にのさかクリニック公式ブログ -2ページ目

にのさかクリニック公式ブログ

福岡市早良区で外来・在宅診療を行っているクリニックです

にのさかクリニック公式ブログ、略して 「にのログ」

院長二ノ坂 建史です。

 

去る3月3日(日)、

海の中道海浜公園で行われた「第37回海の中道はるかぜマラソン」で

ハーフマラソンに出走しました!

 

 

これまでのハーフマラソン出場の記録は・・・

 

2010年12月(28歳) 萩城下町マラソン(山口県)

1時間51分

2015年3月(32歳) 海の中道はるかぜマラソン

1時間58分 ※前夜飲みすぎ

2016年3月(33歳) 海の中道はるかぜマラソン

1時間42分=自己ベスト

2016年11月(34歳) 加計呂麻島ハーフマラソン

1時間59分 ※高低差大きめの難コース

2017年3月(34歳) 沖永良部島ハーフマラソン

1時間47分 ※高低差まあまあ

2017年12月(35歳) 萩城下町マラソン

1時間49分 ※前夜大学同級生と飲みすぎ

 

(飲みすぎ多いな・・・笑)

 

ということで、33歳時の自己ベスト、1時間42分を越えられるか・・・?

(いや、厳しくね?なんでこの時こんな速かった??)

という気持ちで挑んだ、約6年ぶりの、そして40代初のハーフマラソン。

いい歳なので、前夜はノンアルコールです(笑)

 

 

当日朝は、くもりの予報に反して、パラパラと雨・・・!?

そして、寒い!

 

とはいえ、11時半のスタート時には、どうにか雨も上がり、気温は低めで、

なんだかんだで走るにはまずまずの気候。

途中には少し晴れ間も覗きました。

 

10キロ過ぎまでは、普段のファンランニングよりも速い上々のペースで、

気分も程よくハイでしたが、

12キロ過ぎくらいからじわりじわりと左ふくらはぎの痛みが・・・

 

「大丈夫、絶対大丈夫」 とつぶやきながら、

沿道で応援してくれるスタッフさんたちに感謝の気持ちで拍手を返しながら、

“根性” で走り切りました。

 

 

結果、1時間46分57秒!!

 

33歳時の自己ベストには及びませんでしたが、

41歳の自分としては、胸を張っていいでしょう!

達成感!

 

左ふくらはぎの痛みはまだ少しありますが、順調に改善しています。

もちろん仕事への影響はありません。

この点では、まだまだ鍛え方が足りないなと思いました。

モチベーションアップ!!

 

次の目標は、大学6年間+医師3年間過ごした山口県の、

萩城下町マラソン (12月予定) かな~?

沖永良部島でもまた走りたいな~!

 

常々言っているように、良い仕事をするためにも、

自身の心身の健康のためにも、日々の運動は大事です。

日頃のぼちぼちのファンランニングも良いけど、

たまにはこういう大会に出るのも良いですね。

“根性” とか、久しぶりに出した気がします(笑)

 

これからも、楽しく、気持ちよく運動します!

にのさかクリニック公式ブログ、略して「にのログ」

院長二ノ坂 建史です。

 


お知らせしていたWEB講演が無事に終了しました。

 

完全オンライン開催で、配信元会場はシーホークホテルの一室でした。

配信業者の方と、製薬メーカーの方数名が見守る中、

1人で喋りました・・・( ´∀` )

 

こんな感じです↓

手前右側あたりに4-5人います。

 

テンションを上げるのがなかなかに難しい環境ですが(汗)、

全国に僕の話を聴いてくれる人がいる!と思って頑張りました。

 

実際の画面はこんな感じだったそうです。

スタッフの方、お知り合いの方が撮ってくれました。

 

 

オピオイド(医療用麻薬)、特に持続皮下注射のことを中心に、

患者さんの苦痛を緩和するために、

ケアする家族の負担を減らすために、

さいごまでしつこく努力しよう!ということをお伝えしました。

 

 

沖永良部島を含め、過去に一緒に働いた方や、

過去の職場の尊敬する先輩など、

お知り合いの方も多く聴いてくれて嬉しかったです。

リアルのライブ感も良いけど、こういうところはオンライン開催の大きなメリットですね。

 

計402名の方が聴講してくれたそうで、最後には質問も多数頂きました。

質問が多かったということは、興味を持って聴いて頂けたのかなと思います。

時間内では全ての質問に回答できず、すみませんでした。

聴講してくれた皆さん、質問してくれた皆さん、ありがとうございました。

 

 

アンケートでも、好評を頂きました。

嬉しいです。励みになります。

今後も精進します。

 

この講演でお話しした内容を、このブログでもちょっとずつ公開しようかな?

