
米騒動
米の値上がり
ちょっとした米騒動になり、新米が出始めたら落ち着くだろうと言われ
ていたがその新米の値がとんでもなく上がったままだ。
根本には今の政府の農業政策、食糧自給政策の矛盾、無策がある。
日本の農業はこのままでは壊滅すると盛んに警告されてはいるが無策の
ままで先が恐ろしい。
「真っ先に飢えるのは日本だ」という警告を真面目に考えるべき時の
ようだ。
またこれが露骨な対米従属政策を根に持っていること。
ウクライナ侵略2年半
行方はどうなる?
ロシアのウクライナ侵略がもう2年半にもなる。誰もこんな長期の
消耗戦になるとは思いもしなかった。しかも未だにこの先がどうなる
のか全く不明の膠着状況。
今ウクライナ東部ドネツク州では軍事的要衝の攻防でロシア軍が押し
気味で戦闘が激化しているようだ。
他方ロシア西部クルスク州ではウクライナ正規軍が越境攻撃を続け、
占領された地域のロシアの住民15万人以上が避難対象となっている。
この越境攻撃は東部戦線からロシア軍の戦力を削ぐことや、今後の
停戦交渉での交渉材料にするためではないかといわれている。
絶えずロシアからのミサイル、ドローン攻撃に晒されているウクラ
イナは市民の犠牲が絶えないだけでなく、とりわけインフラへの打撃
は大きく社会が疲弊し厳しい。ウクライナも時折モスクワなどに無人機
攻撃を仕掛けてはいるがほぼ撃墜されているようだ。。
双方とも新兵器(無人機、ドローン等)の開発、使用の競争になって
戦争の様相が変わってきている。
プーチンは表向きはウクライナの現政権打倒の意思を引っ込めては
いないし、米大統領選でトランプの勝利を待望しているようだ。
*
2年前、侵略半年の時メモしたことがある。
それによるとまさにこのロシアのウクライナ侵略によって作り出さ
れたエネルギー危機を口実に、岸田政権が活用の方向に「原発政策を
大転換」させたことに触れている。
日本には「エネルギー資源がない」だから原発に頼るしかないと
いうのが原子力マフィアやその走狗評論家竹内などの表向きの常套句だ。
本音は原発稼働や「核燃料サイクル」政策で得られるマフィアの巨大
な利権であり、最終的に手離したくない「核開発」の技術力の温存だ。
またその中で「原子力マフィア」と戦ってきた小出裕章さんのこと
にも触れている。ぜひ参考にしてほしい。
処理水放出1年
これも見通しなし(「破綻」の続き)
トリチウムを含む処理水の海洋放出が始まり24日で一年になる。
これまで7回、5、5万トン(今8回目が始まっている)が放出され、
敷地内の汚染水や処理水は現在約130万トンで、3万トンほど減った
そうだ。
処理水放出に対する中国の反発などで漁業被害は続いている。
22日核燃料デブリを微量取り出すことすら失敗して廃炉の展望は
何処にもないことが露呈したが、この大量のデブリに原子炉建屋内に
流入する地下水や雨水が触れることにより今も汚染水が増え続けて
いる。昨年平均で1日あたり80トン、年間3万トン弱。
要するに増える分+少々を捨てたに過ぎない。これまで基準値(?)
を越えるトリチウムは検出されなかったとはいえ、デブリは取り出せず、
増え続ける汚染水を止めることができない以上これでは先の展望は何処
にもない。基準値内とはいえ海を汚染し続けることは変わらない。
更に汚染水を処理し取り除いた放射性物質で高濃度に汚染された
汚泥が増え続けることになる。今これを保管する容器が4500基以上
あるそうだが、既に95%以上一杯で、東電は増設するとしている。
(高レベル放射線で容器が劣化するので絶えず新しい容器に移し
替える必要もあるという。)
これも最終的にどうするのか、東電は脱水、固体化を考えている
らしいが、何ら具体化していない。これもまた先送り。
高レベル放射性廃棄物が行き場なく増え続ける、これもその一つ。
* 使用済み核燃料再処理工場完成目標の27回目!の延期
日本原燃は23日に「核燃料サイクル」なるものの中核で、93年に着工
した六カ所村の再処理工場の完成目標を24年上期から26年度内と2年半
程度延期すると表明した。
なんと27回目の延期で30年以上になる。こんなのを延期というのだ
ろうか?ふざけた話だ。
同時に同村で建設中のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料
加工工場の24年上期の完成目標も延期が表明されている。
要するに「核燃料サイクル」政策なるものは何処にも展望がないこと
がとっくに暴露されているのに、あたかもまだ望みがあるかのように
取り繕うことだけが目的なのだ。
原発を稼働することが全ての悪循環の始まりである。地震列島に原発
は危ないというばかりではなく、原発の運転こそが諸悪の根源である。
(「東京新聞」8、24)