注意:下記の内容を試してPCが故障したり動作がおかしくなっても責任は取れませんので、わかっている人だけ自己責任でお願いします。

自分がわかってるかは微妙な所ですが・・・

 

  モバイルノート持ち歩いてますか?

フル在宅勤務、インドア派なので軽いLIFEBOOKを購入してから2回ぐらいしか外で使った事は無いのですが、電源の取れない場所だとバッテリー残量が気になりますよね。

あとLIFEBOOKは外でも家でも筐体が結構熱くなる割にファンがあまり回らないのも気になります。

 

  LIFEBOOK U9311(WU2/F3 WU2/E3)って結構熱い!

Core i3 1125G4はまだマシですが、Core i5 1135G7のLIFEBOOKなんか負荷かけるとすぐに90度台まで行くし、ベンチとか走らせるとコアによってはたまに100度までいきます。

LIFEBOOK U9311のCPUファンの性能は悪くないと思うのですが、ヒートシンクが物理的に小さい事で、急に上がった熱を吸収しきれずにCPU温度が急上昇しやすい傾向にあると思います。

 

CPU自体は100度までは耐えられる設計ですので、よほどの無茶をしない限り数年は大丈夫だと思うのですが、電源関係の部品やコンデンサなど、長時間高温状態が続くと悪い影響が出るパーツが基板上にいっぱい並んでいるので、ノートPCの寿命を考えると出来るだけ低い温度で運用する方が良いはずです。

 

以前のブログで低発熱のSSDを探して3000MB/s以上の高速な奴は全部ダメって話になったんですが、今回はCPU側からなんとしようと思います。

 

  標準では設定項目は隠されている

放熱がギリギリなので、ユーザー側で勝手に弄るとリスクが高いのもあるのだと思います。

 

※注意・・・今回の設定を行うと第7~8世代の低電圧版CPU程度の速度になります。すぐに戻せますが、デフォルトの設定を忘れないようにして下さい。

また、変な設定を書き込むと最悪PC本体が壊れる可能性もありますので、設定は自己責任でお願いします。

 

下記内容はWindows10で確認しています。Windows11でどうなるかはわかりません。

 

レジストリーエディターを起動します。(レジストリーエディターって何?って思った人はやらない方が良いです)

 

現在選択されているプロファイルの電源管理のレジストリは下記になります。

"コンピューター\HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Power\PowerSettings\54533251-82be-4824-96c1-47b60b740d00\"

 

上記レジストリの下記キーを検索して、"Attributes"のデータ値を"2"に書き換える事でプロセッサの電源管理が表示されます。

"Attributes"の項目がない場合はDWORDで新規追加します。

 

・プロセッサの最大周波数
"75b0ae3f-bce0-45a7-8c89-c9611c25e100"

・最小のプロセッサの状態
"893dee8e-2bef-41e0-89c6-b55d0929964c"

・システムの冷却ポリシー
"94D3A615-A899-4AC5-AE2B-E4D8F634367F"

・最大のプロセッサの状態
"bc5038f7-23e0-4960-96da-33abaf5935ec"

・プロセッサ パフォーマンスの向上モード
"be337238-0d82-4146-a960-4f3749d470c7"

 

 

  プロセッサの電源管理の項目について解説

・プロセッサの最大周波数
最大何MHzまでクロックを上げられるか上限を設定します。

4桁の数字でで設定単位はMHzです。

現在使用しているCPUはCore i5 1135G7です、通常の最大クロックが2.4GHz、ターボブースト利用時で4.2GHzになるので「4200」以下の値を入力します。