と考えています。

ご期待ください。

にのさかクリニック公式ブログ、略して「にのログ」

院長二ノ坂 建史です。

 

「在宅医療における鎮痛」 をテーマにした講演の機会を頂きました。

 

2024年2月13日(火) 19時~20時

『在宅における鎮痛~最良のQOLをさいごまで諦めない~』

 

WEB開催です。

こちらからお申込み頂けます。

https://crmjapan.terumo.co.jp/l/972173/2023-12-05/chftt

 

 

 

 

これまでに当院で関わった患者さんから学んできたことを、

多くの医療者の方にできるだけ分かりやすく伝わるよう努めます。

 

アカデミックな話はあまり得意ではないので、

せめて ”心” に響くような話になれば・・・

 

ちなみに、タイトルの 「さいご」 が平仮名表記である理由は・・・

↓こちらをご覧ください。

 

にのさかクリニック公式ブログ、略して「にのログ」

院長二ノ坂 建史です。

 

最近、「感謝の日記」 を始めました。

シンプルな日記アプリを使って、箇条書きのような感じで簡単に、

「誰か (何か) への感謝」 を1日2~3個綴るだけです。

 

ネガティブなことは一切書かず、反省でもなく、「ごめんなさい」 でもなく、

「ありがとう」 に絞ることがポイントです。

そして、短文でごく簡単に書くだけにしておけば、続けやすいです。

 

今のところまだ3週間足らずですが、

毎日必ず数個の 「ありがとう」 が綴られています。

ちょっと空いた時間や一日の終わりに、

「今日のありがとう」 を書き残すことが習慣になりつつあります。

 

僕が実際に書いた 「ありがとう」 を挙げてみます。

 

●●さん、前向きな言葉、労いの言葉をありがとう。

 

●●病院、救急搬送受けてくれてありがとうございます。

 

職員の皆さん今日も気持ちよく働いてくれてありがとう。

 

今日もご飯が美味しい。手作り焼売、豚野菜蒸し、麻婆豆腐。

【妻】、ありがとう。

 

夕方から【次男】と2人で大濠公園へ。ブランコで背中を押した。

今しかない貴重な時間をありがとう。

たくさん手をつないでくれてありがとう。

 

【長男】がもうすぐ僕の身長を抜きそう。

すくすく育ってくれてありがとう。

 

●●さんと●●さんと飲み。楽しかった。ありがとう。

 

久しぶりに行った珈琲店のマスター、憶えててくれてありがとう。

 

沖永良部島でお世話になった●●さん来福。連絡くれてありがとう。

食事に行かせてくれた【妻】、ありがとう。

 

 

感謝をすることは、脳科学的にも良い影響があると言われているらしいです。

実際に僕も毎日 「ありがとう」 を綴ることで、ネガティブな感情が浮かんだ時でも、

短時間で流せるようになっている気がします。

 

質の高い仕事を長く続けるためにも、心身のコンディショニングは重要です。

日々の運動習慣と合わせて、“感謝する習慣” も大事にしていきたいと思います。

皆さんも、感謝の日記を是非。

 

↑たまに、自転車であえて遠回りして通勤することがあります。

冬の朝のサイクリングは清々しいです。

にのさかクリニック公式ブログ、略して「にのログ」

院長二ノ坂 建史です。

 

新年の挨拶の時期も過ぎてしまい失礼しました・・・

本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

さて、当院の広報誌 『ひまわり』 の2024年1月号の第一面を僕が書きました。

カラフルな医療用ユニフォームについての小話です。

 

 

2面以降もご覧ください。

http://drnino.jp/wp/wp-content/uploads/2024/01/himawari331.pdf

 

 

医学生時代の病棟実習では、

基本的にネクタイをして、長いコート型の白衣を着用していました。

(実質これが必須でした)

今でも学生はそうなのでしょうか?

