8.【自分を信じる勇気】 | 始まりはアドラー心理学

始まりはアドラー心理学

より、楽しい日々を送るために、
より、ハッピーな人生を過ごすためには、
どうすればいいのでしょうか?
そのための方法論や実践論を考えています。
ちょっと難しい内容かも知れませんが、
みなさんのお役に立てるような情報を伝えていきたいと思います。

人間が幸せな人生を送るためには、
快適な対人関係が不可欠となります。
特に大切なのは、家族(親子)や配偶者(夫や妻)との関係です。
家族がいない人にとっては、
知己の友(親友)や恋人が大切な存在となりますね。
そんな身近な人々との関係を
誰もが末永く続くものと信じていますが、
何かしらトラブルによって、潰えてしまう事がありますドンッ
互いに信じ合っているにも関わらず、何故でしょうかはてなマーク
それは、相手に期待し過ぎているからです。
往々にして我々の関係は、相手が自分の期待に応えてくれる事、
絶対に裏切らない事を条件として成立しています。
よって、この条件が果たされないと
好意は憎しみに変わり、関係も壊れるのですガーン

対人関係を長く続けるには、
無条件で信じる『信頼』が必要不可欠となります。
そこには、何があっても無条件で受け容れる覚悟が

前提としてあります。
つまり、信頼とは、
損得勘定のない無償の愛を条件に成立するものといえるのです。

前回に述べた通り、他人を信頼するためには、
アドラー心理学の『目的論』と『課題の分離』が大いに役立ちます。
今回は、この辺の話を掘り下げつつ、
さらに他の方法を提案したいと思います鉛筆

他者との大切な絆を維持したいならば、
相手がどんな過ちを冒そうと、
どんなに期待を裏切るような事をしても
これを受け容れ、許さねばなりません。
なかなか難しい事ではありますが、
それが出来なければ、絆は絶たれますし、
何とか繋がったとしても、同じような危機は何度も訪れるでしょう。

当然、家族や恋人に裏切られるような事をされたら、
誰だって苦しみます。
何故、苦しいかといえば、
相手が「自分を粗末にしたショボーン」、
「自分の気持ちを踏みにじったプンプン」と思うからでしょう。
これを、多くの人が、
「相手が自分を大切に思っていない証拠だ」と捉えます。
どうでもいい相手ならば、迷いもなく関係を絶てば万事解決です。
元々、信頼していなかった訳だから問題ありませんね。
もし、関係を絶つ事が出来なければ、
それは、相手が自分にとって大切な人物だからです。
ならば、許す以外に方法はありません。

相手側が自分との関係を壊したくなければ、
反省し、謝罪するでしょう。
その場合、許すのは簡単です。
でも、謝罪したからといって、
相手が自分を大切に思っているとは限りません。
本心は本人しか解らず、

こちらの判断は、全て憶測になってしまうのです。

相手の本心はどうあれ、自分にとって相手が必要な人間であるなら、
関係を絶つ訳にはいかないでしょう。
ならば、「共に在りたい」という自分の目的を果たすために、
相手を許すしかなくなります。

裏切られた事による苦しみの原因を相手に求めてはいけません。
苦しんでるのは、あくまで自分自身であり、
これを他人が解消する事は不可能です。
怒りや嫉妬、嘆きなどの感情は、
あくまで自分が作り出したものに過ぎず、
自分にしか解決出来ません。
感情を作るのも、消すのも、自分自身の課題となります。
相手の謝罪や気遣いに頼らず、自ら解決出来るようになれないと、
人生の至るところで苦しみを繰り返す事になるでしょう。
それというのも、この世の中から、
人の過ちや裏切りがなくなる事は、けして有り得ないからです。

では、どうすれば、他人を無条件で信じる事が出来るのでしょうかはてなマーク
一つの答えは、アドラー心理学の『自己決定性』にあります。
それは、何があっても、大切な人との絆を手放さないと
自ら決心する事です。
これは、ある意味、自己暗示ともいえますが、
その効果には計り知れないものがあります。
人間にとっては、自分の思いこそが全てです。
自ら意志を貫きさえすれば、
何があっても崩れる事は有り得ないのですグッ

他人を信頼するならば、
まず自分をこそ信頼すべきだと思います。
それは、自分自身を無条件で信じる事です。
自分の判断が正しいかどうかを問う必要はありません。
僕らには、物事の良し悪しを明確に判断する能力はないからです。
所詮、人間には自分の思いしか頼るものはなく、
自分で決めた事をやるしかありません。
それを他人がいくら否定しようとも、
自分にとっては紛れもない真実に他ならないなのです。

自分の判断に迷いがある人に、心の平安は訪れないでしょう。
正しいか、間違いかを問うのは無駄骨にしかなりません。
僕らに出来るのは、自分の思いを信じて前に進む事のみです。
これは、対人関係だけでなく、人生の全てに当てはまります。
結局、人間が幸せになるためには、
自分自身を心から信じるしかないのですキラキラ

自分を信頼出来るならば、
他人を無条件で信じる事は難しくないと思います。
自分を無条件で信じられる人にとって、
もはや怖れるものなど何もないはずだからです。

他人を信頼する際に、
相手が自分を信頼しているかどうかは問いません。
「相手が信頼してくれるから、こっちも信頼する」のではなく、
自発的な意志と自主的な目的を持ち、
相手を無条件で受け容れる決意をするのです。
この『自己決定性』が確立されれば、
どんなトラブルがあっても、絆が絶たれる事はなくなるでしょう。

ここまで、信頼を築くための方法として、
目的論と課題の分離、そして自己決定性について述べました。
次回は、対人関係の最重要テーマ、
『共同体感覚』について再び考えてみましょうバイバイ