提案をしてくれます。
それはやめた方がいい、何時に出番になるか分からないよ、きっとお客さんいなくなってるよ、という意見が女性陣からあり、予定通り2番目に。
絶品の羊!手前が付け合せですが。ところで、ご飯はどんどん進みますが、一向に式自体が始まらないのです。ようやく始まったのが、何時だったやら……
そんなことは大したことではありませんでした。最初のグループの演奏(自分たちの1つ前)は20分間のはずが、全然終わらない!予定時間を過ぎたところからは、ノンストップで切れ目なく、次の曲、次の曲と演奏し始めるではありませんか!MCもはさまず、間違いなく確信犯。お客さんは盛り上がっていていいのですが、これで全体の進行はいいのかな??……そういうことは、考えないのでしょうか?
ついに演奏が終わったのは、1時間後。いつ出番になるか分からないのに、ずーっと待ち続けるのはなかなかキビシイことであります。
そんな中始まっても、演奏は大成功!!終演後、いろんな人が話しかけてきます。僕は、残念なことに、スペイン語がちっとも間に合っておらず、素晴らしかったという以外のところがちっとも分からない。言葉が出来ないって、本当に間抜けなことなんですね……
まだ演奏しているチームには悪いけど、出番が終わってしばらくして、多分2時ごろ、多くのお客さんとバスに乗って帰りました。本当に最後にしなくて大正解!
RinconPatagonico店内LS
この日は、南米らしい話が続きます。
バスに乗った人たちはの多くは大体同じホテルで泊まりだったようですが、途中で降りる人たちがいました。それで、メンデスさんが挨拶をするためかな?一緒に降ります。
で、……そのまま、話し込んで帰ってこない笑 さすがに文句を言う人たちがいたようで、その後何事もなかったように、バス出発~
ホテルに着き、近所のピザ屋で飲み始めたのは、おそらく午前3時過ぎ。
メンバーも順に引き揚げて、午前6時半過ぎにお開きとなったのですが、それは、もう1杯くらい飲みたいと思っていた酒飲みが2人ほどいたのですが、悪いが午前6時過ぎるとお酒は出せないんだよ、とお店の人に言われたためです。不思議だ……昼にはオープンテラスでみんな飲んでいるのに笑
夜遅くに感じるかもしれませんが、3時より6時半の方が、お店はかなり混んでいました。そういえば、アルゼンチン滞在中、閉店時間だから、とお店を出たことがなかったかも!!
第二弾「ロコへのバラード」
ブエノスアイレスのマンションについて落ち着いたら、ちょうどお昼ご飯の時間。
東谷さんの作っていた煮込み料理をご馳走になってしまいました。日本を出てから、かなり神経を張り詰めていたので、ここで外に出なくていいのは、本当に助かりました。
牛肉の塊と豆(レンズ豆とかかな?)を煮たもので、滅法おいしかった!アルゼンチンでは、牛がべらぼうに安く(この時の肉は100gあたり90円とかだったような?)、日本ではかなりする豆も断然安いらしいです。
落ち着いたところで、ご近所探検~!
一番近いカフェに。不思議なのは、カフェであることは分かるけど、看板も何もないのです。現地の人は、自動的に家から一番近いカフェでご飯を食べるものなのだそうで、従って問題ないらしい。
そのカフェから
折角なので、南米の名物料理、エンパナーダを早速食べてみました。おいしかった!けど、東谷さんによると、まあまあだという。どんなおいしいものが、これから食べられるんだろう!笑
次の日リハーサルがあるので、頑張って練習もしたけど、アタマが朦朧……
セルバンテス劇場。
ここが、最初のコンサートを聴いた場所になりました。
劇場に着くと、みんながいる。Sayacaさん、会田桃子さん、青木菜穂子さん、鈴木崇朗くん。それと、韓国のバンドネオニスタで、ブエノスアイレスに留学している、コー・サンジさん。Sayacaさんのご両親もいらっしゃってました。みんなの顔を見て、急に胸が一杯になり……何だかあったかく感じました。
コンサートが始まると、オーケストラが出てきます。第一バイオリン6人だけど、クラシックのオーケストラと基本的に同じ編成。木管楽器やホルンも入っていて、曲によってはトロンボーンも。ちょっと違うのは、木管前列のところに、バンドネオンがいる!
