◎ 綴方教室 | を観た。~3行映画評~

を観た。~3行映画評~

日本映画を中心に。たまに見る劇場新作も。タイトル前の◎はオススメ○は見て損ナシ△は気をつけて⭐️はその年のベスト

綴方教室を観た。本作を見て高峰秀子を好きにならない観客は居ないだろう。『馬』の三百倍面白い。戦前の暮らしや生活習慣、当時の人の考え方なんかをじっくり見せてくれる。貧乏で毎日の米にも事欠く暮らしをしながら、文才に恵まれ、その日常を"綴り方"に書く主人公と、それを温かく見守る教師。懸命に生きようとするローティーンの高峰。実年齢14歳ではさすがに小6には見えないが、弟との喧嘩も自然だ。山本嘉次郎の演出力と言うよりは天才高峰秀子のお陰だろう。同監督の代表的な戦争映画はいずれも大味だ。実に80年以上前のフィルム作品だが、この状態で見れる今のテクノロジーにも感謝したい。ラストの縦移動も見事な三村明のカメラも良い。邦画の歴史そのもの、映画ファン必見の一作

高峰は姉役
父親は徳川夢声
近所のおばちゃんたち。炊事場は共同だ
白いお米があるだけでうれしい時代
左は原作者。何故か高峰に雰囲気が似ている
有名な写真は宣伝用スチール

まさかの原作者の顔写真が冒頭にクレジットされ、本のように頁がめくれる。山本嘉次郎らしい洒落たオープニングだ
この貧乏風に見える演技力はどうだ

当時、服を買ってもらえない家庭は、簡単な着物で一年中過ごしていた

顔の造作が中心に寄っているのを、高峰本人はコンプレックスに感じていたらしい

撮影所を訪ねた原作者との記念スチール

この頃の高峰の代表作はこちらだが、本作のが良い

何故か、料理中の山本嘉次郎

左から、黒澤明、谷口千吉、山本嘉次郎

威銘を投げつける傑作!!、、威銘?




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