独立行政法人国民生活センターから紛らわしいネット広告についての注意喚起です。ネット広告から別サイトに誘導され、意図しないサブスクリプション契約を結んでしまうトラブルの相談が増加しています。
独立行政法人国民生活センター
会員登録時に注意!意図せず別サイトに誘導され、サブスク契約してしまうトラブル-その「スタート」ボタン、実は海外事業者の広告かも!?-
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20240529_2.html
啓発資料
その「スタート」ボタン海外事業者の広告かも!?[PDF形式](547KB)
https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20240529_2.pdf
会員登録時に注意!
意図せず別サイトに誘導され、サブスク契約してしまうトラブル
-その「スタート」ボタン、実は海外事業者の広告かも!?-
私もボタン風の画像を用いたバナー広告から電子書籍、音楽や動画配信のエンターテイメントサービス、オンラインストレージサービス、セキュリティーサービスなどサブスク契約に誘導する手口を観測しています。私が運営中のWebサイトではこうした広告を見つけ次第ブロックしていますが、野放しになっているWebサイトが少なくありません。サイトの導線として会員登録や申込契約の画面内やその前後には広告掲載しないようにしたほうがよいと思います。
ネット利用者としては日頃、様々なサイトで会員登録をすることに慣らされているので警戒心が薄くなりがちです。安易にメールアドレスなどを入力して、メッセージに従ってクレジットカード情報などを入力してしまうことで、海外事業者との意図しない取引が成立していまい後日請求があって被害に気付くという流れです。
クレジットカードの入力ページでは「登録無料」、「所在確認のため」と大きな文字で書かれていて、スクロールさせた画面下に細かな文字で無料体験期間が終わると毎月のサービス料が発生することが書かれています。顛末としては最初に参照していたWebサイトの利用と思い込んでしまっていることもあり、自動翻訳したようなとても分かりにくい文章をよく理解しないまま入力してしまうというようです。
インターネットを含む通信販売ではクーリング・オフができないため支払い済みの代金の返金を求めることはまずできません。契約してしまった海外事業者の連絡先が分からなかったり、解約の手続きが難しかったりして被害額が増えるケースがあります。またこうした詐欺的な手法で契約を結ばせた事業者にクレジットカード情報が渡ってしまっているのでクレジットカード会社に相談してクレジットカード番号の変更をしないと安心できないかもしれません。結果的に金銭的な被害と手間と時間をとられます。
インディーズのアーティストや草の根で活動しているクリエーターへの推し活は楽しいですが、あまり小さなコミュニティーへの会員登録はリスクがあります。情報の送信先が本物かどうか、情報をきちんと扱っているかを確かめるすべがありません。
■メディア記事
まぎらわしい“ボタン風広告”から意図しないサイトに誘導されサブスク契約してしまうトラブルに、国民生活センターが注意喚起 [INTERNET Watch]
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