
2026年の春に始まったNHKの朝ドラ「風、薫る」。
ヒロインが2人で何気にゴージャス。
明治時代、日本に近代看護の礎を築いた2人の
女性がモデルらしいです。
これを観て新たに看護師を目指す若者が増える
のは間違いないと思いますが、そんなに簡単な
話でもなかったりします。
理由について以下で長々と駄文を連ねました。
目を通して頂けたら光栄です。
【もくじ】
1.《ナースは戦場の天使》
2.《ナースの価値》
3.《ナースが足りない》
4.《ナースの過酷な重労働》
5.《ナースの過酷な人間関係》
6.《ナースが抱える様々な無理》
7.《ナースの命運を握る病院》
8.《ナースを迎える深い闇》
9.《ナースの現在と未来に光を》
1.《ナースは戦場の天使》
物語のモデルである大関和(おおぜきちか)は
同志の鈴木雅(すずきまさ)と共に日本の
ナイチンゲールと呼ばれているようです。
ナイチンゲールは近代看護の世界的な先駆者で
戦場の天使と呼ばれた偉人ですね。
以前の看病婦は特別な教育や訓練を受けず、
あまり頼りにならない存在だったようですが、
ナイチンゲールや大関や鈴木の功績によって
今につながる看護婦なるプロフェッショナルが
活躍する状況に変わったそうです。
その奮闘っぷりがドラマの核となるのでしょうね。
看護師が慢性的に不足する医療にとっては、
色々と期待できそうな物語と言えます。
しかし、よくよく大関と鈴木の半生を辿ってみると
そう簡単な話ではありませんでした。
それは、あまりにスゴ過ぎて手本にならないから
です。
まさに大関和は変人の天才であり、我々とは少し
違う世界にいる気がします。
労働時間と自由時間の境がなく、大して報酬も
求めず、ただ患者に尽した奇跡の人なんです。
そんな超人的な半生をドラマで見せ付けられたら
看護師を志す若者が自信をなくしませんかね?
逆に言えば、そうならないように史実とは異なる
物語になる可能性もあり得ます。
だとしたら釈然としません。
2.《ナースの価値》
現在、なりたい職業ランキングによると看護師は
小学生で8位、中高生では4位の高い位置です。
看護師を目指す若者の言葉からも窺えます。
「子どもの頃に入院した時、看護師の世話になり
素敵な仕事だと思った」
つまり、献身的かつ真摯な働きぶりに感動して、
自分も同じになりたいと思った訳ですね。
このように、医師を含めて医療従事者に憧れる
若者が多いのはテレビの影響もあるでしょう。
ドラマだけじゃなくニュースでも医師の活躍を目に
する場面は多く、看護師も含め何か地域を守る
ヒーローやヒロインのように見えてしまいます。
悪い病気から患者を救うのならば、それこそ
正義の味方と呼んで遜色ない訳です。
自分も入院中に看護師の世話になった日々を
2回ほど体験してます。
面倒な規則とベッドに縛られる不安な毎日の中で
彼らの明るさと優しさにどれだけ励まされたか、
分かりません。
母親が亡くなった際、若い看護師が一緒に涙を
流してくれたのは感激のサプライズでした。
患者に生きる勇気を与えるだけじゃないんです。
亡くなる患者の送り人となり、残された家族の
心にも寄り添う彼女の姿を見て、まさに天使だと
感じて胸が震えました。
こんなに崇高な職業は他にない気がします。
3.《ナースが足りない》
なりたい職業として若者が憧れる看護師ですが、
実際に資格を取って病院で活躍しているのは、
僅か一部に過ぎません。
日本では慢性的に看護師の数が不足しており、
1つの社会問題として広く知られていますね。
主な原因は、人員の不足で個人の負担が大きい
部分に加え、給料が安価なことです。
職務が過酷でサービス残業が多くて薄給ならば、
まさにブラックと言わざるを得ません。
離職率が高いのも分かります。
現在、多くの病院が看護師の不足で危機的な
状態にあると聞きます。
少子化で人口そのものが減ってることに加えて、
本気で看護師を目指す若者が意外に少ないため
です。
多分、過酷で深刻な医療のリアルな状況を知り、
ドラマのヒーロー像が崩壊したからと思います。
「患者を救う」なんて素直な自己承認欲求だけで
通用する甘い世界ではないからです。
