音快計画-ヴァイオリン弾きのお仕事とはッ?!- -43ページ目

コピーと、ちょっとだけピアソラの師匠の話

 終わった!譜面作り。

 耳コピーというやつで、どう聴いても何をやっているか分からない部分がある音源の、その分からない部分(音がツブレテしまっとるのです……)を切なくなるまで聴いて、譜面に起こしていました……


 大体のパートのコピーを一度した曲もあるのですが、それも概ね洗い直し。

 6曲かな?もう何だかよく分からなくなっていますが、バンドネオンとギターが、やはり特に厳しかった。単に聞こえてくる音を拾えば、演奏できる譜面になるわけじゃないし。そういった意味では、ヴァイオリンだけは実に簡単だ(でも、記譜しようがない崩し方だったりするけど、弾くのが自分なので)。

 ああ、こうなっていたのか、と書きながら、発見することが本当に多い。アディオス・ノニーノ、天使の死、そしてタンゴロジーは、今回フルコピーしました。ぜいぜい。


音快計画-ヴァイオリン弾きのお仕事とはッ?!--譜面 この写真、丁度間違いがある部分でした笑

 タンゴロジー、面白い曲なんです。

 ピアソラがタンゴに失望し、クラシックの作曲に力を入れていた30代前半、留学したパリで教えを受けたのが、ナディア・ブーランジェ。彼を再びタンゴに向きあわせた、この師について、ピアソラは、「私を進むべき道に導き、真実のピアソラを見出し、混乱を終わらせてくれた」と語っています。

 彼女は、ラヴェルやストラヴィンスキーの友人で、弟子に、フランセやコープランド、さらに、クインシー・ジョーンズ、ミシェル・ルグラン、ジスモンチなど、錚々たる、を越えて唖然とするような才人たちが揃っています。


 どのようなドラマがあったかは、28日の内容なので、すみませんが、それまでとっておきます。

 進むべき道を見つけたピアソラが、修行を終えて帰国した直後に結成したのが、オクテート・ブエノスアイレスというグループ。エレキギターを導入し、過激な音楽を産み出しちゃって、それはもう、物議を醸したどころではなかったそうです。

 このバンドがやっていた曲の中でも、タンゴロジーは、印象的な曲の一つでしょう。今聞いても、アヴァンギャルドに聴こえると思います。でも、楽しい。


 これは、ピアソラの曲ではなく、オクテートのギタリスト、オラシオ・マルビチーノの曲(アレンジがピアソラ)なんですが、コピーしていて何度も笑った。聴いていてもニヤニヤが止まらないし、書けた譜面を見るともっとそうでした。

 ↓ここで披露します!



『その名は、ピアソラ』     

        ピアソラ没後20年スペシャル・ヴァージョン


【日時】

 10月28日(日) 19時開演

【場所】

 Live house Buddy http://www.buddy-tokyo.com/

  東京都練馬区旭丘1-77-8 双葉会館B2F
     (江古田駅徒歩10秒……ということは、池袋から6分10秒!?)

【出演】

 宮越建政Vn

 北村聡Bn

 丸野綾子Pf

 田辺和弘Cb

 大柴拓Gt

【料金】

 3500円(1ドリンク付き!)

【連絡先】

 バディ TEL:03-3953-1152

 あるいは、宮越までご連絡ください!

『その名は、ピアソラ』没後20年スペシャル

 ピアソラの音楽を体感する!

