鬼川の日誌 -21ページ目

破綻

  嘘の上塗り、原発稼働、米軍基地

 

 

 

  自民党の総裁選ほど有象無象(数が多いだけでつまらない人や物)と

 言う言葉がぴったりなことはないな。「セクシー」とか言ってその言葉の

 意味を自分でも説明できなかったかなり危ない小泉が人気とか?次に

 危ないのがデジタルファシスト河野とか、格好つけてるが実は安倍派と

 知られればそれまでといわれる小林とか。

  それにしても見事なほどバラバラ。問題はこの話題作りにマスコミが

 手を貸して賑やかし明確に自民党の延命工作に加担していることだ。

  しかし立民も似たような怪しげな情けない状態だな。

 

 

  * 原発再稼働

  22日、東電は柏崎刈羽原発の1〜5号機の廃炉の「検討時期の前倒し」

 と引き換えに柏崎市長から6、7号機の再稼働容認の言質を引き出した。

  そもそも検討時期の前倒しなどという訳の分からないことで容認する

 なんてのは、東電と市長との露骨な馴れ合いでしかない。

 

  原子力マフィアは柏崎刈羽原発の再稼働を当面の目標に、規制委に

 敦賀原発2号機の再稼働申請を不適合とする布石(推進委ではないよと

 面を被ったつもり)を打たせ、また柏崎刈羽原発の使用済み核燃料を

 むつ市の「中間処理施設」に受け入れ(「最長50年」!)させた

 ばかりである。

  原子力マフィアは両市長の頬を札束で張り倒したに違いない。

  次に規制委が柏崎刈羽原発の再稼働を容認する手順だったのだろう。

 

  その途端福島原発2号機の溶け落ちた核燃料(デブリ)の微量の取り

 出し作業が「初歩的ミス」で中断された。880トンといわれるデブリを

 数グラム取り出すことすら思うにまかせない。

  福島原発事故炉の廃炉が「復興の大前提」とかいわれ、東電は廃炉を

 30年と目標にしているらしいが、そんな目標は単なる誤魔化しで嘘だと

 いうことが白日の下に曝け出された。

 

  「廃炉作業を『やってる感』を出す」ことすら破綻した。

 「核燃料サイクルの確立」だとかそのための「再処理工場」の稼働など

 が何十年も(数年ずつ先送りを続け)結局上手くいかず引き伸ばされ

 続けているが、まだ展望があるかのようにいうのと全く同じ誤魔化し

 スタイルを取ろうとしている。

 

  「廃炉検討(!)時期の前倒し?」「中間ではありえない中間処理施設」

  (展望がどこにもない核燃料サイクル、再処理工場、高速増殖炉)

 「出来もしないデブリの取り出し」など原発稼働は虚偽の上に虚偽を

 重ねてかろうじて成り立っているに過ぎない。

 

  「南海トラフ地震」注意報についてはいつこれが震源域にある伊方原発

 などに対する危険信号に燃え移るか、原子力マフィアは気が気でなかった

 に違いない。大地震注意をいうなら当然震源域の原発に注意意識を振り

 向けるべきなのだが、これを避けることにマフィアどもは必死だった。

  日本は地震列島で原発などを稼働する余地はどこにもない。

 

 

  * 辺野古基地建設

  20日、辺野古沖の軟弱地盤に杭打ち作業が開始された。文字通りドブ

 に金を捨てるような理不尽。この基地建設は12年ほどかかるといわれて

 いるがそれも単なる願望以上のものではなく作業の変更延期は不可避。

  しかも出来る滑走路が普天間基地のそれより短いという。

 

  だから米軍関係者自身が辺野古移設は最悪の選択と言っているらしい。

 現に普天間基地自体の整備にも多額の金(日本側の負担)が注ぎ込まれ

 ていて、これではお題目の普天間基地返還すらどうなるか分かったもの

 ではない。

  日米軍は沖縄における軍事基地の強化だけが眼目であるから、辺野古

 がどうなろうと当面普天間基地機能が強化される、しかも最低でも12年

 先までは保証される(ほぼ先に伸びる)ならそれでいいのだろう。

  

  多額の税金をドブに捨てるだけ。こんなバカなと思うなかれ。

 日米政府にとっては基地強化、同盟強化のためならなんでもありなのだ。

 それにしてもドブに金を捨てる明白な理不尽を修正する一言すら

 (米軍側も最悪と言ってるのに)米側に言い出せないポチ根性は不思議

 ですらある。それだけ米側が強欲なわけだ。

 

 

  * 浦添市にも

  更に沖縄県庁近くの米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の返還と引き換え

 名目で、浦添市に代替の軍港を建設するというもう一つの移設計画が

 あり、防衛省は月内にもボーリング(掘削)調査を始める見通しとか。

  これも返還、移設名目で新たなより強化された(原子力空母などの

 大型艦が入港できる)軍港を建設するのが目的なのは明らかだ。

  一体沖縄県を丸ごと基地化しようとでも言うのだろうか!