現在、志望者の不足で閉校に至る看護学校と
人員不足で病床を減らす病院が増えています。
その最中でも高齢化の加速で患者は増え続け、
現役の看護師への負担も増す一方なのです。
まさに負の循環であり、このままだと近い将来、
病棟どころか医療自体が崩壊し兼ねません。
4.《ナースの過酷な重労働》
特に病棟を担う看護師の業務は多忙です。
事務作業など細かいルーティンワークが多い中
容赦なくナースコールで呼び出されます。
休みなしで意識の集中と分散を繰り返すことで
時にミスを連発する時もあるでしょう。
ミスは患者に苦痛を与え、時に大問題に発展し、
病院の評判にも大きく響きます。
患者も看護師も同じくストレスを抱えているので
それぞれ愚痴を言ったり毒を吐いたり、時には
トラブルに発展することもあるかも知れません。
中には部下や後輩をいじめる師長や主任もいて
人間関係が最悪な病棟もあるそうです。
そんな状況で、朝夕と夜の三交代を繰り返れば、
自律神経が乱れて心身を病む人もいるでしょう。
実際、様々な限界を超えてリタイヤする例も多く
それも人員不足の大きな原因だと思われます。
僕自身、看護師の体たらくを見て不快な気分に
なったことがあります。
常に無愛想で患者に事務的な対応しか取らず、
規則に反する患者に脅すような台詞を吐いたり、
見ていて思わずイライラしてしまったのです。
看護師は優しさがないと勤まらない職業ですが、
その辺が彼らには感じられませんでした。
よほど疲れてるのか、単に性格の問題なのか、
どうか解りません。
仮にストレスを軽減して看護師を継続するための
方便だとしたら悲しいですね。
5.《ナースの過酷な人間関係》
人員の不足や不規則な勤務体系だけじゃなく、
複雑な人間関係も看護師の仕事を過酷にする
大きな原因かと思われます。
患者との関わりがストレスになるのは言うまでも
ありません。
高齢者が多いだけに、話が通じないのみならず、
反対に話をしたくて堪らない患者もいて、余計に
時間と労力が費やされるでしょうね。
そのためか、敬語を遣わない看護師が多くおり、
時に患者を子ども扱いする態度を取ります。
自分が入院した際、初体面なのにタメ語を遣い、
友達みたいに接してくる若い看護師がいました。
対応を変えるのが面倒なのかも知れませんが、
何か軽く扱われている感じで困惑します。
その点は医師も同じですが、そうじゃないと
忙しくて回らないのでしょうか?
やはり病院では、患者より看護師の方が遥かに
軽い扱いを受けていると思います。
縦割り社会の病院では、主任や師長のみならず
医師との主従関係も楽じゃないはずです。
誰もが強い緊張感の中で激務をこなすだけに
ミスを口実に責められる例も多いと聞きます。
中にはセクハラで悩む人もいるでしょう。
職場が忙しいと余計なトラブルが起きないように
ハラスメントが放置される例は多いんです。
結果、加害者の地位も放置されて逆に被害者が
辞めるしかなくなる訳です。
6.《ナースが抱える様々な無理》
本来、看護師は患者の世話をする職業ですが、
既出の通り、他の仕事も大量にあります。
実質、看護師は病棟のマルチプレイヤーであり、
文字通りマルチタスクに優れた人じゃないと
ストレスが倍増するのです。
実際、1度に複数のことを難なくこなせる人は、
全人口の僅か2%に過ぎません。
つまり、98%の看護師は初めから無理をしている
ことになりますね。
そんな稀な天才じゃないと持続が難しい時点で
終わってると思います。
まさにムリゲー的な状況で人員を確保するなど
既に構造からして不可能なんです。
女性だと、更年期を迎える頃には体力が一気に
低下します
そこまで辞めずに耐えたベテラン看護師ならば、
技能もメンタルも鍛えられているはずですが、
更年期で情緒が不安定になれば今までと同じ
ではいられないでしょう。
恐らく、役職がなくて収入も少ない平の立場だと
退職する例も多いと思います。
本人としても病院にとっても非常に残念ですね。
反対に若い人だと体力は十分でも慣れない内は
ストレスが多いので気力も体力も低下します。
それで情緒不安定になり、早々と退職してしまう
