ロゼッタへの道 -3ページ目

新緑

ロゼッタへの道

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 新緑がきれいな季節になりました。

 組合の春闘の要求をまとめるのに日曜のキャンパスにいて、気晴らしに裏山をすこし散歩しました。写真は途中で休憩がてら、大学の裏山を散歩したときのものです。この季節のコケ・シダ類って、ほんとうにきれいですね。


 山に囲まれた大学だというのに、なぜか学内全面禁煙に・・・。ただし「努力目標」だそうですが、看板にはそのことは一言も書かれていません。「権力はまず名目を変えさせ、次に内容を変えさせる」と言ったのはヘーゲルだっけ?


 嫌煙家の人たちや健康への配慮する必要があることはよくわかるのですが、ただでさえひと気の少ないキャンパスで全面禁煙っていうのも、ばかばかしい話ですね。


銃創

 このあいだ共同研究の出版記念パーティがありました。大学教育についての話なので、部数も限られているし、一般書店の棚には並ばないと思いますが、私も一章を担当しました。


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 そのパーティの席上で、同じく執筆者のひとりであるライト先生が来年度に早期退職されるという話を聞いて、とても悲しい気持ちになりました。陽気な方ですが、独特の優しいオーラを発していて、私がこの大学で一番尊敬している人です。学生たちの信頼も厚く、卒業してからも人生の悩みの相談に訪れる教え子が多いと聞いています。私自身もふくめて「センセー」と呼ばれる輩にはろくな奴がいないというのが世間の常識ですが、このライト先生には当てはまりません。現代の聖人です、というか本当の聖職者です。


 控えめな態度ですが、いつもはっきりと意見をいい、最近のアメリカ化する大学の現状を批判するライト先生は、とても学識豊かな人格者なのに(というか、だからこそ)、彼の意見が大学運営に反映されることはほとんどなかったそうです。

 実は私自身も本書でライト先生の原稿を読んではじめて知ったのですが、アメリカ生まれのライト先生は、若いころキング牧師の呼びかけに応えて黒人差別に反対する集会とデモに参加し、そこで警察官の恨みを買って頭に銃弾を撃ち込まれました。幸いにして脳に影響はなかったものの、そのことがきっかけになって反戦運動を経て、祖国を捨てることになったそうです。その後、来日して禅宗に帰依し、寺で修行して僧侶の資格を得た後、某大学で英語を教えられています。

 京都の暮らしについて尋ねると、京都に暮らすようになってから近所の人が挨拶を返してくれるまで毎日挨拶をしつづけていたら、20年後にやっと挨拶を返してもらえるようになり、いつまにか自治会長を任されるまでになった、と照れくさそうに話してくれました。

 「ライトさん、どこ撃たれたの?」と聞いたら、恥ずかしそうに「このへんかな」と言いながら、髪の毛のない頭の一部を指さしました。たしかにはっきりとした銃創があったのですが、ライトさんは私よりだいぶ背が高いので、これまでまったく気づきませんでした。
 
 二次会でも教育現場の話をいろいろ聞きましたが、どれも胸を打たれるような話ばかりで、自分はあと何十年生きてもこの人には及ばない、ということを痛感した一日でした。別れたあと、どうしてライトさんと会うとキリストを思い浮かべるのかを考えているうちに、あることに気づきました。きっとライトさんは、誰かから銃をもう一度向けられることがあったら、笑いながら近寄っていって相手を抱きしめるんだろうな、と。その話を知人にしたら、彼もやっぱり同意見でした。


 そんな方が来年に退職されるのは、ほんとうに残念です。

新学期

 ご無沙汰してます。

 花粉がうっとうしい季節になりましたね。
 私は花粉症ではないのですが、一年のうち気温と湿度がみるみる上昇していくこの時期がいちばん嫌いです。花が咲き乱れる様子をみるたびに、なんとなく節操のなさを感じて規律を正したくなる今日この頃です。


ロゼッタへの道

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 実は二月の終わりから体調をえらく崩し、心身ともに不調な日々を過ごしていました。それで更新が滞っておりました。
 四月に入っても気管支炎がなおらず、テンションも上がらないまま、「ミサイルが一号館前の噴水に落ちないかなあ」と淡い期待を抱いていたのですが、それもかなわなかったので、前向きに新学期に臨むことにしました。といっても、すでに授業も会議もばんばん入っているのですが。