  (「東京新聞」8、23)

  

嘘と非道と 2

  嘘まみれの日本 補足

 

 

  ④  嘘まみれという点では原発問題をあげないわけにはいかない。

  7月29日青森県、むつ市は原発(柏崎刈羽)の使用済み核燃料を中間

 貯蔵施設に受け入れることを表明した。

  「核燃料サイクル」(高速増殖炉)なるものが完全に破綻しているわけ

 だから「中間貯蔵」とか「最長50年」(なんと長期!これはそこまで先

 にしないとなんともなりそうもない、実質何も展望はないと表明したに

 等しい)は単なる誤魔化しつまり嘘。よくこんなデタラメで受け入れる

 厚顔さが信じがたい。札束で頬を張りまわされたらしい。

  要するにむつ市は「核のゴミ捨て場」と化すことになるわけだ。

 

  原子力規制委は2日、敦賀原発2号機の再稼働申請を不適合と決めた。

 (直下の活断層を否定できない。)規制委としては原発稼働に不適合と

 するのは初めての判断。

  さすがに活断層だらけの敦賀原発の稼働を認めては「規制委ではなく

 推進委ではないか」という明らかな本質が余りにも露骨に出るので仕方

 なく不適合としたに過ぎないようだ。

  あわよくばこれで推進委という本質をオブラートできるかもしれない

 と願望したに違いない。だから今後の柏崎刈羽原発再稼働などの判断が

 まともなものだと思わせる?ための足慣らしのつもりなのだろう。

 

  ③の補足

  15日で南海トラフ「巨大地震注意」呼びかけなる訳のわからないもの

 が終了(?)したそうだ。

  そもそも地震について、わずか1週間で「かなり危ない?」が「そう

 でもない?」に変わりうるわけもない。

  今回の呼びかけを「巨大地震が起きそうだ」という(予知!)注意と

 受け取った人がかなりの割合でいたようだし、宿のキャンセルとか海水

 浴場の閉鎖、花火大会の中止とか実害だけは出たが、ともかく訳が分か

 らないものだった。

 

  どうみても「南海トラフ地震の発生確率が高い」という防災当局の

 主張が真実であるように印象付けるための操作(ひと騒動を起こす)

 であったとしか言いようがない。

  ただこれに一部の地震学者(「評価検討委員会」の平田会長)が

 乗っかったー「地震学的には数倍高くなった」?(これでは予知と

 とられる!)ー訳で、結局学者(防災予算のおこぼれに預かっている)

 も同じ穴のムジナだな。

 

  2003年に比べ12年には南海トラフ「想定震源域」も二倍に拡大されて

 いるのだそうだ。根拠不明なまま。

  

嘘と非道と

  イスラエルの非道と嘘まみれの日本 

 

 

 

  10日イスラエルはガザ市で住民の避難場所の学校を空爆し100人以上

 を殺した。この1週間で6校もの学校を空爆するなど、イスラエルは

 「故意に民間人を殺害している」(エジプト外務省)。

  公表された犠牲者は4万人に上り、瓦礫の下に埋もれている人も1万人

 を越すといわれている。

 

  しかもガザの飢餓は深刻化するばかり。長期にわたる飢餓にさらされ

 ている子供たちは感染症の蔓延に怯え、この後人として生きていけるか

 どうかの瀬戸際に立たされている。もはや時間がないにも関わらず、

 和平への道は全く閉ざされている。

 

  7月31日にハマスの幹部ハニヤがイランのテヘランで暗殺された。

 イスラエル軍はガザ、ハンユニスでの攻撃でハマス軍事部門トップの

 デイフを殺害したと1日発表した。

  この他ベイルートへの空爆でヒズボラの幹部を殺害しており、ネタニ

 ヤフは親イラン組織に「壊滅的打撃を与えた」と成果を誇示した。

 

  イスラエル(米)の諜報・軍事活動にしてやられた(首都でやられた)

 イランは面子丸潰れだから何らかの反撃に踏み切らざるを得ない。

 緊張が高まっている。

  米は中東全域への紛争の拡大を恐れて、「ガザ和平」を条件にイラン

 に報復攻撃を思いとどまるよう説得(秘密裏に)しているらしいが、

 ネタニヤフを和平に向かわせる手立てを米は持っていない。

  しかもネタニヤフにはそのつもりは全くない。戦争をやめることは即

 権力を失う(=牢獄行き)ことになるからだ。

 

  * 嘘だらけの日本

 

  「嘘つき百合子」が怪しげな権力の走狗石丸某の活躍?(暗躍)に

 助けられて、都知事に再選されたことは嘘まみれ日本の現状を象徴して

 いるようだ。

 