例も多いようです。
何とも惜しい気がします。
もう少し続ければ能力も着いて精神も落ち着き、
辞めずに済んだかも知れません。
7.《ナースの命運を握る病院》
看護師が過酷なのは全国的どこも同じですが、
個々の負担には大きな差があるかと思います。
恐らく、最も大きいのは病院の違いでしょう。
ある意味、親ガチャっぽい当たりハズレがあり、
勤め先によって雲泥の差があるはずです。
中には、ITやAIで業務の最適化を目指したり、
ストレスチェックで個々の負担を解消しようと
試みる病院もあります。
また、看護師が担う一部の作業を代わりに行う
看護助手を、積極的に雇うか、そうでないかの
違いも大きいようです。
元々、患者の移動や排泄、PC操作や事務作業、
書類やカルテや薬剤や器具の移動と管理など
全て看護師の仕事ですが、看護助手の導入で
これらの手間が軽減されるようになっています。
それでマルチタスクの負担が減れば、離職率も
総じて下がることでしょうね。
そのため、病院で看護助手が導入される状況は
量販店のバイト確保と同じく不可欠と言えます。
逆に見て、ここに人件費を全く捻出しない病院は
必然的にブラックとなりそうです。
現在、看護助手も全国的に不足の傾向にあり、
充分に確保できない病院も多いと言われます。
その理由は文字通りブラックだからです。
体力的に消耗する部分を任される割に薄給で、
看護師と同じく人間関係でストレスを負う例も
多いためです。
結果、条件や待遇の良い病院に雇用が集中し
それ以外の病院では人員が足りなくなります。
これら条件の悪い病院では両者が不足して
在籍する看護師が大きな負担を被る訳です。
この辺もガチャポンの明暗と言えるでしょう。
もし、就職した病院に看護助手が大勢いれば、
多くの看護師が辞めずに済んだはずです。
8.《ナースを迎える深い闇》
今後、AIの発達で看護師の仕事が軽減される
ことが予想されます。
それでも、少子化で看護師の志望者も減るので
人手不足な状態に変化はないでしょう。
その場合、問題となるのは外国人の参入です。
当然ながら看護師は困難ですが、資格が不要な
看護助手を移民が担う流れが生じるのは恐らく
間違いないと思います。
既に高齢者の介護を担う外国人は増加中で、
ホームヘルパーやベビーシッターでも同様の
動きが見られる状況です。
現に、外国人の雇用に助成金が支給される例も
見られ、その財源を確保する際に年金の減額や
社会保障費の増額が予定されています。
日本人の負担で外国人ばかり得する状況など、
真面目に望む庶民はどこにいるでしょうか?
まさに亡国まっしぐらの恐ろしい未来です。
自民党が政権を担う限り、日本が今の欧米と
同じく地獄と化すのは目に見えています。
このまま日本に永住する外国人が増加すれば、
いずれも高齢者となる彼らにも介護や看護が
必要になってきます。
無論、その雇用さえ外国人が占めることになり、
もはや日本人の居場所はなくなるでしょう。
このまま日本人の減少と移民の流入が進めば、
我らが国は日本と呼ばれる意味を失うのです。
このまま今の政治が続けば、そうなります。
9.《ナースの現在と未来に光を》
常々、反グローバルな記事を書く身として
ドラマを手がけるNHKには多少の不信感や
警戒感を抱いています。
元からNHKはグローバル左翼なメディアであり
日頃から看破できない点が多いのです。
ドラマでも同様の描写が見られる可能性もあり、
視聴者の1人として複雑な気分です。
当然ながら、ドラマに携わる人たちを批判する
つもりは毛頭ありません。
むしろ、多くの社会問題を抱える医療と看護師に
関する物語は望むべきであり、製作のスタッフや
俳優陣には深い感謝の念を抱いています。
患者を増やして現場の従事者ばかりを酷使する
医療利権の闇を断ずる立場は変わりませんが、
せめてドラマを観る時は怒りの念にフタをして、
ヒロイン2人の活躍を存分に楽しもうと思います。
そこに加え、ドラマではなくリアルに日々の職務を
懸命に果たす看護師にもエールを送りたいです
病に伏せる患者に寄り添い、生きる勇気と光を
与え続える全国の看護師に心からの感謝を…。