所謂、ロックバンドとか、大塚友弘とか。

所謂、ロックバンドとか、大塚友弘とか。

僕の多岐に渡る音楽活動の中心となるロックバンドの活動をメインにして、個人的にもつぶやいてみようと言うブログです。音楽の事からサラリーマンである自分の事まで、様々にテクテク歩いてみようと思います。@ oldfield こと 大塚友弘

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がんになった。
食道癌から喉頭癌まで突き抜けているらしい。
当然、声帯も取ったからしゃべる事はできない。

人なんて案外簡単に命の危険に晒されるもんなんだね。

俺はガンなのだ。
軽く思ってみる。
その気軽さと重要さのギャップにビックリする。

そんなに重大な事か?
手術も済んでるから、これで再発しなければ結構平和なんじゃないだろうか。
だけど俺は実際にしゃべれない。

『君はGANなのだ』
そう言われて普通でいられるだろうか。
いられるんだろうなぁ。

癌。
突然俺の運命の扉をノックした病。
俺は平気だ。


有頂天『君はGANなのだ』
この唄を初めて聴いた時、束の間呆然とした。

もう、間に合わない。

希望と絶望がないまぜになって、リアルな自分に立ち塞がった。

僕と君は手を繋いだまま、水の中、沈んでゆく。

ぼくはこれから何を目的に生きていこう。

その船には僕は乗れるんだろうか。

人生には絶望と苦痛しかない。

改めて確認した僕だった。



幸せの洪水の前で/ムーンライダーズ
『明けない夜は無い』

と言った人がいる。

そうかな?
明けない夜を彷徨っている人もいる。

二度と明けない夜を迎えている人も。


俺ももう夜明けを見る事も無いのかも知れない。

だったらそれもいい。
永遠に夜にうつつを抜かしていよう。


この空の遥か向こうで、今も命を奪われている人がいる。

戦車の中で仮眠に耽る人がいる。

云われのない暴力と闘う人がいる。


昔、夜の山の中を彷徨った事がある。
そこは真の闇で、自分の手さえ見えなかった。


未来が全く見えない空蝉を、どうやって捕まえればいいのか分からない。

火を点けた煙草は、吸われる事も忘れてただ燃え尽きていく。


ただ、夜の闇を歩いているのなら、夜空に瞬く星に聞いてみよう。

この夜はいつ明けるんだろう。

シラフな俺は言葉にする事も出来ない。

いつか迎えに来るかも知れない夜明けについて。


星に願おう。

夜明けについて。

ただ、夜のとばりに吠えろ。
太陽が眩しいと言え。

いつか、必ず。


ガキの頃はなんにでもなれると思っていた。
それこそスーパーヒーローにだって。

アニメの中で主人公が悪役に追い詰められると
「俺だったら簡単に抜け出せるのに」
って本気で思っていた。


あれから随分経つ。
俺はスーパーヒーローから随分堕落してしまった。

毎日なんにもしない、似非乞食になっている。


男は若いと言うだけでバカだ。
若いお嬢さんには言っておくよ。
男は若いと言うだけでバカなんだ。

30,40代くらいになって、初めて自分というものを持つ。
やっと自分の言葉で世間を語れるようになる。

ところがそうもなれないヤツも多い。

いい歳をして、電車の中で少年ジャンプを夢中になって読んでいるバカがいるでしょう。
そういうバカは早めに見切りをつける事だよ。


よく、『俺は少年の心を持った大人でいたい』
なんていう痛い事を言う大人がいる。
それは他人が言う事であって、本人が言うのは本末転倒だ。

そういうバカは、大人になってもスーパーヒーローになれるって勘違いしている。

自分が正義なんだね。
だから平気で他人を中傷する。

2ちゃんねるによくいる輩だ。

歳相応って事は大切な事だ。
年齢相応に態度や講釈が出来る。
当たり前だけれど難しい時代だ。


俺ももう40代後半だ。
そんなオッサンが、こんな歌に感動してるのってどうかしてるって思う。

だけど、10代の女の子が訳も分からず一所懸命唄うから心に響くんだろうなって思う。

同じ歌を40代のバンドマンが歌ったら、きっとシラケてしまうだろう。

スーパーヒーロー。
それを夢見た時代があった。

それを愛した時間があった。

スーパーヒーロー。

まだなれるかな。
そんな事を思っている内は、俺もまだ子供なんだろうな。

一緒に行こうよ。
スーパーヒーローの闘いの果てに。

この幼いアイドルたちと一緒にサ。



