こんにちは。

アレテーを求めて~

今日もトコトコ( ・ω・)

弁護士の岡本卓大です。

 

神武征討記の設定等はこちら( ・ω・)

 

 

 

なお、この物語はフィクションです。

極右、ネトウヨからの批判、誹謗中傷は受け付けません。

本作の著作権は、作者に属します( ・ω・)

それでは、はじまりはじまり~

 

 

 

この物語は、日本という国の原型を作った一人の

空前絶後の英雄の生涯を描いた物語である。

 

神武征討記

第3話「南の海から来た巫女ショウリュウキ」

 

 

ストーリーテラーのアメノウズメでございます。

前回から2年の歳月が過ぎ、神武様は12歳となられました。

婚約者であるアイラツヒメ様とは、仲睦まじく、お互いに恋人同士であると

意識するようになってきました。

でも、まだまだ二人ともお子ちゃま。健全な関係よね。

力の神タジカラオの子孫であるアチタケルは、神武様の側近兼ボディガードとして、

いつも神武様のお側に仕えています。

百姓の家に生まれたヒヨシマルは、その機転の利く頭の良さを買われて、

今では、ウガキヤフキアエズ王の宮殿に神武様の下働きとしてお仕えするようになりました。

そんなある日のこと。

おや、ウガキヤフキアエズ王の宮殿に早馬が。

なにやら起こったようですね。

 

 

ウガキヤフキアエズ王「なんと日向南部の海に謎の船団が来たとな?」

 

使者「はっ。所属は不明。隼人の船とも異なるようです。」

 

ウガキヤフキアエズ王「むう。大陸の者たちであれば、日向(現在の宮崎県)ではなく、

北の筑紫(現在の福岡県)の海から来そうなものだが・・・

念のために守りを固めよ。何者かがわからぬうちは、こちらから攻撃は

しかけてはならんぞ。」

 

使者「はっ。」

 

長男ヒコイツセ「父上。沿岸の防衛を強化すべきです!」

 

次男イナイ「父上。戦になってしまうのでしょうか・・・?」

 

三男ミケイノリ「父上。異国の船など・・・おそろしゅうございます。」

 

ウガキヤフキアエズ王「むう・・・神武はどうした?」

 

側近「王様!神武様がアチタケルとヒヨシマルを連れて馬にて、

謎の船団の現れた沿岸部の集落に向かったようでございます!」

 

ウガキヤフキアエズ王「神武!あのバカモノが!また飛び出していきおったか!」

 

 

馬に乗り、疾走する神武様、アチタケル、ヒヨシマルの3人。

 

 

神武「謎の船団。どんなヤツらかのう!」

 

アチタケル「敵でしょうか?」

 

ヒヨシマル「話が通じる相手なら良いですが。」

 

神武「とにかく、見に行くぞ!ひゃっほ~!」

 

 

沿岸部の集落。

 

 

アタノオバシノキミ「むう、あの船団は一体・・・?」

 

アイラツヒメ「お兄様。いざというときは、私も戦います。」

 

アタノオバシノキミ「アイラ。女子どもを集めて隠れておれ。」

 

 

そこに神武様達がやってきます。

 

 

神武「アイラ~~~!」

 

アイラツヒメ「あら、神武!」

 

神武「船団は、動きはないのか?」

 

アタノオバシノキミ「何やら声は発しておりますが、

何を言っているのか、まったくわかりません。やはり異国の者でしょうか?」

 

神武「ふ~ん。異国の者ねぇ( ・ω・)」

 

ヒヨシマル「なにやら、ヘンな格好をしていますね。」

 

アチタケル「髪を結っている者もおらんな。異民族か?」

 

神武「よし。ちょっくら挨拶しみるか( ・ω・)」

 

アチタケル「神武様!?」

 

神武「お~~~~い。俺は、神武だ~~~!!!