 音楽同様、その人生もドラマティックだった!―――


 しつこい割りに、フツウのコピーになってしまった……

 一昨年、去年と、東京、北陸、東海で計10回(だったかな?でも10回はやりました)上演した、『その名は、ピアソラ』

 ピアソラ没後20年の今年、また新たな姿でお目見えすることになりました。


 これは、クォ・ヴァディスという4人バンド(何となく休止中)の一演目として登場した作品なのですが、予想を超えて評判がいいことに調子に乗ってみたら、再演に再演を重ね、小さいけれどあったかいツアーまで出来てしまったものです。

 たまたま今年がピアソラ没後20年だったこともあって、再演を希望されるお客さんが結構増えてきたのに応える形で、新しいバージョンを作ることになりました!
 コンセプトは変わらず、話も音楽も全面的に変わります。

フライヤー

「映画を見ているようだった」と言ってくれた方が、何人もいらしたのですが、この出し物は、本当のところ、とても単純です。

 ピアソラの人生を物語しながら、彼の曲、彼の聴いたであろう曲を演奏する、それだけです!ただし、単純に曲のエピソードを話すのではなく、映画のようなストーリーになるよう入念に構成して、台本を書いています。

 ストーリーを感じながら音楽を聴くと、音楽になじみが薄くても、かなり感情移入しやすくなるようなのです。


 台本は、自分がテレビ局で番組を作る過程で学んだ方法で書いています。

 そこに、勉強していたけれど、ほとんど使わなかった、映画やドラマの台本や構成の方法を、少しずつ加えて改良してきたものです。

 まだ書きあがっていませんが、これまで以上に感情に訴えながら、「分かる」感覚が大きいものに出来そうです。


 満を持して、今回は、ピアソラにとってベストの編成だったと言われる、五人編成、キンテートでお届けします。

 タンゴの仕事を始めた頃、とてもお世話になったミュージシャンにも参加してもらって、いつか一緒にやってみたかった組み合わせの一つを、実現することが出来ました。しかも、全員姓が漢字二文字です。


 日時: 10月28日(日) 19時開演

 場所: Live House Buddy
      東京都練馬区旭丘1-77-8 双葉会館B2F

      TEL & FAX:03-3953-1152

       (西武池袋線「江古田」駅 徒歩2分) ←池袋から江古田は、実はたった6分!

 出演: 宮越建政/Vn・構成

      北村聡/Bn

      丸野綾子/Pf

      田辺和弘/Cb

      大柴拓/Gt

 チャージ:3500円(1ドリンク付き)


 詳細は、また後日ご案内いたします。この作品の世界を、みなさんと共有できたら幸せです!


黄金時代、その夢の香り

 タンゴという音楽が、世界的に大ヒットしていた時代がありました。

 日本でもそうでした。そんなタンゴ黄金時代に活躍していた、2人のミュージシャンが中心となり、そこに若手が参加してくる形で大編成になったバンド、中田智也とシンノンブレ。


 バンマスのちゃーさんは、同じヴァイオリン弾きとして、信じがたいことばかりやってくれます。

 音楽が、こんなことを考えながら表現するものだなんて。ヴァイオリンがこんなことのできる楽器だったとは!

 聴いている人は、どんな譜面を弾いているのか、頭に浮かばないでしょう。そして楽器に詳しい人ほど、どうやって弾いているのか、よく分からないはずです。だからこそ、聴いていて純粋に楽しいと思います。

いずれ自分も、自分なりに、こうなりたいものです。


 さらに、近年珍しい、大編成バンドならではのサウンドが、ちゃーさんのアレンジで炸裂します!

 …もっともっと派手に宣伝したいところなのですが、もう完売だそうです。だから、この辺でやめときます。それでも宣伝したいくらい!これ、本当に楽しいんです!!


日時:9/23(日) 14時開場 15時開演

場所:雑司が谷 エル・チョクロ http://el-choclo.com/contents/?page_id=4

(東京メトロ「雑司が谷」駅 徒歩2分半)

チャージ:4000円

出演:中田智也とシンノンブレ七重奏団

 ヴァイオリン 中田智也/関由美/宮越建政/岩楯麻里

 バンドネオン 大原一駒

 ピアノ 丸野綾子

 ベース 松原正樹


音快計画-ヴァイオリン弾きのお仕事とはッ?!--SinNombreGS
写真を撮り忘れたので、前回の本番前の写真を転用しましたあせる