HOODのブログ -58ページ目

震災の日から


五年前、震災当日の日。 私は渋谷は松涛の坂を上っている時だった。坂の上には稲荷神社があって、もうすぐ視界の中だ…と思った瞬間に、大地に異常を感じた。

その後は周知の通り、以後の日々から私も含めて日本人の意識が変わる契機となった。

被災地ではない大都会ですら、商店から食料や日用品が全て消え、計画停電の情報が流れると破棄を恐れた街のスーパーには肉類が破格値で山積みされた。


被災地の混乱を他所に見ながらも、都会には冷ややかな空気が支配していた。

しかし、いずれ我が身か…という心情は共有されたとも見える。その我が身を、何に託するのか。その漠然とした不安が、震災以外の要素に対しても潜在化するようになった。

しかも、どうすれば不安に対処し、取り除けるのか…ではなくて『不安を感じずに暮らせるか』が焦点になっている。

それば私の本音に近い。

SO IN Love…2


昨夜、日曜洋画劇場のエンディングテーマ曲『SO IN LOVE』に触れた。『kiss me KATE』というミュージカルに出てくる曲で、なかなかに切ないロマンチックな歌。ブログでも幾度か書いている。


ラフマニノフ系のピアノ曲にも聞こえるが、1943年にコール・ポーターによってミュージカルの一曲として作られた。ジャズのスタンダードとしてフランク・シナトラなど大御所がカバーしている歌でもある。


strange dear but
true dear
When I'm close to you dear , the stars fill the sky , so in love with you I'm …

囁くような歌い出しがあって、次第に気持ちが高揚してゆく。
歌い手によって個性があるから、誰が良いとは言えない。
お好きな歌手をどうぞ…というのが最良である。


こういう歌は下手に訳文を置くと陳腐であって、ある程度は英語の語感で味わった方が『ロマンス切ない感』がある。

先の映画『カサブランカ』…Here's looking at you kid

これもボギーの台詞として聞くから別れの哀しさがある。

互いの瞳には相手しか映っていない。その相手の中にいる艶かしさ。これがだな…安易に『君の瞳に乾杯』と訳文が流れると…そうじゃないような気分になる。


訳文は確かに必要なのだが、語感で楽しむ方が洋画らしさではないか。


SO IN Love


昼間、映画カサブランカをB/Sで放送していた。ボガード、バーグマンの二人による主演作品。米公開は1942年。日本は1946年…作品解釈は様々あろうが、この二大スターの共演を銀幕で観るというのは、あまりに贅沢でお洒落に過ぎる。

何よりバーグマンの演技が素晴らしい。視線や口許、耳あたりの表情まで感覚の全てを動員して演技している(バーグマンの耳元は本当に美しい)…彼女を受けるボギーが、これまた良い。台詞の声、トーンが上手いのだ。私的にはバーグマンを観るならば『凱旋門』だが、ボギーが出ているこちらの方も捨てがたい。
『Here ’s looking at you kid …』

あまりの名文句だが、この台詞が後半に二度使われる。二度目に二人の真意があって、別離を前に流れる心情は本当に艶がある(エロい!)

映画『カサブランカ』…どっかの映画館でポスターやパンフレット復刻で上映しないかな。銀幕で見たいものだ。

ところで…SO IN Love という曲がある。
知らない人は、あの日曜洋画劇場のエンディングテーマと言えば分かるはずだ。

元は『kiss me KATE』というミュージカルに出てくる曲で、なかなかに切ないロマンチックな歌なのだ。学生時代は、洋画劇場が終わり『サヨナラ、サヨナラ…サヨナラ』と淀川長治のカット。そして、このエンディングが流れてくると『明日から学校だなぁ…』と怠け者の私は、現実に引き戻されて溜め息をついた。

こうして駄ブログを書きながら不思議に脳内は、このエンディングが流れている。きっと、昼間見た映画『カサブランカ』のせいだな。

ぁあ、サヨナラ、サヨナラ…サヨナラ。