「3600」だとまだ90度行きますが、「3000」ならGeekbenchなら89度「2600」まで落とすと最大でも80度台前半を維持できます。

この項目で調整するのが一番細かく設定出来ます。

「0」を設定すると無制限になります。

・最小のプロセッサの状態
パーセンテージで設定できます。どういった状況で最小の状態になるのかよくわかりませんが、1%に設定しました。

おそらく「0」を設定するとデフォルト値になると思うのですが、よくわかりませんでした。

・システムの冷却ポリシー
→パッシブだとCPU温度が上がった時に先にクロックを落とします。

→アクティブだとCPU温度が上がった時に先にCPUファンを回します。
パッシブが80度ぐらいから効いてくれると温度制限的には良い感じなのですがおそらくかなり高温にならないと効かないようなので、温度を抑えるというよりはファンの回転による音や消費電力を抑える目的で設定する項目のようです。

基本的にはバッテリーモードでパッシブ、電源接続でアクティブの設定になっています。

・最大のプロセッサの状態
パーセンテージで設定出来ます。デフォルトは100%です。

発熱やバッテリー消費を抑える方法としてこの設定を99%にする方法がブログ等に書いてありますが、99%に設定するとターボブースト抜きのクロックを基準にクロックを抑える動作になります。

i5 1135G7では2.4GHzを基準にクロックが抑えられる為、「100%→99%」にする事で最大性能の60%程度に抑えられてしまいます。

手持ちのRyzen5 5600Gだと基本クロックが3.9GHz、ブーストクロック4.4GHzであまり差がないので、ある程度細かな性能制限が出来ると思います。


・プロセッサ パフォーマンスの向上モード

ターボブーストをどの程度使うか設定できるモードのようですが、詳細はよくわかりませんでした。

  1. 無効
  2. 有効
  3. アグレッシブ
  4. 効率的な有効化
  5. 効率的なアグレッシブ
  6. アグレッシブ(保証)
  7. 効率的なアグレッシブ(保証)

設定項目は7種類でデフォルトはアグレッシブになっていました。「無効」ではターボブーストがOFFになります。

有効~効率的なアグレッシブ(保証)ではおそらく徐々にターボブーストの使用頻度が上がっていくのかな?と思います。

(細かい検証はしていませんが・・・)

 

個人的おすすめ設定 

確実に高温を防止するには「プロセッサ パフォーマンスの向上モード」を「無効」に設定して、ターボブーストを無効化するのが手っ取り早いです。

それ以上抑えたいときは「最大のプロセッサの状態」か「プロセッサの最大周波数」を設定。

ターボブーストありで細かく設定したいなら「プロセッサの最大周波数」が良いですね。

 

自分はこんな感じに設定しています。

CPUがCore i5 1135G7でメモリが16GBあるので、多少クロックを落としても通常使用(Webや動画視聴やリモート接続等)だと遅くなったとは感じませんでした。

ゲームをやる場合は電源のプロファイルを複数用意した方が良いと思います。

 

  低クロックでWindowsPCを運用する

電子書籍としてコミックや小説を読むときに見開きで読めるので、WindowsPCを使って読むことが多いです。ダウンロード済みのコミック等を見る場合だとほとんどCPUパワーは必要ありません。

 

と言う事で試しに最大クロックを「400MHz」に制限してみました。

少し容量のあるアプリを起動したり、Webページを開いたり再表示するのに結構もたつきを感じますが、メモリが16GBなのもあってギリギリ使える感じです。

しかもCPU温度が40度台をキープしています。いつも触ると熱く感じるキーボードの上の部分や排気口を触っても暖かいぐらいにしか感じませんでした。

 

「800MHz」ぐらいまでは50度台を維持出来るようです。

この状態でもYouTubeでフルHDの動画再生が問題なく可能ですが、再生速度を上げるとたまにコマ落ちしたような状態になっていました。
 

ある程度の快適さを残してクロックを抑えるのは2000MHz前後までかなぁと感じました。

開発に使ったりペイントやレタッチ系のアプリを使うなら全然足りません。

 

プロセッサの電源管理の内容について書いてる所が(日本語ではあまり)なかったので書いてみたんですが、需要があるかは微妙な所です。

これからも需要があまり無いけど、一部の人(自分)が求めてそうな事を書いていきたいと思っています。