 

でも、実習 “させて頂く” 立場の学生はともかく、

医師ってネクタイしないといけない職業なんでしょうか?

ネクタイがぶらんと垂れた先でいろんなものに触れたら不衛生だし、

ワイシャツにネクタイって決して快適じゃないですよね。

診療科や、診療の場所にもよるのかもしれませんが、

もっと適切なスタイルがある気がします。

 

そして、長いコート型の白衣。

今でも、医師と言えばこのスタイルが象徴的ですけど、なぜ・・・?

季節によっては暑苦しいし、

長袖だとあらゆる処置・診察ですぐ汚れるし、

ちょっとしゃがんだら裾が床に付いて汚れるし、

かといって頻繁に洗うものでもないし、

トイレもめんどくさいし・・・(これけっこうリアルです。大も小も・・・)

全然、ほんっとに全く良いところないと思うんですよね。

 

 

そして、「ケーシー」 と言われる詰め襟・半袖の白衣。

学生時代、どちらかというと長い白衣よりはこれを好んで着ていましたが、

詰め襟もやはり快適ではありませんでした。

そしてあんまりカッコよくはない・・・笑

 

僕が研修医になった頃、

ドラマ 『コード・ブルー』 で山ピーたち扮する救急医が着ていたのが、

「スクラブ」 と呼ばれるこのタイプのユニフォームでした。

当時のドラマの影響で、現場の医師にも一気に広まった気がします。

Vネック、半袖で、ポケットもちょうど良い感じについていて、

スポーティで機能的で快適!

研修医の途中からは、もっぱらこれになりました。

 

病棟でも、救命センターでも、ICUでも、離島でも、

クリニックの外来でも在宅でも、

季節に合わせてアンダーシャツを変えて、年じゅうこのスタイルです。

(在宅医は特に、暑さ・寒さ対策が重要です)

筋トレで鍛えた体も映えます!(笑)

 

最近では、カラーバリエーションを増やしました。

気分的に、彩りは大事なんです。

 

当院の裏庭の桜の木の下で、

スタッフや患者さんと一緒に撮った思い出深い一枚です。

鮮やかなオレンジのユニフォームが、桜の花とマッチ・・・してますか?(^_^;)

(そして靴もさらにファンキーなピンク・・・笑)

 

 

Mr.Childrenの 『彩り』 という曲も、是非聴いてみてください。

 

僕のした単純作業が この世界をまわりまわって

まだ出会ったことのない人の笑い声を作ってゆく

そんな些細な生き甲斐が日常に彩りを加える

モノクロの僕の毎日に 少ないけど 赤 黄色 緑

 

にのさかクリニック公式ブログ、略して「にのログ」

院長二ノ坂 建史です。

 

当院は、12月28日で通常診療を終了しました。

年末年始は、非常勤医師とも提携しながら、臨時の往診に対応します。

患者さん・ご家族が、できるだけ良い時間をおうちで過ごせますように。

 

仕事納めの日には、いつものお店のケーキで打ち上げました。

スタッフ皆へ、一年間お疲れ様!

研修医の2人へ、1ヶ月間お疲れ様!

 

 

今年もたくさんの研修医が来てくれましたが、

今月の男性研修医2人は特に、楽しそうに過ごしていました。

素直な態度、気持ち良い応対で、当院スタッフからも、患者さん・ご家族からも好評でした。

当院での経験が、良い学びになったと思います。

 

 

2023年の当院の一大ニュースと言えば、

夜間・休日のオンコールを外部ネットワーク(非常勤医師)と提携したこと、だと思います。

 

24時間戦い (働き) 続けることは、できません。

 

これのおかげで、僕は今、「生きています」

 

「人が壊れるってこういうことなんだな・・・」

「“過労死”ってこういうことか・・・」

というリアルな危機感を初めて認識したので・・・

 