誰か言葉がわかるものはおるか~~~!!!」

 

 

神武様の呼びかけに、返事はありませんが、

船団はなにやらざわついています。

神武様は、着物を脱ぎました。

神武様も、もう12歳だから脱いだのは上だけよ。

 

 

神武「俺は、このとおり、武器は持っておらんぞ~~~!!!」

 

 

すると・・・

 

 

ショウリュウキ「はいたい!(こんにちは!)」

 

 

神武「むむ( ・ω・)?はいたい?」

 

アチタケル「負けた?まいった?ってことか?」

 

ヒヨシマル「女の子じゃ!」

 

 

船団から、1人の少女が出てきます。

 

 

ショウリュウキ「ぐーすよー、ちゅー、うがなびら!

(みなさん、こんにちは!)」

 

神武「こんにちは( ・ω・)」

 

ショウリュウキ「こ・ん・に・ち・は。」

 

アチタケル「異国の言葉?それとも、方言か?」

 

ショウリュウキ「ふう。そっちには、うちなーぐち(沖縄言葉)が

わかる人はいなさそうね。しかたない、私がやまとことばで話しましょう。

私は、ショウリュウキ。

私たちは、南の島オキナワ(現在の沖縄県)から来ました。」

 

神武「オキナワ?南には、そんな島があるのか( ・ω・)」

 

ショウリュウキ「私たちの島オキナワは、今は、まだ国にもなっていない。

でも、将来、国となる。きっと。」

 

神武「そのオキナワから、なにしに来たの( ・ω・)?」

 

ショウリュウキ「私たちの島オキナワは、米作れない。

でも、サトウキビできる。米とサトウキビ交換したい。」

 

神武「サトウキビ?」

 

ショウリュウキ「これ。少しかじってみるか。」

 

神武「ふむふむ。うおっ、これは甘い!甘くてうまいぞ!」

 

ショウリュウキ「サトウキビ、貴重。多くは取れない。

でも、米と交換したい。」

 

神武「なるほど。父上に相談してみよう。でも、俺たちの言葉が

わかるなら、もっと早く答えてくれればいいのに( ・ω・)」

 

ショウリュウキ「私たちオキナワには、オキナワの文化と言葉ある。

当たり前のように、やまとに合わさせられるのイヤね。

私、やまとことば覚えた。おまえ、うちなーぐち(沖縄言葉)、

覚えろ。」

 

 

ここで、ナビゲーターのアメノウズメより、

少し解説を入れさせていただきます。

ショウリュウキたちは、オキナワという島、現代では沖縄県の

沖縄本島からやってきました。

古代においては、まだこの島は国とはなっていません。

605年に中国の歴史書に初めて「琉求」という地名が現れます。

1187年に舜天が即位し、初めて国としての琉球が生まれます。

1429年中山の尚巴志が北山、南山の三山を統一し、

琉球王国が生まれます。

琉球王国は、中国の明、そして清の冊封体制の元、明や清を宗主と仰ぎながらも、

内政的には、完全に独立した王国として繁栄します。

1609年、江戸幕府成立後に、薩摩藩の島津家が琉球王国に侵攻し、

琉球王国は、薩摩藩に服属。しかし、清との冊封体制も続けたまま、

江戸幕府にも使節も送る特殊な立ち位置の国家として貿易で繁栄します。

明治時代となり、1872年、明治政府による琉球処分が行われ、

琉球王国は琉球藩とされました。

その後、1879年に沖縄県となり、琉球王国は無くなりました。

第2次世界大戦中の1945年沖縄は、本土防衛の生命線とされ、

沖縄ではアメリカ軍が上陸し、過酷な地上戦が行われました。

沖縄戦では、一般住民約10万人を含めた約20万人もの人々が、

犠牲となりました。

1951年日本がサンフランシスコ講和条約を結び国際社会に復帰した後も、

沖縄は、アメリカの統治下に置かれました。

1972年になって、ようやく沖縄は日本に復帰します。

しかし、現在においても、在日米軍の約7割が沖縄県におり、

米軍基地の7割が沖縄県に集中しています。

独自の文化と美しい自然を持った沖縄県。

その沖縄県が抱えている問題は、沖縄県以外に住む多くの日本人が

沖縄だけの問題としてではなく、自分たち日本の問題として考える必要が

あるのではないかと思います。

 

あら、ちょっと、お説教っぽく、なっちゃったかな?

