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/// H A I H A I S M ///

あわてない、あわてない。赤ちゃんが「はいはい」するように、のんびりゆっくり進みましょう。

----- 旦那さま。セバスチャンでございます。モーニングコールでございます。

やぁセバスチャンか。おはよう。ずいぶんとグッスリと眠った気がするよ。ここは……

----- 旦那さまは今、バンコクにおいでですよ。お好きな街でございましょ? うれしくございましょ?

そうかバンコクなのか。で、いったい今はいつなんだ?

----- おや、どうなさいました? 今日は3月21日でございます。 そちらはもう暑いのでございましょうね。

もう暑いだって? セバスチャン…… バンコクはいつだって暑いんだ。

*****

慣れた街の慣れた宿のいつもと同じ部屋で目覚めたものだから、セバスチャンからのモーニングコールを受けた時、いったいいつのバンコクなのか一瞬理解できなかった。それほどぐっすりと眠ってたってことだな。

やっぱりアジアだな。アジアの夜は深く眠れる。

去年も旅をバンコクから始めて、カナダ、キューバ、メキシコ、ドイツ、チェコ、スロバキア、オーストリア、スロベニア、クロアチア、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、トルコ、ギリシャ、そしてミャンマーとラオスを回って、何度目かのバンコクで旅を終えたのだっけ。
そして今年も旅をバンコクから始めようと考えたんだ。

だからバンコクでの目覚めのことを思い起こすと、いつの時の事だかよく分からなくなる。

もしさ…… もしもだよ。目覚めた時にいままでの旅がすべて夢だったとしたらどうなるんだろう。
もし今が、初めて訪れたバンコクの夜の、次の朝だったとしたら……

*****

行って戻って来たという事は、行かなかったのと同じなのかな? セバスチャン。

----- それは違うと思いますよ、旦那さま。行ったという経験が残ってございます。

行って戻って、その後に行く前と同じ日常が待っていて、また同じ日々を送ることになってもかな?

----- そうでございましょうね。経験がございます。

セバスチャンは経験って言うけれど、その経験が役に立たなかったらどうなるんだよ。

----- 旦那さま…… 役立つものだけが経験だみたいな旦那さまのような考え方をすれば、人間の経験なんて意味がなくなってしまいましょう。
 経験なんて、ほとんどはその後の人生の役に立たないものばかりでございます。役に立つような経験をしたかどうかではなくて、その経験を味わえたかどうかで判断なさってはどうでございます?


味わえたかどうかか…… セバスチャン。ボクはいままでの旅を味わったのかな。これからの旅を味わえるのかな?
ただ計画して、その計画がスムーズに進むように行動して、そしてまた何も変わらずにいつもの街に戻ることになるんじゃないだろうか。


----- それが、旦那さまの味わい方なんでございます。
 大笑いをしながら過ごすのだけが楽しい経験ではありますまい。小さなハードルを越えることを積み重ねる。そんな楽しみ方だってありますでしょう。旦那さまは、そうしたかったのではございましょう?


*****

去年と今年のボクの旅は、ON のような OFF のような、奇妙な時間だ。

楽しむためだったら、もっと色んな方法を考えついただろうと思う。世の中には楽しむチャンネルはいくつもあるからね。でもボクはある意味ストイックで、だから、せっかくの機会を無駄に過ごす旅をしているようにも思える。

*****

セバスチャン。味わうって言ってもさ…… 何を見ても何を聞いてもそれが目新しくてヴィヴィッドな、そんな青年の旅とは違うんだよ。出来事のすべては、自分がいままでの経験から想像できる範囲内のことなんだ。いや、違うな…… その範囲内におさまるように、そう行動しているってことなのかな。