明らかに過剰だった負担が一部軽減されたことで、

僕自身の心身の状態が健康に保たれ、

通常必要な業務に集中でき、仕事の質を維持できています。

大きな決断でしたが、成功だったと思っています。

 

2024年の目標は、僕がもっとちゃんと休むこと。

具体的には、長期休みを取ることです。

そのためには、個人に依存しない体制作り。チームとしての成長。

「スーパーチーム」・・・やはり大切な目標です。

 

質の高い仕事をして、休む時はしっかり休み、プライベートでも豊かな時間を持つ。

そんな、多くの人がしたがるような仕事にしていかないといけませんよね。

 

2023年、お世話になりました。

2024年も、よろしくお願いします。

 

 

尚、今年初めにお知らせしたように、

年賀状でのご挨拶は来年以降控えさせて頂きます。

にのさかクリニック公式ブログ、略して 「にのログ」

院長二ノ坂 建史です。

 

“読書家” と言えるほどではないのですが、本を読むのは好きです。

 

コロナ禍当初の “Stay Home” の時期には

SNSで読書の話題が盛り上がったこともあり、

僕も久しぶりに読書熱が高まりましたが、

それ以来、忙しさを言い訳にして久しく読んでいませんでした。

最近は、コンスタントに読書しているという先輩ドクターズの話に刺激を受け、

読書熱再燃の兆しです。

 

ふらっと本屋に行った時なんかに、目についた本があれば、

ためらわずに買うようにしています。

とはいえ、読書にどっぷり浸る時間を捻出するのは難しく、

かといって、ちょっと時間があると思うと、だらだらすることも多いので、

読み進める歩みはだいぶ遅いのですが、

それはそれで良しとしています。

 

読みたいものは買っておいて、いつか読む!

信頼する人に勧めて頂いたものも、買っておく!

読める時が、読むべき時!

と割り切って、読みたいものは買って、積んどく。

 

↓文字通り、積ん読。

 

これは最近買ったものばかりですが、

仕事に生かせそうなビジネスものや自己啓発的なやつから、

映画も公開されている話題の小説、

ショッピングモールで時間潰しに買った短編小説など、

「あ、これ読んでみたい」 と思ったら、買って、とりあえず積んでます(笑)

過去に読んだ本でも、また読み直したいのもあるなぁ・・・

 

現代ではKindleなどの楽チンで便利な媒体もあるけど、

やっぱり紙が良いよなぁ、と回帰しているところです。

 

ひとまず、一番上に積んである 『DIE WITH ZERO』 は読了しました。

今の自分の在り方を見つめ直さなければ!

人生を再考しなければ!

という気持ちになりました。

オススメです。

他のも、“追い追い”、“そのうち” 読みます(笑)

 

心身のリフレッシュに、運動も良いけど、ひとりカラオケも良いけど、

違う世界に浸れる読書も良いですよね。

皆さんのオススメの本も、教えてください。

にのさかクリニック公式ブログ、略して「にのログ」

院長二ノ坂 建史です。

 

先日の小学6年生への授業の話の続きです。

 

 

僕の話の後には、子どもたちからの質問コーナーになったのですが、

色々な質問を出してくれました。

 

 

「おにぎりの具は何が好きですか!?」

 

・・・うちの奥さんはおにぎりがとっても上手なので、

奥さんが作るおにぎりなら何でも好きです。塩だけでも!

 

「シャンプーは何を使っていますか!?」

 

・・・知りません(笑)

うちの息子たちが使っているのを一緒に使っています。

中身は何か知りません!

 

と、こんな質問もあったのですが・・・(笑)

 

収集がつかなくなりそうだったので、

「今日の話とか、お医者さんのお仕事に関する質問に絞ろうか!」

ということにしました。

 

そこからも興味深い質問がいくつも出たのですが、最後のひとつはこれでした。

「患者さんが亡くなった時、どんな気持ちですか?」 

 

うぅ~ん、なるほど。

僕たちが診療して、いずれ亡くなった患者さんの話、たくさんしたからね・・・

しっかり聴いてくれたもんね。

よし、小学6年生に分かるように、どう伝えよう・・・?