さて、ストーリーに戻りましょう。

サトウキビと米の交換を希望するオキナワからの船団。

ウガキヤフキアエズ王は、この交換に快く応じます。

そして、オキナワから船で来た人々に対する歓迎の宴が催されます。

 

 

神武「オキナワから来た人たちよ!

めんそ~れ~~~!!!(ようこそ~~~!!!)」

 

アイラツヒメ「うふふ、言葉はよくわからないけど、

明るくて楽しい方たちみたいね。」

 

ショウリュウキ「私たちの音楽。聞くか。」

 

アイラツヒメ「うん、聞きたい!」

 

 

ショウリュウキは、三線(サンシン)の原型となる

弦楽器を弾き始めた。

アイラツヒメも、それに合わせて、笛を吹く。

宴は盛り上がり、神武達、高千穂の者たちも、

オキナワから来た者たちも、楽しく踊り歌う。

 

 

ショウリュウキ「そうだ。神武。おまえは、

大陸のことを知っているか?」

 

神武「大陸?なにそれ( ・ω・)?」

 

ショウリュウキ「この島(九州)の西には、

中華と呼ばれる大きな大陸の国があるのだ。

中華は、次々と王朝が変わっているが、華麗な衣装もあれば、

強い武器もある。それに、なによりも、文字と学問がある。」

 

神武「文字?それはなんだ?」

 

 

ショウリュウキは、地面に「神武」という文字を書いた。

 

 

ショウリュウキ「神武。おまえの名を中華の文字で書くと、こう書く。

文字があると、いろいろな記録や思想を書物という形で残すことができる。

直接、会えない人の考えを読み受け継ぐこともできる。

出来事の記録を後の時代に残すこともできる。

文字というのは、あると便利だぞ。」

 

神武「それはすごいな。大陸には、そんなものがあるのか・・・」

 

ショウリュウキ「大陸には、大きな国がある。国は、集落とは比べものにならない

くらい人も多いし、法制度や商業も盛ん。軍隊も強い。けして、西の大陸の国と

戦ってはいけない。」

 

神武「ほえ~、知らないことばかりじゃ( ・ω・)

ショウリュウキは、なぜ、そんなことを知っているのだ?」

 

ショウリュウキ「私の島に、大陸から船出して遭難した学者流れ着いたことある。

いろいろ教えてもらった。中華の歴史書、孫子の兵法、孔子の儒教、文学や、

科学、数術、法制度、いろいろ。」

 

神武「それならショウリュウキの島にも、国を作るのか?」

 

ショウリュウキ「私の代にはムリ。私の島、まだ国作るだけの人もいなければ、

まとまりもない。国できるのに、たぶん、数百年はかかる。

でも、神武なら国作れる。」

 

神武「俺が、国を作る( ・ω・)?」

 

ショウリュウキ「神武。おまえ、何か特別な力ある。

太陽の光のような・・・不思議な魅力ある。

サトウキビと一緒に私の書物、船にある。

明日、おまえに書物渡す。」

 

神武「それは楽しみだな。ところで、ショウリュウキ、おまえの

名前は字で書くとどんな字なんだ( ・ω・)?」

 

 

ショウリュウキは、地面に「尚琉姫」と文字を書いた。

 

 

宴が終わり、ショウリュウキ以外のオキナワから来た人たちは、

いったん船に戻りました。

ショウリュウキだけは、神武やアイラツヒメと夜遅くまで

語り明かします。

ところが、その夜・・・事件と悲劇が起こります。

 

 

伝令「大変です!南の海辺の集落に隼人の軍勢が!」

 

ウガキヤフキアエズ王「なんと?隼人が夜襲を。」

 

神武「南の海辺の集落・・・オキナワの人たちのいる!?」

 

ショウリュウキ「みな!」

 

神武「ショウリュウキ!俺も行く!