----- 旦那さま。人間は旅の経験に大きな変化の芽を期待しながら、同時に平穏に自分の街に戻って来ることを願っている。そういうものなのでございます。
 旦那さまは既に、平穏ないつもの生活に戻る術を身につけてしまっているのでございますよ。だから旅は無難に終わるのです。そういうものなのでございます。
 セバスチャンは、東京のお屋敷の状態をいつもの通り、普段と変わらず、旦那さまが帰宅された次の朝まるで旅に出なかったのではないかと思えるように、整えておこうと存じます。


*****

この旅の後普段の生活に戻ったとして、それは元のボクなのか、違うボクなのか…… まぁ、それは帰ってから考えることにしよう。
まずは明日の早朝、次の街に向かって慣れた街バンコクを出発しなくっちゃ。


35度の気温の中、何度もこの街を訪れていながら行く事のなかった寺をいくつか回ってホテルに戻った後、しばらく眠り込んでしまっていた。
気がつくと大通りの車の音と、時折通過する高架電車の音が聞こえている。

南の国の夜が始まろうとしている時間だな。
宿の隣の、いつものシーフードレストランで、まずはビールでも飲もうかな。


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----- 旦那さま、いよいよ明日は出発でございますね。今回の旅は、ずいぶんと長いものになるご様子。屋敷のメイド達もずいぶんと寂しがっておりますよ。

そうか? むしろボクが居なくて仕事が楽になるって喜んでいるんじゃないのか? でも旅行中、セバスチャンにはいろいろと世話になるな。屋敷の事、母のこと、伯母のこと、女房や息子や娘のことをよろしく頼むぞ。 セバスチャンと長く会えなくなるのも、寂しいことだな……

----- はい。寂しゅうございます。ふふふ…… 寂しゅうございますが、ふふ……

おい。なにクスクス笑ってるんだ。

----- いや、旦那さま。セバスチャンめにも、いよいよ「モテ期」到来でございます。旦那さまがお留守の間に、セバスチャンも所帯を持ってしまうかもしれません。

モテ期だって? セバスチャンにようやく? それはめでたいな。で、いったいどうしたんだ?

----- 最近、色んな女性からメールが来るのでございます。仕事に追われてばかりで出会いがなくて寂しいからメール友達から始めてもらいたいとか、女医をしていてお金には苦労していないのだけれど一緒に遊んでくれる男性が居ないとかなんとか。

セバスチャン。お前それ、詐欺メールだろ?

----- もちろん分かっておりますとも。でもこれはどうです? ほら、本人の写メが添付されてございましょ? マリコさんという女性からです。ほら、タイトルに「48マリコです( ̄▽ ̄)」ってありますでしょう。「そうだ!写メ交換しませんか?」って、ほらここに、書いてございます。

本当だ。写メつきだ。カワイイ子じゃないか。しかし48歳には見えないな。どうみても20代だろ? 本物なのかな……

----- いやでございますね、旦那さま。48は年齢ではございませんです。48といえば AKB でございましょ? AKB でマリコといえば、篠田麻里子でございます。ほら、本人の写真でございます。

あぁ、知ってる。知ってる。あの「上から下から、まりこ~」の篠田麻理子だな。

----- 旦那さま、それは畑中葉子でございます。お下品な。

おいおい。ボクとしては下品さをずいぶんと弱めたつもりだったんだがなぁ。

*****

で、セバスチャンは、それが本人からのメールだって信じているのか? 返信はしたのか?

----- いえ、返信する勇気はまだないのですが、これは偽物でございましょうか。

偽物でございましょうかってね。本物のはずがないだろ? だいいち何で AKB がセバスチャンのこと知っているんだ。ん?なんだって?ファンクラブに入っている? いやはや……


セバスチャンね。そんなメールだったらボクの所にもたくさん来る。

この前なんて「斉藤○子」という女性から写真付きですっごい提案が来たぞ。本人の写真も来たがなかなかの美人でね。

彼女は、アメリカの運用会社でヘッジファンド・マネージャーをしているんだそうだが、個人資産の一部の7,500万円を是非ボクに受け取って欲しいという提案なんだ。
税務対策上の必要とかで、個人資産の内の数千万円を贈与することなどしょっちゅうあるということなんだな。
既に振込の手配は整っていて、7,500万円はアメリカ政府の許可を受けた国法銀行へ入金されていてね。ボクの了承があり次第、振り込まれる段取りなんだそうだ。