私立恵比寿中学『スーパーヒーロー』
ボクハナク。
今まで自分が犯してきた罪と罰について。
傷付けてきた人たちについて。


ボクハヨブ。
走り続ける友達を遠慮もせずに、悪びれもせず。
自分の都合だけで。


愛している人々を、俺はただ傷付けて、殴り続けてきた。

俺は。ただ、傷付けてきたんだ。


俺の愛情を、ある友人はこう表現した。

「お前の愛情は抱き合うものではなく、殴り合うようなものだ。」

俺はそれをずっと褒め言葉だと思ってきた。

違うんだよ。

その友達は、「もっと抱き締めてくれよ」って言いたかったんだよ。

あぁ、今頃気が付くなんて。
遅すぎるよ。

もう、みんな俺の元から去ってしまった後なんだから。


ボクハナク。
自分がやってきた全ての愛情表現について。
精一杯なつもりだった。
精一杯愛情を表現してきたつもりだった。

だけれどそれは「つもり」に過ぎなかった。

愛情は、伝わるように伝えないと伝わらない。

もう遅いよ。

全て遅いよ。

俺はなんて馬鹿だったんだ。


大切なものを、一番大切なものを失ってしまった。

今から取り返す事は可能かな?


馬鹿。無理だよ。
永遠に取り返しがつかない。

さよならを言いなよ。


ほら。

ボクハナク。


ムーンライダーズ『ボクハナク』
呆然としながらその人は風を待っていた。

同じ状況は長くは続かない事を、その人は経験から知っていた。

ただ、風向きが変わるのをミノムシのようにジっと待っていた。

一日に何十錠もの薬を食べながら。

一日にひと箱の煙草を燃やしながら。

行き交う人々に舌打ちをしつつ、全ての世界を見下しながら。


あぁ、俺は一体何を待っているんだろう。
どの風向きが変われば俺はたった一人の君に出逢えるんだろう。

もはや、愛を試す季節じゃない。

もはや、誰かを探す術もない。


愛を交換するには遅すぎた。

その人は、沢山の海をあきらめてきた。
ささやかな夢も、小さな愛も、そして大きな傷も。

愛してるぜ、世界よ。
さよならだ。

さぁ、風向きが変わった。
煙草に火を点けよう。

そして紫煙の向く方向へ、歩いて行こう。

風の向くまま、煙の行くまま。


見ろよ、街の灯を。
まるでゲームの画面のように浮いている。

もう俺は、現実の世界にはいないのかもしれないね。


一日に何歩、歩いたのかを常にチェックするような人生なら捨ててしまえ。
生きるために生きているんじゃないよ、俺は。


その人は歩き始めた。
風と共に。

その先に待っているものは………あれは…。



『風に吹かれて』エレファントカシマシ
毎日の様に、病気や事故、災害で罪の無い命が落とされていくのを、テレビやネットで見ている。

見ながら、俺が代わってあげられたらいいのにと思う。

毎日、仕事もせずに何の生産的な事も出来ずに、ただ生きているだけの俺が代わってあげられたら。

こういう言い方をすると、必ず説教してくるバカがいるから止めておこうかと思ったけれど、あえて書くと、毎日、「今日、死ねたらなぁ」と思っている。
『死』が迎えにくるのを待っているだけの毎日。

中秋の名月。
今日は「スーパームーン」だそうだ。

月は俺たちを見ながら一体何を思うんだろう。

殺し合いや、諍いを繰り返し、メッカに集まる神の教えに従順な群衆が圧死し、勝手に人の国の領土を踏み躙っておいて「太古から我々の土地だ」と言い張る。

やはり人間は地球にとって害でしかないのかもしれない。

何が『地球に優しく』だ。
詭弁も大概にしろ。
エコも自然保護も全て【人間の為】だろうが。

『地球に優しく』だなんて大偽善を思いついたヤツは、今すぐにぶん殴ってやる。

自分と、それから世界中でこれから起こる【死】について、これからは思いを馳せつつ、もう少し思い切って自分の【生】についても試行錯誤する必要がありそうだ。

そして、唯一の自分の歩くモチベーションだった音楽についても。

窪田晴男氏はその昔に言ったよな。
「バンドブームは、沢山の低所得者層を産み出した。その結果、低所得のアルバイトに人が回るようになって日本は助かるだろう」って。

その通りになったね。
まともに就職してたって、年収は500万円にも届かない人がほとんどだ。
家なんか買えるか。
子供なんか産めるか。
みんな、やっとの思いで毎日生活するだけで精一杯じゃないか。

当たり前の事だ。

お月様。教えてくれよ。
東京湾は東京を故郷とする人の死に場所かい?

