柔らかな冬の日差しが

 

私の心を捕まえる

 

白い息が尾を引いて

 

あの日の駅を発つ




突き刺さる冬風が


私の身体を重くする


失った心を求めても


どこにも線路が見当たらない

 




どうか私が白くなる前に


溶けて消えてしまう前に




貴方の肌が暖かいうちに


あの場所へ辿り着きたい




ポケットの中には古びた切符があった




駅も線路もなくーーー


私の汽車は走り出す






車窓からは春の匂いがした









幸せは無垢な心に宿る

忘却とは許すこと

太陽の光に導かれ

陰りなき祈りは運命を動かす



(アレキサンダー・ポープ、イギリスの詩人、1688 - 1744)

こい の ね

 

恋の音

 

こいのね

 

こいのね

 

 

 

そんなモノなんてないほうが

 

いくらか生きやすいんではなかろうか

 

 

 

こいのね

 

こいのね

 

 

 

春夏秋冬

 

いつも誰かを悩ませる

 

 

 

それとは関係なしに

 

ジミヘンも鳴る夜

 

 

 

おやすみなさいませ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はる の ね

 

春の音

 

春の音

 

燃え盛る音

 

 

結晶を殺す陽が

 

全ての生き物の愛を引き連れ

 

おおらかに鳴く音

 

光の音

 

 

 

雪を下から見ていた私は

 

眩いばかりの陽に

 

喉に詰まっていた感情を

 

吐き出した

 

 

どうして離れてしまったのか

今でもわからない

 

 

だけど貴方は教えてくれたよね

 

雪を下から見ることを

肌と肌の間に火があったことを

 

 

 

ふゆのね

ゆきのね

はるのね

 

 

 

この鼓動の跡が

 

いつまで経っても私を温める

 

 

いつまで経っても

 

 

私を守ってくれる

 

 

 

 

 

 

 

 

ゆき の ね

 

雪の音

 

雪の音

 

か細い音

 

 

幾何学模様の結晶が

ほてった頬を湿らせた

 

 

雲の中で

雨になりきれない氷が

 

ちらちらと無邪気に

雪となる

 

 

いっそ雨なら

全て流してしまえたのに

 

 

か細い声

 

か細い温

 

か細い色

 

 

雪を下から見ることを

君に教えた

 

そして

 

 

肌と肌の間に火があることも

 

 

どうして離れ離れになったのか

今でもわからない

 

 

 

この鼓動の跡が

 

いつまでも経っても消えないよ

 

 

 

 

 


4:44


目が覚めた。


夜はまだ僕に跨っている。

サイレンの音。

車のタイヤの音色。

猫の声、ドライフードを食べる音。かりかりかり


大きく鼻をすする音。

スースーと、誰のかと思えば僕のだった。

泣いてる時にすする味によく似てている。


今は泣いていない。

泣く要素もない。


でも涙の味はよく覚えている。

悲しいこともよく覚えている。

多分死ぬまでなくならない。


が、朝までもう少し。

また光が欲しい。

生きたい、行きたくない、

そしてまだでもまた寝る、、、

眠る、、、







ねん











ふゆ の ね

 

冬の音

 

冬の音

 

音の無い音

 

 

 

幾何学模様の結晶が

 

鼻の頭を湿らせた

 

 

 

音もなく

 

色もなく

 

空も


地面もない

 



白く

 

白く

 

沈んでゆく

 


 

雪を下から見ることを

 

貴方は教えてくれた

 

そしてそこには熱があることも

 

肌と肌の間に火があることも

 

 

 

冬の音

 

冬の音

 

その場限りの一生

 

 

 

この鼓動の跡が

 

いつまでも経っても消えない





 

38年ぶりの優勝。

 

私にはその価値がよおわからへん。

長い時間なことは確かやけど。

私は生まれてへんし。

 

 

やのになんで私がここにおるんかというと、

騙されたからや。

いや、茶化されたからや。

 

 

何度思いを伝えても(いや伝えてへんな。下手くそな態度をとっただけや)

アイツは見向きもしてくれへんから。

 

 

アホな誘いをした、38年ぶりの優勝を祝おうや。

道頓堀川のひっかけ橋は交通規制されるやろうから、

カニ道楽の前で集合な。

 

 

どう見ても優勝、いや、しかしほら相手も最後の最後、一点入れてきよった。

ほんの少しの油断で、いとも簡単に逆転されるのが野球。

私も油断だらけやったんやろな。

 

 

やはり来えへんか。

私の縦縞のユニフォームは涙の線や。

いやなんもおもろないな。いまのナシな。

 

 

縦縞も負け、私も負ける。

にわかファンじゃやはりあかんか。

だけどあんたに対してはにわかではないで。

 

 

38年ぶり・・・

 

 

そこに水でびっしょりと濡れた縦縞の男が現れた。

 

 

「待ったか?」

「・・・」

 

 

あんたは私どころか世間にも迷惑をかけるんか。

38年ぶりとか関係ない、迷惑は迷惑や。

 

生まれてこの方22年ぶり純愛の私にも迷惑や。

 

 

大阪はやっぱアホばっかりや。

私は私に言い聞かす。

 

 

 

ほらもう、オープン戦開幕や。

 

 

 

 

 

 


散文です。






貴方の幸福を願う時、私はとても満たされた気分になる。貴方の笑顔を思い出す時、私はとても嬉しくなる。いや、悲しくもある。貴方の言葉を思い出す時、私はしんみりと、いや、胸が張り裂ける。胸が痛い、胸が痛い。幸福という言葉で表せないあの言葉、背中から暗闇に突き落とされたあの言葉。張り裂けそうだ、もう私は生きていけない、貴方の側にいる方に嫉妬する。どうしてこんなにも生きづらいのか、一方的な愛情ではない愛情。どうして私はこんなにも。




貴方の幸福を願う時、私は満たされた気分になる。

この笑顔を心の中で、貴方に届けたい。



 

 

いろいろと一区切りつきました

また律子の連載も始めたいと思います

いつもありがとうございます

 

 

 

散文です

 

 

 

 

 

 

私はアナタを演じれる

アナタは私をあざ笑う

 

 

私はアナタに嫉妬する

アナタは私をこき使う

 

 

本当に あ

 

 

私はアナタが羨ましい

アナタは私が疎ましい

 

 

必ず影を創らねばならない存在なら

私はこんな形を持ちたくはなかった

 

 

アナタはいつも私をあざ笑う

私はいつも、私をあざ笑う         あ

 

 

あ、綻びが生まれた

 

 

生と影はいつも対照でなければいけないのにね

 

 

影がわがままを言い出した

もっと喰わせてくれよと

貴様の死じゃ物足りないと

 

 

もっと愛をくれよと