現金の写真付きだよ。ほら。
$///   H A I H A I S M   ///-札束

ってか「国法銀行」って何なんだろうね。

----- おやおや。これまた気前の良い話ですな。しかし旦那さま、それは詐欺メールでございます。断じて、きっぱり、詐欺メールでございます。

あのねぇ、セバスチャン。詐欺メールだなんて分かってるんだよ。いまさら何だよ。篠田麻理子からのメールを本物じゃないかって思ってるセバスチャンに、そんな指摘はされたくないな。

----- やはり、両方とも偽メールなのでございましょうか……

いや、セバスチャン…… どうだろうな。
もしも、もしもだよ。両方ともメールが本物だったとしたら……

(2人声を合わせて) 世の中にはなんて優しい人物がいるのだろうか! 世の中まだまだ捨てたものじゃない! ボクら2人、そろって「モテ期」なのかも知れないじゃないかぁ!

*****

セバスチャン、空しくないか?

----- はい。空しゅうございます。

だろ? そうだろ?
でもね…… 詐欺師は居るかもしれないけどさ。きっと世間はまだまだ捨てたものじゃないと思うな。
ボクはそれに少し期待しているんだ。
これからの長い旅で、世間の良いところに出会えることをね。


じゃ、連絡するぞセバスチャン。クリスマスのディナーは一緒に食おう!
¡Adiós, Hasta luego!



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The Hatter opened his eyes very wide on hearing this; but all he said was,
"Why is a raven like a writing-desk?"

from Alice's Adventures in Wonderland



帽子屋さんはこれを聞いて目だまをぎょろりとむきました。でも言ったのはこれだけでした。

「大ガラスが書き物机と似ているのはなーぜだ?」


$///   H A I H A I S M   ///-いかれ帽子屋



*****

人生はきっと、答えの無いなぞなぞを出す「いかれ帽子屋」なんだって思う。
いい歳になってから特にそう思う。

青年の頃よりも知識は増えているハズなのに、分からないこと答えを出さなくちゃならないことは、年を追うごとに爆発的に増えて来ているし。
いや、本当に知識が増えているのかも怪しいものだ。一度得たハズなのに失われて行く知識は、加速度的に増えて来ている。
ボクはこうして帽子屋の謎だらけの未解決の海の中に放り出されて、いつのまにかおぼれそうになっている。

どうしてなんだろう。もっとシンプルに、分かることだけに囲まれて生活することはできないのだろうかな。


ボクの方から何か問いかけても、いかれ帽子屋は何も答えてくれない。なのに彼は不断の問いかけをして来る。
大ガラスが何故書き物机に似ているのかという問いと同じくらい「目標は何か?」という問いかけには閉口する。何の目標のことかい? もしかして人生の?
この質問は、答えられる人にとっては実にたやすい質問らしいのだけど、答えられない人にとっては全く答えられない。そして答えは与えられない。

どうしてなんだろう。本当にその質問に答えられなくてはいけないのだろうかな。


え? やっぱり答えなくちゃならない?

だったら、ボクはこう一生懸命に考えてみる。
なにか意味のある人生を送らなくちゃいけないんじゃないかって言う切迫した思いは、ちょっとした誤解なんじゃないかって。いかれ帽子屋がボクらに仕掛けているワナなんじゃないだろかって。

ボクは本当は、家の前の小川で小魚を釣り上げるように人生を楽しみたいだけなんだ……

*****

ねぇ、セバスチャン。人生が旅に似ているのはなーぜだ?

