【金型設計】 箱 その14(最終回) ~金型の動き~ | 2代目設計屋・仕事っぷり

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金型設計屋の2代目の日々、思うこと・気になること

え~と、前回 から1ヶ月近く空いてますが。。。
そして、そのままばっくれようかとも。。。ゲフゲフ

とにかく、箱の樹脂金型設計。
ようやく最終回でございます!!

今回は金型の動きを断面で見てみたいと思います。
画像が非常に見づらいですが、クリックして拡大していただくと、
多少は見やすくなるかと。。。

ちなみに、前回までの断面と比べると若干形が違いますが、
べっ別に金型として成立しなかったわけじゃないですからね(大汗)


2代目設計屋・仕事っぷり-箱 14-01
まずは、金型が閉じている状態。

2代目設計屋・仕事っぷり-箱 14-02
そこに、樹脂が射出されます。
この時の樹脂は高温の液体です。

2代目設計屋・仕事っぷり-箱 14-03
樹脂を冷却固化した後、型を開きます。
製品は可動側についています。

2代目設計屋・仕事っぷり-箱 14-04
突出しピンにより、製品を型から引き離します。
突出しピンを動かしている板は突出板。
そして、その突出板を動かすのは成形機です。

2代目設計屋・仕事っぷり-箱 14-05
製品を型から取り出します。
取出し方法は、人間だったり、
専用のロボットだったり、自然落下だったり、
様々です。
その会社の設備や、製品の仕様によってきまります。

2代目設計屋・仕事っぷり-箱 14-06
次の成形をする為に型が閉じます。
固定側が突出板を押し戻します。
このとき、固定側に当たるのがリターンピン(RP)です。
突出しピンは製品形状部に設定されているのに対して、
RPはPL(固定側と可動側が合わさっている)部分に設定されています。
そのため、製品の肉厚分、RPが先に固定側に当たります。

2代目設計屋・仕事っぷり-箱 14-07
そして、初めの状態に戻って、
以下繰返し、繰返し。。。製品を成形していきます。


この様な動きで、様々な製品が大量生産されています。
ちなみに今回の金型形状は本当に基本中の基本。
もっと複雑な動きをするものもあります。

そんな複雑な動きも、また紹介できればと。。。
いつか。。。
きっと。。。
多分。。。


というか、このぐらいの形状だったら、
余裕でこなせるだろうと思ったのですが、
かなり甘かったです。

やはり、人に説明するというのは難しいですね。
いや、むしろ説明しきれてないですね(汗)
しかも、いつの間にか3次元形状使わなくなりましたし(大汗)

まだまだ、修行が足りないようです。
こんなものでも、私の仕事の一端というか、
金型というモノの一端がわかってもらえれば幸いです。


とりあえず、ガタガタではありましたが
箱の射出成形金型シリーズは最終回でございます。
ありがとうございました。


■ 関連

↓ブログ記事↓
金型設計 箱シリーズ
その00 ~前振り~
その01 ~設計前の確認事項 ~ (収縮率、成形機)
その02 ~製品形状の修正。1~ (抜き勾配)
その03 ~製品形状の修正。2~ (R付け)
その04 ~取数とゲート位置~ (取数、ゲート位置)
その05 ~ここまでのまとめと今回の仕様~ (01~04のまとめ)
その06 ~金型にしてみた~ (とりあえず金型化)
その07 ~分割する~ (製品の分割)
その08 ~入り口の設定~ (ゲートの設定)
その09 ~突き出しの設定1~ (突出しの設定)
その10 ~突き出しの設定2~ (突出しの設定)
その11 ~金型を冷やす1~ (冷却の設定)
その12 ~金型を冷やす2~ (冷却の設定)
その13 ~GPとRP~ (GPとRPの設定)
その14 ~金型の動き~ (成形時の型の動き/最終回)

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このブログは最終回ではないですよ。念のため。。。
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