源泉かけ流し~まとめ~
4回連続で源泉かけ流しについてお話しました。
最後にまとめです。
以下は各ページへのリンクです。
是非読んでみてからまとめに入ってください!
(記載時より加筆されています)
~まとめ~
源泉かけ流しかそうでないかということに善悪はありません。
問題なのは源泉かけ流しではないのに源泉かけ流しだと悪意をもっていうことです。
循環ろ過も塩素消毒も嫌い!という人もいれば、家の近くでどんな形であれ温泉に入れるのが幸せという人もいます。お風呂屋さんに訪れるお客さんひとりひとりの考え方が正解なのだと思います。
しかし温泉法の問題や経営者の捉え方によってはかなりあいまいな、共通性のない言葉になっているのが現状です。
そうすると当然「ここのやり方は自分の思っている温泉と違う!」ということもおこるはずです。
そのミスマッチを防ぐのが私たちのような温泉を愛する人間のやるべきことであると、私は考えます。
様々なお風呂屋さんで入浴してきたという生の経験は、お風呂屋さんを選ぶうえで非常に大切な情報です。それで皆さんが満足のいく入浴ができて、温泉を好きと言ってもらえれば、私たちもうれしいですし、お風呂屋さんもうれしいです。
お風呂屋さんの情報だけでなく、こういったお風呂屋さんを取り巻く現状もお話して、皆さんに現状がわかってもらえるようなことも発信していきたいと、この記事を書いて改めて思いました。
皆さんもぜひ自分にとって最高のお風呂屋さんはどういうものなのか、考えてみてください。
きっと旅が一層素敵なものになると思います!!
お困りの時はぜひ私に相談してください。まだまだ駆け出しで知識も少ないですが、お助けできることがあります。
熱い文章が書けてなんだかテンションあがりました笑!
ということで今後ともよろしくお願いします。
源泉かけ流し~加温は悪?~
こんばんは。風呂デューサーです。
引き続き源泉かけ流しとは?のお話です。
今回は加温についてお話します。
そもそもなぜ加温をするのでしょうか?
みなさんの家庭にあるお風呂で、4人家族でお風呂に入ると最後の人は大分お湯がぬるくなってしまいまい追い焚きをしますよね。それと同じことです。
温度は高いほうから低いほうに流れていくので、空気に触れること、私たちの体温に触れることでお湯の温度は逃げていきます。それを温めなおすために温度を加えるのが加温です。
常にある程度の温度を加えないとお湯がぬるくなってしまうわけですね。
熱い水道水を加える場合には加水、循環ろ過の際に引き込んだお湯に温度を加えていれば循環ろ過も加わります。
熱いお湯を加えず、浴槽の壁面にパイプや発熱するものを仕込んで加温する場合もあります。
もう一つの加温する理由としては、温泉法の規定により、冷たい湧水でも規定値以上の成分が含まれていれば温泉と認定されるため、その低温の温泉を入浴に使うための加温もされています。
近年関東平野のような火山のないところでも温泉施設が増えているのはそのためです。岩盤に挟まれた古代の海水をくみ上げて加温しています。くみ上げる深さにもよるのですべてが加温しているとは限りませんが…
私の個人的な印象ですが、源泉かけ流し推奨派の人でも源泉を温めるための加温は許す!みたいな人って多いような気がします。
お湯に何も加えていないということが源泉かけ流し、というイメージが強いんでしょうか。
ということで加温は悪いことという印象はあまりないですね。
強いて言うならば温度変化による成分の変化はあると思います。
当然源泉を加温するということはもともと冷たい温泉(冷鉱泉)で存在しているので、本来の姿とは違うといえば違います。温度が上がるので揮発性の成分も飛びやすいかもしれません。
サービスのいいところは源泉かけ流しの水風呂として提供しているところもあります。
それ以上に今まで冷たくて入れなかった温泉に入れるというメリットがありますね。
私の地元の蒲田には真っ黒な温泉が湧いていますが、もともと冷たいので沸かすなり高温のお湯を浴槽に入れて黒湯で割るなりしています。
ほぼ毎日入っているせいか、肌の乾燥は防げています。
加えてもともと温かい温泉でも入った人数や使った水によって浴槽の温度は変動します。
それに対応して熱いお湯を入れて適温に保つのは実はかなりの職人技です。
私もお湯をつくるという仕事をしているので、浴槽の温度を一定に保つ難しさはわかります。
運営側としても加温の技術によってすり減らす神経の量が減ったのはあるんじゃないでしょうか。
みなさんは加温はOKですか?NGですか?
※間違い等ありましたらご指摘お願いします
源泉かけ流し~加水は悪?~
引き続き源泉かけ流しについて考えていきたいと思います。
今回は加水について考えていきましょう!