まともに働いてたって自殺する人が増えてるのに、毎日何もせずにくたばってる俺が生きる意味ってあるのかい?

分からないよ。お月様。



『月夜のドライブ』◆はちみつぱい
俺が中学生の頃まで、俺はクラシック以外の音楽は雑音だと思っていた。

ところが高校生になると、先輩が演奏するパンクロックに衝撃を受け、一気にロックの世界にのめり込んでいった。

俺は迷わずギターを手に入れ、朝晩弾き続けた。
世は正に歌謡曲、アイドル全盛。
俺の心は自然と海外へ向いていった。

そんな俺が、ある日本人ギタリストに憧れた。

『鮎川誠』
彼が慣らすレスポール・ギターの【ジャキーン】と言う音に、俺は訳も分からず惹き込まれていった。

彼が率いたのが『シーナ&ザ・ロケッツ』と言う唯一無二の洒落たバンドだった。
そこで歌っていたのが、鮎川誠さんの奥さんでもあった「シーナ」だった。

その歌は、可愛くも上手くも無く、まさに【ロック】としか言いようのない歌声だった。

このバンドが好き過ぎて、高校生の俺は彼らのヒット曲を主題歌にしてタイトルもそのまま戴いた「You May Dream」と言う映画を作ってしまったくらいだ。

その頃に、一度だけ下北沢で鮎川夫妻を見かけた。
まるで外国の映画から抜け出てきたかのように恰好良かった。


今でこそ自分のギターにソコソコ自信を持っているけれど、鮎川さんのギターは今でも永遠の憧れだ。


昨年は誘ってくれる友達がいた事もあって彼らのLIVEに3回も行けた。
5月の鮎川さんの66回目の誕生日を祝うLIVEは小さなライブハウスで聴いた。

最前列に陣取って踊りまくっていた俺が伸ばしていた手に、シーナと鮎川さんは優しく握手してくれた。


最後に彼らと逢ったのは9月の野音でのLIVEだった。
出したばかりの最新アルバムからの曲をやりながら、鮎川さんは

「もっと聞かせたい曲はいっぱいあったけど、今年は沢山の新しいベイビー(新曲)が産まれたのでそれを聞いて欲しくて、他に聞きたい曲があった人はゴメンな」

と言った。

それでもシーナが
「一番好きな曲をやるからね。」
と言って最後にやったのは『You May Dream』だった。


そんな新しいベイビーに囲まれて幸せそうだったLIVEから5ヶ月。
シーナ。

シーナ。
シーナ!!
サンクス&ロックンロール!


【ロックの好きなベイビー抱いて】シーナ&ザ・ロケッツ
あぁ、バンドがやりてぇなぁ。

もっとも自分の人格のためにメンバーが離れていっちゃったんだけど。

バンドをやるには向いてないのかな、俺は。

だけどバンドがやりたい。

俺の愛するレスポールをバンドの中で大音響で奏でてみたい。

俺はバンドをやるには向いてないんだろうか。

一人で弾き語りでもしていればいいんだろうな。

昔の仲間もみんな去ってしまった。

あぁ、バンドがやりてぇ。

ステ-ジに立った直後に鳴り響く大音響。

あぁバンドがやれればなぁ。

愚痴っぽくなってゴメン。

ありがとう。

個人的な思いを共有して欲しくて。

ありがとう。
相変わらずショックな事が続いている。

就職してやっと落ち着いたかと思ったらそうはいかなかった。

もう俺はダメかもしれない。
イヤ、愚痴や溜息ではなく、具体的に何もかもが上手く行かなさ過ぎる。

  

そういった訳で酒を呑むんだけれど、どうも酔えない。

いわゆる、『いい気分』とは程遠い。

悪夢を見続けながら、酒を身体に流し込んでいるみたいだ。

「飲み飽きる」って事があるんだろうか。
今までには経験が無いけれど、なんだか酒を飲む事も面倒になってきた。

酒を呑まないと。習慣なんだろうけど当然眠れない。

だから起きて飲むんだけど、途中でやめてしまう。


こんなに自分にダメージを感じる事は初めてだ。

俺はこれからどうなっちゃうんだろう。


でも失うものは無いもんな。
どうなろうが知ったこっちゃないよ。


「酒を呑み飽きる」
呑ん兵衛の人は想像してみるといい。

どれだけ地獄か。

あとの逃げ場はもうドラッグしかない。

俺は耐えきれるのか?

さぁ、乞うご期待!


萩原健一/酒と泪と男と女