  ① 1日、PFAS汚染の自治体による住民の血液検査について、環境省は

 「かえって不安が増す可能性がある」として否定的な手引き修正案出した。

  これは福島原発の津波対策を検討することそのものを、原発に対する

 「不安が増す」として否定し、「安全神話」で押し切り、結果被害を甚大

 化させた、しかもその責任を一切取ることもなく逃げおおせた原子力

 マフィアどもとやり方が全く同じだ。

  ただただ深刻な汚染の現状を隠蔽したいがための嘘強弁。

 

  ② 79回目の原爆の日。広島市長は式典にイスラエルを招待した。

 だが長崎市長は招待しなかったことに対して、欧米が「ロシアとイスラ

 エルを同列」視するものだと反発しG7大使は欠席した。

  イスラエルによるガザの非人道的な虐殺攻撃が現に目の前で繰り返さ

 れ多くの市民が犠牲になっているのに、イスラエルを「平和式典」!に

 招待する方がどう見てもおかしいのは明らかだ。

  広島市長は「平和」を云々する資格はどこにもない。岸田の「核廃絶」

 などもまるでやる気もないただの嘘。

 

  ③  8日、 日向灘沖のかなり大きな地震。能登半島地震ほどの甚大な

 被害にはならなかったようだ。

  しかし南海トラフ想定震源域の西の端ということで、それっとばかりに

 「巨大地震注意」とかが出された。しかし「普段より可能性が高まって

 いる」とはどういうことなのか?振り回される側は溜まったものではない。

 

  誰も巨大地震が起きないとは言えないのをいい事に「南海トラフ地震

 対策費」の確保がこれでさらに確実だと防災担当側が喜んでいるに過ぎ

 ない。

  地震予知なんか出来はしない。むしろ他がお留守になるだけの弊害が

 能登半島地震で示されたばかり。

 

  そもそも「30年以内に70〜80%」とされる南海トラフ地震の発生確率

 そのものが、「科学的事実に反する恐れ」のあるもの(要するにウソ!)

 と会議で明記されながら、そのことは結局公表されず、ただ「高い確率」

 の方を採用した眉唾ものだと皆さんは知っているのだろうか?

 

  この発生確率に使われた計算式「時間予測モデル」は会議の場で多くの

 地震学者が「科学的問題がある」と採用に反対した。

  全国基準の単純平均モデルを使うと確率は20%となる。

 (2013年、政府の地震調査研究推進本部ー傘下の地震調査委員会)

 

  防災担当の行政側がこうした学者らの反対を押し切った。それは「確率

 を下げると『税金を優先的に投入して対策を練る必要はない』と集中砲火

 を浴びる」「何かを動かすというときにはまずお金を取らないと動かない。

 こんな(確率を下げる)ことを言われたら根底から覆る」と予算を確保す

 ることを優先して採用されたものだったのだ。

  だから学者たちが反対したことも、「科学的事実に反する」とまで言わ

 れたものであることも伏せられたままであった。

 

  さらにこの計算式の根拠とされた「古文書」の解釈に大きな問題がある

 ことも「東京新聞」の記者が追及し連載している(22年)。この連載は

 のちに本として出版された。

  (『南海トラフ地震の真実』小沢慧一記者)

 

  補 嘘つき「科学評論家」

 

  先日竹内薫という科学評論家の『99、9%は仮説』という本を参考に

 かつてノーベル賞を受けたという「ロボトミー手術」について検討した。

 そのとき感じた「違和感」の正体は同じ著者の『なぜ「科学」はウソを

 つくのか』(平成21年ー09年11月出版)という本を読んでるうちに氷解

 した。

 

  竹内は原発について「マスコミは『不安』ばかり煽る」という項目で

 「チェルノブイリ型の原子炉は、旧ソ連圏における遅れたテクノロジー

 の産物であり、現在日本で稼働中の原子炉では、あのような悲惨な事故

 が起きる確率はゼロに近い。」と断言するまさに「安全神話」を振りまく

 「原発容認派」(自称)だった。「起きる確率はゼロに近い」はずの福島

 原発事故(11年3月11日)が現に起こったことで、その嘘が満天下に

 晒された赤っ恥評論家だった。

 

  「あのような悲惨な事故」以上の悲惨な事故が現に起こったことにより、

 「科学がウソをつく」のではなく、竹内がウソつきであることが既に明瞭

 に暴露されていた人間だった。(出版したわずか1年4ヶ月後だ。)

  竹内は福島の事故で己の嘘つき本質を自覚したのかは知らないが、

 己の言動が犯罪的であったことを突きつけられ蒼白となるくらいの思い

 をしただろうか?いや厚顔無恥に開き直ったか?

 

  竹内は「究極のクリーンエネルギーは『核融合』だ」とか「核融合

 までの『つなぎ』としての高速増殖炉」とか今や破綻が明白で原子力

 マフィア以外は誰も信じないお伽話(まさにウソ)を喧伝する走狗

 (それもかなり自覚的な犬)のようだ。

 

  この本は新聞に載せられた評論を集めたものだが、ほとんどが権力

 側の「産経新聞」というところにもその本質が明白だ。