以前、《奥様になった女中》

(通称《奥様女中》)の

舞台映像を紹介した際

皆川達夫の最初のガイド本

『バロック名曲名盤100』では

初版(1977)と第14刷(1988)とで

ブルスカンティーニ盤を推奨していても

指揮者が異なることに気づいた

と書いたことがあります。

 

初版本では

ソプラノがアンナ・チェリーネ

アルベルド・ゼッダ指揮

ローマ室内管弦楽団の演奏ですが

第14刷になると

ソプラノがレナータ・スコット

レナート・ファザーノ指揮の

ローマ合奏団に

変わってるんですね。

 

第14刷で推薦されていた

ファザーノ指揮盤

つい最近、CDとして

再発されたことは

以前にも書いた通り。

 

初版本の推薦盤が違うことを知れば

そちらも聴いてみたくなるのは

自然な流れ(だと思います)。

 

そこでゼッダ盤を検索してみたところ

ディスクユニオン・オンラインに

在庫があることが分かったので

急いで注文して

店頭受取の処理をしておきました。

 

昨日、映画の後に

ディスクユニオンに行ったのは

それを引き取るためでもありまして

無事入手できたのが、こちら。

 

《奥様女中》ゼッダ指揮盤(LP)

(トリオレコード PA-1104、?)

 

リリース年はジャケットや

レコードのレーベルを見ても

どこにも記されていません。

 

録音は

ローマのスタジオで

1972年5月24日に

行なわれていますから

その頃のリリースだと思われます。

 

 

タスキ(オビ)には

「トリオ海外自主制作シリーズ 第5弾」

と書かれています。

 

Wikipedia によれば

トリオというのは

現JVCケンウッドの前身にあたる

オーディオメーカーで

そのレコード部門が

リリースしたことになるようです。

 

トリオのレコード部門は後に

アートユニオンという

CD制作会社になったそうですが

それはともかく。

 

 

ジャケットは冊子仕様で

内側に8ページにわたる

ライナーがついてます。

 

《奥様女中》ゼッダ指揮盤(LPライナー部分)

 

ライナーの執筆は戸口幸策で

ペルゴレージ

(本盤ではペルゴレーシ)の

名前の由来について

知らなかったことが書かれており

勉強になりました。

 

そのライナーに

「最後の2重唱には、

 詞も音楽も全く異なった版があり」

と書かれていますが

これはネーメト盤の紹介の時にふれた

'Per te io ho nel core'

(あなたのせいでこの胸を)と

'Contento tu sarai'

(これからあなたは満ち足りて)

のことですね。

 

本盤では

'Contento tu sarai' のみが

歌われています。

 

 

以前にも書いたかと思いますが

レコード・プレーヤーの

調子が悪くなってしまってから

いまだに買い替えられていないので

せっかく購入したんですけど

すぐさま聴くことができません。

 

ですから

聴いての感想は

書けないのですが

とりあえず持っとかないと

将来、いざ聴こうとした時

困るわけなので

ひとまず安心

といったところ。

 

これもどこかで

CD化されているかもしれず

なていないとしても

いつかされるかもしれません。

 

先に、皆川達夫が

『ルネサンス・バロック名曲名盤100』

レコードしかないと紹介していた

ハスラーのレコード

輸入盤ですけど

CD化されてますし。

(もちろん購入済みw)

 

今回のレコードが

CD化されたものを見つけたら

適価であれば

という条件付きですけど

喜んで買うでしょう。

 

それまでに

今回のレコードを

聴けるかしらん。( ̄▽ ̄)