帯状疱疹ご存知ですか?

帯状疱疹の原因は、多くの人が子どもの頃に感染する水ぼうそうと同じ「水痘・帯状疱疹ウイルスです。 水ぼうそうが治った後も、ウイルスは背骨に近い神経に症状を出さない状態で潜んでおり、加齢や疲労、ストレスなどによって免疫機能が低下するとウイルスが再び目覚め、帯状疱疹として発症します。体の片側の一部にピリピリとして痛みが現れ、数日して赤い発疹が出ます。場所は上半身が主ですが、顔や目、頭、そして陰部にできることもあり、より生活に支障が出ます。

日本人の9割以上が帯状疱疹を発症する可能性があります。特に50歳代から高くなります。

そして基礎疾患や治療により免疫機能が低下する可能性のある方は特に注意です。

基礎疾患をお持ちの方に関しては18歳以上の方から接種が可能です。

 

従来は帯状疱疹の予防として幼少時に接種している、水痘ワクチンを追加接種する形でした。予防効果は50%程度でした。また生ワクチンであり、免疫の低い方は接種できない制限がありました。最近はシングリックスという不活化ワクチンを日本でも扱う形になり、テレビのCMでも放映され話題となっています。帯状疱疹ワクチンシングリックスは期間を空けて2回接種するワクチンです。予防効果は90%を超えます。そして一度接種すれば10年以上予防効果を90%キープできると言われています(こちらの研究は現在進行中です)。絶対にかからないという保証ではないのですが、罹患しても軽く済むということ、そして何といっても帯状疱疹後神経痛(PHN)の発症を予防することも大切な点です。50歳以上の方で2割、80歳以上では約3割の方がPHNを発症し、皮膚症状が治ったあとも痛みが続き、痛みのせいでうつになってしまうこともあるのです。

 

コロナ禍で帯状疱疹の方が増えました。ストレスからくるもの、免疫低下からくるものという再認識があり、今後大切なワクチンとしての位置付けになりました。高価なワクチンですが、市区町村での補助が続いています。ぜひご家族で話して接種されてください。予防はかけがいのない価値があると思っています。

 

当院でも接種可能です。お気軽にお問い合わせください。