----- おやおや。いかれ帽子屋ごっこですか? 旦那さま、お帽子的なものはかぶってはいらっしゃらないですよね。とういうことは、いかれてるってことでございますか? あはは。

何、一人で言って、一人で笑ってるんだよ。お帽子的なものってなんだよ。問いに答えてくれよ。

----- さて、なぜでございましょうね。と言いますか…… 人生と旅は似ているのでございますか? 人生は良い事も、悪い事も、いろいろございましょ? 旅であったなら、なにも体験したくないことをしなくても良いのでございましょ?

セバスチャンの人生にも、良い事も悪い事もあったってことなんだな。

----- それはそうでございます。若いころはいろいろありましたけれどね。今はこうやってお屋敷で自分の仕事があって、こうやって生活しております。

回りの人から必要とされているからな。セバスチャンには、日々に満足して感謝する姿が良く似合うよ。

----- そうでございます。感謝しておりますとも。ワタクシには旦那さまと違って信仰がありますから。

セバスチャンはリア充なんだな…… 
いや、いいんだ。聞き流してくれ。セバスチャンみたいに、日々に満足している人にとっては旅はそういうものかもしれないな。日常に安心して住む事ができる人にとっては、旅に人生を重ねる人なんて不思議なんだろうな。

----- おや? 旦那さまは、旅に人生の充実を求めてらっしゃる?

いや…… ボクの場合は、旅にというより夢に人生の充実を求めているさ。

----- 夢でございますか。夢に生きるというのも、意味のある人生でございましょう。

いや、そうじゃないんだ。ボクの言う夢は、眠っている時に見る夢だよ。ボクはその夢の中で、自分の生きなかった人生の半分を生きている。

いや、そんなことを言いたいんじゃなかったよ、セバスチャン。
ボクが言う旅は、物見遊山じゃなくて、買い物でもなくて、アトラクションでもなくて、美食でもなくて、でもそんなもの全部を含む流れの全てなんだよ。
解決しなくちゃならないちょっとしたハードルがあって、予想しないトラブルもあって、不思議な出会いがあって……

つまり、旅は巡礼のようでもあり、旅は生活のようでもある。


そんなことを考えながら、今年もちょっと長い旅に出ます。


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----- 旦那さま。久しくお姿をお見かけしないと思っておりましたら、冬眠されていたそうでございますな。

ん? 冬眠? あれは言葉のアヤだ。本当に寝ていたわけじゃないよ。
つまり気分の問題だ。なんだか今ひとつ活動的になれない。今動いても物事が改善するように思えない。いわば気力の問題だな。そんな気分を「冬眠したい」って、スネて表現してみただけじゃないか。
ようやく春の兆しが見えてなんとなく前向きになって来た、今はそう言いたいワケだよ。

----- 気力でございますか。モチベーションでございますかな。
人間、年齢を重ねると、新しいことを始めるのになかなか一歩が出ないことがあるのでございます。身体が固くなるのと同時に、頭も固くなるのでございましょう。ついでに言えば心も。


セバスチャンは、ずいぶんときついことを言う。

----- そうでございましょう? 旦那さまも若いころなら、酒を飲んで、笑って、眠って、翌朝には回復したような事で、冬眠だなんて言われるほど凹んでしまうのですから…… ずいぶんと柔軟性がなくなって来たということでございますよ。

おいおい。もう冬眠問題ではあまりいじめないでくれよ。歳を取るにつれて「固く」なるってのは、そりゃそうなんだろうと思うさ。

ところがだよ……

*****

今日の事なんだけど、母と一緒に食事をしたのさ。電車に乗ってちょっと離れた街に行ってね。

母は駅を出るなり「あら。ここ見た事あるわ。いつ来たのかしら。何しに来たのかしら」って言うんだよ。
しばらく歩いて角を曲がるとまた「あら。ここ見た事あるわ」って。そして、すこし行くとまた「あら。いつ来たのかしら」ってね。

----- そういうこともございましょう。以前何の目的で来たのかなんて、忘れてしまうことは多いものでございます。

確かにな。
でもセバスチャン、その街は母にとっては初めての街のハズなんだ。もちろん息子だからって母の何もかもを知ってるワケじゃないのは分かってるけどさ。最近母はどんなところに行っても「あら。ここ見た事あるわ」だからな。

デジャヴュかっつーの!

