コピーと、ちょっとだけピアソラの師匠の話
終わった!譜面作り。
耳コピーというやつで、どう聴いても何をやっているか分からない部分がある音源の、その分からない部分(音がツブレテしまっとるのです……)を切なくなるまで聴いて、譜面に起こしていました……
大体のパートのコピーを一度した曲もあるのですが、それも概ね洗い直し。
6曲かな?もう何だかよく分からなくなっていますが、バンドネオンとギターが、やはり特に厳しかった。単に聞こえてくる音を拾えば、演奏できる譜面になるわけじゃないし。そういった意味では、ヴァイオリンだけは実に簡単だ(でも、記譜しようがない崩し方だったりするけど、弾くのが自分なので)。
ああ、こうなっていたのか、と書きながら、発見することが本当に多い。アディオス・ノニーノ、天使の死、そしてタンゴロジーは、今回フルコピーしました。ぜいぜい。
タンゴロジー、面白い曲なんです。
ピアソラがタンゴに失望し、クラシックの作曲に力を入れていた30代前半、留学したパリで教えを受けたのが、ナディア・ブーランジェ。彼を再びタンゴに向きあわせた、この師について、ピアソラは、「私を進むべき道に導き、真実のピアソラを見出し、混乱を終わらせてくれた」と語っています。
彼女は、ラヴェルやストラヴィンスキーの友人で、弟子に、フランセやコープランド、さらに、クインシー・ジョーンズ、ミシェル・ルグラン、ジスモンチなど、錚々たる、を越えて唖然とするような才人たちが揃っています。
どのようなドラマがあったかは、28日の内容なので、すみませんが、それまでとっておきます。
進むべき道を見つけたピアソラが、修行を終えて帰国した直後に結成したのが、オクテート・ブエノスアイレスというグループ。エレキギターを導入し、過激な音楽を産み出しちゃって、それはもう、物議を醸したどころではなかったそうです。
このバンドがやっていた曲の中でも、タンゴロジーは、印象的な曲の一つでしょう。今聞いても、アヴァンギャルドに聴こえると思います。でも、楽しい。
これは、ピアソラの曲ではなく、オクテートのギタリスト、オラシオ・マルビチーノの曲(アレンジがピアソラ)なんですが、コピーしていて何度も笑った。聴いていてもニヤニヤが止まらないし、書けた譜面を見るともっとそうでした。
↓ここで披露します!
『その名は、ピアソラ』
ピアソラ没後20年スペシャル・ヴァージョン
【日時】
10月28日(日) 19時開演
【場所】
Live house Buddy http://www.buddy-tokyo.com/
東京都練馬区旭丘1-77-8 双葉会館B2F
(江古田駅徒歩10秒……ということは、池袋から6分10秒!?)
【出演】
宮越建政Vn
北村聡Bn
丸野綾子Pf
田辺和弘Cb
大柴拓Gt
【料金】
3500円(1ドリンク付き!)
【連絡先】
バディ TEL:03-3953-1152
あるいは、宮越までご連絡ください!
『その名は、ピアソラ』没後20年スペシャル
ピアソラの音楽を体感する!
音楽同様、その人生もドラマティックだった!―――
しつこい割りに、フツウのコピーになってしまった……
一昨年、去年と、東京、北陸、東海で計10回(だったかな?でも10回はやりました)上演した、『その名は、ピアソラ』。
ピアソラ没後20年の今年、また新たな姿でお目見えすることになりました。
これは、クォ・ヴァディスという4人バンド(何となく休止中)の一演目として登場した作品なのですが、予想を超えて評判がいいことに調子に乗ってみたら、再演に再演を重ね、小さいけれどあったかいツアーまで出来てしまったものです。
たまたま今年がピアソラ没後20年だったこともあって、再演を希望されるお客さんが結構増えてきたのに応える形で、新しいバージョンを作ることになりました!
コンセプトは変わらず、話も音楽も全面的に変わります。
「映画を見ているようだった」と言ってくれた方が、何人もいらしたのですが、この出し物は、本当のところ、とても単純です。
ピアソラの人生を物語しながら、彼の曲、彼の聴いたであろう曲を演奏する、それだけです!ただし、単純に曲のエピソードを話すのではなく、映画のようなストーリーになるよう入念に構成して、台本を書いています。
ストーリーを感じながら音楽を聴くと、音楽になじみが薄くても、かなり感情移入しやすくなるようなのです。
台本は、自分がテレビ局で番組を作る過程で学んだ方法で書いています。
そこに、勉強していたけれど、ほとんど使わなかった、映画やドラマの台本や構成の方法を、少しずつ加えて改良してきたものです。
まだ書きあがっていませんが、これまで以上に感情に訴えながら、「分かる」感覚が大きいものに出来そうです。
満を持して、今回は、ピアソラにとってベストの編成だったと言われる、五人編成、キンテートでお届けします。
タンゴの仕事を始めた頃、とてもお世話になったミュージシャンにも参加してもらって、いつか一緒にやってみたかった組み合わせの一つを、実現することが出来ました。しかも、全員姓が漢字二文字です。
日時: 10月28日(日) 19時開演
場所: Live House Buddy
東京都練馬区旭丘1-77-8 双葉会館B2F
TEL & FAX:03-3953-1152
(西武池袋線「江古田」駅 徒歩2分) ←池袋から江古田は、実はたった6分!
出演: 宮越建政/Vn・構成
北村聡/Bn
丸野綾子/Pf
田辺和弘/Cb
大柴拓/Gt
チャージ:3500円(1ドリンク付き)
詳細は、また後日ご案内いたします。この作品の世界を、みなさんと共有できたら幸せです!
黄金時代、その夢の香り
タンゴという音楽が、世界的に大ヒットしていた時代がありました。
日本でもそうでした。そんなタンゴ黄金時代に活躍していた、2人のミュージシャンが中心となり、そこに若手が参加してくる形で大編成になったバンド、中田智也とシンノンブレ。
バンマスのちゃーさんは、同じヴァイオリン弾きとして、信じがたいことばかりやってくれます。
音楽が、こんなことを考えながら表現するものだなんて。ヴァイオリンがこんなことのできる楽器だったとは!
聴いている人は、どんな譜面を弾いているのか、頭に浮かばないでしょう。そして楽器に詳しい人ほど、どうやって弾いているのか、よく分からないはずです。だからこそ、聴いていて純粋に楽しいと思います。
いずれ自分も、自分なりに、こうなりたいものです。
さらに、近年珍しい、大編成バンドならではのサウンドが、ちゃーさんのアレンジで炸裂します!
…もっともっと派手に宣伝したいところなのですが、もう完売だそうです。だから、この辺でやめときます。それでも宣伝したいくらい!これ、本当に楽しいんです!!
日時:9/23(日) 14時開場 15時開演
場所:雑司が谷 エル・チョクロ http://el-choclo.com/contents/?page_id=4
(東京メトロ「雑司が谷」駅 徒歩2分半)
チャージ:4000円
出演:中田智也とシンノンブレ七重奏団
ヴァイオリン 中田智也/関由美/宮越建政/岩楯麻里
バンドネオン 大原一駒
ピアノ 丸野綾子
ベース 松原正樹