そもそもなぜ加水をするのでしょうか。
主に2パターンあるように思います。
①源泉が入浴に適さないくらい高温でそのままでは入れない
火山性の温泉地では結構よくあるパターンです。確かにお湯を冷ますのには冷たい水を入れるのが効率的ですよね。
最近では源泉かけ流しというだけでステータスのような風潮があるので、何とかして加水せずに温度を下げるという工夫がなされています。
②湧出量が少なく、浴槽に温泉を供給しきれない
やたら浴槽が大きいところや数が多いところではよく見かけます。なんでもともとの湧出量が少ないのにそんな規模の大きいものをつくるの?と思うかもしれませんが、バブルの時期に収容力が高い施設をつくるにあたってそれに合わせたキャパシティの浴室が求められたためだと思います。
実は温泉法的にはほとんど水道水であっても温泉水が少しでも入っていれば温泉なんです。そのためこういう施設が存在するんですね。
ではなぜ加水は推奨されないのでしょうか。
それも2004年に起きた温泉偽装問題というものが関わってきます。
その時の報道で「温泉と偽って水道水を使用していた」ということが話題になり、水道水を加えるという行為が世間的によくないことになってしまいました。
また普通に考えて温泉を水で割っているので成分が薄まるというのも入る側としたら残念ですね。
根本的には温泉法の定義が我々の感覚とはずれているんですね。温泉を定義するためにサンプルをとるところは源泉なので、浴槽に含まれている成分で規定されているわけではないのです。
そのため使っている源泉にいくら加水しようとも温泉と名乗れるわけです。
最近は温泉法の改正に伴い、加水の有無は表示されるようになってきましたが、私のような温泉好きとしては「どの程度加水されているのか」というのが今度は問題になってくるんですね。
それを表示しているところは見たことがないです。
皆さんは広い湯船は好きですか?
そこに重点をおくなら加水であっても仕方のないことだと思います。
加水はOKですか?NGですか?
次回は加温は悪?でいきたいと思います。
※間違いなどありましたらご指摘いただけるとありがたいです。
源泉かけ流し~塩素消毒は悪?~
前回に引き続き源泉かけ流しとはなんぞやシリーズです。
今回は塩素消毒について考えていきましょう。
そもそもなぜ塩素消毒をするのでしょうか。
消毒する理由は皆さんが手を洗うのと一緒です。殺菌ですね。
お湯に塩素を入れて殺菌することで清潔なお湯を保ちます。
ちなみに塩素とはお風呂業界では次亜塩素酸ナトリウムをのことを言うようです。
ではなぜ塩素消毒が好まれないのでしょうか。
温泉は天然のものという認識の強さのせいか、そこに人口の消毒剤を入れることになにか違和感があるのではないでしょうか。
普通に考えればプールにも消毒用の塩素は入っていますし、飲み水にも入っています。私たちの身近で塩素が入っていないのは雨とか川くらいじゃないでしょうか。
また、成分が変わってしまうという考え方もあるようです。確かに温泉は細かい数字でいろいろと規定が変わってくるので、量にもよりますが、そこに塩素を加えると温泉が温泉じゃなくなる、みたいな感覚はあるかもしれません。
あとは塩素が体に害だという考え方もあるようですね。菌を殺すわけですから、当然分量を間違えれば肌が荒れたり目にしみたりします。
ちなみにあの塩素のにおい(カルキ臭)は塩素が殺菌していると出てくるにおいらしいです。なので塩素のにおいがきついところはきちんと消毒しているということにもなりますね。
アンチ塩素派のかたにとっては残念ですが、温泉に塩素を入れるのは実は都道府県ごとに条例で決まっています。
塩素を入れなくても営業許可が得られるのはよほど酸性が強く菌が発生しない温泉か、よほど湧出量が多く菌が繁殖しない温泉、、超高温で湧出して湧出量も多い温泉、あとはこっそり塩素を入れていないところ。そのくらいです。基本的には塩素を入れないといけないことが多いです。
そういう環境なので、塩素が入っているからダメ!という言い方は筋違いでしょう。施設側からしても入れないほうが塩素を買わなくて済む分、経済的に楽です。
アンチ塩素を掲げるならきちんと下調べしたうえで上記のような温泉に行けばいいのです。
何がいけないかというと、塩素を入れているのに上記の理由があるので入れていないと嘘をつくことです。
かくいう私も塩素が入ってないなら入ってないほうに行きたいなと思うので、そういうところを見つけると行っちゃうんですよね。そこが塩素のにおいがしたりするととんでもなくげんなりします。
そこで店主さんに「ここって塩素消毒していますか?」と聞くと結構嫌な対応されたりしてさらにげんなりさせられたという経験があります。
これも非常にデリケートな問題なんですね…
これが塩素ありかなしかということも旅先を選ぶ選択のひとつになってきてしまっているので、我々のような行った温泉を紹介する人間も「塩素入ってると思います」のようなあいまいな表現は避けるべきなんでしょうね。わからないならわからないと記述することが大事だなあと感じています。
循環ろ過の技術と並んでお湯を消毒するという技術も、身近に温泉を楽しめるようにしてくれた技術であることは間違いないです。
みなさんは塩素入れてもOKですか?NGですか?