----- 確かにデジャヴュかもしれません。

「確かにデジャヴュかもしれません」ってね、セバスチャン。
デジャヴュってやつは、頭が柔らかいって言うか、頭の配線がまだフレキシブルなって言うか、若い頃に見るものなんじゃないのか? 少なくともボクはそう思っていたけどね。

ボクだって学生の頃まではあちこちで「お、ここ前に来たことある~」とか「この雰囲気、以前もどこかで感じたぞ」とか、やたらとデジャヴュっちゃってたワケだよ。

でも最近は全くない。

----- お母様の頭が青年の様に柔らかいのでございましょう?

まあなぁ。そうも考えられるだろ? 無理して考えればね。

でもさ、母は最近思い込みが激しいし、けっこう頑固だぞ。十分立派に「固い」年寄りなんだ。ところが一方では、グダグダにワケわからんところがあって、そういう所は「柔らかい」。
まぁ、あまり良くない意味でなんだけれども。

でもその「柔らかさ」のおかげでデジャヴュを見れるとは、なかなか面白いって思ったワケさ。

----- 旦那さまも、お母様を見習って柔らかくなってございまし。

ん? 見習うのか? それはやだよ。

----- なぜでございます?

だって、その「柔らかさ」が若い頃の「柔らかさ」と一緒だって言う保証はないだろ?
ボクは十分「柔らかく」ありたいとは思うけどね。でも進む方向は「固く」なる方を選ぶさ。徐々にであって欲しいけど。


******


あのね、セバスチャン……

公園のベンチで幼なじみの2人の老人が話をしていたんだって。一人がもう一人にこう話しかけたんだそうだよ。

----- 歳はとるもんじゃない。わしはもう体中ボロボロで、あっちこち痛くてたまらん。おまえさんはわしと同い年だったじゃろ? 調子はどうだい?

----- わしかい? わしはまるで生まれたての赤ん坊のようじゃな。

----- 生まれたてだって? 赤ん坊のよう?

----- 髪の毛は薄いしな。歯も無い…… それに今ちょうど、ウンチちびったみたいだ。


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セバスチャン。言っておくけどな、ボクには髪も歯もあるからな。

----- でもちびったことはございましょ? 大人になってから。セバスチャンは存じておりますよ。
2011年をかなりスカな1ヶ月で終え、2012年をまぁまぁスカな1ヶ月でスタートさせました。

おぃおぃ、勘弁してくれよぉ」気分の「なつむぎ」です。

みなさま、1月ももう終わろうとしている今日、ずいぶん遅くなっちゃったけど、
あけましておめでとうございます。
そして、今年もよろしくお願いします。


いったいボクはどうしていたのかって言うと……

****

年が明けてなんだかんだとやらなくてはならないことがあり、それをようやくクリアして、
「さて、ようやく自分のための1年が始まるぞ」と思った翌々日に熱が出た。

まいったよ。

38度9分まで熱が上がったよ。これって、平熱が35度台のボクにとっては「死ね」と言われた様なものだよ。身体は熱で充満しているのに、スゴイ寒気がする。

しかし、高熱と悪寒って矛盾してないかい?
体温が上がっているのに震え上がるくらい寒いってのは、いったいどういうメカニズムなんだ?
身体が熱くなってる分だけ、外の寒さを余計に感じるってことなのか?