ゲストが出てきてビックリ仰天。なんと、バンドネオンの名手として知られる、
ネストル・マルコーニ!!
すごい~!!聴いていると、本当に惚れ惚れします。素晴らしい~
それにしても、ピアソラの曲ばっかりだあと思っていたら、そういうコンサートだったらしい。
(さすがに、往時、世界の大国だったアルゼンチン。美しい~)
さすがに旅の疲れを感じ始めたころ、さらに物凄いことが起こるのです。ピアソラの素晴らしい歌の数々を初演してきて、夫人でもあった、
アメリータ・バルタール、登場!!!
この人を、……一体何と表現すればいいのだろう。出てきた瞬間、存在感で空気の色が変わっているみたい。
とにかく、凄い!!激しい劇性に満ちているのに、まるで芝居がかった感じがしないのです(後でバリローチェでロコを歌っていた人がいたけど、この後だったので、芝居を見ているようにしか感じなかった)。あっという間に吸い込まれて、一緒の何かを見ているような、不思議な錯覚……一体、これは何なのだろう……泣かずに聴いていられない。
ロコ!ロコ!
僕の大好きな曲が次々に歌われ、終わって彼女が引き上げると、激しいアンコールの声。劇場が、一匹の大きな動物のように吠えている。『ロコへのバラード』、もちろん歌ってくれました~
終演後、東谷さん、会田さん、崇朗くんと4人でヌエベ・デ・フリオという大通りを歩きました。ものすごく車道が広くて、信号が青になった瞬間から早足で歩いても、対岸に着く前に赤になってしまう笑、文字通りの大通り(何個かの「島」に分かれてはいます)。
この街、建物はとても綺麗なのに、なぜか歩道はひどいです。どこもボコボコで、ところどころ舗装がなくなっているし、ものすごく歩きにくい。雨はやんだけれど、水溜りがいたるところに出来ていて、何かあったら逃げるのは難しいかもしれません。
途中、何人かの若者にからまれかけたりもし、どうにもおっとろしい雰囲気でした。
楽譜をUSBメモリーから打ち出すのに、ロクトリオというところに行きました。地味なネットカフェのような?電話をかけるところのような?不思議に思ったのは電話です。携帯だって普及してるのに、みんな国際電話でもかけているのかな?何しろ、日本にはない業態だと思います。ブエノス中にポコポコあります。
その後、アベニーダ・デ・マジョという通りに面したお店に、軽く飲みに。
おつまみの盛り合わせをピカーダと呼んでいましたが、その生ハムやサラミの切り方にびっくり(上の写真左)。マグロぶつじゃないんですよ笑 生ハムです。
右の写真はハンブルゲッサ。要すると、ハンバーガー?ちょっと写真じゃ分かりにくいんですが(比べるのを忘れてた)、ひどくデカイです…
やはり、というべきなのか、
ワインが本当に美味しい!
日本でアルゼンチンワインを飲むと、いいものももちろんあるけど、どうもちょっとチクチクした感じがします(アルゼンチンに限らないかも)。けれど、本来もっとまろやかで、多分カベルネよりも丸い、けれど味は負けないくらい充実して、トロトロな気がします。
多謝~
こうして、1日目終了~長かった!!笑
つづく
名曲アルバム、オンエアですよー!
アルゼンチンの話を、勝手に続けています。
かなり長い文章になっています(その代わり写真もたっぷりのつもりです)。読んでくださっているみなさま、本当にありがとうございます!
話が突然変わりますが、去年、
『小松 亮太&オルケスタ・ティピカ』
のメンバーとして、録音に参加した、ラ・クンパルシータがオンエアされます!カッコイイです!(と思います)
4/3(金) 16:55 BS-hi
5(日) 05:45 総合
7(火) 14:55 教育
11(土) 05:20 教育
13(月) 11:55 BS-hi
18(土) 06:55 BS-hi
29(水) 14:55 教育
映像はウルグアイの、モンテビデオだそうですよー!
ぜひご覧くださーい!!