 

 そんななか、今日はいやな噂が飛び込んできました。ベトナムの枯れ葉剤やPCB、最近では遺伝子組換作物の特許にかんして、とにかく悪名の高いモンサント社 が、アメリカで無農薬農業を禁じる法案を定めるよう議会に圧力をかけていて、どうもその法案が提出されそうだ、という噂です。どうも「安全」のために農薬を使うことを義務づけよう、ということだそうです。真偽のほどはわからないのですが、あの会社なら充分に考えられることです。

 

 アメリカでそんな法案が可決したら、すぐに日本でも同じ法律ができるんでしょうね。しかも国民のほうがそうなることを求めたりして。安全・安心っていう言葉が大好きだしね。ああいやだ。


 「え、なに言ってるのかわからないや」という方は参考までに。


 ・「アグリビジネスの巨人モンサント社の世界戦略」

   前編 http://video.google.com/videoplay?docid=2219229390528597169

   後編 http://www.veoh.com/browse/videos/category/entertainment/watch/v14247268KysQzHds


 ・「安全・安心な社会の構築に資する科学技術政策に関する懇談会」報告書

   http://www.mext.go.jp/a_menu/kagaku/anzen/houkoku/04042302.htm


 ということで、モンサント関連の書籍の翻訳をてがけているのですが、急がないといかんなあと気を引き締めました(テクニカルタームが多すぎて、なかなか厄介なんですけど・・・)。



ロゼッタへの道

雄琴の怪しい美術館。モンローの右が気になる。


 ともあれ、一年間がんばりましょうね、ゼミ生並びに受講生のみなさん。


 


2月も終わり

 月末締め切りの報告書と論文に追われて、なんだかんだで寝る暇がない。この業界、2月は締め切りラッシュです。書類を書くために書類を書く、なんと空しい作業が多いことか。

 しかし、昨年にくらべるとやたら暖かいですね、今年は。あまり冬を実感しないまま春が来る感じで、春が嫌いな私としては、あまりうれしくないです。雪もほとんど降らなかったしね。どかんと雪が降って、すべてを覆い尽くしてほしいもんだとつねづね思っていますが、温暖化でますますそんな夢も遠くなりましたね・・・。



ロゼッタへの道


 

 

口述諮問

 このところ入試に追われてばたばたしていると思うまもなく、明日から口述諮問です。入れるのと出すのを両方ほとんど同時にするってのも、なんだかあわただしいです。他にも原稿の締め切りがいくつもあるし・・・。たまにはゆっくりと研究する時間がほしいです(泣)。

 ところで先日、大学のすぐ近く(といっても歩いたら15分くらいかかるけど)にショッピングセンターができたので覗いてみたら、そのなかに輸入食品屋があるのを発見。ドライイーストをみつけて、ついつい貧乏学生時代にパンやらピザやらを作ったのが懐かしくて、買いました。
 その材料を使って、冷蔵庫にあったソーセージ(シャウエッセン)でお手軽に中華ドックをつくってみました。

ロゼッタへの道  ほんとはもっと作った

 作り方はかんたん。

 1.フライパンで、小麦粉にドライイーストと砂糖と塩少々、サラダオイル少々を適当に入れ、ぬるま湯少しとまぜて、ぐちゃぐちゃこねる。適当に水と小麦粉を調整して、焼いた餅くらいの柔らかさにする。
 2.丸めてフライパンに置いたまま、数秒間だけ火を入れ、表面を手で触れられるくらいの温度(40-50度くらい?)にして、ふたをして20-30分まつ。
 3.発酵して倍くらいにふくれたら、ちぎってソーセージを巻く。
 4.そのまませいろで10分くらい蒸す(せいろは100円ショップにあるので十分)。せいろがなければ、フライパンで蒸し焼きにしてもいけそう。

 焼き豚やハムやミートボールなんかを挟んでも、それなりに食えると思います。強力粉があると皮がモチモチします。詳しいレシピは豚まんの作り方を参考にしてください。
 待ち時間は長めだけど、実労時間は少ないです。粉もんは原価が安くできるし、お腹がふくれるし、失敗してもそれなりに食えるので、学生さんにお勧めですよ!