 

 

確かに、患者さんが亡くなるのは悲しいことです。

そして、一緒に過ごしてきたご家族が悲しんでいるので、それもつらいです。

ただ、僕たちは医療者だから、

病気が悪いことや、いずれ亡くなることを分かった上で接しているから、

例えば君たちが、お父さんやお母さん、

おじいちゃんやおばあちゃんが亡くなって悲しいということとはちょっと違うかな。

家族でもなく、友達でもなく、お仕事として関わっているからね。

亡くなることは悲しいけど、その中でも良い時間を過ごせてもらったら、

お仕事として満足する気持ちもあるよ。

 

という感じで答えました。

真意が伝わったかな・・・

冷たいと思われてないかな・・・(^_^;)

 

大人なら、“言わずもがな”という感じで理解されることだと思いますが、

真っ白な子どもに分かってもらえるように伝えるのは、

なかなか難しいと感じました。

 

客観的な立場で、第三者として、

家族ではないけど、友人ではないけど、でも重要な立ち位置に居る物として、

患者さんやご家族に近づきつつも、程よい距離感を保ちつつ、

冷静と情熱のあいだで、重要な判断ができるように努めています。

 

・・・うん、大人に伝えるのも難しいですね(笑)

にのさかクリニック公式ブログ、略して「にのログ」

院長二ノ坂 建史です。

 

またもやブログ久々ですね・・・

「にのログ」 を楽しみにしてくれている500万人くらいの皆様、お久しぶりです。

 

福岡市南区の西長住小学校で、

6年生に向けて 「がん教育」 の授業をする機会を頂きました。

 

子どもに向けて医療の話をするのは初めてです。

何を伝えようかな・・・?

どういう言葉・表現だと伝わりやすいかな・・・?

と考えながら、小中学生の息子たちにも助言をもらって、準備しました。

 

 

 

このような前置きをした上で・・・

 

第1部では、事前に聞いていた指導要綱に沿って、

がんは2人に1人が罹患する身近な病気であることや、

がんを治すためには早期発見が大事、

そのためには検診を受けることが大事ということや、

がんにならないために気を付けることなどについて、ざっくりと話しました。

 

その上で、この質問で第1部を締めました。

 

そして、第2部では、当院で実際に関わった患者さんの話をしました。

当院では、がんと闘っている人や、がんが治らないと分かった人にも、

できるだけ苦痛なく良い時間を過ごせるように努めています。

医療行為はもちろんのこと、それ以外でも、

患者さんや家族を支えるために、元気づけるためにやっていることを交えて、

実際のエピソードを紹介しました。

 

やはり、リアリティを伴う話になると、

子どもたちの集中力がぐっ!と増すのが分かりました。

お勉強っぽい話の時には、明らかに散漫になってきます・・・子どもは正直です(笑)

 

そして、もう一度この質問を投げかけました。

たくさんの手が上がりました。

1回目の同じ質問の時とは違う答えが、

子どもたちの中に生まれたのではないでしょうか。

 

 

この日に出た意見や、後からもらった感想の一部を紹介します。

 

大切な人にがんができたら、最後まで見守って一緒に楽しいことをたくさんしたい。

「あの時、ああ言っておけばよかった」と後悔しないようにたくさん話をしたい。

 

治ると信じつづけてあげて、その人の人生に心残りがないように、

自分ができるかぎり手をつくしてあげたいです。

 

「一緒に頑張ろう」とか優しい言葉を言って、一緒に頑張る。

自分ができることは全て手伝う。

 

相手がされて喜ぶこと、少しでも痛みや心のストレスを和らげることが

できるようになりたいです。

 

相手ががんになっていることを少しでも忘れられるような楽しい時間を過ごしたいです。

治らないと分かっている中で患者さんを楽しませられるにのさかさんはすごいと思いました。

 

その人が無理をしないはんいでよろこぶことをしてあげたい。

 

できるだけ「生きててよかった」と思ってもらえるようなことをする。

 

がんになった人にしか分からないつらさや苦しさを

全て分かってあげることはむずかしいけど、

その人にとって1秒1秒が大切な時間になればいいと思いました。

 

寄り添って、大切な人を元気づけて、

相手がうれしい気持ちになるようにすることだったら、

私たちにもできるかなと思いました。

 

がんになった人は苦しくてつら思いをしていることがたくさんわかった。

 

大切な人ががんになったら、そばにいてあげて相手が明るくなるようにしてげたいです。

自分もがんになったら、そばにいてくれた人に感謝したいです。

 

がんを治すためには、治療だけでなく心の面でのケアも大切なんだと思いました。

 

 

小学6年生、みんなすごいなぁ~!

