こんにちは。
私は運動が増え過ぎたことで
色々と支障を感じていて、
「もうそろそろ減らしたい」
「少し休みたい」
と考えるようになっていました。
しかし、それでも
良い身体を維持したくて
減らせないという状況に
悶々とした期間を過ごします。
客観的にみれば
減らせば良いだけなのに、
なぜこんなことになって
しまうのでしょうか?
成功パターン
これまで見てきたように
私は無理にランニングを
継続することで
自分の望む状況から離れて
いきました。
もちろんランニングが悪い
ということではありません。
それに、人によっては
もっと走っているけど
体調も良好で好きなことを
している方もいると思います。
あくまで私自身の体質や
能力と釣り合わない
無理なランニングをしたり、
走り方が正しくないことに
よって故障や体調不良を
起こしたものだと思います。
今回の問題はランニングとの
付き合い方が悪かったという事
だと思います。
もっと言えば、自分との
付き合い方が悪いために、
無理なランニングをして
自分を苦しめていたという事
が問題であったと思います。
以前、
「仕事ができず自己否定に陥る」
という記事を書きました。
これは過去の成功によって
パターンに執着した結果、
苦しむこととなった経験
を書いたものです。
今回の件にも私の過去の
成功パターンへの執着が
あったと思います。
私はもともと小さい頃から
太ってはいませんでしたが、
本当に普通の体型でした。
というか、普通よりも
スタイルが悪い体型でした。
父方は遺伝的に背が低く
足は短めで、私はそれを
受け継いでいました。
しかも、ご飯をちゃんと
食べない子供だったこともあり
身長があまり伸びなかったのです。
牛乳など身長を伸ばすのに
良いとされるものもあまり
積極的には摂っていませんでした。
そして中学に上がる頃には
背が低く足が微妙に短い
幼児体型となっていたのです。
私は体型以外の部分でも
コンプレックスの多い
子供でした。
小学生当時は勉強では
劣等生でしたし、
髪の毛も癖毛でした。
あの頃は、吉田栄作の様な
サラサラのセンター分けが
流行っていた頃で、
テレビをつけると格好良い
芸能人は皆サラサラの
センター分けだった時代です。
自分もそうしたくて
櫛付きのドライヤーで
必死に伸ばしてみたり
市販のストレートパーマを
試したこともありました。
しかし、上手くいきません。
クシャッとなって微妙に
カールした前髪などが
何とも気持ち悪く感じました。
その髪型が自分の顔や
体型、性格等と相まって
鏡で全身を映した時に
すごく野暮ったい感じに
見えたのでした。
それが、コンプレックス
だったのです。
そんな私でしたが、
中学で部活を始めてから
筋トレをするようになります。
遺伝的に筋肉がつきやすく、
周りの友達よりも
すぐ筋肉質な身体になりました。
当時卓球部だったのですが
正直、野球部やサッカー部より
筋肉質でした。
自分の体が変わっていくのが
楽しくて、部活での筋トレ
以外にも自宅で自主トレを
やったりしていました。
そして、体育などで着替中に
友達に褒められるのです。
それは自分の見た目に関して
始めて周りから認めれたと
感じた瞬間でした。
身体つきが変わると
全体的な印象もマシになって
少しスッキリした感じに
なっていくのもわかりました。
僅かながら、モテることもありました。
これが自分の成功パターンに
なります。
私はますます筋トレに精を
出すようになりました。
また、それは高校にあがって
更にエスカレートします。
当時陸上部だった私は
腹筋だけで毎日200回程度
こなしていました。
腹筋は回復が早いので
毎日追い込んでいいと
聞いていたのでした。
そして、腹筋は
6つに分かれた状態から
8つに分かれた状態へと
変化していきました。
大学にあがっても同様に
周りよりも良い身体を
維持しようと自主トレを続けました。
そして、それはそのまま
社会人になってからも
継続することとなります。
若い年代は運動しなくても
太らない人も多いので、
運動をしなくなる人は
周りには結構いました。
しかし、私は週末になると
筋トレやランニング、
もしくはエアロバイク等で
体型の維持に努めました。
一時期は極真空手もやったりしました。
そして、時々会社で女性陣に
褒められたりすると、
身体が締まっているというのが
自分のアイデンティティの一部
のようなものになってきます。
それを維持するために、
毎週運動をつづけました。
しかし、年齢とともに
身体は太りやすくなってきます。
30手前で子供ができた直後は
それまで60㌔を超えたことが
なかった体重が65㌔まで増加し
帰省して親戚に会うたびに
「お前もやっと太ってきたな」
と言われるようになります。
そこからでした。
だんだんとランニング量が
増えていき、最初は週末に
3,4キロ走る程度だったのが
10㌔になりました。
それでもまだ体の締まりが
今一つだったので、今度は
一気に20㌔まで増やしました。
そうすると、やっと体重が
毎週少しずつですが現象して
いったのです。
そして更に平日もエアロバイク
を漕いだりしながら、1年程
継続したところで体重が
5㌔減少し60㌔に戻りました。
しかし、同じ量を走っていても
また体重が増え始めます。
当時部署が異動になったりも
したので、ストレスによるもの
かも知れません。
また65㌔に増加していきました。
それでまたランニング量を
増やしていきました。
今度は30㌔に増やしました。
すると、また体重が減少に転じ
今度は学生時代を下回る体重57㌔
まで落ちていったのです。
この頃、会社で大規模な
運動会があったのですが、
私はここでかなり目立つこととなります。
あの運動会で最も株をあげた
のは間違いなく私でした。
普段は大人しくて
あまり目立たない私が
一躍ヒーローになるという
経験をしたりするのです。
そこまでではなくても、
身体が締まっていることや
運動を続けているということで
周りから褒められることは
細々とあるのです。
そうした経験を繰り返して
私の成功パターンが強化
されていきます。
痩せてない自分に価値はない
私はなぜこんなにも
引き締まった身体に拘りを
もってしまったのでしょうか?
それは、おそらく私が素の自分に
価値を感じていなかったためです。
私は勉強ができなくて劣等感を
感じていたのと同じように
見た目が野暮ったいことにも
劣等感を感じていました。
そんな頃に、身体が締まった
ことによって周りから褒められる
という経験をしたことで、
「身体が締まったら
認めてもらえる」
ということを学んだのです。
だから、身体が締まっている
ということに対して
必要以上に執着してしまう
という状態になったのです。
そして、その状態を支えてきた
のはランニング量を増やすという
分かりやすい努力でした。
量を増やせばそれだけ結果に
表れると思っていたので、
ひたすら走る量を増やしていきました。
だから、走る量を減らす
という行為に尚更不安を
感じてしまっていたのだと思います。
そういった、自分の思い込みが
形成される過程に気付いた時、
私はやっとその状態から抜け出す
ことができました。
もちろん、今でも筋トレも
ランニングも継続してはいます。
しかし、忙しければ休みますし、
ランニング量は1/3程度に
減らしてしまいました。
それで多少太ったところで
どうでもいいと思えるように
なりました。
いかがでしょうか?
繰り返しになりますが
ランニングが悪いわけでは
ありません。
むしろ良い事だと思います。
しかし、ランニングに限らず、
自分に対する無価値観から
何かに必要以上に執着している
という場合は注意が必要です。
本来は「良い事」であっても
自分の望まない状況を作り出す
原因になっていることがあります。
特に「~したい」ではなく
「~しなきゃ」となっている
という場合は、
既に自分の中では違和感に
気付いている状態です。
身を滅ぼさないうちに
自分の内面を見直すことを
お勧めします。
最後まで読んでいただき
ありがとうございました。