アチタケル、ヒヨシマル、一緒に来い!」

 

アイラツヒメ「みんな・・・気をつけて・・・」

 

 

暗い夜道を馬で駆ける神武、ショウリュウキ、アチタケル、ヒヨシマル。

しかし、海辺の集落に着くと・・・

 

 

ショウリュウキ「ああ!船が燃えている!」

 

隼人兵「殺せ!燃やせ!」

 

ショウリュウキ「やめろ!書物、燃える!焼けてしまう!」

 

神武「ショウリュウキ!書物より人だ!」

 

アチタケル「ここは、我らで!オキナワの方達は逃げよ!」

 

ヒヨシマル「オキナワの人たち!こっちへ!」

 

 

海辺に転がるたくさんのオキナワの人々の遺体。

ショウリュウキの書物やサトウキビを積んだ船は、

隼人兵達に焼き払われてしまった・・・

 

 

神武「貴様ら・・・おまえらの血は、何色だ~~~!!!」

 

 

隼人隊長、隼人兵たち20人が現れた!

 

隼人隊長「天孫の皇子じゃ!討て~!!!」

 

アチタケル「破魔強力掌波!!!」

アチタケルの一撃で5人の隼人兵を倒す!

 

アチタケル「我こそは、天孫族皇子・神武の一の家臣!

力の神タジカラオが子孫、アチタケルなり!」

 

神武「天孫光輪斬!!!」

神武の剣撃により5人の隼人兵を倒す!

 

隼人隊長「な、なんだ!?こいつらは、化け物か!

敵は2人。残り10人で一斉にかかれ!」

 

神武「アチタケル!いったん、退いて体勢を立て直すぞ!」

 

アチタケル「はっ!」

 

ヒヨシマル「オキナワの人たちの避難、終了しました!」

 

ショウリュウキ「神武!私も戦う!」

 

 

ショウリュウキは、戦いの歌を歌った!

神武達の攻撃力、守備力、会心発生率が倍増した!

 

 

神武「ショウリュウキ。ありがたい!」

 

アチタケル「隼人の賊ども!覚悟せい!」

 

隼人隊長「ひっ、退け退け~~~!!!」

 

 

隼人兵たちは、逃げ出した。

隼人兵たちをやっつけた!

 

 

ショウリュウキ「カドマ・・・イナミ・・・おお、ツルベ、おまえもか・・・」

 

神武「ショウリュウキ・・・」

 

ショウリュウキ「なぜじゃ?なぜ、我らが、こんな虐殺を受けねばならん!?

ナイチャー(本土の人)は、我らオキナワをなんだと思っとるのじゃ?!

おお~~~~~~!!!」

 

神武「ショウリュウキ・・・これからどうするつもりだ?」

 

ショウリュウキ「もう、船無い・・・私たち、オキナワの島に

もう帰れない・・・」

 

神武「ショウリュウキよ。俺は国を作る。」

 

ショウリュウキ「!?」

 

神武「暴力による襲撃で人々の命が奪われることのない国を!

賊どもだけでなく、中華の大帝国にも侵略されることのない国を!

そして、オキナワの者たちも、ともに平和に幸福に生きることの

できる国を!

たとえ、俺の代で、できなくても!

子孫たちに受け継がれ、何千年もかかっても!

俺は、俺たちは、この世界で一番平和な国を作る!!!」

 

ショウリュウキ「神武よ。おまえは、太陽。

我ら自然を崇めるオキナワの者にとっても、

太陽は自然の王。

ならば、このショウリュウキ、おまえに仕え、

その持てる智恵のすべてをおまえのために捧げよう!」

 

 

こうして、オキナワから来た巫女ショウリュウキは、

神武様に仕えることとなる。

この後、ショウリュウキは、アチタケル、ヒヨシマルらと

並んで、神武十将軍と呼ばれる将軍の一人となることになる。

ショウリュウキは、神武十将軍の一人として、大陸の学者から

学んだ様々な知識を神武様の国作りに活かし、大きな貢献をすることになる。

そして、ショウリュウキの子孫の中から、後に、尚巴志が生まれ、琉球王国を

建国することになる。それは、まだずっとずっと先の未来のお話・・・

 

さて、今回のお話は、ここまでにしときますか。

次回は、えっ、出雲大社からの使者!?

なんですって?出雲に学校が作られる!?

神武様たちは、学校に行くの!?

 

第4話「出雲大社の学校へ行こう!」

 

お楽しみにね~

ナビゲーターは、アメノウズメでした。