こんなに感じてくれて、嬉しいです。

がんに限らず、病む人を支える優しさを持つ人に成長してほしいですね。

 

子どもたちは皆元気で、僕も元気をもらいました。

ありがとうございました。

 

 

↓この記事も併せてご覧ください。

 

にのさかクリニック公式ブログ、略して「にのログ」

院長二ノ坂 建史です。

 

今月も研修医2人が頑張っています。

さて、過去に来た研修医の最終発表で、こんなものがありました。

 

認知症に加えて種々の疾患を持つ患者さん。

認知症もあるので、入院すると不穏になり落ち着かない。

しかし、退院して家族と愛犬と一緒に 「家で過ごす」 ことで、

幸せそうな様子になり、身体症状が落ち着く・・・なぜ???

「家で過ごす」 ことと、病勢が関連があるのか???

 

患者さんを家でお世話する家族は、とても愛情深いことが多い・・・

スキンシップや会話の機会も多い・・・

音や雰囲気など環境ストレスが少ない・・・

 

そういった要因から、「家で過ごす」 患者さんは、

セロトニン、オキシトシン、ドーパミン、エンドルフィンといった

幸せホルモンの分泌が多いのではないか?

だからこんなにも安定して過ごせるのではないか?

 

という発表でした。

 

↓その発表スライドの1枚です。

 

家で過ごす患者さんの状態が、医療者が考えるよりも安定することはよく経験します。

いわゆる 「余命」 も、当初の予測よりも遥かに長いということも少なくありません。

 

これは、在宅医療に携わる人にとっては “あるある” なのですが、

あくまでも経験から感じる 「主観」 に過ぎません。

しかし、この “幸せホルモン説” は、

その 「主観」 を客観的に、科学的に立証するものになるのではないか?

 

つまり、病院・在宅それぞれで同じ疾患、同じような経過の人を対象にして、

在宅の患者さんの方が幸せホルモンが多く分泌されていて、

かつ経過の良さと相関が証明できたら・・・すごくないですか?

 

「在宅って (なんとなく) いいよね」 から、

「在宅はこんな風に幸せホルモンがよく出るから経過がいいんだよ!」 って、

確信を持って言える日も近いかもしれません。

聴いていて、ワクワクする発表でした。

研修医の純粋な感性は素晴らしい。

 

 

さて、この “幸せホルモン説” のモデルになった患者さんは、

この研修医が関わってから半年後に亡くなりました。

その時点では、あと半年も生きるとは誰も予測していませんでした。

事実、その少し後には、もう今日か明日だろうと思われた時もあり、

苦痛が出てきた時には、●●といった緩和治療をしようと、

薬剤も機材も準備をしていました。

 

しかし、その数日後にはあっさりと復活していました。

な、なぜ・・・?

 

医療としては、僕たちが何をしたわけでもありません。

出していた薬は、飲めたり飲めなかったり。

もはや、薬がどのくらい効果をもたらしていたのかも分かりません。

 

愛する家族にほぼ全てを委ねてゆったりと過ごし、

愛犬を抱えてその場で作る歌 (毎回違う) を歌って、

食べたい時は食べて、食べたくない時は食べずに、

きつい時は寝て・・・

時には認知症故に不隠になって家族が困ることもありましたが、

少なくとも本人自身が苦痛を感じている様子はありませんでした。

 

そして、さいごは比較的急に眠る時間が長くなり、

そのまま眠るように息を引き取りました。

苦痛を和らげる医療処置は、単発で1回行っただけでした。

 

今日か明日かと思われた状態から、謎の復活。そして半年。

僕ら医療者の思う理屈では、本当にわけが分かりません。

まさに、この半年は幸せホルモンで生きていたのではないでしょうか。

 

「家で過ごす」 ということの力を感じさせられた経験でした。