にのさかクリニック公式ブログ、略して「にのログ」
院長二ノ坂 建史です。
1月29日(水)
日頃患者さんの行き来でお世話になっている、
白十字病院(福岡市西区)で講演の機会を頂き、お話ししてきました。
昨年末にご挨拶に伺った際、地域連携室のスタッフの方たちと、
「家に帰りたい患者さん、帰れるはずの患者さんを、なかなか帰してあげられない・・・
どうしたらいいんですかね?」
という話題になったのが事の発端でした。
こんな悩みに対する僕の答えは明確です。
病院の先生やスタッフさんたちに、
在宅医療のことを正しく知ってもらうこと!
これに尽きます。
調子に乗って、「それだったら、僕、いい話できますよ」 と言っていたら、
早々にこんな機会を用意してくださいました。感謝。
↓患者さんやご家族に、こんな風に言ってませんか?
基本的にどんな状態でも家に帰れるし、
家でも点滴はできるし、
あるいは、点滴を減らしたり止めたりしたら食べられることだってあるし、
在宅医が家で診ることもできるし、
訪問看護師が家で看ることもできるし、
他にもヘルパーや福祉用具など、色々な社会資源があるし、
「在宅医療=看取り」 じゃなくて早くから介入できるし、
“治す治療” ができなくても、症状を和らげるために、
できるだけ良い状態で過ごすために、在宅でできることはたくさんあります!
↑「●●がまだできていないので・・・」
ということで、かえって在宅への移行が遅れることを時々経験します。
良かれと思ってのことだとは思いますが、たいていのことはこちら(在宅側)でできます。
在宅移行を検討する患者さんの場合、残された時間が短いことも多いです。
早めにご相談ください。
↑当院で学んだ研修医たちのことばも借りました。
まさにこれが、僕たちが知ってほしいことです。
当院で1ヶ月学んだ彼らは皆、「在宅医療を正しく知る病院医療者」 に成長します。
そして、患者さんが病院から家に帰ったら終わり、ではなく、
その後も、患者さんとご家族を支えるチームの一員として、
必要な時は連携をお願いします!
ONE TEAM!!
質疑応答では、多くの方から質問・コメントを頂きました。
特に、同院の研修医からの 「感銘を受けました」 というご感想は嬉しかったです。
こうして、「在宅医療を正しく知る病院医療者」 が1人でも増えることを願います。
一方で、
「にのさかクリニックだからこれだけできるけど、どこでもこんなにやっているわけじゃない。
在宅医療の質の標準化を望みます」
というベテラン医師からのコメントもありました。
ご指摘の通りですね。
自惚れではなく、在宅医療界を引っ張る立場にいる者として、
しっかりと受け止めなければなりません。
在宅医療界全体のレベルアップのために尽力しなければと、認識を強くしました。
これからも頑張ります。
というわけで、家で過ごしたいという患者さんについては、
“色々と整えてから” でなくても構いませんので、
できるだけ早くにのさかクリニックにご相談ください。
また、このような講演のご依頼もお受けしております。
ご相談ください。