音快計画-ヴァイオリン弾きのお仕事とはッ?!- -16ページ目

日本のチョリパンと、メンターオ

 この食べ物、ご存知ですか?

 チョリパンです!
 この写真では、閉じる前の中身を見せていますが、挟んで食べます。

 肉の強烈な旨味、スパイスの芳醇さ、パンの香ばしさ。ありふれた表現ですが、素晴らしい味です。そもそも、チョリパンとは何か?こちらを御覧ください。
http://michoripan.com/
 

 こちらのお店のチョリパン。外うちもですが、中も雑貨屋さんかと思うほどユニークな美しさ。

 ちゃんとしたカメラを持っていなかったので、特にチョリパンそのものが微妙な写真ですが、実際ホームページの写真のようにもっと美しくもあります。

 リハーサル後に、メンバーの大半と食べてきたのでした。


9/3(土)

 OPEN 16:00 START 17:00
 雑司が谷 エル・チョクロ http://el-choclo.com/
 東京都豊島区南池袋3-2-8
 charge:¥4000
出演:メンターオ
 池田達則(バンドネオン)
 専光秀紀/宮越建政(ヴァイオリン)
 松永裕平(ピアノ)
 大熊慧(ベース)
演奏予定曲目:
 リ○○タンゴ/ドン・アウグスティン・バルディ/ラ・ジュンバ/セギメ・シ・ポデス/エバリスト・カリエゴに捧ぐ とか?

 

 みんな妥協しません、全力疾走です!…ですから、リハーサルで3曲もやると、……一日を存分に生き切った気分になります。

 オスバルド・プグリエーセという、タンゴの大マエストロの録音を元に、突き詰めたコピーをやっています。プグリエーセ・バンドのメンバーに、何度も習ってきた者もいます(もちろんアルゼンチンまで行って)。

 ここまで突き詰めたリハーサルをしているバンドは、今日日珍しいんじゃないでしょうか?何しろ、予定曲目のリハーサルがちっとも終わらないので…。

 

 リ○○タンゴは、コピーではなく、ピアノ松永氏のアレンジですが、よく知られているこの曲とは全く違う姿になっています。プグリエーセを心から敬愛する、このバンドで演奏するための楽譜になっている。これがまた面白いのです!

 

 もう明日になっていて、数席残りがあるかどうか、というところだと思います。ぜひとも聴いていただきたく、今更ではありますが、お知らせしておきます。

 

大人になって始めた人は、ヴァイオリンを弾けるようにならない?~主観と客観~(2)

 大人が、子どもと同じようにヴァイオリンの弾き方を身につけていこうとすると、……これは難しい。大人になって始めたことが、経験年数の差よりはるかに大きな、猛烈なハンデになるでしょう。しかしそれは、……子どもと同じ方法でしようとするから、わざわざ大人には苦手なアプローチでトライしているからではないかと思うのです。
 大人は、大人だからこそ、より客観的に観察し、より合理的に考えることができます。それを活かした方法を取ることで、結果は違ってくると思っています。

 身体の動きなどのイメージを詳細に持ち、またそれが合理的か、無駄がないかを分析して、あるべき動きを理解する。その動きを丁寧に繰り返してその感覚を覚え、早く良い癖をつける。そういう近道を行くことができます。教える方は、そのイメージを理解する手助けをし、チェックポイントや練習方法を提案することになります。

 出来るようになる前は特に、主観と客観の間に随分大きな差があることが多く、それを放っておくと、たちまち妙な癖がついて直せず、そこからもう上達しない、となってしまっていることも多いのではないでしょうか。

 例えば、弓が(いわゆる)まっすぐに使えているかどうかは、鏡を見れば分かります。これは、やったことがある人が多くいると思います。
 しかし、重要な事は、その先にあるのではないか?
 その時、弾いている者は、まっすぐ腕を動かしているつもりがないはずです。関節は円運動しかしないからです。どこをどう動かしているつもりにすると、またその時どういう感覚があると、まっすぐ弓が動くのかを覚え、丁寧に繰り返すことでその感覚を覚える。つまり、鏡を見て客観的にうまくいっていることを確認しながら、その時主観的にどう感じるかを覚えていくことを、練習とするのです。
 重力とか、身体の仕組みとかを組み込めると理想的なのでしょうが、それは後々、ということで、いいんじゃないかなあと思っています。

 こういう練習の仕方だって、簡単ではないと思います。特に初期の段階では、どうしても我慢が必要です。仕事でもないのに、そこまで疲れる作業はしたくないなあ、と思われる方もあるでしょう。
 しかし、あきらめる程ではないんじゃないかなー、と思います。経験的には、大人は頭で理解したことしかできるようにならない感触がありますが、理解した内容に関する上達は意外に早くて、最も初期の段階を超えると、子どもの5、6年分を半年くらいで進んでしまいます(途中で妙な癖をつけなければ……)。
 今、そしてこれから頑張る大人たちが、さらに音楽を楽しめて、もっと深く好きになってくれたりしたら!それがとにかくうれしいなあ、と思います。

大人になって始めた人は、ヴァイオリンを弾けるようにならない?~主観と客観~(1)

 ならないでしょ、とよく聞きます。3歳位から始めないと無理だと聞いたし、第一そんなに小さい時からやっている人たちと同じように弾けるわけがないでしょ、という訳です。
 そういう部分はありそうです。プロの奏者は、ごく希に10歳で始めたという人もいますが、多くは3、4歳に始めていると思います。2歳、という方も……。
 では、別の方向を見てみましょう。幼い頃から始めた人が、みんな上手に弾けると思いますか?

 僕の知っている限り、10年以上習って大学生になった人のほとんどが、壊滅的に弾けません。
 ですから、コンチェルトなどをバリバリ弾けるようにはならなくても、弾けない十年選手たちより上手に弾けるようになることは、無理ではありません。実際、普通大学の一年生だった時、僕よりよっぽど上手に弾ける先輩に、高校生、大学生になってからヴァイオリンを始めた人が何人もいました。
 また、弾けない十年選手たちの方も、よしやろう、と決めて、有効な努力をすれば、急激に上達します(さすがに、幼い頃やってきた人たちの上達は、かなり早いことが多い)。

 どちらの場合も、重要なのは、方法だろうと思っています。子どもと大人とでは、上達し易い方法に大きな違いがある。当たり前だけど、結局そういうことじゃないだろうか。
 ですから、子どもと大人とでは、随分違う練習の仕方、教え方が必要と考えます。
 ……と、勿体振った言い方になってしまいましたが、大人にとっては当たり前のようなことです。何だ、そんなことか、と思われるかもしれませんが、やっぱりそれでいいんだ、と思われる方もいるはずなので、一度書いておこうと思っていました。ご興味おありの方、次を読んでみてください。