どちらも善悪はありませんが、自分なりのこだわりがあると温泉を選ぶ時に決めやすいと思います!
次回は加水は悪?でいきたいと思います。
※言ってることがおかしいなど間違いがありましたらご指摘いただけるとありがたいです
源泉かけ流し~循環ろ過は悪?~
こんにちは。風呂デューサーです。
昨日とは一転、暖かい日ですね。外出日和ですがお仕事ですね泪
さて、自分のなかでの整理もかねて、源泉かけ流しについてお話ししていきます。
かなり深い、正解のないテーマなので、今回は循環ろ過についてお話します。
みなさんは源泉かけ流しという言葉を聞いてどう思いますか?
あんまり悪い印象を受ける人はいないんじゃないでしょうか。
そもそもこの言葉が流行りだしたのは2004年、温泉偽装という言葉が流行ったことで世間に広まりました。
入浴剤を足した温泉や、水道水を使っているのに温泉と名乗った温泉地がメディアにとりあげられました。
それ以来、「ここの温泉は源泉かけ流しか?」という観点が温泉旅行をする上で、ひとつ重要な判断材料となっています。
なぜ循環ろ過はいけないのでしょうか。
理由として、レジオネラ菌に関する誤解が一つ挙げられます。
たまにニュースで出てくる言葉ですね。「レジオネラ菌集団感染」など、下手をすると死者も出るような菌です。
以前に循環ろ過装置を使っている施設でレジオネラ菌の集団感染が発生し、その原因が循環ろ過装置であるとメディアに取り上げられたことがありました。それ以来循環ろ過装置は悪いイメージがついて、循環ろ過のない源泉かけ流しは善、という風潮が生まれました。
はたして循環ろ過はレジオネラ菌の温床なのでしょうか?
そうだとすると、実は営業している入浴施設のほとんどはレジオネラ菌の温床になってしまいます笑
循環ろ過という技術はいまやほとんどの入浴施設で使われているものなのです。
ではなぜ集団感染が発生するのでしょうか。
それは循環ろ過をしているからではなく、殺菌を怠ったからです。
みなさんは小学校の時にプールの授業があったと思います。夏のプールシーズンを終えてしばらくすると目に見えてプールが藻に覆われて緑色になりますね。そういうことです。
水中にいる微生物やなんかはものすごい勢いで増殖しているんですね。
塩素を入れるなり、オゾンを使うなり、紫外線をあてるなり、高温のお湯を注いで殺菌するなり…循環ろ過するだけでなく菌を殺さなくてはお湯の清潔さは維持できません。それが問題だったわけです。
ちなみに源泉かけ流しの浴槽でも湧出量が少なく、古いお湯が浴槽にずっと残るようなつくりになっているとレジオネラ菌は発生します。
もう一つの理由として、温泉成分の酸化があげられます。
「温泉は生き物だ!」という表現を聞いたことがあるでしょうか?温泉は空気に触れると酸化して劣化していきます。人間も酸素に触れ続けることで酸化します。人間の場合は老化にあたりますね。
私も理屈はよくわからないのですが、温泉は本来酸素を引き付ける「還元系」というものらしいです。それが体にいい効果をもたらすのですが、循環させてずっと空気に触れているとその性質がなくなってしまうのだそうです。
また、揮発性の成分も時間の経過によって揮発していきます。
この点では新鮮なお湯を使っている源泉かけ流しにはかないません。
ただ源泉かけ流しでも源泉温度が高くて、源泉から樋やパイプをとおして浴槽まで運んでいる場合は酸化もしますし揮発もします。
いかがだったでしょうか。
一概に循環ろ過が悪ではないんです。
この技術が生まれたことで温泉に入ることが一般的になったという点はありがたいことです。
経営する側からしても毎回お湯を入れ替える手間と水道代(温泉の場合は資源)が節約できるわけです。
悪なのは循環ろ過をしているのに循環ろ過してません!と言ってしまうこと、循環したお湯をきちんと消毒しないことだと私は思います。
いつか「うちは循環ろ過しています」と問題なく言える時代がくるといいなあと思いますね。
みなさんは循環ろ過はOKですか?NGですか?
次回は塩素消毒は悪?で行きたいと思います。
※知識不足なところもあり、間違ったことを言っていたらぜひご指摘お願いします。