寒い冬に熱い風呂に入ると、入ったとたん一瞬、身体がプルプルって震えることがあるんだけど、
あれって外側が熱くなった分だけ、自分が冷えてるのがよく感じるからなんだって、そう考えていた。

一体人間は、自分が冷えてるから寒いと感じるのか、外が冷えてるから寒いと感じるのか。


最初の48時間はずっと寝ていた。これが不思議な程、良く眠れるんだな。
ってか起きあがれないワケなんだけど。

テーブルの上には豆腐の「様な」形をした金色「っぽい」物体が置かれていて、それは電磁波だか放射線だかの邪悪なエネルギーを発しながら鈍く光っている。
ボクはこれを取り除かなくちゃならないんだけど、何としても取り除けない。

寝ている間、こんな夢を延々と何十回も繰り返し見た。

まいったね。

そんな夢も、だんだんと体力が回復してくるにつれて、
出社途中で気付いてみると上はジャケットにネクタイなのに下がジーンズとスニーカーだったり、
後期の履修届を出さなくちゃと大学に行ってみるともう届け出期間は終わっていたり、
そんな普通の悪夢に変わって来てね。ホッとしたよ。
すっげぇひでぇ」より「普通にひでぇ」の方が何倍かいい。


普通にひでぇ状態にまでなってからは、昼間ベッドでTVを見て過ごしたりしていた。
TVは嫌いな方じゃなかったんだけれど、あらためて真剣に見るとつまらないな。
それにCMもくだらんぞ。

パチンコ屋に「文化を創造する」みたいなCMを作られちゃうと片腹痛いわ!
いや、パチンコ屋やパチンコ愛好者をバカにしてるワケじゃなくて。
不倫は文化だ」ってやられたみたいな気がしたよ。
あ、これも特に誰かをおとしめたいってワケじゃなくてさ。発言が不幸な切り取られ方をしたんだろうし。

ミラバケッソ」って何だよ、クラレ!
いくら繰り返しても流行語になんて絶対にならないんだから、何年も同じ呪文を唱えるなよ!
イヒ!」とかもそうだ、旭化成

ま、こんな感じでね。

そういえばこの数ヶ月、毒を喰らうばっかりで、ちゃんと毒を吐いてなかったなぁ。

*****

そんなささくれた気持ちの時に、
旭化成不動産レジデンスのマンションのCMにほんわかした気分になった。 ●ここ

夜のタクシーの窓から見る街の風景は、
オフィスビルの窓に映るスーツ姿のダンサーだったり、
ジャグリングするフルーツ屋さんだったり、
手品でハトを出す花屋さんだったり、
道路標識に深々とお辞儀をされたり、
工事現場の交通整理のお兄さんが人形と合わせて踊っていたり。

こういうムードはスキだな。こんな風に夜をクルーズしたいな。

曲がまたボクの好みでさ。
バックに流れる曲は、Something Stupid(邦題「恋のひとこと」)。
カーソン・パークス(Carson Parks)の1966年の曲で、Frank & Nancy の Sinatra 父娘のやつで有名だよね。

これ、紹介しなくちゃって思ったワケです。
そうだ! これを今月の唯一の記事にしようってね。
ま、前半でついつい毒を吐いちゃったけどさ。

今日は竹内まりやと大滝詠一のデュエットだよ。


●Something Stupid / 竹内まりや・大滝詠一


「イヒ!」は嫌い! なんて言ったけど、
旭化成は数年前、山口百恵の歌った「さよならの向こう側」をCMに使っていて、ボクはそのCMを結構気に入っていたっけ。


●さよならの向こう側 / TeN

CMで歌う艶のある女性ボーカルは誰? って当時話題になった。
 →フルコーラスバージョンは ●ここ

*****

さてさて、今日の記事の結論は、
人間ちゃんと毒を吐かないと、身体に悪い」ってことだな。

それから、
嫌い、嫌いってばかり言ってても、好きな部分もあるかも~」ってことでもあるし。

そして、昨日久しぶりに仕事をしたら、平熱に戻ったはずの体温もあっと言う間に1度程上昇したりした。
つまり第3の結論は、
仕事はやっぱり、身体に悪い」ってことだね。


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